奇跡のりんご 無肥料・無農薬の自然栽培で有名な木村秋則さんの講演会に参加しました。
以下、講演内容で自分に興味あった部分について抜き書きます。
話題ごとに◎で整理しました。本にあった内容も重複していますが、備忘録として。
◎土壌改良
肥料・農薬・農機具重量によって土が硬くしまる。
植物の根は硬盤層を突き進めない。
↓
土壌を改善する方法
土壌をやわらかくする植物(特にマメ科がおすすめ)を植える。
落花生→さつまいも→麦 がよい。
特に麦は根が強く、これを利用することで硬盤層を破壊できる。
乾燥した土は大きく荒く耕すのがポイント!
根粒が大事。大豆の根を利用する。大気中の窒素を固定し、
土中に栄養を残してくれる。
◎畑の温度の問題
土を50cm掘って温度を測ってみる。
木村氏の畑は温度差少ない。温度が下がらいで暖かければ収穫量増える。
(実際にドイツのオーガニック協会のジャガイモは小さかったが、
木村氏は畑の温度に注目し、浅く植えてみせた。実際に収穫は3倍近く
あがったという映像の紹介)
◎常識は疑ってかかる必要がある。
テントウムシはアブラムシを食べるといわれているが、実際に
一日観察してみると5匹程度しか食べていない。それよりも
野生のハエの方がよく食べている。
◎自然栽培の試練(3年間は収量が落ちることを知っておく)
自然農法は3年間は収量が落ち、苦しい。やめようと思う時期がある。
しかし4~7年目に収量があがっていく。
この時期、地下部の充実がある。
◎堆肥について
堆肥を畑に入れる場合は、必ず完熟のものを使うこと。
完熟していないとかえって有毒な場合あり(硝酸態窒素含む)。
完熟の堆肥をつくるには5年くらいかかる。
(ある牛舎の例。牛舎の床は牛糞をしきつめた映像。
ここでは16カ月牛舎の中で堆肥化した35cm厚の堆肥を紹介)
◎農業は実は二酸化炭素排出も多く、地球温暖化に影響が大。
農薬・肥料などに頼る農業は、莫大なCO2を出している。これはあまり知られていない事実。なんとかしなくてはならない大きな問題である。
◎現在の動きについて
韓国は国策で自然栽培農法に力を入れている。
農業を第3次産業に次ぐ第4次産業としてとらえる。
国内ではJA系で宮城県JA賀美よつ葉などが自然農法に取り組んでいる。
◎ミツバチが近年減っている問題について
女王蜂の卵が孵化しない状況がおきている。
原因は、花粉が飛ばないよう品種改良し、花粉の全体量が足りなくなった
からではないか?(木村氏推定) するとミツバチは子孫を残せない。
背景には、極端な効率・自分の権利主張する傾向がある。
(自分の土地の花粉が他に流れている。その分を補償しろ等の訴訟が国際的にも
起きている。)
◎だれのおかげなのか?
現代人は自分がつくっているというおごりの発想。
誰が悪いという責任の押し付け
↓
植物に感謝する。植物に声をかける。
自分におきかえて何事も考えてみる。
(実際に、声をかけないりんごの木は極端に細くなるというお話)
◎生き方
今、できることを精一杯やろうじゃありませんか。
それこそが大事だと思うのです。
これから、自分はいままでの農業の体験・知識を伝える学校をつくりたいと考えていて、それに向けて、今準備中である。
+++++++++++
以下、感想です。
木村さんの本は、以前、当ブログでもご紹介していますが、農業に対する姿勢やいままでの経験・苦労など含め、ぜひご本人に会ってみたい気持ちがありました。
本で見るよりも若々しいイメージで、まだまだ日本のそして世界の農業のために貢献していきたいという固い決意を感じました。
宇宙での不思議体験の話をたくさん聴きたかったのですが、内容は農業に関する取り組みなどでした。それにしても、上塗りの知識ではなく、木村さんの一つ一つの実践経験からなる重みのあるお話で、きっとこれから農業に携わる人には必見だなと思いました。ミツバチが減っている原因のお話なども疑問に思っていたところなので、興味深かったですね。
そして、何事も今、生きている瞬間を精一杯生きていくことが重要という言葉も貴重でした。
以下、講演内容で自分に興味あった部分について抜き書きます。
話題ごとに◎で整理しました。本にあった内容も重複していますが、備忘録として。
◎土壌改良
肥料・農薬・農機具重量によって土が硬くしまる。
植物の根は硬盤層を突き進めない。
↓
土壌を改善する方法
土壌をやわらかくする植物(特にマメ科がおすすめ)を植える。
落花生→さつまいも→麦 がよい。
特に麦は根が強く、これを利用することで硬盤層を破壊できる。
乾燥した土は大きく荒く耕すのがポイント!
