<すっかり冬化粧した大倉尾根>
厳冬の丹沢:塔ノ岳
(単独山行)
2008年1月15日(火)
■寒いけれども出発
天気予報では,今日は朝の内曇りだが,7時頃からは晴,空気は冷たいが日差しは暖かいだろうという。このところ,まともな山行は全くしていないので,天気予報を信じて,5時10分に家を出発する。
このところ,夜明けが少しは早くなっているためか,東の空が幾分明るくなっている。家から一歩外に出ると,体中がドキンとするぐらい寒い。あまりに寒いので,山へ行くのを止めようかと思ったが,惰性で大船へ出てしまう。結局,大船6時04分発静岡行に乗車してしまう。
渋沢駅7時16分発大倉行(俗称2番目のバス)はガラ空き。登山者は私を含めて5人しか乗っていない。こんな寒い日に,わざわざ塔ノ岳に登ろうという人間は,私も含めて酔狂な輩ということなのだろう。
■まあまあ体調は良さそう
例によって,バス停大倉で,軽くストレッチをしてから,7時42分に歩き出す。バスに乗り合わせた登山客の内,お一人は鍋割山へ向かうようである。丹沢ベース付近で同じバスに乗り合わせた登山客の先頭に出る。その後,暫くの間,私の前後に,登山者の姿は全くない。
もうとっくに晴天になる予定の7時を過ぎているのに,上空には厚い雲が掛かったままである。とにかく寒いので,幾分ピッチを上げて歩き続ける。その内に,今日は体調が何となく良いことに気が付く。
8時18分に見晴茶屋を通過して,最初の関門である急坂を登る。体調が良さそうなので,ほとんど汗もかかずに,かなりのピッチで高度を稼げるようである。あまり疲労することもなく,8時34分に一本松,8時48分に駒止茶屋を通過する。
天気予報では7時頃から快晴の筈だったが,終日曇天。兎に角,寒い。
見晴茶屋から上は霜。路面は凍結。花立山荘から上は残雪。樹氷がとても綺麗だった。
路面が滑りやすくて,極めて歩きにくい。そのために,体力には余裕があったものの,山頂までの所要時間は2時間33分と平凡。
登山者は案外少なく,2番バスには5~6名しか乗っていなかった。
下山する花立さんと途中ですれ違う。
<光る海> <冬景色の塔ノ岳>
■つるつるに凍結した登山道
見晴茶屋から先は,夜中に大分寒かったらしくて,登山道だけでなく辺り一面に霜柱が立っている。路面は硬く凍結している。凸凹な踏み跡がそのままの形で硬く凍結しているので,歩きにくい道になっている。
駒止茶屋を抜けて,ほぼ水平な尾根道に入る。晴れていれば,この辺りから富士山が良く見えるのだが,今日は雲に覆われていて,富士山は全く見えない。
昼間に溶けた雪や霜が,夜中に気温が下がるためか,尾根道はツルツルに凍結している。その上に霜柱が立っているので,慎重に歩かないと,すぐに転倒しそうである。私も怪我だけはしたくないので,山旅スクールで学習したフラットフッティングを念頭に置いて,ユックリと無理をしないで,歩き続ける。ところどころにある木道が,すっかり凍り付いていて,とても滑りやすくなっている。
やがて,前方に堀山の家が見えてくる。堀山の家手前の坂道をユックリと登っている登山者がいる。私が後から近付いていくと,この登山者は,私に仕草で「どうぞ」と言って,私を先に行かせてくれる。
すれ違いざまに,この男性の顔を見ると,尊仏山荘ご常連のカメラマン,Mさんである。私は,
「あれ! 今日は。済みませんが,先に行かせて貰います」
と挨拶してから,追い越させて頂く。
<塔ノ岳山頂から見た美しい樹氷>
■残雪の花立山荘
この辺りから霜柱だけでなく残雪も見られるようになる。礫岩帯を抜けて,階段道に入る。階段の木が滑りやすいので,慎重に足場を選んで登り続ける。そのために,体力には十分な余力があるにもかかわらず,歩行速度は全く上がらない。
9時22分に戸沢分岐を通過する。私の前後には全く人影がない。萱場平の土は,沢山の踏み跡を残したまま,ガチガチに凍り付いている。そのために土の表面が,凸凹していて,少々歩きにくいが,溶けだしてドロドロになった道よりは有り難い。
