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神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

ユダヤの民 選別テスト

2025-04-11 11:51:19 | 中近東
こんにちは、ファーティマ松本です。

前回、新たにイスラエルの民に遣わされたのが、預言者サムエル(アラビア語でシャムウィール)であるということをお伝えしました。
しかし、彼のお名前はクルアーンには明記されていません。
ただ、聖書には書かれてあるので、ユダヤ教徒、キリスト教徒の人にとっては珍しい名前ではないかもしれません。
イスラム社会でも、バカラ章に書かれてある「彼らの預言者」という記述は、この預言者シャムウィールさんであろうと認識されています。

さて、この預言者シャムウィールさんが任命した王様が、タールートという人物です。
ユダヤ人達は、
「こんなタールートなんて出身も良くないし金もないから駄目!」
と彼の王位性を認めませんでしたが、神様からの奇跡を前にして仕方なく認めたということでしたね。
その奇跡とは、ムーサさんの遺品等が入った箱(ターブート)が彼のもとに戻ってきた事によって示されました(クルアーン 2:248)。
この「ターブート」は、イスラエルの民にとって非常に重要な聖なる箱であり、戦いの際には彼らの士気を高める物らしいので、色々と駄々をこねていたユダヤ人達も
やっとこさ、戦いをする覚悟を得たようです。

さあ、ここからが今回のお話の始まりです。

タールートは、戦争にあたってユダヤ人を選別しました。
心の底から、神の道のために頑張るぞという人物だけを連れていきたかったからです。
そのため、これから結婚しようと思っている人や、ビジネスをする予定の者など、この現世にまだまだ未練があると言う人達は連れていきませんでした。
また、面白いことに出征の道中もテストをしながら、選別をし続けた様です。
なぜなら、やる気のない戦士を何人も連れていくより、やる気に満ちた少数を連れて戦った方が良いと判断したからでしょう。

では、タールートがとったテストとはどんなものであったのでしょうか。
クルアーンを見てみましょう。

『タールートが軍を率いて出征する時、かれは言った。
「本当にアッラーは、川であなたがたを試みられる。
 誰でも川の水を飲む者は、わが民ではない。
 だがそれを味わおうとしない者は、きっとわが民である。
 只手のひらで、一すくいするだけは別だ。」
だが少数の者の外、かれらはそれを飲んだ。
かれ(タールート)およびかれと信仰を共にする者が渡った時、
(残された)彼らは言った。
「わたしたちは、今日ジャールート(ゴリアテ)とその軍勢に敵対する力はない。」 
しかし、アッラーに会うことを自覚する者たちは言った。
「アッラーの御許しのもとに、幾度か少い兵力で大軍にうち勝ったではないか。
 アッラーは耐え忍ぶ者と共にいられる。」(2-249)

川の水を少しだけだったら飲んでもいい。
でも満足するまで飲んでいけないというのが、彼のテストでありました。
ものすごく喉が乾いていて、目の前に美味しそうなお水があったら誰だって思いっきり飲みたくなってしまいますよね。
しかし、それを我慢出来ない位では、これからの戦いに勝つことなど出来ません。
なにかを成し遂げようと思うなら、ある程度の犠牲や我慢、忍耐といった物は避けられないはずです。
これは日本人には、全く新しい発想ではないですよね。
私達もまーまーそうですが、私達の祖先、先人達がそのような精神性を持っていたのは確かです。
そうやって、日本という国を守ってきてくれたのですから、有り難い事です。

しかし、イスラム教の良い所は、さあ、頑張れ!さあ、忍耐しろ!とそれだけではない所です。
神様が、<その様に頑張る人の近くにいてくださる!>という点!
これこそが、イスラム教の何よりも素晴らしい所だと思います。

『アッラーは耐え忍ぶ者と共にいられる。』

このお言葉、クルアーンの中に随所で見ることが出来ます。
神様が一緒にいてくだされば、どんなに心強い事でしょう。
神様さえいてくだされば、他に誰もいてくれなくったって全然オーケーだと思うんです。
何しろ、これ以上の最高の助っ人は、神様以外どこを探したっていませんからね。

そんなこんなで、タールート達の軍隊は、大人数の敵を相手に少人数で戦うのですが、
ここに新たな預言者が登場し、ユダヤ人(イスラエルの民)を大きく発展させていきます。
いわゆるユダヤ人の黄金期に入ります。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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イスラエルの民に課せられた戦い

2025-04-06 01:51:25 | イスラム教
こんにちは、ファーティマ松本です。
ラマダーン終わりましたね。
いつもながらではありますが、あっという間の一ヶ月でした。
特に今回は、本当にびっくりするくらいの速さで過ぎて行ってしまいました。
(皆様方の良い行いが、受け入れられますように!)

