<野毛山公園展望台からの眺望>
2018年秋の会員展;第6日目(1);”あっ”と言う間に最終日
(神奈美会員展)
2018年10月14日(日) 曇
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第6日目;2018年10月14日(日) 曇
<回り道をして展覧会場へ>
▇根岸線で桜木町へ
今日は展覧会の最終日.
つい先日始まったかと思ったら,もう最終日である.過ぎてみれば実にあっけない1週間であった.
今日は開始時間と同時に丹沢山仲間の方々が来場される予定なので,少し早めに自宅を出発する.混雑する電車にもまれるのはイヤなので,大船から桜木町まで,根岸線の始発電車でユックリ座って行く.ところが例の悪い癖で,座席に座るとすぐに眠くなる.”眠るまい,眠るまい…”と気を強く持つが,どうしてもウトウトしてしまう.その間に”しまった! 居眠りしたか”と正気付くが,困ったものである.結局は何回も何回も居眠りしては目覚めるを繰り返して,何とか乗り越さずに桜木町駅で下車する.
▇桜木町駅から紅葉坂を登る
桜木町駅構内の売店で,今日の昼食用にオムスビ2個を購入してから,やおら紅葉坂を登る.
展覧会場に入れるのは10時からである.時間前には会場に入れないので,早く到着しても仕方がない.時間調整が必要である.そこで私は9時55分に会場に到着するように,その辺を少し遠回りしてみようと思う.丁度,この辺りの地図を覚えるのにも好都合だし…
紅葉坂を登り始める.この辺りはオシャレなところである.進行方向左手にはかなり大きな集合住宅が建ち並んでいる.多分億ションだろうな,うらやましいななどと碌でもないことを考えながら坂道を登る.
大きな集合住宅が終わった場所にある三叉路(十字路かな?)を左折して道幅が狭い路地に入る.路地の突き当たりに鳥居がある.伊勢山皇大神宮である.
<伊勢山皇大神宮参道>
▇伊勢山皇大神宮
鳥居の先は少し長い石段が続く.私は当然の成り行きで,この石段を登る.
今日は丁度日曜日.伊勢山皇大神宮は七五三祝いの家族連れで賑わっている.
”オレにも,こんな日々があったなあ…”
私は,昔々,3人の子ども達それぞれの七五三で,鶴岡八幡宮を詣でたことを懐かしく思い出す.その子ども達もすでに親に意見するようになって久しい.それにしても,宮参りをしている子ども達は本当に可愛い.
”早く曾孫の顔が見たいなあ~”
まだまだ当分は無理,無理.
<七五三参拝で賑わっている>
▇会館5分前に会場に到着
開館時間の5分前,9時55分に会場に到着する.十数人の来場者が入口ロビーで会場が開くのを待っている.
ロビーの奥に,塔ノ岳の山仲間,KM夫妻が居られる.KM夫妻は,貴重な休日の朝,わざわざ私の絵を見に来て下さったんだ.感謝感激.
実は,昨日の土曜日,塔ノ岳に向かうバスで,KM夫妻と一緒だった.KM夫妻も私より少し前にバス停大倉から塔ノ岳に向かわれた.そして,私より高速で大倉尾根を登られ,山頂の尊仏山荘で休憩中に私が山頂に到着.私はほんの数分山頂で休憩を取った後,KM夫妻より先に下山したという次第.
<山仲間のKM夫妻>
▇山仲間には相通じるものがある
定刻10時に会場がオープン.
早速,KM夫妻を会場に案内する.
KM夫妻には,まず最初に私の絵『北穂高岳から奥穂高岳を望む』(F40号)を見て頂く.私の絵を見た途端に,KM夫妻が,
「あっ! これ奥穂高岳ですね.ザイテングラードはこの辺りですね…」
と言いながら,この夏登ったときにスマホで写した奥穂高岳の写真を私に披露する.これを切っ掛けに山の話が弾む.やっぱり「山」という共通の趣味を持つ方には,私が山の絵に込めた感情がストレートに伝わるので,率直に嬉しくなる.
2枚目の『大日小屋から剣岳を望む』(F40号)も見て頂く.KM夫妻はまだ剣岳には登って居られないが,剣岳へのあこがれを吐露される.私は自分の絵を指さしながら,
「この辺りの裏側にカニの縦這いがあります.そしてこの辺りにカニの横這いがあるんですよ…奥に見えているのが白馬岳,その左が白馬鑓ヶ岳です…私,大日小屋から白馬までの透明な空気感をこの絵で表現したかったんですが,なかなか難しくて…」
とついつい饒舌になる.(私の絵については,当ブログで稿を改めて批評する予定)
<山の絵2枚が私の絵>
▇心温まる送りもの
帰り際にKM夫妻から差し入れを頂戴する.私は恐縮しながら,”折角だから…”ということで有難く頂戴する.正直,KMさんの優しい心遣いが胸を打つ.
会場で頂戴したものなので,早速,控室で開封して当番の方々にもお裾分けする.中身は綺麗に包装された和菓子である.当番の方が寄贈品一覧表に私の名前と品名を書き込む.
”あれ,なんでKM夫妻の名前ではなく私の名前なの…?”
と一瞬違和感を持つが,
「貴方が頂戴した品物を寄贈されたので貴方の名前になります…」
とのこと.
