<天園から横浜の望む>
初秋の鎌倉:北鎌倉から天園・円海山縦走
(五十三次洛遊会秋葉グループ例会)
2012年9月10日(月) 晴
<ハイキング地図>
■北鎌倉駅から歩き出す
今朝もJRのダイアが少し乱れている.この頃,やたらに人身事故が多いのが気になる.
それでも,定刻10時前に,参加者全員が北鎌倉駅に集合する.参加者は次の写真の通り.ただし,この写真を撮っているFHは写真には写っていない.
定刻10時丁度に北鎌倉駅から歩き出す.
この時期の観光客は海の方へ行く人が多いのか,北鎌倉周辺は,いくら平日とはいえ,閑散としている.
私達は円覚寺前から住宅街の裏道を通って,名月院前を通過する.沢山の観光客が集まるアジサイの時期とは比較にならないほど観光客が少ない.
<名月院前にて>
■明月谷登山口からハイキングコースへ
明月谷に入って間もなく,右折してこの写真の急坂を登る.今日の港南台駅までの歩程は結構長いので,極々ユックリ登るように一同に注意する.
9月も中旬になるというのに,今日も相変わらず残暑が厳しく,なんとも不快な蒸し暑さである.こんなときには無理は禁物.したがって,
「がんばれ!」
は禁句である.
私は心の中で「安全第一,安全第一」を繰り返しながら,ともすれば速歩になりそうになる参加者に,
「もっと,ゆっくり・・・もっとユックリ歩いて下さい・・・」
を繰り返す.
<明月谷登山口>
■勝上献展望台
木々が鬱蒼と繁茂する明月院裏山に入る.木陰に入った途端に涼しくなる.
急坂を登って,一旦,小高い山の上に到着する.ここから建長寺裏山沿いに石段を下って,10時35分,今泉台登山口に到着する.そのまま断崖沿いの階段道を登り続ける.進行方向左手の層僕の間から六国見山の双耳峰が見えている.
左手に今泉台の住宅地を見下ろしながら,10時48分,勝上献展望台(「献」の正字は「山」冠に「献」)に到着する.
ここで,暫時,水分補給のため休憩.
眼下には建長寺の全景,その先に鎌倉市街地,由比ヶ浜,稲村ヶ崎が見えている.
<勝上献から建長寺を見下ろす>
■十王岩
10時55分,勝上献展望台から天園ハイキングコースに入る.尾根伝いのハイキングコースをノンビリとした気分で歩く.
11時04分,十王岩に到着する.ここは「かながわ景勝50選」のひとつで,展望が見事である.
<十王岩>
<十王岩展望台からの眺望>
■四国大窪寺薬師如来
十王岩からの展望を楽しんだ後,そのまま天園ハイキングコースに沿って尾根道を歩き続けるそして,11時12分,四国大窪寺薬師如来を石段下から拝む.
<薬師如来>
■百八ヤグラ十字路
11時20分,百八ヤグラ十字路に到着する.ここは何時も海風が吹き抜けていて涼しい所である.慈顔さえ許せば,ここで終日涼んでいても良いなと思えるところである.
私達は涼しい風に当たりながら暫く休憩を取る.
<百八ヤグラ十字路>
■百八やぐら見学
少々時間があるので,百八ヤグラの核心部を少しばかり見学する.ここでは詳細な記述は差し控えるが,恐る恐るいくつかのヤグラを拝ませて頂く.
最後に鷲峰山(しゅぶぜん)山頂の祠を見学,少し藪っぽい最上段のヤグラを経由して,天園ハイキングコースに合流する.
<百八ヤグラ>
<鷲峰山山頂の祠>
■心地よい天園ハイキングコース
緑深い天園ハイキングコースをノンビリと歩く.
相模湾から吹き上げてくる海風が何とも心地よい.どうせ急ぐ旅ではないので,なるべくユックリノンビリと歩く.季節外れのためか,私達以外のハイカーの姿は殆どない.
<ノンビリと天園ハイキングコースを歩く.もう少しで大平山山頂だ>
■大平山山頂
ちょっと長い急坂を登り切ると通称大平山山頂(ひょこう159m)の岩塊に到着する(本当の大平山山頂は峠の茶屋付近にある).