それでは、またまた神様の世界史に戻ろうと思います。
前回までのおさらいを少しだけ。

エジプトで奴隷になっていたユダヤ人を助け出したのが預言者ムーサさんでした。
しかし、ユダヤ人達は、約束の地カナンを前にして、
この地には怖い人達が住んでいるからという理由で、中に入る事を拒みました。
そのため、神様は彼らがその地に入ることを40年もの間禁止されました。
40年もあれば、世代交代が起き、純粋に唯一の神様だけを信仰する人だけになるからです。
ムーサさんは、カナンの地に入る事なく亡くなってしまいましたが、
彼の後を引き継いだユシャーという名の預言者さんが、ユダヤ人と共にカナンの地に入ることが出来ました。
ユシャーさんの指導の元、彼らはムーサさんに与えられたトーラを守りながら平和に暮らしていました。
しかし、ユシャーさんの死後、状況が変わりました。
彼らの信仰心は少しづつ崩れていき、内部分裂が始まりました。
それと共に、近隣の異民族の支配を受ける様になってしまったのです。
そのため、神様は新たに彼らに預言者を送られました。
その方のお名前は、サムエルと言いました。
ユダヤ人達は、サムエルさんに
「私達に王を与えてくれ。そうすれば彼の指導の元、我々は、異民族と戦うぞ。」と
言いました。
しかしサムエルさんがタールートという人物を王に選ぶと、彼らは猛反発したのでした。
クルアーンを見てみましょう。

『彼(預言者)が言った:「アッラーはあなたたちの王としてタールートを選ばれた。」
  彼らは言った
「どうして彼が私たちの王になれようか? 私たちは彼よりも王位にふさわしく、
 彼には十分な財産もないのに。」』(2:247)

彼らは、タールートの家柄が低く、そして裕福でないからという理由で彼が王になる事を拒んだそうです。
どうも昔から人間というのは、家柄とかお金があるかないかで、人を判断しがちのようですねえ。
神様は、しかし、そんな家柄だの何だのといった物よりも優れたものを、彼(タールート)にお与えになっていました。
タールートは非常に賢明であり、戦争の指揮に必要な知識を持っていたそうです。
また、身体的にも強く、戦士としても優れていたとの事でした。
しかし、そのような戦いに必要な要素を持っていたとしても、ユダヤ人達は、
「いやー、だめだ、だめだ。あんな奴が俺等の王様なんてありえない。」と
断固拒否をしたのでした。
そのため、神様が彼らに一つの奇跡をお見せになり、彼らを黙らせました。
その奇跡とは、
ムーサー さんとハールーンさんの家族が残した聖なる箱(ターブート)というのを
彼(タールート)のもとに戻ってこさせました。
このターブートには、ムーサさん達の遺物が納められていた とされています。
また、この箱は彼らに「サキーナ(安らぎ)」をもたらすものとされています。
クルアーンを見てみましょう。

「彼らの預言者は言った:
『タールートの王位の証拠は、あなたたちのもとにターブート(聖なる箱)が
 戻ってくることです。
その中には、あなたたちの主からのサキーナ(安らぎ)と、ムーサーとハールーンの家族が残した遺物が入っている。
それを天使たちが運んできます。
本当に、これにはあなたたちへのしるしがあります。
もしあなたたちが信仰しているなら。』」(クルアーン 2:248)

この奇跡を見て、イスラエルの民(ユダヤ人達)もようやく納得し、異民族と戦う事になったのでした。

本当に、人間の歴史というのは、戦いの歴史ですね。
続きはまた次回です。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
 
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ラマダーンだから、これやって。

2025-03-21 11:40:16 | 中近東
皆さん、こんにちは、ファーティマ松本です。

なんだかんだと、ラマダーンも最終段階に入って来ました。
ということで、ラマダーン月、これだけはやっておいて!
というのを書いていこうと思います。

何をやるかと申しますと、ズバリ

<お祈り>です。

イスラム教徒が行う一日5回の礼拝、それもお祈りと呼べるのですが、
今回私が声を大にして言いたいのは、そっちの礼拝のお祈りではなく、
マジで、神様にお願いをする方の<お祈り>です。