再び小さな岩と礫岩が続く登り坂になる。踏み固められた雪が沢山残っていて,滑りやすい。転倒して怪我をしたら百年目。慎重に登り続ける。
途中で,下山してくる尊仏山荘のHさんとすれ違う。お互いに,
「やあ・・・今日は」
と挨拶する。Hさんは長靴を履いている。なるほど,そういえば,昨年,ウイルヘルム山に登頂したとき,泥濘歩きのコースでは,私も長靴を履いていた。今度は,長靴で塔ノ岳を登ってみようと決心する。
やがて,花立山荘手前の長い階段に到着する。依然として曇り空である。これまで,慎重にユックリと登ってきたので,体力は十二分に残っている。そのため,長い階段を何ということなしに登り切ってしまう。
<つるつる道> <光り輝く樹氷>
■素晴らしい樹氷
高度が増すにつれて,気温が下がってくる。9時45分に花立山荘を通過する。山荘前のベンチには誰も居ない。何時もならば,ここから富士山が良く見える筈だが,今日の富士山は雲の中である。
花立山荘から坂を登り始める。やがて,左右に綺麗な樹氷が見え出す。露岩帯に入ると一段と寒さが増してくる。水平な尾根道を進むと,やがて小さな下りが2箇所現れる。ここは北向きの斜面なために,かなりの残雪がある。もう何人もの登山客が残雪を踏み固めているので,とにかく滑りやすい。しかもかなりのヤセ尾根である。
「折角,4本爪のアイゼンを持ってきたのだから,これからアイゼンを装着しようか」
と思ったが,我慢して下り坂を慎重に降りる。そして,10時01分に,漸く,金冷しを通過する。この辺りから上は,積雪量こそ少ないが,完全に冬の雪山になっている。特に階段は滑りやすくて往生する。
滑りやすい最後の階段を登りきって,10時15分に塔ノ岳山頂に到着する。
山頂は一面の残雪。兎に角寒い。そして,誰も居ない。私は,山頂からの風景を,急いでカメラに収めて,尊仏山荘に飛び込む。
<寒々とした塔ノ岳山頂> <寝ぼけ眼の営業部長>
■尊仏山荘にて
山荘は先客2人。小屋番はOさん。何となく閑散としている。山荘の温度計によると,10時17分現在の山頂の外気温はマイナス5.0℃である。Oさんによると,今朝,明け方の気温はマイナス8.0℃だったという。今日は,やっぱり寒い。
例によりお茶を所望する。熱いお茶を啜りながら,今朝コンビニで買い求めたオニギリをリュックから取りだして食べる。オニギリをリュックに入れておいたとはいえ,長時間,寒いところを歩いていたので,ご飯がかなりバサバサ,ボソボソになっている。いくら標高の低い丹沢でも,これからはご飯ものを持参するときは,保温に注意しないといけないようである。
どこからともなく,営業部長のミー君がのっそりと現れて,バケツの水をビシャビシャと飲み出す。初めてミー君を見た客が,
「可愛い~,可愛い~・・,でもちょっとお太り気味ね・・」
を連発する。これを切っ掛けにして猫談義が始まる。Oさんが,
「こいつ,顎の辺りが膨らんでいるので太っているように見えるんですが,そんなに太ってはいませんよ・・・・こいつとはもう8年も付き合ってますよ・・」
「こんな素晴らしい環境で暮らしているんだから,この猫ちゃん,幸せですね」
「・・・気儘ですよ。つい先日も3日ばかり居なくなったんです・・・表尾根の新大日辺りまで行っていたので,迎えに行ったんです・・・」
「そんなに遠くまで出掛けるんですか・・・」
「2~3年前までは,大倉辺りまで行っていましたよ・・・この頃は年を取ったせいか,大倉までは行ってないようですがね・・・」
私のブログの話になる。私が,
「営業部長,だいぶ有名になりましたね・・・」
と合いの手を入れると,Oさんは,
「営業部長,もっと儲かるようにして欲しいよ」
と笑う。
<綺麗な猫と褒められた営業部長>
■光り輝く樹氷
今日は夕方のテレビで,水戸黄門と大相撲を見たいので,そろそろ下山しようと思う。
10時42分に尊仏山荘を出発して,下山を開始する。小屋を出た途端に,冷たい風に晒される。相変わらず上空には怪しい色をした雲が立ち込めている。遙か駿河湾の沖が黄金色に輝いている。雲間からの太陽が冬の海に反射してギラギラと光っている。辺りの樹氷が,真っ白に輝いている。まるで満開の桜を眺めているようである。この美しい風景を見ているだけで,わざわざ寒い中を,ここまで登ってきた甲斐があったなと実感する。
