<鎌倉山へ出ると海が見える>
早春の鎌倉路を歩く(1)
<鎌倉山・七里ヶ浜の展望を楽しむ>
(五十三次洛遊会第4回例会)
2009年3月18日(水)
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五十三次洛遊会第4回例会は,JR大船駅から歩きだして,天神山,上町屋,鎌倉山,七里ヶ浜を縦走する展望のハイキングである.
途中,天神山城趾,北野神社,源頼朝の隠し湯,上町屋の泉光院,天満宮を経由して,州崎古戦場,泣塔を見学.深沢運動公園で昼食.
午後は手広川に沿って田園地帯を通過後,江ノ島古道に出る.
青蓮寺を見学後,切通を経て手広台地に登る.畠の中の小径を進み,鎌倉山ロータリーに出る.ここから,坂を下って笛田の仏行寺へ向かう.仏行寺の源太塚で一休みする.
三島神社を参拝,夫婦池の脇を登って鎌倉山へ.
江ノ島を望みながら,見晴の良い住宅地を散策.肉弾三勇士碑を見学後,鎌倉山神社へ.
その後,陣鐘山尾根を縦走して,日蓮袈裟懸松へ.さらに十一人塚から,稲村ヶ崎に廻る.山頂から展望を楽しんだ後,江ノ電稲村ヶ崎駅へ向かう.
一同,江ノ電と横須賀線を経由して,大船駅へ向かう.大船駅ルミネ7階の某グリルで懇親会を開催する.美味.
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<散策マップ>
<散策ルートマップ>
※当日は晴天だったので,「晴コース」に沿って散策を楽しんだ.
<コース概要>
JR大船駅(歩き出し)→塩釜神社→天神山(北野神社,天神山城趾,八十八箇所石碑)→源頼朝かくし湯跡→上町屋(ふな公園,泉光院,天満宮)→深沢(州崎古戦場,泣塔,深沢運動公園[昼食])→手広(えのしま道,青蓮寺,切通)→笛田(笛田台地,上行寺,三島神社)→鎌倉山(夫婦池公園,肉弾三勇士碑,鎌倉山神社)→陣鐘山尾根道→日蓮袈裟懸松→十一人塚→稲村ヶ崎→江ノ電稲村ヶ崎駅==(江ノ電)==>鎌倉駅==(横須賀線)==>大船駅
■水平歩行距離 11.0km
■累積登攀下降高度 260m
<天神山の秘境を尋ねる>
■JR大船駅から歩き出す
この所,晴の日が続いている.花粉症の方には気の毒だが,今日は大変多くの花粉が飛散するという予報である.春だから仕方がないとはいえ,黄砂も大分飛んでいるようである.
私は,集合時間10分前に,大船駅南口ルミネ前に向かう.既に,出席者のほぼ全員が集まっている.平日とはいえ,春の行楽シーズンである.大船駅は沢山の人達で混雑している.
私は,直前に近くのコンビニでコピーをした地図を全員に手渡す.そして,今回のコースの見所,注意事項などを説明してから,10時10分に大船駅を歩き出す.
今回のコースを設定するにあたり,私は,通常のガイドブックに紹介されている散策コースより,数ランク上を目指していた.そのポイントは,
(1)天神山・江ノ島古道など社寺史跡の見学,
(2)鎌倉の枝道,裏道の魅力を満喫する,
(3)通常の案内書には紹介されていない社寺,史跡を探訪する,
の3点にある.
私達は,10時10分に大船駅から歩き出す.
■柏尾川に沿って
大船駅西口に出る.東口に比較すると,随分と閑散としている.見上げると大きな大船観音が,私達を見下ろしている.
私達は,客待ちのタクシーが並んでいる広場を横切って,柏尾川の左岸に沿って,ユックリ,ユックリとしたペースで歩く.柏尾川を流れる水は,以前とは比較にならないほど綺麗になっている.太陽が水面で反射してキラキラと光っている.川底まで透明な水の中を,沢山の鯉が泳いでいる.中には綺麗は緋鯉も混じっている.参加者の1人が,
「水が綺麗ですね・・これなら鯉を食べても泥臭くないでしょうね・・」
と無粋なことを言う.