「なるほど…合点!」
お菓子は居合わせた会員の皆さんで美味しく頂戴する.
”KMさん,ごちそうさまでした!”
<塔ノ岳常連のKMさんから心温まる祝い品を頂戴する>
▇添え書きに”ほろり”
KM夫妻から頂戴した品物の包み紙に小さな封筒が貼ってある.”なんだろう?”と訝りながら封筒の中を見ると.
「FHさん
神奈美展お疲れ様でした.
山,絵.etc.,と多趣味で何事にも全力投球.
そして,私達のように山の新参者にも,いつも易しく接してくださるFHさん.
とてもとても尊敬しています.
これからも,いつまでも,私達の”山の師匠”でいてくださいね!
よろしくお願いします
〇〇淳,〇子」
と実に美しい手書き文字.
私には勿体ない過分な言葉を頂戴して,内心で思わずほろりとしてしまう.とてもではないが,私は師匠などと言われる器ではないが…
でも,こんなこと言われてしまうと,涙が出るほど嬉しい.マイッタナ!
頂戴したお菓子はすぐに食べてしまうが,この添え書きだけは”ちゃんと”,”きちんと”,”丁寧に”,保管しておこう.
この美しい手書きの文章は絶対にブログに記録しておかなければ…PCやワープロではこの味は出ないなぁ~…
<心温まるメッセージだ.私の宝物> ※わたしも美しい文字が書けたらなあ~
<お昼休みは公園で…>
▇カレーの香りが漂う路地
KM夫妻をはじめ,来客の応対をしているうちに,午前中は瞬く間に過ぎる.私は桜木町駅構内の売店で購入したオムスビ2個を持ってしばしお散歩をしようと思う.
先ほど桜木町駅構内の売店で購入したオニギリ2個を持って,会場から野毛山公園に向けて歩き出す.会場のすぐ脇にある成田山の境内を抜けて,野毛山の交差点に近づくライスカレーの美味しそうな匂いが漂ってくる.狭い路地が大通りに突き当たる角にあるライスカレー専門店から漂っている.開店前の店の前には10人ほどの待ち行列ができている.どうやらこの辺りでは有名なお店のようである.
<行列ができるカレー専門店>
▇野毛山公園入口
野毛山交差点から動物園に向かう登り坂をブラブラと歩く.
今日は日曜日.幼児を連れた親子連れが何組も坂道を登っている.坂の途中に「動物園まであと少し」と描いた案内板が立っている.
坂の途中に野毛山公園入口がある.入口を入るとちょっとした広場になっている.広場の先には小さな池がある.
<野毛山公園入口の池>
▇池の畔のベンチで昼食
丁度昼時.
池の畔にあるベンチに腰掛けて,持参したおむすび2個の昼食を楽しむ.
あいにくの曇り空だが,暑くも寒くもない心地よい気温である.池を眺めながらの屋外食は実に良い気分である.このままベンチに寝転がって昼寝をしたいところだが,他の人に迷惑が掛かるので止めておこう.
<私の昼食はオニギリ2個>
<野毛山動物園をと展望台>
▇賑わう動物園
昼食後,坂道の続きを登って野毛山動物園へ.
動物園は子ども連れの家族や若いカップルで賑わっている.ときどき家族に付き添われている老人も見かける.
徳の動物を見たいわけではないが,入場料が無料なのに釣られて園内に入る.園内は賑わっている.私は何となく園内をブラリブラリと成り行きに任せて歩き回る.
園内は若い人ばかり.ときどき子ども連れの家族に付き添われた老人も居ることは居るが…
でも,私のように単独で園内を徘徊するようなフラフラ歩きをしている老人は見当たらない.
”なんだか,場違いだなあ~…!”
私はちょっとむなしくなる.
<野毛山動物園入り口>
<ライオン像が出迎える>
▇展望台へ
園内を一回りした後,歩道橋を渡って展望台へ向かう.
歩道橋を渡った先は,広々とした公園になっている.
<歩道橋>
▇広々とした公園が広がる
歩道橋の先は広々とした公園になっている.公園の突き当たりに展望台がある.早速,階段を登って展望台に到着する.10名ほどの先客が展望を楽しんでいる.
<展望台>
▇展望台からの眺望
私は横浜の地理が良くわからないので,自分が一体どっちの方向を眺めているのか良くわからないが,眼下に横浜の市街地が見えている.
少し左手に目線を振ると,桜木町のランドマークタワーが聳えている(冒頭の写真).これで相対的な位置関係が良くわかった.
<展望台からの風景;一体どこを見下ろしているんだろう>
▇休憩を終えて展覧会場へ戻る
展望台から,野毛山公園の中を通って,手園欄会場へ戻る.
途中,また例のライスカレー専門店の前を通るが,待ち行列が先ほどよりさらに長くなっている.
来年のことを言うと鬼が笑うかも知れないが…
来年秋の神奈美会員展も,今回と同じ横浜市民ギャラリーで開催されることになっている.もし街道歩きの方々に来年もお越し頂けるようだったら,昼食は是非このカレーライス屋にしたいなと密かに思う.
これから午後の部である.
そして,16時からは撤収作業だ.
展覧会も始まる前は長かったが,いざ始まってみるとアッという間に最終日を迎えている.嬉しいような,悲しいような,あっけないような,ホッとしたような複雑な気分で午後の部を迎える.
(つづく)
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