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文在寅大統領に対して不安を感じ始めている韓国の人々

2019-03-11 21:58:27 | 韓国・北朝鮮
2018/4/23(月) 午前 3:47

韓国の文在寅大統領は4月27日の南北首脳会談に向け、「65年間続いてきた停戦体制を終わらせ、終戦宣言を経て平和協定の締結に進まなければいけない」と意欲を示しているそうなのだが、これに対して、韓国の人々(主に左派と距離を置く保守派の人々)は現実の不安を感じているようである。
以下、4月22日付けの韓国の「中央日報」日本語版の社説の一部を引用しながら「どのような不安であるのか」について要約。

文在寅は4月27日の南北首脳会談に向け、「朝鮮戦争の終結宣言を経て、平和協定の締結に進むべき」と現在発言しており、米国務省も「休戦(停戦)協定の公式的な終息を見たい」とし、トランプ米大統領も4月17日の安倍首相との首脳会談で「終戦問題の議論を祝福する」と述べたそうだ。
トランプ大統領は今年3月ミズーリ州の資金集めの集会で「韓国との貿易赤字が解消されなければ在韓米軍を撤退させる」という主旨の発言もしており、以前から何度も韓国政府の要請で延期されてきた在韓米軍の撤退は、今後は韓国の在韓米軍の費用負担の増額受け入れ拒否などによっては、現実味を増しているような状況でもあるらしい。


「韓半島は今まで1953年に締結した「停戦協定」によって休戦状態を維持してきた。しかしその間も北朝鮮は江陵(カンヌン)武装共産軍事件、韓国哨戒艦「天安」爆沈、延坪島(ヨンピョンド)砲撃など多くの挑発を続け、今は核兵器まで開発して脅威を与えている。」と述べ、
「韓国の国民は北朝鮮の挑発に絶えず苦しめられたきたため、韓半島に永久的な平和が定着することを強く望んでおり、『停戦体制』の『平和体制』への転換は重要であり、原則的に正しいことだ」としながらも、


「しかし、終戦宣言や平和協定を急げばベトナムのようになる可能性がある」と危惧。「米国など国際社会は1955年から始まった長いベトナム戦争を終えるために73年にパリ平和協定を締結。この協定で米軍が撤収すると、北ベトナムはまた戦争を開始し、その結果、南ベトナムが敗戦して共産化。その後10万人の南ベトナム出身者が司法的手続きを踏まずに処刑され、100万人が収容所に送られ、そのような過程を経て現在のベトナムが誕生した」と指摘。


「21世紀最大の悲劇に挙げられるイエメンの内戦も同様、1990年に南・北イエメンが合意して統一したが、権力の分配と差別で94年にまた戦争が発生。イエメンは依然として内戦状態である」と述べ、「このため終戦宣言への動きを歓迎しながらも、一方では懸念の声もある」と述べている。
「韓半島終戦宣言」と「平和協定」が彼らにとり重要である理由は、韓国の安全保障システムへの影響力が大きいこと、終戦宣言を経て平和協定を締結すれば、韓半島の安保を維持する重要な車輪である「国連軍司令部(=在韓米軍)が解体できるというのがその理由だそうだ。廬武鉉政権時代から在韓米軍撤退を望む意見が出て以来在韓米軍撤退を希望するのが韓国の親北左派の特徴で、李明博、朴槿恵などの保守政権時に撤退が何度も延期されてきたわけだが。元々国連司令部(=在韓米軍)は、1950年の北朝鮮の南侵で発生した韓国戦争で韓国を守るための国連安保理決議で創設され、韓国戦争当時、国連司令部は北朝鮮の侵攻を防ぐ実質的な戦争遂行者であったし、また国連司令部は戦争が発生すれば国連参戦国が送る戦闘力を受け入れる「ハブの役割」を担う者であると述べ、また、国連司令部(=在韓米軍)が横須賀の米第7艦隊司令部など核心在日米軍基地を後方支援基地として使用できる法的根拠でもあると指摘。


