2013年12月16日。
近畿大学付属高校ICTオープンスクールに参加してきました。
今回のオープンスクールの主な日程は、
10:45-11:25 公開授業Ⅰ(数学、英語、総合学習)、業者ブース(サイバーキャンパス、wifi関連、電子黒板による教材作成)
11:40-12:20 公開授業Ⅱ(英語、現代社会、生物)、業者ブース(〃)
13:10-14:30 全体会(タブレット導入までの経緯や準備、現状報告と展望など、質疑応答や意見交換)
14:30-15:20 分科会(反転授業について)
■公開授業について
(1)数学授業
反転授業形式(数Ⅰの正弦・余弦定理の図形演習) ジグソー法を使っていました。教室の机はアイランド式になっています。
授業の解説動画が用意されており、生徒は理解度に応じて複数回視聴することが想定されています。
(直前に動画配信されているのではなく、かなり前にはアップされている)
①4人~5人グループでそれぞれ担当分担を決め、反転で予習してきた問題の出来を点検)
②各自、担当番号の場所に移動して回答を理解し他の生徒に説明する
③各グループで本時の演習問題の理解をし協働学習する
④各自で演習問題の解答をみながら、残りの問題の答え合わせ(個別学習)
全員がiPadをつねにONにして、黒板の板書や配布プリントの問題を拡大したり、それに書き込みをするなどして教え合っていました。
iPadに書き込みながら問題のわからない点を指摘したり、他の生徒に教えるという活動ができる点が優れているように思えました。
改善点としては、他の生徒への「教え方」を丁寧に予め説明しておき、徹底すると良いと思いました。
あと、どれだけの理解ができたかを生徒がお互いに質問しあいながらチェックできるようになるとさらに効率的に学習が進むように思えました。
(2)英語授業
2つの授業とも、講義形式の教室レイアウトです。
・1時間目の英語授業は、最初の方だけの見学だったので、後半のプロセスはわかりません。
最初にやっていたのは、単語確認です。レッスンで出てくる単語(英語、日本語)を各自がiPadで確認していました。
その後、ペアになって発音したり日本語の意味を復唱したりといったワークでした。
・2時間目の英語授業の特徴は、担当の先生が作成した英文解釈の動画を全員がその場でみながら確認するシーンでした。
予備校の授業のように、品詞分解して役割や意味が書き込まれながら説明される動画を観て、止めながら先生が机間巡視して
生徒に簡単な質問をするという授業スタイルでした。つまり、日本語説明や日本語訳は教室外での解説動画をみさせ、
授業では扱う英文の理解の確認と定着活動を行うことを目的としているようです。
とにかく解説動画をオリジナルで作成している先生方のご苦労にまずは敬意を表します。
生徒はとてもおとなしく素直な感じで指示に従って学習をすすめていました。
iPadを使うことで、生徒が自分のペースで何度も動画再生したりネイティブの発音をチェックできる利点が活かされていると思いました。
一方で、解説動画の理解度がどの程度のものか、発音や文法理解についても個々のスキル差はあるようでしたので、それをどう埋めていくかということが
今後の課題であるように感じられました。1対40のスタイルでの語学学習はITを使ってもカバーしきれない部分を感じます。
(3)業者ブース
・近畿大学付属高校では、iPadのプラットフォームとしてサイバーキャンパスという製品を導入しています。
・ここでは、教員がpdfファイルをアップでき、生徒は自由にそこから配布資料をダウンロードできます。
・これでプリント印刷・配布の手間は大幅に削減できたそうです。
・あと、NHK高校講座のコンテンツなども利用できるようになっており、動画視聴や確認テストなどを各自が行うことができます。
確認テストは選択式テストなのでその場で採点され理解度を確かめることができます。
・当校での動画の教材作成は、カムタジアスタジオなどを使用しているようです。
(4)全体会
・当校にiPadがなぜ入るようになったかという経緯
アンテナの高い現場教師+理解あるトップ(理事長、校長など)の組み合わせ。
そして迅速な対応(新1年生に入れる可能性を知らせ、ホームページで最新情報をアップして周知)
・導入目的の職員共有と導入への不安解消(説明会や講習会)
・保護者向けにもオリエンテーション実施
・デバイス故障などは少ない。充電忘れも最初はあったが今はない。
・生徒のID、Passなどは学校も担任が把握管理。インストールソフトなどもチェックできる。
・情報モラルなどは、最低限のことを話し、細かなルールは生徒のICT委員会で自主作成させている。
・家庭でのルールづくりのアドバイスや保護者sub-IDの発行なども行う。
・タブレットの利用を授業だけに限定しない。(行事、個人利用などでも積極活用)
生徒、保護者、教員に導入前、導入後にどのようなことが起こりそうか戦略をたて、戦術的に展開している感じがしました。
コアになって動く先生が、いろいろと方策をたてて、準備し、また自主性を持って取り組んでもらうところを設けてすべてをコントロールしようと
していないところも非常に斬新であると感じました。
