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私の担当した案件の一部には、なかなか興味深いものがある。あるいはニュースとして話題性のあるものといってもよい。それらはどれも社会的弱者への無料裁判援助や、被害児童への無償法律援助などで、残りはすべて経済訴訟である。
1998年7月15日、中国弁護士報という業界紙に「子供の無念を晴らしたい」とのタイトルの文章が載った。主人公は、鄒偉毅という子供である。1993年、この子は生後3ヶ月の時、遼寧瀋陽鉄道局病院で点滴を受けたが、その際、病院が大量のペニシリンを投与したため、両耳が重度の難聴になってしまった。
この医療事故の訴訟のために、幼子と老いた祖母は6年近くも奔走したが、病院はびた一文、賠償金を支払わなかった。そして万策尽きた老祖母は新聞社の入り口にひざまずいて窮状を訴えたのだ。文章の最後は、「この子へ法律援助の提供を望む正義感ある弁護士は、すぐに中国弁護士報にご連絡下さい」と結ばれていた。
この記事を読んだ私は、涙がとまらなかった。
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