人生は邂逅なり

新たな出会いを求めて

★タケノコ掘り Part01

2019年04月21日 | 日記

わたしの近所にすなお君という中学生が住んでいます。名前の通り実に素直な少年です。小学生時代は釣りの仲間でもあり、釣りに関して色々教えていたのですが、中学生になり野球部に入り、なかなか話をする機会もありません。つい先日の朝、中学生が一人急ぎ足で学校へ向かっています。愚妻が「すなお君は歩いて学校へ行っていた。」と話していたので、そうだろうと思い車のスピードを緩めて確認すると、どうも違うようなのでそのまま走りました。すでにあたりには誰一人中学生は見当たらず、「あの子は遅刻だな。」と思うと、急いでいる姿がいじらしくもあり、車をUターンさせます。「乗っていかない。」というと「ありがとうございます。」と言って車に乗り込んできました。よくよく見るとすなお君です。この時代成長時期でもあり顔もお兄さんになっていて最初気づきませんでした。結果すなお君は始業にギリギリセーフだったことと思います。愚妻が、子供たちには学校や家庭でこういった場面では日頃から次のようなルールがあって、「知らない人に勝手についていかない。」、「車から声をかけられたときは車との距離を取って話す。」、もしそのようなことがあったら警察に通報されても致し方ないそうです。自分の時代にはだれかれとなく声をかけて自転車の後ろに乗り帰ってきました。御前のまさはる叔父さんがよく「じゅんは自転車に乗せると寝てしまって・・・・」とよく言われました。

先月木工作家品川さんの紹介で知り合いになった、波多江さんからタケノコ掘りお手伝いの連絡が入りました。

自宅から数分のところにある里山の自宅横にある炭焼き小屋にやってきました。すでに大石さんがタケノコを湯がくための準備をしています。

炭焼き小屋の横にベニシジミを見つけました。日当りのよい草原などに普通にみられる赤色系のシジミチョウです。ほかにもシジミチョウの仲間と思われがちですが、タテハチョウ科のジャノメチョウが素早い動きで飛びまわっています。

タケノコ掘りに出発です。本日メンバーは、リーダ波多江さん、大石さん、古藤さん、品川さん、私の5人です。

場所は波多江さん達が竹林整備をしている松国の山です。

山に入るとこのようにしていたるところからタケノコが生えています。ほおっておくと伐採していることが無駄になってしまうので、片っ端から掘っていきます。以前イノシシが7割で残りをいただくとブログで呟きましたが、田んぼに囲まれたちょっとした丘の為か、ここにはイノシシが来た形跡も見当たらず、せっかくなら食べてもらうと取る手間も省けて助かりますが・・・・なお、イノシシはタケノコを鼻で掘って下の部分だけかじり、上部分は捨てておくそうです・・・・タケノコは根っこに近い部分が美味しいのです。

タケノコ掘りはヤマイモほどではありませんが、根気と辛抱が必要です。きれいな取り方ができました。大きくて立派な美味しそうなタケノコです。

掘った後は山を保護するためのマナーとして穴をふさいでいきます。

日頃することのない斜面での力仕事に、すぐに息も上がります。

水が恋しくなって車に戻り自販機を探して走り回りました。冷たいジュースで体力回復です。

広い竹林です。ところどころへタケノコの集荷場所を作っていきます。

この集荷場所から軽トラックの場所に運ぶ作業が、これまた大変難儀な作業です。

帰りに美味しそうなタラノキを見つけました。まだ食べられないわけではありませんが、来年の楽しみにしておきましょう。

2台の軽トラで運ばれたタケノコは、頭と下の部分を藁切りカッターで切り落とします。

集荷したタケノコは100本余りです。切り落としも交替しないと疲れ切ってしまいます。

タケノコは掘り出してからすぐ湯掻いた方が美味しいそうです。すぐさまドラム缶のナベに糠とともに入れられます。

もう一台のトラックのタケノコも順番待ち状態です。

水から2時間ほどで湯掻きあがります。目安はリーダ波多江さんのタケノコの端を切り取り、エグミの塩梅とタケノコの硬さで決まります。皮ごと湯掻いているのですぐに皮を剥いでいきます。沸騰したタケノコの皮をむくのは大変です。アッーアッーと言いながら剥いていきます。

