神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史11 天使の創造

2022-05-07 11:08:41 | イスラム教
前回までは、天地創造について考えてきました。
今回からは、”違う創造物”を考えていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

天と地をお創りになった神様は、その後もいろいろなものをお創りになりました。
その一つが天使です。
(今回のテーマの主役です!)

天使がいつ創られたのかは、はっきりとは分かりませんが、
人間が創られるよりも、ズーーと前に創られたというのは確かです。

ご存じのように、私達は天使というものを目で見ることができません。
しかし、その存在を信じることはとても大切で、イスラム教でいう6信の中の一つに入るほどです。

イスラム教の6信とは、これは絶対に信じないとダメですよ、と言われている6つの事。
それぞれ
神の存在。
天使の存在。
聖典。
聖典とは、例えばモーゼにはトーラー。
イエスキリストには聖書。
そしてダビデには詩篇など、神様は幾人かの預言者達に聖典を授けました。 
もちろん、預言者ムハンマドさん(平安あれ)にはクルアーンです。
そのような聖典というものがちゃんと存在していた、そして現在も存在しているということを信じること。
これが六信のうちの三番目にあたります。

4番目に来るのが、預言者たちの存在。
イスラム教で預言者と言えば、ムハンマドさん(平安あれ)が真っ先に頭に浮かびますが、
彼だけが預言者ではありません。
神様は、ありとあらゆる民族に最低でも一人は預言者をお与えになりました。
神様からのメッセージがちゃんと届くように、と。
その数ナント124000人、ともいわれています。
そんな預言者の存在を信じましょう、というのが6信の中の4番目。

そして六信の五番目が、最後の審判を信じる事。
最後の審判とは、天国へ行くか地獄へ行くかを振り分けられる裁判の事です。
生きている間、善い事をしていたら、それに対する報酬があり、
悪い事をしていれば、それに対する懲罰がある、ということですね。

最後、六信中の六番目にあたるもの。
それは、運命というものがあることを信じる事。
これはペンの章で既に書きました。
すなわち、全ての事はもう書かれてあるんだ、ということを信じる事です。

さて、天使の存在を信じることは、神様の存在を信じることのすぐ次に来るわけですから、とても大切だということが分かります。

天使は光から創られています。
そして、性別がありません。
ゆえに結婚したり、子供を産んだりということは当然ながらしません。
また、食べたり飲んだり寝たりといったこともしないそうです。
彼らが常にやっていることは、神様を賛美すること。
そして、与えられた任務をこなすことの二点だけ。

天使達にはそれぞれいろいろな任務が与えられています。
例えば、死が近づいている人の所へ行き、魂を取り上げる係とか。
お腹の中にいる胎児に、魂を吹き込んだりとか。
地獄の番人をする天使もいますし、地球最後の日を知らせるために、トランペットを吹く係りの天使もいます。

天使というのは、神様からの任務を遂行するために創られた存在ですから、
神様から言われたことに異を唱えたり、または任務を実行しないなんてことは絶対にありません。
そこが人間と大きく異なる点ですね。

『死があなた達の一人に臨む時、われが遣わしたもの(天使)達は、それ(魂)を取り上げる。
 かれら(天使達)は、(わが命令に)怠慢ではない。』(6-61)

天使に与えられている任務のほとんどが、私達人間に直接関係があるものばかりです。
何しろ神様は、私達が産まれてすぐに4人の天使をお与えになってくれているのです。
その4天使のうち、二人の天使は私達の両肩にいます。
両肩にいて、私達の行いをすべて記録しているのです。
良いことも、悪いことも。

『本当に、あなた方の上には二人の看守(天使)がいる。
 彼らは気高い記録者で、あなた方の所業を知っている。』
(82 10-12)

右肩にいる天使が善い行いを、そして左肩にいる天使は悪い行いを記録します。
彼らは私達の言うことや行うことを24時間、365日、休むことなく書き続けます。
ただ睡眠中はさすがに書くことがないでしょうから、その時間は天使さん達もお休みということでしょうか。
また、幼少の子供や精神的な障害を持っている人たち、
つまり善悪の判断が難しい人たちに対しては天使さん達は書くことはしないそうです。
一説によると、悪行を記録する左肩の天使さんは何も書かないけれども、
右肩にいる天使さんは上記のような人たちに対しても、しっかりと彼らの善行を書き留めてくれているとのこと。
何しろ、神様というのはとてつもなくお優しいお方ですから、私達の益になるように、益になるようにとしてくれているのです。
いつだって、誰に対しても、です。

この天使さん達が書いたものが、一冊の書となって最後の審判の日に私達の目の前に現れます。
何一つとして、書き損じていない自分の行いが書かれてある本。
あんまり見たくないなあ、と思う人も多いかもしれません。
何しろ私達人間というのは、不完全な存在です。
生きていれば、たくさんの過ちを犯してしまうものです。
しかし、どんなに見たくないなあと思っていても、いつかは自分の生前の行いをまざまざと見る日がやってくる。
それに変わりはありません。

しかし、両肩の天使さんたちは、あるルールに乗っ取って記載しているそうで、
そのルールを知れば、少しだけホッとできるかもしれません。

次回に続きます!

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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