残雪で凍てついた急な下り坂は,とても滑る。4本爪のアイゼンを履こうかと迷ったが,慎重に下れば,アイゼンを履くほどでもないと判断する。
周囲の樹氷の美しさに圧倒されながら,ゆっくり,ゆっくりと下り続ける。予想以上に寒いので,普通の手袋をしていても手先が痛くなる。もっと,本格的な冬支度で登山すべきだったなと反省する。
それにしても,綺麗な樹氷である。折しも雲間から太陽が少しばかり顔を出す。日の光が樹氷で屈折してギラギラと光り出す。こんなに光り輝く樹氷は,今まで見たことがない。私は夢中になってデジカメのシャッターを押し続ける。
■ドロドロの登山道
11時15分に花立山荘に到着する。ここまで下ると,気温も大分高くなる。ここでウインドブレーカーを脱いで,すこし軽装になる。
長い下り階段を下るに連れて,気温がだんだんと高くなる。萱場平付近からは,霜が溶け始めていて,登山道がドロドロになっている。途中で同じバスに乗っていた方々とすれ違う。
11時52分に堀山の家を通過する。堀山付近からは,往路では全く見えなかった富士山が漸くうっすらと見えている。大倉発12時52分のバスに乗るためには,かなり歩行速度を上げなければならない。もう無理は止めて,13時22分のバスに乗車することにする。そうなると,時間はタップリあるので,ユックリと風景を楽しみながら,下山し続ける。
13時14分に,大倉バス停に到着する。靴は泥でドロドロになっている。水道で,チビれた備え付けのタワシを使って,靴の泥を落とす。バスに乗り合わせた登山客は,ほんの2~3人だけで,空いていた。
[ラップタイム]
7:42 大倉(290m)歩き出し
7:49 登山口(325m)
7:51 克童窯(350m)
7:55 丹沢ベース(390m)
8:03 観音茶屋(465m)
8:07 高原の家分岐(500m)
8:17 雑事場ノ平(595m)
8:18 見晴茶屋(605m)
8:34 一本松(745m)
8:48 駒止茶屋(855m)
8:57 堀山(910m)
9:05 堀山の家(925m)
9:22 戸沢分岐(1075m)
9:24 萱場平(1090m)
9:45 花立山荘(1260m)
10:01 金冷し(1330m)
10:15 塔ノ岳山頂 着(1465m)
===================================
10:42 塔ノ岳山頂 発(-5.0℃)
11:00 金冷し(1350m)
11:15 花立山荘(1285m)
11:38 萱場平(1115m)
11:40 戸沢分岐(1090m)
11:52 堀山の家着(950m)
12:03 堀山(920m)
12:12 駒止茶屋(880m)
12:26 一本松(780m)
12:38 見晴茶屋(625m)
12:40 雑事場ノ平(610m)
12:49 高原の家分岐(535m)
12:52 観音茶屋(500m)
13:00 丹沢ベース(440m)
13:05 克董窯(395m)
13:08 登山口(360m)
13:14 大倉 着(310m)
■登攀・下降高度
塔ノ岳山頂 1491(m)
大倉 290
(高度差 1201m)
■登攀所要時間
大倉発 7:42
塔ノ岳山頂着 10:15
(所要時間2時間33分(2.55h)
■登攀速度
1201(m)/2.55(h)=471.0(m/h)
■下降所要時間
塔ノ岳山頂発 10:42
大倉着 13:14
(所要時間 2時間32分(2.53h))
■下降速度
1201(m)/2.53(h)=474.7(m/h)
(おわり)
厳冬の丹沢:塔ノ岳
(単独山行)
2008年1月15日(火)
■寒いけれども出発
天気予報では,今日は朝の内曇りだが,7時頃からは晴,空気は冷たいが日差しは暖かいだろうという。このところ,まともな山行は全くしていないので,天気予報を信じて,5時10分に家を出発する。