すぐさま美味しい冷たい地下水にさらしていきます。タケノコそのままではなかなか熱が下がらないので、半分に切って熱を逃がすように工夫します。

100本ほどのタケノコは、とてもじゃないが5人では処分も不可能です。たくさんの方に声掛けして、貰いに来てもらいます。わたしも欲張らずと思いますが、たくさんのタケノコを持って帰り、さし上げるのに苦労しました。だってここ糸島は竹林が多いので、タケノコなんて珍しくもありません。この季節だれかれとなく何処からかタケノコが飛びこんできます。

雑木林に戻そうと、竹林を少しずつ伐採していますが、この伐採で野山の木が育ってきています。当日撮影した画像で、生まれ変わろうとして頑張っている草木達を紹介します。

アオキ(青木)です。この実は赤くて意外ときれいです。見た目がコーヒーの木に少し似ているような気がします。

アオノクマタケランは常緑の多年草で、林の下など少し薄暗いところが好みのようです。ランと名前がついていますが、鹿児島の郷土菓子「さねん団子」の葉ゲットウ(さねん)やショウガの仲間です。

一番の日当たりがいいところには、若葉が赤く葉が柏に似ていることから命名されたアカメガシワ

イヌビワです、イチジクの野生種のような存在で、熟せば美味しくいただけます。なお、枇杷とは全く違う仲間です。田舎では「たっの木と言っていました。

クスノキの葉をクシャクシャにして匂いを嗅ぐと、ツーンとする樟脳の香りがします。この香りは防虫剤や、その効能として家具屋仏像の材料としても広く使われているそうです。また、鎮痛剤として用いられ、「薬の木」がクスノキの語源という説もあるようです。

新芽は天ぷらが美味しいタラノキです。

ツワブキは懐かしい母ちゃんを思い出します。

ヒサカキは田舎ではハナシバと呼ばれ、春になると独特の香りがします。墓参りのさいの供花の定番で、お店にもバケツに入れられたハナシバが売られていました。今は共同墓地となり自宅の仏壇以外では使われることもなくなりました。従兄の亡き鰻取りの名手三郎兄さんも、ハナシバを山から摘んできて生業の一つとしていました。

藤と言っても3種類があります主なる特徴は。まず一般的なフジは蔓が左巻きで花序は長く垂れ下がります。一方ヤマフジの蔓は右巻きで花序は短く全体として球状となります。もうひとつのナツフジは長く垂れ下がり花は淡黄色で蔓は左巻きで細くなっています。これは近くの藤の花がまさに満開近かったのでフジでしょうか。

ヤツデは代表的な陰樹で、午前中2時間程度しか日が当たらない日陰でも生育するそうです。小さいころはこの実でお手玉変わりとしたり、紙鉄砲ならぬヤツデの実で鉄砲をこしらえたり、投げっこしてもさほど痛くはないので、さかんに投げ合って遊んでいた記憶があります。

ヤブツバキは照葉樹林の代表的な樹木で、冬に5~7cmの深紅の花が開きます。花弁は5枚で基部が合着し、花弁は散らずにそのままの形で落ちる、なんとも散り際が潔い花です。この椿にはたくさんのメジロが蜜を求めてやってきますが、花を取って裏側から蜜をすすると独特な石鹸みたいな甘い味がしました。昔の我が家の裏側には大きな椿の木があり、花が落ちるころは掃除に大変だったことが思い出されます。

この木の葉はケヤキに似ていますが、葉が若干細いことと、近くの民家の入り口にムクノキの大木があったので(ムクノキと木工作家の品川さんが教えてくれました。)、ムクノキだと思います。成長が早く巨木が見られるで、その雄大な樹形から天然記念物や御神木とされることも多いそうです。

午後4時過ぎタケノコもすべて引き取ってもらい、タケノコ掘りは終了となります。面倒かけましたが、大石さんに家まで送ってもらいます。なお、本日20日のイサキ釣りは朝方まだ波が高いとのことで中止となり、おかげでタケノコ掘りで疲れた体も休めましたが、早速22日の月曜日にタケノコ掘りの手伝いの連絡がありました。明日は地域の総会で書記を頼まれ、その整理いかんでは行けるかどうかわかりませんが、疲れても体を動かすことの少ない昨今頑張ってみようかな。

こんころ そのっだんからのかえぃ はなしばをもった かあちゃんに だいでんかんでん よかはなしばやっなぁ

この時期 そのっだん(山の我が家の田んぼがある場所)からの帰り ハナシバ(ヒサカキ)をもった 母に だれもかれも よかハナシバですね。

※よかハナシバというのは、若葉があるということと、葉も多くふくらみもあり、姿かたちが整っていることが条件ではないかと思っています。