お願い事、誰でもありますよね。
何々になりたい、とか。
何々が欲しいとか。
何処其処へ行きたいとか、
この世に生きていて、そういったお願い事がない人っているのでしょうか?
誰にでも、ちょっとした、または、大きな願いってあると思います。

特に最近は、生活費がものすごくかかる様になってきましたし、
政治もひどいし、治安も悪くなってきたし、
毎日の生活にもっと明るさが欲しいって思う人、結構多いのではないかなあと思います。

ということで、<お祈り>しましょう!
この断食期間中って、お祈り(願い事)がとても叶い易い期間なんです。
ですから、この期間をお願いを叶えてもらえる期間と考えるといいかと思います。
もちろん、神様はいつだって私達の願いをきいてくれます。
ですのでラマダン限定というわけではないのですが、
やはり願いが叶いやすい時間とか、条件ってあるんですよね。

では、実際どんな時間や、どんな条件が願いが叶いやすいのかをご紹介していきましょう。
まず、断食と関連して、、、

1.断食をしている間中、ずーっと!
 現在サウジでの断食時間は、約13時間です。
 (結構楽ですね~)
 その間、ずーっとお願いをきいてもらいやすい状態にいます。
 (ずっとですよ、13時間ずっと!)

2.日が暮れて、さあこれから食べるぞー!という時間。
大抵の場合、食べる事に集中してしまったり、または周りの人と話してしまったりして、
この大切な時間を有効に使っていない人が多いと思います。
でも、この瞬間にするお願いは、絶対に叶うので必ずお願いをするようにしましょう。

3.夜の礼拝時。
これは、ラマダン月に限ったことではありませんが、
夜遅く(大体日が昇る3時間くらい前)がお願い事をするのに、ベストな時間であります。
というのも、この時間は7つの天の上にいらっしゃる神様が、わざわざ私達のいる地球近くまで降りて来てくださる時間帯なのです。
そうして、こうおっしゃるそうです。

『誰か、わたしに祈る者はいないか? わたしがその祈りに応えよう。
 誰か、わたしに願い求める者はいないか? わたしがそれを与えよう。
 誰か、わたしに赦しを乞う者はいないか? わたしがその罪を赦そう。』」
(サヒーフ・アル=ブハーリー 1145、サヒーフ・ムスリム 758)

ありがたいですよね。
ラマダン中は、なんだかんだとこの時間に起きている人も多いかもしれませんので、
忘れずにお願い事をしてみましょう。

では、お願いがより一層叶えやすくなるポイントをいくつかご紹介。

それは、心の底から(神様なら絶対に私の願いを叶えてくれる)と信じることです。
神様にとっては、どんなことも簡単な事です。
土からアダムさんをお創りになったことも、
結婚されていないマリア様にイエス・キリストをお与えになったことも、
天と地を6日で創造されたことも、
全てが<簡単>なことだったのです。
ですから、
私達全員の願いをすべてそうなるようにするなんて、びっくりするぐらい簡単な事なのです。
願えば必ず叶います!!
ただ、いつ、それが叶うかは分かりません。
諦めず、ずっとずっと願い続けましょう!

一番最初に願うべきことは、自分の過去の罪を許してもらうことです。
なぜなら、自分の罪というのが、私達の願いと神様との間を遮る天井のような役割をしてしまうからです。
前回も書きました様に、ラマダーン中というのは、神様に全ての罪を許してもらえるすごい月であります。
許しを請いながら、たくさんのお願い事を叶えてもらう様にしましょう。

神様に不可能はありません。
自分の頭の中で、不可能と思える事でも、全く問題ありません。
そういった不可能をお願いするといいと思いますよ。
 
それでは、皆様方の願いが全て叶いますように! 
今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

来週は、ちょっとお休みをいただきます。
4月4日にまたお会いしましょう。
 
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ラマダーンだから、また、ちょっとだけ、、

2025-03-14 12:08:40 | 中近東
皆さん こんにちは、ファーティマ松本です。
今日はラマダーンに入って、二度目の金曜日ですね。

ということで、ラマダーンについてちょっとだけ!(またしても!)
ラマダーンと言うと、大抵の人は断食!と思うかもしれません。
その為、
前回の記事では、飲食を断つ断食以外にも、もっと気をつけないといけないのが、
<口>での断食であるということを書いてみました。
口を使って、、、
嘘や、悪口、噂話などは、しない!
これが、口の断食である、ということを書きました。
飲食を断つ断食よりも、もしかしたらこちらの方が難しいかもしれません。