近畿大学付属高校ICTオープンスクールに参加してきました。
今回のオープンスクールの主な日程は、
10:45-11:25 公開授業Ⅰ(数学、英語、総合学習)、業者ブース(サイバーキャンパス、wifi関連、電子黒板による教材作成)
11:40-12:20 公開授業Ⅱ(英語、現代社会、生物)、業者ブース(〃)
13:10-14:30 全体会(タブレット導入までの経緯や準備、現状報告と展望など、質疑応答や意見交換)
14:30-15:20 分科会(反転授業について)
■公開授業について
(1)数学授業
反転授業形式(数Ⅰの正弦・余弦定理の図形演習) ジグソー法を使っていました。教室の机はアイランド式になっています。
授業の解説動画が用意されており、生徒は理解度に応じて複数回視聴することが想定されています。
(直前に動画配信されているのではなく、かなり前にはアップされている)
①4人~5人グループでそれぞれ担当分担を決め、反転で予習してきた問題の出来を点検)
②各自、担当番号の場所に移動して回答を理解し他の生徒に説明する
③各グループで本時の演習問題の理解をし協働学習する
④各自で演習問題の解答をみながら、残りの問題の答え合わせ(個別学習)
全員がiPadをつねにONにして、黒板の板書や配布プリントの問題を拡大したり、それに書き込みをするなどして教え合っていました。
iPadに書き込みながら問題のわからない点を指摘したり、他の生徒に教えるという活動ができる点が優れているように思えました。
改善点としては、他の生徒への「教え方」を丁寧に予め説明しておき、徹底すると良いと思いました。
あと、どれだけの理解ができたかを生徒がお互いに質問しあいながらチェックできるようになるとさらに効率的に学習が進むように思えました。
(2)英語授業
2つの授業とも、講義形式の教室レイアウトです。
・1時間目の英語授業は、最初の方だけの見学だったので、後半のプロセスはわかりません。
最初にやっていたのは、単語確認です。レッスンで出てくる単語(英語、日本語)を各自がiPadで確認していました。
その後、ペアになって発音したり日本語の意味を復唱したりといったワークでした。
・2時間目の英語授業の特徴は、担当の先生が作成した英文解釈の動画を全員がその場でみながら確認するシーンでした。
予備校の授業のように、品詞分解して役割や意味が書き込まれながら説明される動画を観て、止めながら先生が机間巡視して
生徒に簡単な質問をするという授業スタイルでした。つまり、日本語説明や日本語訳は教室外での解説動画をみさせ、
授業では扱う英文の理解の確認と定着活動を行うことを目的としているようです。
とにかく解説動画をオリジナルで作成している先生方のご苦労にまずは敬意を表します。
生徒はとてもおとなしく素直な感じで指示に従って学習をすすめていました。
iPadを使うことで、生徒が自分のペースで何度も動画再生したりネイティブの発音をチェックできる利点が活かされていると思いました。
一方で、解説動画の理解度がどの程度のものか、発音や文法理解についても個々のスキル差はあるようでしたので、それをどう埋めていくかということが
今後の課題であるように感じられました。1対40のスタイルでの語学学習はITを使ってもカバーしきれない部分を感じます。
(3)業者ブース
・近畿大学付属高校では、iPadのプラットフォームとしてサイバーキャンパスという製品を導入しています。
・ここでは、教員がpdfファイルをアップでき、生徒は自由にそこから配布資料をダウンロードできます。
・これでプリント印刷・配布の手間は大幅に削減できたそうです。
・あと、NHK高校講座のコンテンツなども利用できるようになっており、動画視聴や確認テストなどを各自が行うことができます。
確認テストは選択式テストなのでその場で採点され理解度を確かめることができます。
・当校での動画の教材作成は、カムタジアスタジオなどを使用しているようです。
(4)全体会
・当校にiPadがなぜ入るようになったかという経緯
アンテナの高い現場教師+理解あるトップ(理事長、校長など)の組み合わせ。
そして迅速な対応(新1年生に入れる可能性を知らせ、ホームページで最新情報をアップして周知)
・導入目的の職員共有と導入への不安解消(説明会や講習会)
・保護者向けにもオリエンテーション実施
・デバイス故障などは少ない。充電忘れも最初はあったが今はない。
・生徒のID、Passなどは学校も担任が把握管理。インストールソフトなどもチェックできる。
・情報モラルなどは、最低限のことを話し、細かなルールは生徒のICT委員会で自主作成させている。
・家庭でのルールづくりのアドバイスや保護者sub-IDの発行なども行う。
・タブレットの利用を授業だけに限定しない。(行事、個人利用などでも積極活用)
生徒、保護者、教員に導入前、導入後にどのようなことが起こりそうか戦略をたて、戦術的に展開している感じがしました。
コアになって動く先生が、いろいろと方策をたてて、準備し、また自主性を持って取り組んでもらうところを設けてすべてをコントロールしようと
していないところも非常に斬新であると感じました。