とはいえ,以前はゴミが散乱していて,ドブ臭かった柏尾川が,いつの間にか,こんなに綺麗な川になっていたとは,つい知らずにいた.
道路を横切って,塩釜神社の前を通り過ぎる.ここの祭神は塩土老翁神他2柱.戸部の鎮守である.宮城県塩釜神社の礼を受けて祀ったといわれている.勧請年月は不明(鎌倉市史編纂委員会,1959,p.142).
■鎌倉市役所ですか・・・?
一旦,大船フラワーセンター前の橋を通って,柏尾川の左岸に渡る.そして,直ぐに大きな橋を渡り返し,再び左岸に出る.橋の上から東海道本線が見下ろせる.この辺りの東海道本線は複々線になっている.さらに沢山の線路が並んで走っている.私達が橋を渡っているときに,15両編成の下り電車がカタカタと足許のレールを,藤沢方面に走っていく.
進行方向左側に,大きくて立派な建物が見える.武道館である.参加者の1人が,
「・・・あの建物,鎌倉市役所・・?」
と私に聞く.この質問を聞いて,内心,私は大変驚く.そして,あまり凝った散策路を歩く前に,一般的な金倉散策を,先にした方が良かったかなと,少しばかり反省する.
「でも,まあ,良いか・・」
■天神山に登る
今は使われていないJRの引っ込み線の踏切を越えて,住宅地内の曲がりくねった路地を抜けて,山崎方面へ向かう.道祖神が並ぶ狭い自動車道に出る.ここを右折,泉光院の手前の登山口から,天神山の登山道に入る.
登山道に入った途端に,静寂な森林に囲まれる.ほんの5分ほど登ると天神山山頂に到着する.一行のどなたかが,
「ここの海抜は200メートルぐらいですか?」
と私に聞く.
「いえいえ,そんなにありません.せいぜい60~70メートル程度だと思いますよ・・」
私もこの山の正確な標高は忘れてしまったが,適当にお答えする.
他の同行者が,おもむろに高度計付きの時計を見ながら,
「・・・う~ん,,,大体65メートル程度のようです・・」
と答える.私は内心で,家に帰ってから天神山の標高を確かめなければ・・と思う.
山頂の北野神社で休憩を取る.
希望者だけを天神山山頂に案内する.山の稜線に沿って,四国八十八箇所巡りを模した石碑が沢山残っている.いつ頃建てられたものかは,浅学の私には分からないが,様子から見て,それ程古いものとは思えない.
尾根沿いに藪こぎをしながら進むと,沢山の石碑が散乱しているが,今日は参加者が多いので,そちらには廻らずに,山頂付近から引き返す.
北野神社付近は後北条氏の出城があったところでもある.ここに土塁が残っているというが,正確な位置は,素人に私には分からない.
<天神山山頂の北野神社>
※プライバシ保護のために,写真の解像度を下げています.
■上町屋の泉光院
10時59分,北野神社を出発.正式の参道を下って,山崎へ向かう.そして,バス停山崎付近から,天神山の山裾を周回する.人1人しか通れない細い路地を抜けると,頼朝の隠湯があったといわれている広場の脇に出る.丁度,三菱電機鎌倉製作所の裏手に当たる.
ここから上町屋の集落に入る.クネクネとした細い道を抜けて,ふな公園で小休止.さらに,畠中の一本道を通って,11時44分に天守山泉光院に到着する.ここは真言宗大覚寺派のお寺である.
山門を潜って境内に入ると左手に薬師堂,正面にはお大師様の石造が立っている.静かな境内である.
<上町屋の泉光院>
(つづく)
[参考文献]
鎌倉市史編纂委員会(編),1959『鎌倉市史社寺編』吉川弘文館
「五十三次洛遊会」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/44bb7bbd49a33eaa09989dffeef771f4
「五十三次洛遊会」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a81514905f7c37f7c817c4e52a0416c4
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