今回は飲食を断つ断食や
悪いことを言わないという<口の断食>についてではなく
ラマダーン中に於いてもう一点、めちゃくちゃ、大事な事を書いてみたいと思います。

大事な事、、、それはなにかと言うと

ラマダーンの一ヶ月って、今まで溜め込んでしまった悪い行い(罪)をきれいさっぱり
無くす事ができる月、ということです。
無くす、と言うか、無くしていただくと言った方が正しいでしょう。
つまり、
神様が私達の罪を全部許してくれる、ということです。
 
凄くないですか?
この一ヶ月の行いのために、今まで貯めに溜め込んだ悪い行いが、一つもなくなって
産まれてきたときと同じ位ピュアーになれるんですよ。
本当に、ラマダーン月っていうのは、神様からのプレゼントって感じですよね。
いや、感じ、、などではなく、実際に大きな大きなプレゼント、慈悲であります。
そーんな大きなプレゼントをもらっているにも関わらず、
この一ヶ月の間に、
今までの悪事を許してもらえなかった人って、かなり、かなり、ヤバイというか、、、
関西風に言うと
「なんでやねん?」といった人なんです。

預言者ムハンマドさん(平安あれ)が大変興味深いお言葉を残されています。
ある日、彼がミンバル(説教壇)に登るときに、「アーミーン」と三回言われたそうです。
アーミーンとは、そうなりますように、という意味なのですが、
周りでその言葉を聞いていた人達は、ちょっとびっくりしました。
何に対し、アーミーンって言っているんだろうって。
そこで、預言者さん(平安あれ)に聞きました。
「一体何について、アーミーンって言っていたんですか?」
すると、預言者さん(平安あれ)は、こうおっしゃったそうです。
「天使ジブリールが来て、私に3つのことについてアーミーンと言う様に言ったんだよ。」

アーミーンって、何度も言ってしまいますが、
「そうなりますように!」という一種のお祈りです。
では、天使ジブリールと預言者さん(平安あれ)は、一体何について
そうなるように祈ったのでしょうか。
まずは、1つ目
「ラマダンの月に入りながらも、罪を赦されずにそのまま過ぎてしまった者は
 滅びるべきである。」
2つ目
「両親のどちらか、または両方が生きているのに、彼らに親孝行せず、その結果
 楽園に入れなかった者は滅びるべき 」
 3つ目
「あなた(ムハンマドさん平安あれ ) の名前を聞いた時に、
 あなたに対してサラワート(祝福の祈り)を送らなかった者は滅びるべき。」

1つ目、ラマダーン月に許されなかった人は、滅びるべきである!
なんて、ちょっとキツイお言葉ですが、それほど
此の月に許されなかったなんて、マジだめって事ですねえ。

というのも、
ラマダーンには、全部の罪を全くなかったことにするメカニズムが3つもあるのです。
にも関わらず、許されなかった?マジ?となっちゃうんですね。

その3つのメカニズムとは、
まず一点目、
信仰と報奨を期待しながら、断食をする
2点目
タラウィーフ(夜に行われる)の礼拝を行う
3点目
ライラトル・カドル(ラマダーン月の最後の方に来る夜)を逃さずに礼拝する

これだけのチャンスをくれているのです。
何かしらの事はできるでしょ?ってなりますよね。

ちなみに、私達の悪行というのは、
例えてみれば、洋服についてしまった汚れのような物です。
どんなに高くて素敵な洋服でも、汚れがベターっと着いていたら
「あらー、素敵なお洋服ですね。」とは言い難いはずです。
それプラス、匂いがプンプンとあっては、ちょっと側にもいたくなくなってしまいますよね。
好きな人タイプのランキングには、いつだって清潔感がある人というのが
上位に来るではないですか。
ですから、まずは綺麗にしないと。
洋服の汚れや匂いを取るのが、何よりも大事な様に、
私達の罪を無くしてもらうことって、何よりも大切な事なのです。

では、神様が誰かの罪を許すとどうなると思いますか。
ノアの方舟で有名な預言者ノアさん(平安あれ)は、人々に対し
「罪を許してもらいなさい。そうすれば、良い事がたくさんある。」
と諭されました。
クルアーンによると、こうです。

『それで私は言った。
「あなたがたの主に赦しを請いなさい。本当にかれは、最も赦し深い方である。
 そうすれば、かれはあなたがたに向かって、雨を豊かに降らせ、
 また財産と子供を増やし、あなたがたのために庭園を作り、川を流される。』
(71:10-12)
 
