中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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人,人,人・・で,ネコ不在の丹沢;塔ノ岳(今年34回目)

2012年07月01日 03時50分37秒 | 丹沢の山旅

                               <登山客で大賑わいの塔ノ岳山頂>

      人,人,人・・で,ネコ不在の丹沢;塔ノ岳(今年34回目)
              (単独山行)
          2012年6月30日(土) 曇

■バス停大倉の様子がおかしい
 今日でいよいよ6月も終わりである.月日の過ぎ去るのが速すぎるので,ただオロオロするばかりだが,今年も今日で前半は終わり,明日から年の後半に入る.夏至も過ぎたが,まだまだ朝早くから東の空が明るくなり始めるので,どうしても早起きになってしまう.でも,ロートルの私には有り難いことである.
 今日もどうやら天気が持ちそうである.そうなると,必然的に丹沢塔ノ岳に出掛けることになる.先週の土曜日は中山道六十九宿の旅を楽しんでいたので,土曜日に塔ノ岳に登るのは,実に2週間ぶりのことである.

 天気予報によると,日中は暑くなるようだが,朝の内は実に清々しくて心地良い.私は湘南モノレールの駅近くに咲いている美しいアジサイに見送られて,何時もの時間,何時ものルートで塔ノ岳登山口のバス停大倉に向かう.
 今日は土曜日で,電車は休日ダイヤである.従って小田原駅での厳しい階段の登り下りも今日はない.JRから,ノンビリと小田急電車に乗り換える.
 渋沢駅で,大倉行バス乗り場に向かう.ところが,今日はバス停の様子が何だか変である.何時もならば,バス停に沢山の登山客がバス待ちをしてるはずなのに,今朝は,バス待ちの登山客がほんの数名.
 「おかしいな,小田急電車が故障でもしたのかな・・・」
と訝りながらバスに乗車する.
 ご常連は,U村さん,M田女史,何時も2番バスで来られる韋駄天のF田さん,韋駄天のS藤さんだけ.必ず居るはずの韋駄天のTさんの姿もない.何となく拍子抜けする.
 それでも,間もなく下り電車が到着すると,バスは沢山の登山客で大混雑となる.
 私が座っている座席のすぐ近くに,たまたまご常連のT添さんが乗車してくる.
 T添さんと雑談をしている内に,バスは大倉に到着する.私は1番バスに乗車したつもりなのに,バス停付近には沢山の登山客が居る.
 「おかしいな? どうしたんだろう・・・」
 ご常連と雑談しながら,登山の支度を整える.つい先日,北岳に登ってきたU村さんから綺麗な花の写真を頂戴する.
 雑談をしている内に,今日は1番バスの前に,臨時バスが出たことを知る.多分,韋駄天のTさん他,何人かのご常連さんは,この臨時バスに乗車していたに違いない.


<湘南モノレール某駅近くのアジサイ>

■数珠つなぎの登山客
 私は,少々早めに支度を整えて,U村さん,F田さん,M田さんに,
 「皆さんに,すぐに追い付かれてしまうと思いますが,とりあえず先に歩き出します・・・」
と挨拶して,7時05分,一足先に歩き出す.
 気温は既に20℃を超えている.無風.路面は乾いていて歩き易いが,少し蒸し暑い.今日も自重して歩かないと,熱射病に冒されそうである.
 7時10分,登山口から登山道に入る.私の前後には沢山の登山客が数珠つなぎになっている.
 下山の途中で,もし時間があったら,観音茶屋にでも立ち寄って,氷水を飲もうかと思いながら,7時44分,観音茶屋を通過する.相変わらず私の前方には沢山の登山客が数珠つなぎになっている.
 7時37分,突然,後ろから丹沢ウッズさんの追い抜かれる.丹沢ウッズさんは私に気付かずに,凄い勢いで,次々に登山客を追い抜いていく.
 私も,自分の経済速度を保ちながら登り続けるが,いくらロートルでも私も,そこは常連の端くれである.ときどきしか登山しない人に比較すれば,結構,速く登れるので,数え切れないほどの方を追い抜くが,反面,沢山の若い方に追い抜かれる.

