中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

豆桜が満開の丹沢:塔ノ岳と鍋割山稜(今年22回目)

2009年04月28日 21時14分25秒 | 丹沢の山旅

                 <鍋割山からの南アルプスの眺望>

      豆桜が満開の丹沢:塔ノ岳と鍋割山稜(今年22回目)
          (登り単独:下りご常連Mさんに同行)
            2009年4月27日(月)

    ***************************

 天気が良いので,今年,22回目の大倉尾根経由塔ノ岳往復をするつもりで,何時ものように家を出た.小田原経由で,渋沢発大倉行1番バスに滑り込んだ.同じバスでご常連のTさん,Mさんと乗り合わせた.大倉に到着すると,Tさんは早々に歩き出した.私はMさんが出発して2~3分後,7時02分に歩き出した.
 途中,雑事場ノ平付近で,Mさんに追いついた.その後は,ほぼMさんと同じ速度で登り続け,9時20分,Mさんと一緒に塔ノ岳山頂に到着した.
 帰途,Mさんに誘われて,鍋割山稜を廻って,鍋割山荘で小休止.その後,後沢乗越から大倉へ下山した. 鍋割山稜の豆桜は今が見頃.山稜から眼下に新緑の渓谷が見えた.素晴らしい春の情景にウットリとしながら歩いた.
    ***************************

<登山地図>


           1/25,000地形図『中川』『大山』『山北』『秦野』

<プロフィールマップ>



■結局は塔ノ岳へ

 4月25日(土)は,冷たい雨が降り続いた.まるで,1ヶ月以上も季節が逆戻りしたような寒い1日だった.そして昨日.早くも天気が回復したが,雑事があって,家を空けることができない.そして,漸く今日,4月27日(月),相変わらず天気が良さそうである.私は,早速,何時ものように,塔ノ岳を目指して,5時10分に家を出発する.
 すっかり日が延びて,まだ5時過ぎだというのに,朝焼けで,住宅地の家々の壁が紅色に輝いている.
 東海道本線で小田原に向かう.やがて,真っ青な空に,丹沢や箱根の山々が見え始める.
 「そういえば,明神,明神,矢倉岳辺りには,暫く登っていないな・・・今日は,行き先を変えて明神へでも行こうかな・・・」
と思い始める.でも,残念ながら,今日は明神周辺の地形図を持参していない.勿論,地図が無くても迷うことはないが,地図なしでは何とも気分が悪い.

■早々と歩き出すご常連
 渋沢6時47分発大倉行1番バスは,平日にもかかわらず,沢山の登山客で賑わっている.私がバスに乗り込むと,すぐ後に下り電車で到着したらしく,沢山の登山客がドヤドヤと乗り込んでくる.その中にご常連のTさん,Mさんも居られる.
 バスは6時58分に大倉に到着する.Tさんはバスが到着すると,直ぐに歩き始める.続いてMさんも早々と出発する.特に急ぐ必要はないのに,ストレッチはソコソコのまま,私も7時02分に釣られるように歩き出す.しかし,歩き出して直ぐに,何となく足が硬直しているような気がしてくる.ちょっとストレッチが足りなかったな・・・これはまずいなと心配になる.
 気温が何度あるか分からないが,随分とヒンヤリしている.歩き出せば暑くなるのを見越して,半袖シャツの薄着になっている.そんな訳で,歩き出しはどうしても寒く感じる.私は身体を暖めるために,やや速度を速めて歩き続ける.
 7時21分に観音茶屋を通過する.前回,4月22日に登ったときと,ピッタリ同じラップである.
 高原の家の分岐に近付くと,前方30メートルほどのところを歩いているMさんを見付ける.
 「追い抜いたらまずいな・・・どうしようか・・・?」
 私は,一瞬,戸惑う.ここは,まあ,おとなしくMさんの後を付いていこうと決める.
 その内に,Mさんが立ち止まって小用を足し始める.私は直ぐにMさんに追いついてしまう.そこで,私もMさんの隣に並んで,つれ小用を始める.用を足しながら,
 「今日は,丁度良い気温ですね・・」
とMさんに話しかける.Mさんの反応がない.おかしいなと思って,Mさんの方を見ると,小用を済ませたMさんは10メートルほど先を,何事もなかったかのように歩いている.