当時の人々にとって 雨は生命線です。(得に砂漠地方では)
雨が降ることで農作物が育ち、飢えから救われるのですから。
しかし、雨の多い日本に住む人達には、ちょっと響かないかもしれませんので、
現代的な解釈をしましょう。
「雨を豊かに降らせ、、、」とは、
生活の豊かさ、心の安定、問題の解決 などと解釈することもできます。

次に、財産と子供を増やし、とありますが、
財産(お金)が増える、これに解釈はいらないですよね。
お金が増えるなんて、正直とーっても嬉しい!
子供を増やし、、というのは、実際の数が増えるというのではなく、(それもありますが)
家族の平和とか繁栄などと解釈が出来そうです。
そして、最後に
庭園を作り、川を流されるという記述。
これは来世で、天国に入れてあげるという理解でいいかと思います。
つまり、
許して貰えれば、現世においても、来世においても、良い事ばかり、ということです。

其の為、昔の偉い人が、人々にアドバイスをする際、
常に、「アッラーに罪を許してもらいなさい。」と言ったそうです。
健康に問題がある人にも、
夫婦中が良くない人にも
金銭に問題がある人にも、
そのすべての問題に対し、罪を許してもらえと言ったそうです。
罪を許して貰えれば、神様は上記の事を約束してくださっているのですから、
まあ、納得ですよね。

さあ、只今ラマダーン期間は、この許しのドアが
いまだかつてないほど、大きく、大きく開いています。

「いやー、そんな事言っても、もう悪いことしすぎちゃって無理よ!」
とおっしゃる(私のような)そこのあなた!
神様はクルアーンの中で、こうおっしゃっていますよ。

『言え、
「わたしのしもべたちよ、自らに過ちを犯した者たちよ!
 アッラーの慈悲に絶望してはならない。実にアッラーはすべての罪を赦される。
 本当にかれは最も赦し深く、慈悲深い方である。」』( 39:53)

<絶望は、悪魔の罠>です。
しかし、ラマダーン中に悪魔は、そこら辺をウロウロしていません。
ですから、なおさら絶望などしないで、
絶対に許されるんだという希望だけを持って、生きていきましょう!
常に、アスタグフィルアッラー(どうかお許しください)と言っていればバッチグーです!

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

 
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ラマダーンについて、ちょっと、、だけ。

2025-03-07 12:13:49 | イスラム教
こんにちは、ファーティマ松本です。
ラマダーンになりましたねえ。
断食をされている方々、皆様方の良き行いが受け入れられますように!

天国というのは、生きている間に、頑張ったり忍耐した人達の為にあります。

イスラム教徒であろうと、そうでなかろうと、
誰でも生きている限りは、どうしたって頑張らなければいけないことはありますし、
忍耐を迫られることもたくさんあると思います。
断食もその一つで、かなり忍耐と頑張りを強要される物ですよね。
でも、その断食を行うおかげで、天国のドアが大きく開くとなればどうでしょう?
ちょっと何時間かだけ、飲んだり食べたりというのをしないだけで、
天国が待ってくれる様になるとしたら、どうでしょう?
天国がコレでもかっというほどきれいに素敵になって
私達が来るのを待ってくれる様になったとしたら、どうでしょう?
(ワクワクしませんか?)
たった何時間の断食の成果が、<天国>というのは、信じがたい交換条件だと思います。
または、たった80年位の現世の生活での頑張りが、<天国>というのも、これまたすごい報酬です。

ついつい、毎日の生活に翻弄されて、私達は人生の本来の目的を見失いがちです。
でもこのラマダーンのおかげで、少し気持ちをリフレッシュできる様になるのが不思議ですね。
本来であれば、ラマダーン中であろうとそうでなかろうと、頭の中にいつも入れて置きたいことというのは、決まっているはずなのです。
それは、、

全ての物は、神様からのテストとして与えられた物、であるということ。
富や、健康、子供、平和な生活など。
ついつい、私達はその量が多ければ多いほどいいと信じ、それらを手に入れようと必死になります。
(子供は、そんなに数はいらない?)
しかし、量を得るよりも、それらをどう扱うかをもっと気にしないといけませんよね。
何しろ、神様はそういうことを見ていらっしゃるのですから。
しかし、全ての事がテストであると同時に
全てのものは、また、神様からの慈悲でもあります。
つまり、プレゼントなのです。
富、健康、子供、平和な生活、全て神様からのプレゼントです。

