有笠山・不納山登頂(4)
(山旅スクール挑戦コース)
2007年11月6日(火)~7日(水)
第2日目:2007年11月7日(水) 晴
<不納山山頂を目指して>
■朝風呂に入ってから出発
1人部屋でユックリと寝た私は,5時頃起床する。何時も4時には起床している私にしてみれば,今朝は随分とユックリした起床である。まずは朝風呂を楽しむことにする。外はまだ薄暗い。
夕方風呂に入ったときと,男風呂と女風呂が入れ替わっている。こちらの風呂は随分と狭い。まずは風呂に入る。先客が1人居るだけで,閑散としている。洗い桶を床に奥と,コーンという音が,風呂場に響き渡る。湯船に注ぐお湯の音が絶えずザワザワと聞こえてくる。
暫く風呂を楽しんでから,部屋へ戻ることにする。入れ替わりに,浴衣の前をはだけたまま,眠そうなカメガイドが風呂に入ってくる。
部屋で朝弁当を食べる・・・仕方なく・・である。昨夜,夕食をたらふく食べているので,全く食欲はないが,登山の途中でシャリバテになるのも困るので,とにかく食べ始める。ところがこの朝弁が意外に美味しいので,何となく全部食べてしまう。
<朝弁のおにぎり> <いなつつみ神社の鳥居>
■いなつつみ神社から登山道へ
5時54分に「ゆずりは荘」を出発する。まだ薄暗い。
暫くの間,自動車道路を北上する。5時58分に,いなつつみ神社(標高680m)に到着する。鳥居の前の薄暗がりで,簡単なストレッチをして,6時08分に神社から登山を開始する。神社付近から,不納山に繋がる大きな尾根の南側斜面に沿って登り始める。
私達は,半分に別れて,2人のガイドの指導を受ける。カメチームと髭チームである。私はカメチームに仕分けられる。
急な斜面をジグザグの登山道が続く。
子細に登山道をチェックしながら登っていくと,25,000分の1に書かれている登山道とずれがあることが分かる。実際の登山道は,南側の谷に向かって大きく蛇行していることが分かる。登り続ける内に,すっかり夜が明けて,辺りが明るくなる。今日は素晴らしい晴になるようである。
6時31分に小ピーク手前の平らなところ(855m)で,最初の休憩を取る。辺りは広葉樹の疎林帯になっている。落ち葉がうずたかく積もっていて,とても居心地がよい。6時41分に歩き出す。相変わらずやや急な登り坂が続く。そして,6時45分に小ピーク下で,ほんの2分ほど立ち休憩を取って,衣服調整をする。
<855mピークで位置確認> <967.4峰の三角点>
■986メートルピーク
7時08分に標高967.4メートルの四等三角点を通過する。この辺りから,とてもなだらかな尾根道に変わる。暫く進むと疎林の間からやや急な登り坂の上に986メートルピークが見えてくる。足元を見回しても踏み跡らしい道は全くなくなる。傍らに「水晶山歩道」と書いた案内板が建っている。
私達は,やや北の方向にトラバースして,986メートルピークから北北西に伸びる尾根にでる。そして,尾根を直登して,7時14分に986メートルピークを通過する。ここから,これまで登ってきた神社からの尾根に合流する。その後も緩やかな上り勾配の尾根が続く。踏み跡は殆どない。地形図を睨みながら,尾根を外さないように歩き続ける。 7時30分,標高1045メートル付近で,再び,10分ほど休憩を取る。
■まずはP1峰を通過する
時々,地形図を見ながら,現在地を確かめる。コンパスを使って,ピークに達するたびに,これから進む方向を見定める。
自分の身体の前にコンパスを真っ直ぐ保持する。そして,磁石の北極に回転板の垢矢印を合わせる。これで,何時でもコンパスを見れば,自分の進むべき方向が分かるという仕組みである。
8時03分に,最初のピークと思われるP1峰(1215m)に到着する。進行方向右前方に見えている不納山三角点峰P6峰(1291.1m)と不納山最高峰P7峰(1300m)が見えている。この2峰を見通して,コンパスと地形図で現在地を確認する。
8時04分にP1峰を出発する。ほんの少し下って,直ぐに登り返す。
8時13分に堀沢山P2(1221m)に到着する。ここで4分ほど休憩を取り,山座同定や現在地確認を行う。
<P1峰> <掘沢山>
■P2峰からP5峰まで
8時17分にP2峰を出発する。進行方向が僅かに南になる。ほんの少し下って,再び登り返す。そして,8時22分にP3峰(1235m)に到着する。ここで再び山座同定と現在地確認を行う。
8時30分にP3峰を出発する。8時35分にP4峰,8時47分にP5峰を通過する。ピークに到達すると,必ず山座同定と現在地確認を行う。
<P4峰> <不納山三角点峰>
■不納山三角点峰P6峰
8時53分に,不納山三角点峰P6(1291.1m)に到着する。ここでカメチームの集合写真を撮る。山頂は熊笹に覆われたなだらかな台地になっている。「不納山」の立て札が建っている。その近くの笹の中に,三角点がある。
柔らかい初冬の日差しが,枯れ枝の間から射し込んでいる。物音は全く聞こえてこない。静寂そのものである。暑くも寒くもない。風も全くない。すばらしい所である。
<不納山三角点> <髭ガイドのチーム>
■終点のP7峰に到着
8時56分に不納山三角点峰P6を出発する。再び少しばかりの下り坂を経て登り返す。既にP1峰を出発してから,半円を左回りにぐるりと廻った方向,つまり南に向かっている。そして,ほどなく,9時04分にP7峰(1300m)に到着する。
<P7峰> <綺麗な紅葉が見える>
P7峰もなだらかな台地状になっている。熊笹が地面を這うように生えている。山頂周辺は熊笹の代わりに落ち葉が厚く積もった小さな空き地になっている。私達は,ここに座り込んで,暫くの間,休憩を取る。
P7の山頂にも,相変わらず淡い冬の日差しがこぼれている。周りの木々の梢には,まだ少しばかり枯れ葉が残っている。枯れ木の間から周辺の山々が見えている。 9時28分にP7峰を出発して,往路を引き返す。
(つづく)