<鎌倉山から常磐緑地を望む>
春の鎌倉:笛田・極楽寺・大仏・梶原を一筆書きで廻る
(単独ハイキング)
2011年3月20日(日).高曇り・温かい
<ハイキング地図>
水平歩行距離 10.3km
累積登攀高度 337m
累積下降高度 337m
<プロフィルマップ>
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
バス停 鎌倉山 極楽寺 御霊神社 裏大仏 梶原
鎌倉中央公園入口
■ブロイラーになってしまう
東日本巨大地震から10日目を迎える.被災地への援助物資の輸送も少しずつ改善されているようである.一方,自衛隊などによる福島原発への注水は,ようやく一定の効果を上げ始めているようである.
被害は全くなかった鎌倉でも,コンビニに立ち寄ってみると,オニギリやパンの売り場は殆ど空っぽになっている,お店の方に伺うと,地震の影響で物流が滞っていて,商品が届かないという.また,微量とはいえ,野菜や空気中に,平常より多めの放射能が検出されているという.地震の影響がジワジワと四方八方に広がっているようである.
地震以来,継続されてきた計画停電も,今日は実施する予定はないという.JRや私鉄もソコソコ動いているようである.
私は,今日は日曜日.通勤客も居ないだろうから,久々に塔ノ岳へ行こうか・・と支度を仕掛けたが,やっぱり,こんなときに物見遊山に出掛けるのは不謹慎だと思い,すんでのところで出掛けるのを思い止まった.でも,このまま運動不足の状態を続けていたのでは身体に悪いのも事実.ブロイラーになってしまう.そこで,午前中にヤボ用を済ませて,午後から例により交通費ゼロの鎌倉一筆書きハイキングに出掛けることにする.
13時30分,バス停鎌倉中央公園入口から歩き出す.
<中央公園付近民家の庭先>
■まずは,深沢から泣き塔へ
どこを廻るか自分でもハッキリしないので,ちょっと大船方面へ足を向けてから,思い直して,また出発点に戻る.さて,山ノ内へ向かうか,それとも深沢方面に行こうか.地震の被災地の方には申し訳ないが,呑気なものである.この呑気さで,ちょっと自己嫌悪に陥る.
とりあえずは深沢へ下ろうかと歩き出す.気が変わったら図書館にでも寄って本でも読もうか,それとも喫茶店でコーヒーを飲んでから帰宅しようか・・・歩き始めてすぐに軟弱なことを考えてしまう.
途中から少し気が変わって,久々に泣き塔を拝もうという気になる.深沢の山の手から湘南モノレール下のバス通りを横切って,深沢の運動公園に入る.今日は良い天気で日曜日だというのに,運動公園の広場には人っ子ひとり居ない.皆,催し物を自粛しているのだろう.
私は広場の奥にある泣き塔を,金網越しに拝観する.
<山崎古戦場ゆかりの泣き塔>
<日曜日なのに誰も居ない山崎運動公園>
■仏行寺をチラリ覗き見
さて,この先,何処へ行こうかと,また迷う.兜松,御霊神社を経由して藤沢まで歩こうか.それとも深沢でコーヒー飲んで帰宅するか・・でも,それではつまらない.結局,私は成り行きで笛田の谷戸を南に向かって歩いている.
14時12分,仏行寺前に到着する.法事があるらしくて,黒尽くめ服装をした人たちが集まっている.境内にある源太塚を拝観しようかと思っていたが,法事で立て込んでいる寺に入るのは気が引けるので,そのまま退散する.
■三嶋神社下から拝む
次第に上り坂の道になる.
14時15分,三嶋神社に到着する.この頃になると,私の気持ちも,思い切り歩き回ろうに変わっている.神社の長い階段を上り下りして参拝しているよりも,できるだけ遠くまで歩こうに目標が変わる.
それで,階段を仰ぎ見るだけで通過.