<快調に飛ばす丹沢ウッズさん>


<U村さんが追い越していく>


■見晴階段
 7時39分,雑事場ノ平直前で,後ろから来たU村さんとF田さんに追い抜かれる.ご常連の皆さんとは実力の差があるので,これは致し方ない.
 7時43分,見晴山荘を通過して,見晴階段に差し掛かる.
 階段入口で沢山の中年男性が休憩を取っている.皆,威勢が良さそうである.私が近付くと,挨拶をしてくれる.
 「皆さん,臨時バスに乗られたんですか・・・?」
と伺う.すると,
 「いえ,自家用車で来ました」
とのこと.
 坂の上を見上げると沢山の登山客が列になって続いている.気温は17℃.風がないので少々蒸し暑い.私は自重しながら登り続ける.ほどなく,私は,先ほどの中年男性集団に追い抜かれる.もの凄いパワーである.グングンと急坂を登っていく.見る見るうちに,坂の上の方,私との距離が広がる.
 7時58分,一本松を通過して,モミジ坂に差し掛かる.木道が終えたところで,先ほどの威勢の良い皆さんが休憩を取っている.
 「やっぱり,登攀速度が速すぎたんだな・・・」
と私は妙に納得する.
 私は皆さんに挨拶して,ユックリと追い越していく.その後,山頂までこちらの皆さんとは会わなかった.
 8時08分,駒止階段に差し掛かると,私より1本後のバスで来られたジャイアンさんに追い抜かれる.
 「2番バスも大変な混雑でしたよ・・・」
とのこと.
 「私の先をF田さんとU村さんが歩いていますよ・・・急いで歩けば追いつけるかもしれませんよ・・」
と余計なことを言う.

<緑陰の見晴階段は登山客が数珠つなぎ>


<モミジ坂も登山客でいっぱい>


■富士山は雲の中
 8時12分,駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は1時間07分.やっぱり,一寸遅いが,まあ,今の私の実力と天候を勘案すれば,まあ,こんなもの.気温は22℃と高い.
 堀山の尾根からの富士山の眺望を期待したが,残念ながら富士山は雲の中に隠れている.

<富士山は雲の中;堀山の尾根>

■萱場平
 8時29分,堀山の家を通過する.小草平には誰も居ない.気温22℃.相変わらず高い.
 今日は堀山の家から花立山荘まで,40分程度で登れれば御の字だなと思いながら,長い急坂を登り始める.勿論,流れ出るような汗はかかない,ハアハアするような息遣いにならないを,絶えず念頭の置いて登り続ける.
 途中,何人かの登山者を追い抜いたが,逆に随分沢山の方々に追い抜かれる.相変わらず暑いので閉口する.
 8時49分,萱場平を通過する.

<萱場平;早朝なのにもう登山客が居る>


<長老のS藤さんが下る>


■花立山荘
 後は惰性で登り続ける.例によって,色々なことを考えながら・・・でも,何を考えていたかは饒舌になるので省略する.
 9時01分,ガレ場で,下山してくる長老のS藤さんとバッタリ.
 「暑いのが苦手なんで・・・朝早く自家用車で来ましたよ・・・ハハハ」
と相変わらず痛快である.S藤さんは,私よりほんのちょっと年上.
 「Facebookに塔ノ岳グループのページができたら,是非,参加させてくださいよ・・・」
 私も,塔ノ岳グループのページがあっても良いなと思っている.尊仏山荘の山猫ミーの名前で,Facebookに登録しようかな・・・なんていう妙なことを考え始める.
 9時13分,花立山荘に到着する.大倉からの所要時間は2時間08分.ちと遅い.この辺りから急に霧が濃くなり始める.

