中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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塩見岳・蝙蝠岳縦走(6)

2007年08月23日 09時12分41秒 | 南アルプス・西日本

     ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
        南アルプス:塩見岳・蝙蝠岳縦走(6)
           塩見岳・蝙蝠岳登頂
           (山旅スクール有志)
       2007年8月10日(金)~13日(月)
     ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

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2007年8月12日(日)(つづき) 快晴

<徳右衛門岳>

■見晴らしの良い尾根道

 9時56分に蝙蝠岳山頂を出発する。見晴らしの良い石屑だらけ尾根道が続く。なだらかな下り坂である。相変わらず中央アルプス,南アルプスの山々が連なるように見えている。尾根道は東南の方向に伸びている。高度が下がるに連れて,次第に榛松とシャクナゲの低木帯に入り込む。

             <振り返れば蝙蝠岳>

 10時23分に小高い丘の上に到着する。振り返ると,先ほど通り過ぎた蝙蝠岳が青空の間中に聳えている。ここで辺りの風景を眺めるために,ほんの数分,休憩を取る。この小高い丘から下り始めると,登山道は次第に杉林の中に入り込む。この辺りは,昔の植林帯らしいが,林業を止めてから随分と年月が経っているためか,至る所に倒木が私達の行く手を阻む。倒木を乗り越したり潜ったりしながら先へ進む。
 10時57分に鞍部を通過する。その後,緩やかな登り道になる。

          <行く手を倒木が遮る登山道>

徳右衛門岳
 11時19分に緩やかな長い坂を登ると三角点を通過する。ここから暫くの間水平に近い登山道が続く。そして,11時25分に小さなピークに到着する。ここで5分ほど休憩を取る。再び少し下り坂を進み,登り返して,11時38分に徳右衛門岳山頂(2599m)に到着する。ここで2分ほど休憩を取る。山頂は林に覆われている。西南の方向には,林の間から荒川岳が大きく見えている。

            <徳右衛門岳山頂>


              <荒川岳遠望>

 山頂から先はかなり急な下り坂となる。薄暗い杉林の中を下り坂がジグザグと続く。老眼のガチャ眼の私には,次第に足元が見えにくくなってくる。ときどき登山客とすれ違う。こんな時間からでは,明るい内に塩見岳にたどり着くのは難しい。に何処まで登るのか人ごとながら心配になる。

■中部電力の監視塔
 山頂をやや下ったところに「水場」の標識がある。ここから7~8分下ったところに水場があるようである。やや痩せた急峻な下り坂が相変わらず続く。
 12時29分,標高2290メートル地点で10分ほど休憩を取る。辺りは相変わらず深い林の中である。そして,再び歩き出すが,相変わらず林の中を何処までも下り続ける。長い,長い下り坂である。単調な下り坂が続くので些かウンザリとしてくる。
 13時24分,標高1920メートル地点で,再び8分ほど休憩を取る。そして再び坂を下り続ける。辺りは相変わらずシラビソや栂の原生林が続く。
 13時54分,前方にいきなりコンクリート製の大きな建造物が現れる。辺りの深い森林とは不釣り合いな感じがする。中部電力の監視塔である。いつの間にか監視塔の直ぐ裏の崖上に立っている。ここから急峻で長い階段を下る。ここからさらに急な下り坂になる。薄暗い下り坂では足元が覚束なくなる。

            <中部電力管理棟>

<二軒小屋ロッジ>

■二軒小屋ロッジに到着
 14時17分,標高1675メートル地点で,約10分の休憩を取る。そして,さらに傾斜が急になる。登山道が崩落して,急な崖を這い上がる箇所も出てくる。

           <崩落したところを迂回する登山道>

下り坂を慎重に下り続けて,14時54分に,飛び出るような感じで,やっと林道に出る(標高1485m)。出口には少々古くなった標識が建っている。この標識を見ると,ここが蝙蝠岳登山口であることが分かる。
 下山口のすぐ右側は作業場のようである。私達が目指す二軒小屋ロッジは,この作業場の先のように思える。亀ちゃんが道路を確認する。そして,作業場の建物やパイプなどの健在の間を縫って,やっと林道に出る。林道を進むとトンネルの前にでる。ところがこのトンネルの入口には頑丈な柵が作られていて通り抜けができない。進行方向右手には川が流れている。林道から川に向かって細い道を下ると,15時15分に長い吊り橋にぶつかる。1人ずつこの吊り橋を渡る。歩く幅は板1枚分しかない。しかも周りには金網も張ってない。両側の手すりをシッカリ持って慎重に渡るしかない。

          <揺れる吊り橋を2回渡り返す>

 やっと橋を渡り終えて川沿いの道を暫く遡る。そして,15時22分に,再び吊り橋を渡り返す。川の右岸に突き出た尾根を回り込むように道が続く。そして先ほどのトンネルの出口を通過する。
 道路のすぐ右側はダムの放水路になっている。大量の水がゴウゴウと音を立てて流れ落ちている。流れを見ていると吸い込まれそうな錯覚に陥る。
 さらに坂を登ると,いきなり芝生に覆われた広場に飛び出す。広場の先には,瀟洒な二軒小屋ロッジが建っている。こうして,私達は,15時32分に無事二軒小屋ロッジに到着する。

            <二軒小屋ロッジに到着>

■久々の風呂
 素晴らしいロッジである。
 私達は,6人分のベッドが備え付けられた部屋に宿泊する。木の香りが真新しい素晴らしい建物である。建物の中央には広い食堂がある。この食堂の前には広いテラスが付いている。何人かの登山客が,このテラスの椅子に座って,繕いでいる。食堂の天井は吹き抜けになっていて,2階には食堂を囲むように廊下が作られている。廊下に沿って客室が並んでいる。廊下からは食堂を見下ろすことができるようになっている。
 部屋で一休みした後,まずは風呂に入って,3日間の汗を流すことにする。久々に熱い風呂に入ると,これまでの旅の疲れが一度に撮れてしまうような気がする。3日振りに髭を剃る。頭から足の先まで石鹸でゴシゴシと洗う。気分は上々である。
 17時30分から夕食。久々の本格的な料理に大満足。

            <二軒小屋ロッジの豪華な夕食>

 20時頃,就寝。
 風呂に入って,美味しい食事を摂り,久々に清潔な夜具の上に横たわる。今夜はヘッドランプなしで,安心して休める。明日の朝も,むやみに早く起きなくても良い。こんな当たり前のことが,たまらなく嬉しくなる。
                              (つづく)



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2 コメント

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良い山旅 (k-kiyoma)
2007-08-23 21:00:40
FHさん、今年は数年ぶりに太平洋高気圧が元気で素晴らしい夏でした。天候に恵まれよい山旅を満喫されご同慶の至りで有ります。穂高の報告も楽しみにしております。
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コメント有り難うございました (FH)
2007-08-23 21:56:53
k-kiyoma様
コメント有り難うございました。
今後とも宜しくお願いします。
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