神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史40 イブの誕生

2022-12-23 03:29:55 | イスラム教
12月もなんだかもうすぐ終わりですねえ。
時間のたつのは、本当に早いものです。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。

こんにちは、ファーティマ松本です。

さて、アダムのお話の続きです。

神様はご自身の手で、アダムを創られましたよね。
そして、そのアダムに、ご自身が魂を吹き込まれました。
その後、天使達にサジダをさせ、サジダをしなかったジン(イブリース)を追い出しました。

おかげでアダムは、悪魔のいなくなった天国で、ゆったりと過ごすことができたはずなのですが、、、
何かが足りていないようでした。
それは、ソウルメイトと呼べるようなお相手、つまり仲間がいなかったのです。
周りにいる天使達は、神様を崇拝するのに忙しいですし、任務もこなさなければなりませんからね。
アダムと一緒に、天国をお散歩なんてことはしなかったのでしょう。

人間というのは、決して一人で生きてはいけません。
どんなに大金持ちであったとしても、物を作ったり、物を売ったり、
何かしらのサービスをしてくれる人がいなかったら朝ごはんを食べる事すらできないでしょう。
お金がない人もまた同様です。
何かを作っても、何かを売っても、何かしらのサービスを提供しても、
それに対し対価を払ってくれる人がいなければやっていけません。
みんながみんなを必要としているのです。
いくら一人が好きだと言っても、私たち人間は一人では生きてはいけないという事実を忘れないようにしたいものです。

物質面だけでなく、精神面においても、周りに誰かがいてくれるというのは有難いことです。
仲の良い友人、子供、愛するパートナー、そんな人がいるというだけで、人生の充実感は爆倍します。
人と人との交わりこそが、私達の人生の充実度を上げてくれるのです。
人間というのは、やはりそういう風にできているのでしょう。
そして、そんなことを百も承知なのが、神様です。
何しろ、神様自身がそのように人間をプログラムしたのですから。

ゆえに、神様はアダムにイブというお相手をお創りになり、アダムの精神面を満たしてくれました。

ちなみに、イブはアラビア語でハワと呼びます。
その意味は、生きるもの。
その生きるものという意味は、ハワがどのように創られたかを考えるとかなり納得がいく名前であります。

聖書の教えでは、イブはアダムが寝ている間に、アダムの鋤骨から創られたとあります。
クルアーンの中では、イブ(ハワ)がどのように創られたのかはっきりとは書かれていません。
しかし、預言者さんがとても興味深いことをおっしゃっていますので引用してみましょう。

「男性のイスラム教徒達よ。
 私はあなた方へ、女性達に対し優しく温和であれとアドバイスする。
 なぜなら、女性は鋤骨から創られているからだ。
 鋤骨の中で、最も曲がっているのは、一番上の鋤骨である。
 もしあなた方が、それを伸ばそうとするならば、それは折れてしまうであろう。
 しかし、そのままの状態にしておけば、曲がったままである。
 故に、私は強くあなた方にこう勧める。
 「女性達を大事にしろ。」と。」

この預言者さん(平安あれ)のお言葉は、とても重要であるのですが、かなり注釈が必要です。
まず最初に、鋤骨が曲がっているとありますが、これは事実ですね。
鋤骨がまっすぐだという人はどこにもいないでしょう。

さて、そんな曲がった鋤骨から、女性が創られていると預言者さんはおっしゃいました。
しかし、鋤骨が曲がっているからと言って、女性達が歪んでいる、ひがんでいる、と言いたかったわけではありません。
この預言者さんのお言葉が意味するところは、「鋤骨というのは曲がっているのが正しい形」であるということです。

全ての骨には、その役割があって、鋤骨には鋤骨の役割があります。
ゆえに、そのあるべき姿をしている鋤骨を伸ばして、背骨のように真っすぐにしようとしては、
鋤骨の役割ができなくなってしまいます。
それだけではありません。
鋤骨を背骨に変えようとするならば、鋤骨はきっと折れてしまうでしょう。
鋤骨には、鋤骨の役割と良さというのがあって、それは曲がった形をしているからこそできる技なのです。
同様に、女性には女性の役割と良さがあって、それを無理やり変えようとすればと折れてしまいます。
預言者さん(平安あれ)が言いたかったことは、
「自分と生活を共にしている女性を、自分の好きな姿に変えようとしないように。」
ということではないでしょうか。

女と男というのは、どう考えても同じではありません。
考え方、感じ方というのが随分と違います。
男には、男の感じ方考え方があっていいのです。
女には女の感じ方、考え方があっていいのです。
そして、それこそが、男女とも人間として生きていくうえで最適な形なのでしょう。
しかし、お互いがお互いを思いのままに操ろうとした瞬間、その素晴らしい関係が壊れてしまうはずです。

それよりも、お互いの違いを認識し、お互いに無いものを補いあいながら共に生きていく、共に成長していく。
その方がきっと楽しいはずです。

ゆえに、預言者さん(平安あれ)は、鋤骨をそのままにしておきなさいとアドバイスされました。
鋤骨が曲がった形をしているのは、欠点ではないのだから、と。
鋤骨が中の肺を守っているように、女性の性質も、何か大切な物を守っているのでしょう。

子育てにおいても同様です。
子供をそのままの形で受け止める。
「あなたはそのままでいいんだよ。」といったメッセージを送り続けるという姿勢は、大事だと思います。
ただ、我が家はそれが行き過ぎてしまった感があり、
躾が行き届いているご子息、ご令嬢を見るたびに、かなり私の心はざわついてしまうのですが。


クルアーンにこのような句があります。

『人々よ。あなた方の主を畏れなさい。
 かれは一人の者(アーダム)からあなた方を創り、またその者(の一部)から配偶者を創り、両人から無数の男と女を増やし
 広められた方である。』
(Quran 4:1)

『かれこそは、一個の魂からあなた方を創り、 それから伴侶を創った。互いに慰安を得るために。』(7:189)

これらの句から分かるのは、確かにイブはアダムから創られているということです。

ただ、いくら男女が違うといっても、地球人と宇宙人ほどの差はないはずです。
両者とも、痛いものは痛いし、悲しいことは悲しいのです。
言われて嫌なことも同じでしょう。
言われて嬉しいことも同じでしょう。
優しくされれば嬉しいし、怒鳴られれば悔しいです。

そんな風に両者共々分かちあえる感情というのがあるのですから、やはりお互いを思いあう気持ちというのは大切にしたいものです。
自分が言われたら嫌なことは言わない、やられたら嫌だなって思うことはしない。
自分が言われたら嬉しい事を言う、やられたらありがとうって言われるようなことをする。
当たり前のことでありますが、その当たり前ができない人が多すぎます。

イブの創造について考えた時、いろいろと大切な事を学ぶことが出来るのは、興味深い事です。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!


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