■Mさんと前後しながら
 7時36分,見晴茶屋を通過する.私は背後霊のように,Mさんの後,3メートルほどのところに付いて登り続ける.Mさんの登攀速度は,かなり速い.私には少々オーバースペースかなと思ったが,どうやら付いていけそうである.そして,速度を緩めないまま,駒止茶屋手前の急階段に差し掛かる.
 ちょっとペースが速いなと思いながらも,まあ,付いていける内は,付いていこうと決心して,急階段を登り続ける.そして,8時02分,駒止茶屋を通過する.歩き出してから,丁度1時間経過している.気を遣って登っている割には,それ程早いとは言えないが,でも,まあ1時間で駒止茶屋に到着できたので,まあ,まあだと納得する.
 駒止茶屋を通過して程なく,8時03分に堀山の尾根道に入る.
 前方から,ご常連のYさんが,ダブルストックで走りながら,私とすれ違う.
 トップギャー型歩行の私は,何時もなら,平坦な場所で歩行速度を大いに上げているが,今日は終始定速で歩くMさんの後である.
 8時18分,堀山ノ家に到着する.先を歩いていたMさんが小休止する.私は,ユックリ先に登っていますとMさんにお断りして,そのまま露岩帯を登りはじめる.そのまま,暫くの間,私の1人旅が始まる.途中,富士山が松の枝越しに綺麗に見える所がある.そこで,立ち止まって富士山の写真を何枚か撮影する.
 8時36分,萱場平に到着する.例によって定点観測の写真を撮る.そういえば,手前にある枯れ草の中に緑色の新芽が出てきたようである.何の変哲もない平でも,毎回,同じ場所から写真を撮っていると,いろいろと微妙に変化していることが分かり興味深い.
 写真を撮りながらモタモタしている内に,また,Mさんに追いつかれてしまう.私は,ふたたびMさんの後に付いて登り続ける.

             <今日の萱場平:草株の中に青いものが見え始めた>

■塔ノ岳山頂に到着
 Mさんのピッチは,花立山荘手前の階段でも落ちず定速である.これは凄いことである.私も少々速いかなと思いながら,Mさんの後にピッタリ付いて登り続ける.
 8時56分に花立山荘を通過する.何時もならば,花立山荘から先は,ノンビリ写真を撮りながら登るので,結構,登攀速度が落ちる.所が今日はMさんの後に付いて歩いている.そのために,これまでの速度のまま登っている.
 9時08分に金冷シを通過する.花立山荘からの所要時間は14分である.何時もより3分ほど速い.この辺りは,何時も手抜きで登っているので,この程度の時間短縮ならば,何とかなる.
 やがて,山頂直下の階段まで辿り着く.そのとき,下ってくるTさんとすれ違う.同じバスに乗り合わせたTさんである.今日もTさんの登攀所要時間は2時間を切っているようである.凄いとしか言いようがない.Tさんは,このまま下山して,大倉発11時17分のバスに乗車されるようである.
 その後も,定速で登り続けて,9時20分,Mさんと一緒に塔ノ岳山頂に到着する.
 今日の大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は,2時間18分.涼しかったので,まあまあの時間で登ることができた.
 今日は空気が澄んでいるので,山頂から,富士山や南アルプスがクッキリと見えている.

               <塔ノ岳からの富士山・南アルプスの眺望>

■尊仏山荘
 尊仏山荘前のベンチに,Mさんと並んで座る.この頃,Mさんは尊仏山荘には立ち寄らないようである.私は,Mさんにお断りして,今朝,駅で購入した『神奈川新聞』を小屋番に届ける.今日の小屋番は,Hさん,Oさんや,Wさんではなく,顔だけ知っているが余り馴染みのない男性の方である.
 尊仏山荘の寒暖計で,9時22分現在の山頂の気温が+6.2℃であることを確かめる.
 今日はネコも顔を出さない.先客も居ない.顔なじみの小屋番も居ない.そこで,300円也のジュースを購入して,直ぐに小屋を出て,Mさんが座っているベンチに戻る.

             <今日の尊仏山荘:改修工事も終わりに近い>
                 ※山荘前の人物は無関係

■鍋割山稜
 9時30分,Mさんに促されて,塔ノ岳山頂から下山を開始する.
 9時40分,金冷シに到着する.Mさんから,
 「・・・ただ,大倉尾根を往復しているだけではつまらない・・・鍋割山を廻って帰らないか・・」
と誘われる.鍋割山へ廻ると,長い林道歩きがあるので,ちょっと億劫である.でも,たまには鍋割山稜を通るのも良いなと思う.そこで,即座に,
 「鍋割山を廻りましょう・・・」
と返事をする.
 鍋割山稜に入ると,全く人影がない.ブナ林の中の豆桜が,今,正に満開である.山稜の両側には,新緑が眩しい幾つもの谷が次々に現れる.Mさんの後からついて歩き続ける.