プレゼントであるのですから、たくさん感謝をしていきたいですよね。
そして、それらのプレゼントを正しく使っていくようにしないといけません。
決して、当たり前と思わず、周りの人達のためになるような使い方をしていくのがベストでしょう。
面白いことに、その様に使うことにより、神様はもっとたくさんのプレゼントを与えてくれると
約束されています。
神様は、約束を破ることはありません。

または、困難や逆境というのも、テストであると同時に、大きなプレゼントであります。
誰でも嫌な経験なんかしたくはないと思います。
でも、辛い出来事も神様からのプレゼントです。
何しろ、この世で忍耐と頑張りをしたした人達に、天国は大きく開くのですから。

この世はあくまでも仮のお宿生活です。
2泊3日の旅行中のような物です。
本当の自分の家には、この旅行が終わった時に帰る事が出来ます。
自分の為だけに作られた家が、天国で私達の帰りを待っています。
個々の好みにあった家が待っています。

この世においても
旅行から帰ってきたら、やっぱり我が家が一番いいなんて思ったりしませんか。
それ以上に、天国の我が家は、もっともっと落ち着いて幸せいっぱいになる事が出来るはず。 
だから、
日が沈み、さあこれから食べられるぞという時間になった時、
思い出してください。
自分の天国の家が、この瞬間(自分の頑張りと忍耐のために)もっともっと素敵になって私達が帰って来るのを待ってくれていることを。

このような事を、以前出版した電子書籍に書きましたので、
よかったら読んで見てください。(宣伝です!)
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天国の自分の家にちゃんと帰れる様、この世を上手に使っていきたいですね。
やはり、たまにはラマダーンのような時期があることって大切です。
神様との距離が縮まる感覚がありますから。
(私の場合は、通常、距離が離れすぎ!)

最後に、自分でもかなり気をつけないといけないなあと思っている事を、共有したいと思います。
イスラム的な断食って、飲み食いだけしなきゃいいと思われがちですが、
それは実は、断食のホーンの一部分です。
それよりも大事な断食部分は、自分の口を使って悪い事を言わないようにすることなんです。
悪口はもちろん、嘘、噂話、人を傷つけるような発言等々、
普段でも、もちろんそんなことはダメに決まっていますが、
ラマダーン中は、もう、特に、特に、気をつけていきたいと思います。
 
預言者ムハンマドさん(平安あれ)の言葉(ハディース)に
「断食をしながらも、嘘をついたり、不正を働くことをやめない者は、アッラーはその人の食事や飲み物を断つことになんの価値も認めない。」(ブハーリー 1903)
と、あります。
言ってしまった言葉は、くるっと回って帰ってきてはくれませんからね。
本当に、気をつけて生活をしていきましょう。

もう一つ最後に!
「この世はたった一度きり。だから好きな事をして生きていきましょう」
といった言葉に負けないようにしましょう。
最近は前にも増して、此のような言葉を聞くことが多くなったような気がします。
もしかしたら、これはSNSの影響のせいかもしれません。
こういった言葉って、たくさんのいいねに繋がりそうですからね。
確かに、人生は一度きりです。
でも、、、だからと言って、好きなことばかりをしていいかと言うと、そうでもないと思います。
はっきり言ってしまえば、『好きなことばかりに』使ってはいけません。
やるべきことに使うべきです。
やるべきこととは、
『神様が定めた規律の中で、少しでも、世のため人の為になるように生きていくこと』
ではないかと個人的には思っています。
(これでは、絶対にいいねは取れない!)
 
今回は、ちょっと神様の世界史から離れてしまいました。
次回は、ユダヤの民の歴史に戻りたいと思いますが、
でも、まだまだラマダーンについて書き足りない事がありますので、、、
次回も書いちゃうかも。

それでは、今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
皆様に神様からの祝福がたくさんありますように!

断食されている方は、体調を崩さないよう、しっかり食べられる時は食べ、水分補給も忘れないように!!

 
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『神様に一番近い人の頭の中身』
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生きる意味を見失い、暗闇の中を彷徨っていた樹里。
同棲相手との暴力的な関係、妊娠、そして心に残る深い傷…。
そんな彼女の前に現れたのは、サウジアラビアから来た研修生、アハメッド。

彼の話すイスラム教の教えや価値観に触れた樹里は、
「幸せ」「成功」「愛」「お金」といった、当たり前だと思っていた価値観が揺さぶられていく。

アハメッドとの交流を通じて見えてきた、新しい人生の視点とは?
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