中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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藤沢宿社寺史跡巡り

2008年04月04日 14時33分29秒 | 鎌倉あれこれ
           
                     <藤沢駅に集合>

            藤沢宿社寺史跡巡り
             (鎌っこ倉ぶ)
         2008年3月22日(土)
晴後曇一時小雨

■バッティングするイベント
 この日(3月22日)は,二つのイベント,高校同窓生「散策の会」と,「鎌っこ倉ぶ」の「藤沢宿社寺史跡巡り」が重なっていて,ギリギリまでどちらに参加しようかと迷いに迷った。高校同窓生の「散策の会」は,大宮の交通博物館を中心に,あの辺りを散策する予定である。元列車マニアの私は,機会があったら,この博物館を,是非,訪れてみたいと思っていた。
 私は迷いの迷った末,鎌っこ倉ぶの例会に参加することにした。とにかく,案内役の「お師匠さん」に合いたかったからである。お師匠さんとは,もうかれこれ10数年前もから,一緒に鎌倉や三浦半島の彼方此方を彷徨いていた仲間である。そうそう,そういえば,このブログにも時々搭乗する仙人や,ジャイアンも,同じ鎌倉彷徨き仲間である。

              <庭先の綺麗な花:鵠沼住宅地にて>

■藤沢駅に集合
 私は,集合時間より少し早めの9時44分にJR藤沢駅に到着する。気の早い人が数名,もう集合場所に来ている。今日の参加者はご常連,10数名である。ジャイアンの姿もある。
 10時少し過ぎた頃,駅前の広場で,お師匠さんから,今日のコースの説明がある。
 今日は,藤沢駅から,法照寺,万福寺,島森皇大神宮,伊勢山公園,永勝寺,荘厳寺,義経首洗井戸,白旗神社,遊行寺,諏訪神社,感応院,舟玉社,庚申塔と巡って,藤沢駅に戻る。お師匠さんの説明では歩行距離約9.5キロメートルとのことである。
 10時11分に,お師匠さんを先頭にして,藤沢駅から歩き出す。まずは,東海道本線に沿って,西へ向かって歩き出す。


■法照寺
 小田急電鉄のガード下を通過して,そのまま西へ向かう。10時32分に最初の見学場所の善光寺山法照寺に到着する。近くに藤沢市指定重要文化財江ノ島弁財天道標が残されている。傍らに説明文を書いた看板が設置されている・・・が,読むのが面倒くさい。
 お師匠さんが作った資料によると,法照寺は浄土宗のお寺で,1704年(宝永元年)に,僧欣誉が中興したのだそうである。相模国準四国八十八箇所四十八番目の寺だという。境内の一角に,歴代僧侶の墓が並んでいる。

                      <法照寺>

■万腹寺
 ほんの数分,法照寺を見学した後,門前のT字路を右折して,日本精工㈱の敷地に沿って暫く進む。そして,10時49分に,今回,2番目の見学先である万福寺に到着する。境内入口には,山門の代わりに,大きな石柱が2本建ててある。境内の桜が満開に近い。
 本堂に向かって右側の植え込みに,豚頭観音と書いた石碑がある。馬頭観音はあちこちで見られるが,豚頭観音とは珍しい。
 お師匠さんの資料によると,この寺は,1245年(寛元3年),親鸞上人の高弟,厳海によって創建されたという。
 相模国準四国八十八箇所六十三番の弘法大師石像がある。
 
               <万福寺>                                      <豚頭観世音> 

■島森皇大神宮
 11時03分に万福寺を出発する。住宅地の中を,南東の方向に,ほんの少し歩いて,11時04分に島森皇大神宮に到着する。3箇所に建っている白い大きな鳥居を潜ると,神社の広い境内に入る。
 勧請時期は極めて古くて不明だという。現在の社殿は1985年に再建されたもののようである。ここは藤沢七福神巡りの札所で,恵比寿が祀られている。ここで,暫くの間,見学を兼ねて休憩をとる。
 この神社には,明治中頃に制作された9体の人形山車ある。例年8月17日の例祭日に参進する。藤沢市重要有形民族文化財である。

