薄いピンクの花が集まって咲く「エンシュウハグマ」。遠州という名前どおりに静岡あたりでしかみつからないという。「白熊(ハグマ)とは、「ヤク(ウシ科の哺乳動物)」の白い尻尾のことで、払子(ほっす)・旗などの装飾に使われる」ということから、この花の形が払子を思わせるために名付けられたものらしい。珍しい花だ。
(2020年秋 箱根)
エンシュウハグマ(遠州白熊)Ainsliaea dissecta
科名・属名: キク科 モミジハグマ属
特徴:
草丈10~30cmの多年草。
葉は茎の中部以下にやや輪状につき、円形で長さ2.5~6.5cm、掌状に3~5深裂し、さらに中裂するか鋸歯がある。葉には2.5~8.5cmの葉柄がある。
頭花は総状または複総状につき、花冠は白色でやや淡紅色をおびることもあり、径約8mm。総苞は長さ約1cm、小花は3個。
分布・生育地: 本州(静岡~愛知県) 山地の乾いた林下
花期: 9~10月