■誰も居ない夫婦池
14時22分,夫婦池公園に到着する.池の水面を眺めながら,ほんの1~2分,立ち休憩.その後,公園の中の散策路へ入ろうかと迷うが,結局は舗装道路の坂道を登って,バス停若松付近に出る.さらにバス通りを横断して,七里ヶ浜住宅地への抜け道を進む.
公園には人影が全くない.
■素晴らしい眺望を楽しむ
やがて,道路は三叉路に突き当たる.ここでまたどちらへ曲がろうかと迷う・・が,今日は極楽寺方面へ向かうことにする.
あいにくの天気なので,富士山など遠方の山々は見えないが,眼下に七里ヶ浜が見えている.実に気持ちの良い風景である.
■爆弾三勇士の碑
14時38分,爆弾三勇士の碑を訪れる.碑の周辺はこんもりとした木々に覆われているので,夏場は碑全体を見ることが困難だ.でも,今は冬枯れ.碑の全体が良く見える.足許に繁茂する雑草も綺麗に掃除されているので,この碑をユックリと見学するには,今が良い時期である.
実は,この碑は,元々,鳥居の形をしていたが,ここにはその片割れだけが残っている.もう一本は鶴岡八幡宮国宝館近くにあるという説を,某社寺研究家から伺っている.確かに,国宝館脇には同じような碑があるが,果たしてこれらが対をなしていたのが確かかどうか,私には分からない.
■鎌倉山神社
ブラブラと道沿いに東へ進む.
14時43分,鎌倉山神社に到着する.大分時間が押しているので,軽く一礼だけして通過する.どうやら参道の階段は補修工事中のようである.
■鎌倉市街と材木座海岸を望む
14時46分,陣鐘山尾根沿い遊歩道の入口に到着する.ここから,鎌倉市街と材木座の眺望が開けている.素晴らしい眺望である.1~2分立ち止まって素晴らしい眺望を楽しむ.
■陣鐘山の尾根を南へ
陣鐘山の尾根道に入る.土地の方々が「お山」と呼んでいるところである.小さなアップダウンが連続する長閑な尾根道を歩き続ける.途中で.地元の若い人2~3人とすれ違う.
道路側の杉の木に,見ただけでハクションが出そうになる花粉がビッシリと付いている.
14時55分,月影地蔵へ下る道との分岐に到着する.ここでまたどっちへ行くか迷うが,結局,そのまま直進する.
<心地よい陣鐘山の散策路>
<見るだけでハクションが出そうな杉の木>
■月影ヶ谷を下る
尾根道の最後は急な下り坂になる.坂の終わりは稲村ヶ崎2丁目の住宅地になる.ここに小さな十字路がある.このまま真っ直ぐ階段道を下って,日蓮袈裟懸松でも見ようか,それとも月影ヶ谷を下ろうかと,また迷う.
結局は,久々に月影ヶ谷を下ることにする.この谷を下るのは,多分,2年ぶりぐらいだろうか,その間に山道は綺麗な階段道になっている.野趣が失われて,ちょっと残念な気もするが,この辺りのお住まいの方々のことを考えれば当然なこと.よそ者がとやかく言うべきではない.
やがて,江ノ電の踏切が見え出す.この辺りに阿仏尼の住居跡がある.
<山麓の十字路>
<月影ヶ谷へ下る>
■玄関先が線路
踏切を渡ると珍しい風景を見ることができる.
線路沿いの数件の民家の玄関前に江ノ電の線路が走っている.これらの家々を訪れるときは線路越しの入口から電車に注意しながら線路を渡らなければならない.お住まいの方には申し訳ないが,江ノ電の面白さでもある.隠れた観光の名所のような気がしている.
<玄関入口が江ノ電線路>
■極楽寺と上杉憲方墓
15時21分,江ノ電極楽寺駅を通過する.この辺りまで来ると観光客の姿もチラホラと見られるようになる.
極楽寺は線路越しにチラリと見ただけで通過.山門は工事中のようである.
続いて,上杉憲方墓も一寸だけ覗く.
<(伝)上杉憲方墓>
■極楽寺坂と星ノ井
階段を登って成就院を訪れるのは止めにして,極楽寺坂を通過する.ここまで来れば,鎌倉駅まで歩くのもどうということはない.