                       <島森皇大神宮>

■伊勢山公園
 11時22分,島森皇大神宮を出発する。進行方向右側に日本精工の広大な敷地が広がっている。この工場の敷地に沿って,北北西に歩き続ける。工場の敷地が終わった所で,バス通りに突き当たる。ここを左折する。バス通りに沿って歩き続ける。左側に湘南高校の校舎が見える。
 バス停湘南高校前で右折して,小田急江ノ島線藤沢本町駅の方向に進む。途中から左折して,11時45分に伊勢山公園入口に到着する。そのまま,やや長い階段を登って,11時52分に伊勢山公園山頂に到着する。山頂には庚申塔が建っている。この庚申塔の前が,一寸した広場になっている。広場周辺にある沢山の桜が丁度見頃を迎えている。
 ある資料によると,ここには約5000本の吉野桜が植えられていると書いてあるが,現地の案内板によると,約200本。実際には,数えた訳ではないが,どうも20m0本より少ないような気がする。
 私達は,ここで昼食を摂る。

      <伊勢山公園の急な階段>                 <伊勢山公園山頂>

■白旗神社
 昼食を終えた私達は,13時15分に,伊勢山公園を出発する。階段を降りて,藤沢本町駅を通過する。左折して,467号線に入る。そして,13時31分に白旗神社に到着する。 祭神は寒川比古命,源義経。創建年代は不詳。藤沢七福神巡り,毘沙門天の札所である。
 古くは相模一之宮寒川比古命を祀った神社だが,今は源義経を祀った神社として知られている。この神社の近くに義経首洗井戸が残っているが,今回は見学を省略する。

                      <白旗神社>

■永勝寺
 13時42分に白旗神社を出発する。藤沢高校の脇を通って,13時56分に永勝寺に到着する。ここは1691年(元禄4年)に創建された寺である。
 墓地には,藤沢宿で旅籠を営んでいた小松屋源蔵一族の墓,飯盛女の墓39基が並んでいる。旅人を呼び寄せるために飯盛女を置いていたという。当時,藤沢宿には約100人の飯盛女が居たらしい。

           <永勝寺>                   <飯盛女(遊女)の墓>

■常光寺
 14時05分に永勝寺を出発する。永勝寺からすぐ側にある常光寺に,14時12分に到着する。この寺は1175年(承安5年)に創建された浄土宗寺で,阿弥陀如来が本尊。
 山門前に,藤沢駅羅卒屯所の祈念碑が立っている。また,私は良く知らないが,文芸評論家,野口米太郎の墓がある。また,本堂前には「常光寺のカヤ」として有名な,カヤの大木が聳えている。
 
       <重要文化財常光寺の樹林>                                    <常光寺のカヤ> 
           
■蒔田本陣跡と藤沢御殿跡
 14時19分に常光寺を出発した私達は,狭い道路に沿って東へ向かって歩く。道幅は狭いが,結構沢山の自動車が走っているので,歩いていても落ち着かない。
 途中,蒔田本陣跡を通過したが,位置を正確には把握できなかった。つづいて,すぐに,境川に架かる御殿橋を渡る。この橋の手前に藤沢御殿跡があるはずである。ここも正確な位置は分からない。
 家康が宿泊施設として利用したのが御殿だとのことである。