根粒が大事。大豆の根を利用する。大気中の窒素を固定し、
土中に栄養を残してくれる。
◎畑の温度の問題
土を50cm掘って温度を測ってみる。
木村氏の畑は温度差少ない。温度が下がらいで暖かければ収穫量増える。
(実際にドイツのオーガニック協会のジャガイモは小さかったが、
木村氏は畑の温度に注目し、浅く植えてみせた。実際に収穫は3倍近く
あがったという映像の紹介)
◎常識は疑ってかかる必要がある。
テントウムシはアブラムシを食べるといわれているが、実際に
一日観察してみると5匹程度しか食べていない。それよりも
野生のハエの方がよく食べている。
◎自然栽培の試練(3年間は収量が落ちることを知っておく)
自然農法は3年間は収量が落ち、苦しい。やめようと思う時期がある。
しかし4~7年目に収量があがっていく。
この時期、地下部の充実がある。
◎堆肥について
堆肥を畑に入れる場合は、必ず完熟のものを使うこと。
完熟していないとかえって有毒な場合あり(硝酸態窒素含む)。
完熟の堆肥をつくるには5年くらいかかる。
(ある牛舎の例。牛舎の床は牛糞をしきつめた映像。
ここでは16カ月牛舎の中で堆肥化した35cm厚の堆肥を紹介)
◎農業は実は二酸化炭素排出も多く、地球温暖化に影響が大。
農薬・肥料などに頼る農業は、莫大なCO2を出している。これはあまり知られていない事実。なんとかしなくてはならない大きな問題である。
◎現在の動きについて
韓国は国策で自然栽培農法に力を入れている。
農業を第3次産業に次ぐ第4次産業としてとらえる。
国内ではJA系で宮城県JA賀美よつ葉などが自然農法に取り組んでいる。
◎ミツバチが近年減っている問題について
女王蜂の卵が孵化しない状況がおきている。
原因は、花粉が飛ばないよう品種改良し、花粉の全体量が足りなくなった
からではないか?(木村氏推定) するとミツバチは子孫を残せない。
背景には、極端な効率・自分の権利主張する傾向がある。
(自分の土地の花粉が他に流れている。その分を補償しろ等の訴訟が国際的にも
起きている。)
◎だれのおかげなのか?
現代人は自分がつくっているというおごりの発想。
誰が悪いという責任の押し付け
↓
植物に感謝する。植物に声をかける。
自分におきかえて何事も考えてみる。
(実際に、声をかけないりんごの木は極端に細くなるというお話)
◎生き方
今、できることを精一杯やろうじゃありませんか。
それこそが大事だと思うのです。
これから、自分はいままでの農業の体験・知識を伝える学校をつくりたいと考えていて、それに向けて、今準備中である。
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以下、感想です。
木村さんの本は、以前、当ブログでもご紹介していますが、農業に対する姿勢やいままでの経験・苦労など含め、ぜひご本人に会ってみたい気持ちがありました。
本で見るよりも若々しいイメージで、まだまだ日本のそして世界の農業のために貢献していきたいという固い決意を感じました。
宇宙での不思議体験の話をたくさん聴きたかったのですが、内容は農業に関する取り組みなどでした。それにしても、上塗りの知識ではなく、木村さんの一つ一つの実践経験からなる重みのあるお話で、きっとこれから農業に携わる人には必見だなと思いました。ミツバチが減っている原因のお話なども疑問に思っていたところなので、興味深かったですね。
そして、何事も今、生きている瞬間を精一杯生きていくことが重要という言葉も貴重でした。