今日は良く晴れているので,東京湾を挟んで千葉の海岸まで見えている.横浜の野島から,三浦三山,二子山,葉山方面まで眺望が素晴らしい.
暫く展望休憩を取る.
<大平山山頂からの眺望>
■峠の茶屋
大平山岩塊直下の広場で昼食を摂ろうとしたが,風通しが悪く,日射しが強いので,峠の茶屋に入ることにする.
平日なので,峠の茶屋は空いている.例によってEさんが居られる.また,私の古くからの山仲間である仙人も,タイミング良くここを訪れている.
「おや,暫く振りだね・・・」
とご常連のお一人から声を掛けられる.
私達は風通しの良いところに座って,昼食を摂る.
<峠の茶屋>
■可愛い犬たち
13時過ぎに,そろそろ峠の茶屋から出掛けようとする.ふと見ると,可愛い犬が尻尾を振っている.思わず立ち止まって,犬たちの写真を撮る.
<峠の茶屋の可愛い犬たち>
■天園岩塊からの展望
13時05分,峠の茶屋を出発する.
直ぐ近くの天園岩塊からの眺望を楽しむ.今頃の季節にしては,空気が透明で,遠くの山々まで良く見えている.素晴らしい眺望である.
<天園岩塊からの眺望>
■市境広場
天園から横浜方面に向かう尾根道を辿る.この道は鎌倉市と横浜市の市境に沿っている.途中,左側には横浜霊園が見え隠れする.右側には深い森林の先に鎌倉霊園があるはずだが,尾根道からは鎌倉霊園は見えない.
番場ヶ谷への下山口を通過して,暫く進むと鎌倉霊園に降りる道が分岐する.さらに歩き続けると,やがて,左手の眼下に環状4号線が見え始める.
13時37分,私達は市境広場に到着する.ここで給水休憩を取る.
<市境広場>
■草ぼうぼうの展望台
13時40分,市境広場を出発する.
「この先,ちょっと離れたところに草ぼうぼうの展望台がありますが,言ってみたいですか・・」
と一向に伺う.
「行く,行く,・・・言ってみたい」
ということなので,草ぼうぼうを承知の上で,遊歩道から右に逸れて山道を登る.5分ほど坂道を登って展望台に到着するが,背の丈ほどに繁茂する夏草の間から僅かに金沢文庫,金沢八景
方面が望める.
ヤブ蚊に刺されるのがイヤなので,立ち止まらずに藪をこぎながら,先へ進んで,遊歩道に合流する.
<夏草に覆われた展望台>
■大丸山登山口
尾根道沿いの遊歩道を道なりに歩く.
途中,関谷奥展望台は時間が押しているので割愛,14時02分,大丸山分岐に到着する.
「ここから100段か200段の長い階段がありますが,登りましょう・・・大丸山山頂からの眺望は素晴らしいですよ・・・」
と一同を促して,長い階段を登る.
お一人の男性が,大きな声で,
「1,2,3,・・・・」
と階段を数えながら登っていたが.50段ほどのところで息が切れたのか,声が聞こえなくなる.
<大丸山入口>
■大丸山山頂
長い階段を登って,14時07分,大丸山山頂に到着する.
日射しが強いので,木陰で休憩を取る.
天気は上々.眼下に八景島,野島,横須賀方面の町並みとその先に東京湾が見えている.傍らしい眺望である.
ここは横浜市内の山の最高峰である.
<大丸山山頂からの眺望>
■いっしんどう広場
休憩を終えて,14時20分,大丸山山頂を出発する.
往路の階段道を降りて,さきほどの尾根道に出る.ここから尾根沿いに森林浴を楽しみながら,ごくユックリ,歩き続ける.ここから,いっしんどう広場までは,やや単調な尾根道が続く.
14時56分,ようやく,いっしんどう広場に到着する.まだ,十分に時間の余裕があるので,ここで少々長い休憩を取る.
「ここから円海山の山頂は直ぐですよ・・・ご希望の方は行ってらっしゃい.ただし,鉄塔があるだけですよ・・・」
と一同に促す.