<霧の花立山荘>

■次々にご常連とすれ違う
 花立山に近付くと,霧がますます濃くなる.
 9時22分,花立山を通過する.
 9時24分,下山してくるご常連のH川女史とすれ違う.久々のご対面である.相変わらずお元気そうである.折角なので写真を撮らせて頂く・・・・が,ここではご本人の了承を得ていないので公開しないことにする.
 馬の背に差し掛かる頃,岩陰からいきなり飛び出してくる三角髭のTさんとすれ違う.早速,写真を撮らせて貰う.
 続いて,9時28分,韋駄天のS藤さんとすれ違う.さらに,9時29分,駒止階段で追い抜かれたジャイアンさんが下山してくるのとすれ違う.つづいて,9時29分,韋駄天のTさんとすれ違う.このパワーの差,我ながら情けないが,これが現実というもの.甘受するしかない.

<三角髭のTさんとすれ違う>

■塔ノ岳山頂
 9時27分,金冷シを通過する.18℃.ここまで来れば,山頂まであと僅か.気分も楽になる.
 山頂直下の階段で,若い方,3~4人が私を追い抜いて,軽々と登っていく.
 9時43分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.気温17.0℃.涼しい微風が吹いている.大倉からの所要時間は2時間38分.今の私の体力と今日の気象条件では,まあ,こんなもの.
 山頂からの見通しは,幾分,良くなっているが,周囲の山はすべて霧の中.それでも,一応の儀式を済ませないと気が済まないので,辺りの写真を一回り撮る.霧で遠景は全く写っていないが・・・

<塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘
 儀式を済ませてから,尊仏山荘に向かう.
 窓際に座っているご常連が目ざとく私を見付ける.そのご常連を逆に外から写真に納める.
 山荘に入る.今日の小屋番はW林さんとW田さんのお二人.早速,300円也のお茶を所望する.韋駄天組の方々は,もう,尊仏山荘から引き上げてしまったので,山荘内は閑散としたままである.
 小屋番のW林さんが,登山者が書き記したノートを見ながら,私に話しかける.
 「・・・この方,鎌倉に住んで居られますよ・・・FHさんのこと,ご存じですよ・・」
 「えっ! 私,この方,知らないですよ・・」
 「FHさんは有名人なんですよ」
と茶化す.どなただろう? ちょっと気になる.
 山荘の山猫ミーは,どこかへ行っていて,客室には現れない.たまには接客をサボりたいんだろう.仕方がないな.
 お茶を飲みながら雑談をしていると,M田女史がご到着.皆さんから,北岳の話をお伺いする.
 10時を廻った頃,T添さんが,尊仏山荘を覗き込む.山荘には立ち寄らずに,丹沢山まで往復するとのこと.お元気で何よりである.

<尊仏山荘のご常連;素晴らしい笑顔> 
 ※この写真私のお気に入りである.


■霧の中,登山客とスレ違いながら下山
 私は,明日(7月1日),山仲間達と大菩薩峠へ行く予定があるので,帰りが余り遅くならないように,大倉発12時40分渋沢行のバスに乗ろうかと思う.かといって,忙しなくセカセカ下るのも面白くないので,下山に2時間10分程度の時間を掛ける積もりである.
 逆算して,10時18分に下山を開始する.
 塔ノ岳山頂は,沢山の登山客で賑わっている.
 登山客が,次から次へと,ほとんど切れ目なしに登ってくる.登山道が狭いところでは,すれ違うのも大変な程である.
 山頂付近は,微風ながら冷たい風が吹いていて寒い.それに相変わらず辺り一面の霧だ.
 10時41分,漸く花立山荘に到着する.山荘周辺は休憩を取る登山客で溢れている.ここでこんなに沢山の人を見るのは,私にとって初めてのことのように思える.
 ノートを取り出してラップタイムを記録していると,私より後から下りはじめたU村さんに追い越される.

<登山客で溢れる花立山荘>

■堀山の家もパス
 その後も,殆ど切れ目なしで登山客が登ってくる.小学生の集団,年配者,若い二人連れ,幼児を背負った夫婦,犬を連れた登山客など実に多種多様である.
 萱場平のベンチも人,人,人・・・
 11時13分,堀山の家に到着する.小草平のベンチも鈴なりの人である.
 堀山の家に,一寸だけ立ち寄ってコーヒーでも飲もうかと思っていたが,余りの混雑に恐れをなして,そのまま通過してしまう.

