今の時期に貴重な紫の花をつける「キツネノマゴ」。道端で見捨てられたように咲いていた。
(2020年秋 川崎市)
キツネノマゴ(狐の孫)
1年草
本州〜九州の路傍や林縁に生える。茎はまばらに分枝して斜上し、高さ10〜40cm、6稜があり、下向きの短毛が生える。葉柄は長さ2〜15mm、葉身は卵形で長さ2〜4cm、幅1〜2cm、先はややとがり、基部は鋭形、全縁または波状縁、両面に毛が散生し、乾くと表面に線状の鍾乳体が目立つ。枝先に円錐形または短い円筒形の穂状花序をつくり、密に花をつける。苞は線状披針形で、小苞2枚は線形、萼とともに縁に白色の長毛がある。萼は深く5裂し、上側の1 片はごく小さく糸状、ほかの4片は線形で長さ5〜6mm、中脈付近は緑色、縁近くは膜質で白い。花冠は淡色で下唇内面は淡紅紫色、長さ7mm、筒部は長さ4mm、上唇は三角状で先は2裂し、長さ2mm、下唇は広楕円形で先は2裂し、長さ4mm。さく果は長さ4.5〜7mm、幅1.5mm。 種子は卵円形で4個、長さ1.2mm。花期は8〜10月。(日本の野生植物)
「Flora of Pakistan」には「 Calyx 4-lobed, rarely a 5th rudimentary lobe present」(萼は4裂片、まれに5番目の痕跡的な裂片がある。)とある。
学名は、Justicia procumbens var. procumbens
キツネノマゴ科キツネノマゴ属
白い花をつけるものをシロバナキツネノマゴという。