神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史4 ペンの創造

2022-03-18 10:20:42 | イスラム教
また大きな地震があったそうですが、
読者の皆様はどうされていますでしょうか。
1日も早い復興と、
皆様の平和な生活を遠くからお祈りしております。

ーーーーーーーーーー
前回までは、
神様の最初の創造物について、書いてきました。
最初の創造物とは、玉座のことでしたね。
今回からは、
その玉座の次の創造物についてです。


さて
玉座をお創りになった神様は、次に何をお創りになったと思いますか。
神様の第2の創造物。
答えは
「ペン」
だそうです。
意外な感じがしませんか。
ペンですよ。
もちろんどんな形をしているのか、どのくらいの大きさなのかなどは全く分かりません。
しかし、このペンが何をしたのかは、
預言者さんムハンマドさん(平安あれ)がまたもやちゃんと教えてくれています。

預言者さんによると、
神様はペンをお創りになり、そのペンに対し「書け」とおっしゃったそうです。
ペンが「何を書けばいいのでしょうか。」と聞くと、
神様は「これから起きる全てのことを詳しく書きなさい。」と答えられたとのこと。

そして、ペンは言いつけ通り、これから起きる全ての”詳細”を書いたということです。
全てです、全て。

例えば誰と誰が結婚するか、その結果どんな子どもが産まれるのか。
その子供のまた子供はどんな人になり、どんなことを成すか。
または、一枚の葉っぱがいつ何処で落ちるか、誰に拾われるか、
または拾われないで腐っていくか。
他にも、いつ何処で誰がどんな魚を釣って、どんな風にして食べるのか。
誰と食べるのか、その後どうなるのか。
などなど、とにかく全てです、全て。
今、私が自宅でパソコン相手に必死でこの原稿を書いていることも、ペンがその時にすでに書いていることなのです。

驚くことに、そのペンが全ての詳細を書いたのは、あらゆる創造が始まる5万年も前の話だそうです。
天と地の創造が始まる5万年も前に、既にこれから何が起きるのかをペンが書ききってしまっているとのこと。
つまり、運命は既に決まっている、
ということであります。

運命はもう決まっている、、、。
全ての事は一つ残らず、もう既に詳しく書かれてある、、、、。
現代に生きる私達には、なかなか受け入れがたいことであります。
何しろ私達にとって、運命とは切り開くものであり、決して受け入れるものではないからです。
実際、多くのイスラム教徒にとっても、この概念は理解に苦しむところであります。

運命というものがあること。
この事を信じるのは、イスラム教でいう六信の中の一つに当たります。
つまり「イスラム教徒であるのならちゃんとこれを信じなきゃだめよ」
という超重要エリアであるわけです。

もちろん、ペンが実際に全てのことを書いたと言っても、
ペンが運命を決めたわけではありません。
そうではなく、
これから起こる事を全て書いただけ、、、
ん?
どういうこと?
と、思われるますよね。

その答えに入る前に、
神様というのは、どんなお方かを考えてみましょう。

神様というのは、何でもできるし、何でも知っているお方です。
私たちが何を考え、何を感じ、何をしようとしているのか
全てご存知です。
明日がどんな日になるのか、来年がどんな年になるのか。
地球の最後の日とはいつであり、どんな日になるのか、
そんなことぜーんぶ、ご存知です。

その分かっている事を、ペンに命じて全て書かせたのです。
(これでいいかなあ?)


まあ、こーんな事を言ってしまうと、
「起きることがすでに決まっているなら何もしたくないな。どうせ、何もかも決まっているんでしょ。」
と投げやりになる人もいるかもしれません。

しかし、このような考え方はちょっともったいない感じがします。
何しろ、神様は全てを知っていても、私達は全く知らないのですから。
もしかしたら、今やっていることがすごい結果になる可能性だってあるわけです。
私達に結果は分かりません。
でも、だからこそ何にでも一生懸命やってみる価値はあります。
しかし、もし頑張ってやったけれども、思っていたような結果が出なかった時は
「あー、そういう運命だったんだ。」と思うことができるのです。

「ペンはすでに置かれ、紙は乾いてしまっている。」
と預言者さん(平安あれ)はおっしゃいました。

このペンが全てを既に書いてしまっているという事実は、
過去に起きた事に対してに使うと、とても良い効果を得られます。
起きたことに対し、
「あれは、そういう運命だったんだな。」と思うと、それが大きな慰めになるのです。
変に人や自分を責めることがなくなります。
これは、神様からの大きな大きな慈悲であると思います。

ああすれば良かった、こうすれば良かったと後悔が絶えない事が多いけれども、
後悔したところで過去がどうにかなるわけではありません。
後悔の念に囚われすぎている時には、ただペンによって書かれたことが起きただけなんだ、
とスパッと諦めるのもいいと思います。
起きてしまったことは、もう既にそうなるように書かれていたことなのです。
5万年も前に、ペンが既に書いてしまっていたことなのです。

しかしながら、この「ペンが全てのことを書いた」という事実は、既に起きてしまったことに対して有効でありますが、
未来の事に対してはそうでもないようです。
何度も言うように、私達に未来は分かりません。
「書かれている事しか起きないんだ」と投げやりに行動するよりも、
自分にできる限りの事はやってみるといった姿勢が大事かと思われます。

前回の天国の最高位について、預言者さんはなんと仰いましたか。
「天国を欲するならフィルダウスを目指せ。」
そう、努力しろ、頑張れと教えてくれているのです。
行動しなければ、何の結果もついてきてくれません。
私たちに出来る事は、希望を持って、明日はきっとよくなると信じながら、行動をし続けること。
ありきたりではありますが、それがベストな事だと思います。

来週に続きます。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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