この辺りが韓国の保守の人々の偽らざる本音の部分のようなのである。つまり、金正恩を信用してはいけないと彼らも思っているのだ。
「平和協定が締結されれば韓米連合司令部も存在する名分がなくなる。結局、平和協定の締結は北朝鮮の挑発に備えた韓米戦争遂行体制の瓦解につながる恐れがあり、その時は(在日米軍を投入する根拠がなくなり)在韓米軍が存続しても大きな力を発揮することはできない」と述べ、
「十分に準備ができていない状態での終戦宣言や平和協定はベトナムやイエメンの前轍を踏むことになりかねない」などの懸念を述べているのである。
従って、「北朝鮮が核を完全に廃棄して韓半島に確実な平和が定着するまでは極めて慎重に行動することが求められる」と述べているのだが、そもそも1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発したのは、韓国に進駐していたマッカーサー率いる連合軍の撤退によって、南北の軍事バランスが崩れたことをきっかけとして始まったことを考えれば、確かに韓国人にとり、在韓米軍が機能しなくなることへの不安は当然といえよう。
文在寅の支持率は依然として高いとはいうものの、何よりも自国民にとり、彼のあまりに性急で現実と乖離した親北過ぎる態度がいよいよ不安に思えてきているようだ。


しかし、日米共に「北朝鮮の検証可能で不可逆な非核化」があくまでも全ての交渉の前提条件である」という方針は動かしようがなく、また、日本にとってはこれに「拉致問題の解決」という前提条件も加わり、「核やミサイル実験を(一時的に)中止する」と話すだけで「核保有国」であることに拘る北朝鮮との「対話のための対話」は無駄であるので、文在寅の南北首脳会談はただの「政治ショー」に過ぎないのではないだろうか。



コメント

金に踊らされるお人よしってところでしょうかなあ。
2018/4/23(月) 午前 10:33 nak*s*ma320*


> nak*s*ma320*さん
元々彼のルーツ(親族などの)は、北朝鮮にあり、金大中、盧ムヒョン政権以上の親北政権ですし、李明博や朴槿恵両者に対する凄まじい司法の追及は政権の意向を反映しているものだけに実際にはお人好しというような人物ではないようですよ。北の傀儡に近いようです。
2018/4/23(月) 午前 11:00 kamakuraboy


やはりそうですか。ならばいすれは断罪されますね。楽しみが増えました。
2018/4/23(月) 午後 7:00 nak*s*ma320* 返信する


> nak*s*ma320*さん
特に李明博への怨念は彼が側近を務めた盧武ヒョンの自殺に対する報復に駆りたてているようで、かなりどろどろです。韓国は法治ではなく情治主義といわれる所以ですね。因果応報できりがなさそうです。
2018/4/23(月) 午後 7:42 kamakuraboy


先日のASEM(アジア・ヨーロッパ首脳会議)で「北朝鮮に対して完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)を要求する」という議長声明となりましたね。
安倍晋三首相の発言力が強かったということでしょう。

北朝鮮に対して最大限の制裁圧力を行うとする国連決議、これをないがしろにする文在寅の親北政策については、朝鮮半島の非核化の妨げになるとしてアジア・欧州は認めなかったということです。
2018/10/22(月) 午後 10:02 泉城


> 石田泉城さん
こんばんは。コメントをありがとうございます。先日のASEMの議長声明は安倍総理やマクロン、メイ首相などG7の主要国からの強い後押しでの北朝鮮に対する強硬姿勢維持の内容の議長声明でしたね。

韓国の文在寅さんはまるで北のスポークスマンを地でいっている発言を方々でしていましたが、国連の北に対する経済制裁の一部解除と年内の朝鮮戦争終結宣言を米国から引き出したかった韓国の孤立感は結果的に益々深まってしまいましたね。金正恩の言葉などを信用する方がどうかしているわけで、韓国の左派は完全に亡国の輩ですね。
2018/10/22(月) 午後 11:20 kamakuraboy

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