鎌倉十井の星ノ井前を通過する.そして,力餅屋の前で左折する.
■御霊神社から長谷観音へ
15時35分,御霊神社に到着する.軽く会釈して通過する.そして路地を抜けて,駐車場から長谷観音間に出る.今日は境内に入らないまま,外からお寺の中を覗き込んだ写真を1枚撮って通過する.
さすがに,この辺りまで来ると観光客が多くなる.
<御霊神社>
■長谷観音から高徳院(大仏)へ
15時46分,大仏前に到着する.この辺りは沢山の観光客で賑わっている.ただ,大地震の影響も会ってか,賑わうといっても,この時期の日曜日にしては,いつもの半分程度の人出のように思える.
15時51分,裏大仏ハイキングコース入口に到着する.
<長谷観音>
■裏大仏ハイキングコース
時間が押しているので,かなり急ぎ足でハイキングコースを歩く.時々,ハイカーとすれ違う.
入口近くで,中年の男性から,
「これからハイキングですか?・・きつくて大変ですよ.1時間以上掛かるので暗くなりますよ・・」
と注意される.
「そですか・・スミマセン.でも,まあ何とかなるでしょう・・」
と当たり障りのないお返事をして先へ進む.
オイボレが1人でウロウロしているので,親切に注意してくれたに違いない・・・と,解釈している.
<高徳院>
■桔梗山へ下山
16時07分,浅間神社への分岐を通過する.帰宅するのが余り遅くなるのも困るので,途中からショートカットして桔梗山のグリーンハイツへ下山することに決める.
常磐山緑地入口から枝道を経由して,16時18分,グリーンハイツ住宅地に到着する.
ミツマタが見事に咲いている.
<浅間神社分岐>
<ミツマタ咲く桔梗山グリーンハイツ>
■コンビニの棚が空っぽ
16時30分,バス停梶原に到着する.
小腹が空いているので菓子パンでも買おうかと思って,交差点沿いにあるコンビニに立ち寄る.ところが,菓子パンやおにぎりが並べてある棚は空っぽ.これには今更ながらビックリ.
ジワジワと大地震の影響が,四方八方に広がっているようである.何となく緊張した気分になってくる.
また,戦争直後のことを思い出して耐えればいいと開き直った気分になる.
■再びバス停鎌倉中央公園入口に戻る
16時42分,出発点のバス停鎌倉中央公園入口に戻る.こうして,今日の“一筆書き”散策は無事終わった.
本日の歩行距離は,10.3キロメートル.登攀下降高度はそれぞれ337メートル.これでは,とても,とても,塔ノ岳往復の足しにはならないが,歩かないよりはマシ.とにかく,バスや電車は全く使わずに,そこそこ歩いたので,何とか体調は維持できたと信じよう.
<歩き収め:バス停鎌倉中央公園>
<ラップタイム>
13:30 バス停鎌倉中央公園入口歩きだし
13:47 泣き塔
14:12 仏行寺
14:15 三嶋神社
14:20 夫婦池
14:30 バス停若松
14:38 爆弾三勇士碑(14:42まで見学)
14:43 鎌倉山神社
14:45 陣鐘山尾根道入口
14:55 月影地蔵分岐
15:07 月影ヶ谷
15:21 江ノ電極楽寺坂駅
15:31 星ノ井
15:35 御霊神社
15:39 長谷観音
15:46 大仏
16:14 佐助稲荷分岐
16:18 桔梗山グリーンハイツ
16:30 バス停梶原(16:35まで買い物)
16:42 バス停鎌倉中央公園入口着
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 10.3km
■累積登攀下降高度 337m
■所要時間(休憩時間込み)
バス停鎌倉中央公園入口発 13:30
〃 着 16:42
(所要時間) 3時間12分(3.20h)
水平歩行速度 10.3km/3.20h=3.21km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3018191050c831cecc0c2120cfdf4460
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6f150541761bf57577c42c986628c589
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