                       <遊行寺の総門>

■遊行寺
 14時37分に遊行寺の総門,黒塗りの冠木門(かぶきもん)に到着する。この門は,天下の三黒門の一つといわれているようである。遊行寺は,正式には藤沢山無量光院清定光寺である。
 黒門から石畳の参道に沿って,境内に入る。広くて大きいお寺である。ここには,鎌倉の市民講座や,東海道五十三次宿場巡りなど,何回も参拝しているが,何度参拝しても清々しい気分になる。
 総門の直ぐ近くの墓地に,板割浅太郎の墓がある。「板割・・?」,私はどこかで聞いた名前だなと思ったが,この人物の曰く因縁が思い出せない。国定忠治の一の子分だというが・・・
 広場の片隅にある敵御方供養塔を訪れる。大きな木の下に,古びた石塔が立っている。ここは,鎌倉の年寄り学校の授業でも訪れたことがある。1416年,関東管領上杉禅秀が乱を起こし,鎌倉公方足利持氏に滅ぼされた。このとき,遊行寺の僧が敵味方の区別なく戦傷者の治療を行い,戦死者を弔った所だと,講師から教わった。
 この寺の開祖は一遍上人。広場を通り越した片隅に一遍上人の像が立っている。鎌倉の光触寺にある一遍上人の像と,どことなく違った印象を受ける。
 境内を散策する。放生池を半周する。つい2ヶ月ほど前,東海道五十三次宿場巡りで,ここを訪れたときには,池の中で素晴らしい蓮が咲いているのを見た。あのときのことが鮮明に思い出される。
 観音さまか,弁天さまか,浅学の私には良く分からないが,池の畔に立つスラリとした彫像を見ながら,寺の裏手にある銭洗弁天を訪れる。暗い横穴の井戸から,水が滴り落ちている。その前に美しい姿の弁天さまが琵琶を抱えて座っている。
 本堂脇の細い道を辿ると長生院(小栗堂)がある。ここには小栗判官照手姫の墓がある。
 
             <銭洗弁財天>                               <敵御方供養塔> 

■感応院
 15時50分,遊行寺を後にする。散策の時間が大分押してしまったので,見学予定だった諏訪神社参拝は省略して,藤沢駅の方向に進む。途中,進行方向左手(東側)の路地に入り,感応院に立ち寄る。
 ここは,1218年,源実朝が開基。本尊は不動明王。藤沢七福神の寿老人が祀られている。

■船玉神社
 続いて,船玉神社を訪れる。
 お師匠さんの話によると,ここは実朝が宋にわたるために,船を建造したが,その用材を切り出した所だとのことである。この神社は海上守護を願って勧請したものだという。
 木材の加工に大きな鋸を使う職人が住んでいたことから,この辺りの地名を大鋸(だいぎり)というらしい。
 
            <船玉神社>                    <二宮金次郎像>

■藤沢駅前でお茶
 雨がポツリ,ポツリと落ち出す。
 私達は藤沢駅に向かって,やや急ぎ足で歩く。15時57分,駅近くの某ファストフード店に入り込んで,お茶。次回の開催日や散策先を決める。
 16時55分に解散。東海道本線,バスを乗り継いで,17時50分頃,帰宅する。

[ラップタイム]

10:11  藤沢駅歩き出し
10:32  善光山法照寺
10:47  首塚
10:49  鵠沼山万福寺(11:03まで拝観)
11:04  島森皇大神宮(11:22まで拝観)
11:45  伊勢山公園登り口
11:52  伊勢山公園山頂(13:15まで昼食)
13:31  白旗神社(13:42まで参拝見学)
13:56  永勝寺(遊女の墓)(14:05まで拝観)
14:12  常光寺(14:19まで参拝)
14:37  遊行寺(15:50まで参拝)
15:57  藤沢駅前喫茶店(16:55まで懇親会)
17:02  藤沢駅(解散)

[散策記録]

■歩行距離
    約9km
■所要時間(休憩時間込み)
 藤沢駅発      11:11
 藤沢駅前着     15:57
 (所要時間)   4時間46分(4.77h)
■歩行速度
    9km/4.77h=1.89km/h
                              (おわり)

参考資料

皇大神宮パンフレット「相模国土甘郷総社皇大神宮」皇大神宮
遊行寺パンフレット「東海道の名刹時宗総本山遊行寺」
藤沢市「ふじさわ観光マップ」神奈川県藤沢市
小林伸男(編),1994,『神奈川ぶらりいウオーキング鎌倉・江ノ島・藤沢編』神奈川図書,pp.200-211.


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