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教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

NHK 日本のこれから、税金(9/6放送)

2008-09-23 | 番組、記事、書籍コメント
税金は教育と無関係ではないので、当ブログでも扱うことにいたします。


といっても、税金自体の問題より、討論のあり方を垣間見たいという意味で部分的に視聴しました。
NHKの討論番組は決まって、白か黒かという論点をぶつけてきて、それをスタジオ参加者やテレビ視聴者に判断させ意見を募るというやり方を取っています。そしてそれが番組最後まで続いていきます。で、結論は何かというと、「この問題について、ひとりひとりが真剣に考えなくてはなりません」的な総括で終わります。つまり番組司会者からの提案はありません。


こうした大きなテーマについて時間を割き、段取りをして番組制作を行っている意欲については評価したいと思うのですが、討論から何かを生み出そう、何か役に立つ次へのステップをつくっていこうという意識は相変わらず低いと評価せざるをえない感じで、フラストレーションがたまる感覚は多くの人がお持ちなのでは・・・・


まず、税金を上げるか下げるかという議論よりもさきに、歳入・歳出額や使い道を素人の人にもわかるように提示することが大前提。これは議論のどちらかにつく参加者ではなくてNHKが中立な立場で調査し提示しなくてはならないと思います。議論がかみあわないとしたら、こうした提示の仕方が不十分さに起因することが多いです。 次に、この国はどこに向かおうとしているのか、向かうべきかという問題。 もちろん、公共放送であるがゆえに、結論誘導型にはまるのが危険ということでしょうが、あまりに冒険が毎回なさすぎるかなといった感じです。


消費税問題で、スゥエーデン型がいいか、アメリカ型かというのも、問題提示としてはわからなくないですが、国家の人口レベルからいって、あるいは国民性からいって、どちらも極端な政策であり、日本が着地するとしたらその中間地点あたりだと大筋の人が考えているのではないか。だとしたら、どのへんが妥協点なのかを定量的にさぐっていくべきでしょう。あるいは、両方の良いところを日本風にアレンジするとしたらどうなるかを、もっと参加者や視聴者に積極的に投げかけるべきだったのかなと思いました。


マスメディアの力は大きいです。よって、こうした討論番組の制作者も、討論の仕方なども含め、よくメディアリテラシーの学習をした上で望んでいただきたいと切に願うわけです。
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