                  <鍋割山稜の桜と富士山>


                     <満開の鍋割山稜の桜>


                 <谷筋の新緑が美しい>

■鍋割山山頂
 小さな上り下りを繰り返して,9時59分に小丸の二股分岐を通過する.そして,10時23分,緩やかな登り坂を登りきって,鍋割山山頂の鍋割山荘に到着する.
 山荘前のベンチには数名の先客が居る.私達もベンチに座り込んで,10分ほど休憩を取る.
 鍋割山山頂からの富士山,南アルプスの眺めも素晴らしい.私が写真を撮っていると,近くのベンチに座っている男性から,声を掛けられる.それを切っ掛けにして,男性から南アルプスの蘊蓄を聞かされる.でも,この男性は,甲斐駒ヶ岳にしか登ったことがないという.正に興ざめである.

                   <鍋割山荘に到着する>


                 <鍋割山山頂からの富士山>

■後沢乗越
 10時33分に鍋割山荘を出発する.やや急な下り坂が続く.鍋割山荘のオーナー,草野さんご自身がボッカをされていることもあって,登山道は,草場さんの手で,とても良く整備されている.
 下山途中で,下から登ってくる中年女性二人組とすれ違う.
 「・・・山頂にヒルは居ますか・・?」
と彼女らが聞いてくる.Mさんが,
 「いえ,会いませんよ・・・この辺り何回も歩いているけど,ヒルに会ったことないよ・・それに,まだヒルのシーズンじゃないよ」
と,ややブッキラボウに答える.
 「あ~ぁ・・良かった! 一応ヒル退治の準備はしてきましたが,安心しました・・」
 確かに,丹沢にはヒルが居るだろう.でも,表尾根の登山道を歩いている限り,ヒルに出くわすことはまずないと確信している.

■二股から大倉へ
 11時10分,後沢乗越から分岐して,二股へ下山する. 途中,3人連れの勇ましい中年女性とすれ違う.
 「・・山小屋に泊まられたんですか・・?」
と私達に聞く.Mさんが,
 「いえ・・今朝7時頃大倉を歩き出して,塔ノ岳を経由して,鍋割へ廻ったんです・・」
とボソボソした口調で返事をする.
 「ええ~っ・・・今朝,登られたんですか! 凄い健脚ですね!」
と驚く.
 Mさんは平然とした顔のまま,無反応で通り過ぎる.
 11時29分,二股に到着する.2日前の雨のためか,川の水量はやや多いようである.ここから単調な林道歩きが始まる.Mさんの昔話を伺いながら,速くも遅くもないペースで歩き続け,12時45分にバス停大倉に到着する.

[ラップタイム]

 7:02  大倉歩き出し
 7:21  観音茶屋
 7:36  見晴茶屋
 8:02  駒止茶屋
 8:18  堀山ノ家
 8:56  花立山荘
 9:08  金冷シ
 9:20  塔ノ岳山頂 着
======================================
 9:30  塔ノ岳山頂 発(+6.2℃)
 9:40  金冷シ
 9:59  小丸→二股分岐
10:23  鍋割山山頂 着
=======================================
10:33  鍋割山山頂 発
11:10  後沢乗越
11:44  二股
12:45  大倉 着

[山行記録]

■水平歩行距離
     16.5km

■累積登攀・下降高度  1566m

■所要時間(休憩時間込み)
  大倉 発        7:02
   〃 着       12:45
 (所要時間) 5時間43分(5.72h)
 水平歩行速度  16.5km/5.72h=2.88km/h

[大倉尾根登攀記録]

■水平歩行距離
      7.0km

■累積登攀高度      1201m

■所要時間
  大倉 発       7:02
  塔ノ岳山頂 着    9:20
 (所要時間) 2時間18分(2.30h)
 登攀速度  1201m/2.30h=522.2m/h
                        (おわり)

[加除修正]
2009/5/2 転換ミス訂正

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6cabafd1e013b56cf788edfec16ef206



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。