お一人だけが,誘いに応じて,円海山に向かう.
<いっしんどう広場>
■円海山鉄塔
円海山を往復したお一人が帰ってきたので,15時12分,いっしんどう広場を出発する.
歩き出して,ものの1分ほどで,一旦,市民の森の外に出る.右手には鉄塔が聳えている.入口近くにトイレがあるので,ここで休憩.
自動販売機で冷たい物を購入して喉を潤す.
<円海山鉄塔脇で休憩>
■再び眺望の良い尾根道を下る
15時12分,鉄塔下を出発,再び眺望の良い市民の森の散策路に入る.
進行方向左手には,私達が歩いてきた天園の山々が見えている.その右手には相模湾が光っている.文句なしの素晴らしい眺望である.
眺望を眺めながら,なだらかな下り坂を進む.進行方向右手には無粋な金網がずっと続いている.金網が少々目障りだが致し方ない.
<素晴らしい眺望が続く>
■港南台の住宅地
15時35分,道路の真ん中に杭が立っているところを通過する.ここからは自動車も通れる舗装道路になる.道なりに坂道を下ると,金網越しに広大な住宅地が広がっているのが見渡せる.港南台の住宅地である.
金網沿いに,坂道を下る.
<港南台の住宅地が見え始める>
■いよいよ市街地
15時35分,市民の森入口に到着する.
ここからは道路の照り返しが暑い市街地歩きになる.ヤレ,ヤレ.
<市民の森入口>
■港南台駅へ
ここから先,港南台までは照り返しの厳しい街中歩きである.もう私には土地勘がない.きっと楽しい枝道があるんだろうなと思いながら,広い道をそれらしい方向に,随分と長い間歩く.途中から山手学院の生徒達が沢山歩いている.彼らの後を付けていけば,間違いなく港南台駅に行けるだろうと判断する.
ところが生徒達もバスが通る大通り沿いに歩いている.生徒達の歩きから,近道はないんだなと観念する.某短大の前を通過して,15時57分,港南台駅に,無事,到着する.予定の16時丁度の3分前のご到着.
「ぴったり,予定通りですね・・・」
同行者の何人かが驚いている.
私は内心で“どんなもんじゃい・・”と鼻高々である.
<港南台駅に到着>
■懇親会
駅前で一旦お開き.
後は希望者だけで懇親会だ.結局,全員が参加する.
懇親会の会場は,参加した女性軍の勘に頼る.結局,直ぐ近くのデパートのような所の2階にあるファミレス風の所に入る.お酒の好きな方にはちょっと不向きなところかも知れないが,私はむしろ大歓迎.
私もお付き合いで300円也のグラスビールを賞味する.これだけでほろ酔い気分になる.
<グラスビールでお付き合い>
■無事帰宅
16時50分,調布から参加して頂いた方と一緒に,一足先にサヨナラして,帰途につく.
大船駅でこの方とお別れする.バスを利用して,無事,帰宅する.
久々に気の置けない仲間達と一緒にハイキングを堪能した.
ハッピー,ハッピーである.明後日は塔ノ岳へ行くぞ.
<ラップタイム>
10:00 歩き出し
10:17 明月谷登山口
10:48 勝上献展望台(10:55まで展望休憩)
11:04 十王岩展望台
11:12 大窪寺薬師如来
11:20 百八ヤグラ(11:45頃まで見学)
12:14 大平山岩塊
12:21 天園(12:25までトイレ休憩)
12:30 峠の茶屋(13:05まで昼食)
13:37 市境広場(13:40まで休憩)
14:07 大丸山(14:20まで展望休憩)
14:56 いっしんどう広場(15:12まで休憩)
15:38 市民の森入口
15:57 港南台駅
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 10.4km
■累積登攀高度 480m
■累積下降高度 455m
■所要時間(休憩時間を含む)
北鎌倉発 10:00
港南台着 15:57
(所要時間) 5時間57分(5.95h)
水平歩行速度 10.4km/5.95h=1.75km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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「鎌倉あれこれ」の次回の記事
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