<小草平も登山客で賑わっている;大分ピンぼけの写真になったが・・・>

■予定通りバス停大倉に到着

 11時31分,駒止茶屋を通過する.さすがにこの辺りまで下ると,登ってくる登山客は幾分少な目になる.
 バスまでに時間があるので,ユックリト下山し続ける.下山しながら色々考える・・・
 “仮に平均して,登山道2メートルに1人の割合で登山者とすれ違ったとして,大倉尾根には一体何人の登山客が居たのだろうか・・・?”
 大倉尾根の長さは約7キロメートル.7000メートルである.
    7,000m/2m×1人=3,500人
 えらいことだ! 約3,500人もの登山客が大倉尾根に居ることになる.
 …で,こんな状態が朝9時頃から午後13時頃まで続いたとしたら,一体何人の登山客が,塔ノ岳に登ったことになるんだろう・・・途端に推計方法が分からなくなる.
 仮に登山道をチューブと考える.その中を大小さまざまな石ころが転がっていく.石ころの大きさによって転がる速度に差がある.さて,このチューブの長さは7キロメートル,石ころ間の平均間隔は2メートル.この状態で6時間の間に,幾つの石ころを転がすことができたか・・・という問題に置き換えることができる.でも,どう解いたらよいのかが咄嗟には分からない.その内に考えるのが面倒になる.
 ここまでボンヤリ考えている内に,頭の中がこんがらかってきて,結局,考えるのがイヤになる.
 そうこうしている内に,12時22分,予定より10分ほど早くバス停大倉に到着する.
 バス停には,先ほど尊仏山荘でお会いしたご常連のY内さんが居られる.Y内さんは私より大分早く尊仏山荘を出られたが,あちこち寄り道をして,遅くなったとのこと.
 この時間だと,まだ早いのでバスは空いている.
 バスの中で,Y内さんから,足底板の効果について質問を受ける.勿論,足底板の効果は絶妙.足底板を使い始めてから,私の足の踵の痛みは完全に治ってしまった.この話が切っ掛けになり,歯の噛み合わせのことが話題になる.何れにしても人の神経は実に微妙な違いを検出するものだと感心する.

■無事帰宅
 渋沢駅でY内さんとお別れする.
 渋沢駅,小田原駅とも電車の接続はスムーズ,電車は空いている.座席に座るとたちまちの内に睡魔が襲ってくる.自分では疲れていないなと思うのだが,やっぱり疲労が貯まっているのかもしれない.
 14時過ぎに無事帰宅.勝手に少々熱めの風呂を沸かして,ノンビリと浸かる.極楽,極楽.
 夕方,携帯電話から有料の山岳天気予報を覗く.明日登る予定の大菩薩峠の天気は,どうやら午前中から雨のようである.雨の中,登山するのも構わないが,できれば避けたい.私は幹事のNさんに,この有料情報を連絡して,催行するかどうかの判断を委ねる.暫くして,やっぱり明日は中止にして,催行は1週間延ばしましょうと言う連絡が入る.
 さて,明日は何をしようかな.


<ラップタイム>

 7:05  大倉歩き出し
 7:27  観音茶屋
 7:43  見晴茶屋
 8:12  駒止茶屋
 8:29  堀山の家
 9:13  花立山荘
 9:27  金冷シ
 9:43  塔ノ岳山頂着(17.0℃)
10:18     〃  発
10:33  金冷シ
10:41  花立山荘
11:13  堀山の家
11:31  駒止茶屋
11:53  見晴茶屋
12:04  観音茶屋
12:22  大倉 着

[山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:05  
  塔ノ岳  着       9:43  
 (所要時間)     2時間38分(2.63h)
 水平歩行速度   7.0km/2.63h=2.66km/h  
 登攀速度      1269m/2.63h=482.5m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)   
  塔ノ岳  発       10:08
  大倉   着       12:22  
 (所要時間)  2時間14分(2.23h)  
 水平歩行速度     7.0km/2.23h=3.19km/h
 下降速度        1269m/2.23h=569.1m/h
                                       (おわり)
[加除修正]

2012/7/2 転換ミス修正.


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