このところ,夜明けが少しは早くなっているためか,東の空が幾分明るくなっている。家から一歩外に出ると,体中がドキンとするぐらい寒い。あまりに寒いので,山へ行くのを止めようかと思ったが,惰性で大船へ出てしまう。結局,大船6時04分発静岡行に乗車してしまう。
渋沢駅7時16分発大倉行(俗称2番目のバス)はガラ空き。登山者は私を含めて5人しか乗っていない。こんな寒い日に,わざわざ塔ノ岳に登ろうという人間は,私も含めて酔狂な輩ということなのだろう。
■まあまあ体調は良さそう
例によって,バス停大倉で,軽くストレッチをしてから,7時42分に歩き出す。バスに乗り合わせた登山客の内,お一人は鍋割山へ向かうようである。丹沢ベース付近で同じバスに乗り合わせた登山客の先頭に出る。その後,暫くの間,私の前後に,登山者の姿は全くない。
もうとっくに晴天になる予定の7時を過ぎているのに,上空には厚い雲が掛かったままである。とにかく寒いので,幾分ピッチを上げて歩き続ける。その内に,今日は体調が何となく良いことに気が付く。
8時18分に見晴茶屋を通過して,最初の関門である急坂を登る。体調が良さそうなので,ほとんど汗もかかずに,かなりのピッチで高度を稼げるようである。あまり疲労することもなく,8時34分に一本松,8時48分に駒止茶屋を通過する。
天気予報では7時頃から快晴の筈だったが,終日曇天。兎に角,寒い。
見晴茶屋から上は霜。路面は凍結。花立山荘から上は残雪。樹氷がとても綺麗だった。
路面が滑りやすくて,極めて歩きにくい。そのために,体力には余裕があったものの,山頂までの所要時間は2時間33分と平凡。
登山者は案外少なく,2番バスには5~6名しか乗っていなかった。
下山する花立さんと途中ですれ違う。
<光る海> <冬景色の塔ノ岳>
■つるつるに凍結した登山道
見晴茶屋から先は,夜中に大分寒かったらしくて,登山道だけでなく辺り一面に霜柱が立っている。路面は硬く凍結している。凸凹な踏み跡がそのままの形で硬く凍結しているので,歩きにくい道になっている。
駒止茶屋を抜けて,ほぼ水平な尾根道に入る。晴れていれば,この辺りから富士山が良く見えるのだが,今日は雲に覆われていて,富士山は全く見えない。
昼間に溶けた雪や霜が,夜中に気温が下がるためか,尾根道はツルツルに凍結している。その上に霜柱が立っているので,慎重に歩かないと,すぐに転倒しそうである。私も怪我だけはしたくないので,山旅スクールで学習したフラットフッティングを念頭に置いて,ユックリと無理をしないで,歩き続ける。ところどころにある木道が,すっかり凍り付いていて,とても滑りやすくなっている。
やがて,前方に堀山の家が見えてくる。堀山の家手前の坂道をユックリと登っている登山者がいる。私が後から近付いていくと,この登山者は,私に仕草で「どうぞ」と言って,私を先に行かせてくれる。
すれ違いざまに,この男性の顔を見ると,尊仏山荘ご常連のカメラマン,Mさんである。私は,
「あれ! 今日は。済みませんが,先に行かせて貰います」
と挨拶してから,追い越させて頂く。
<塔ノ岳山頂から見た美しい樹氷>
■残雪の花立山荘
この辺りから霜柱だけでなく残雪も見られるようになる。礫岩帯を抜けて,階段道に入る。階段の木が滑りやすいので,慎重に足場を選んで登り続ける。そのために,体力には十分な余力があるにもかかわらず,歩行速度は全く上がらない。
9時22分に戸沢分岐を通過する。私の前後には全く人影がない。萱場平の土は,沢山の踏み跡を残したまま,ガチガチに凍り付いている。そのために土の表面が,凸凹していて,少々歩きにくいが,溶けだしてドロドロになった道よりは有り難い。
再び小さな岩と礫岩が続く登り坂になる。踏み固められた雪が沢山残っていて,滑りやすい。転倒して怪我をしたら百年目。慎重に登り続ける。
途中で,下山してくる尊仏山荘のHさんとすれ違う。お互いに,
「やあ・・・今日は」
と挨拶する。Hさんは長靴を履いている。なるほど,そういえば,昨年,ウイルヘルム山に登頂したとき,泥濘歩きのコースでは,私も長靴を履いていた。今度は,長靴で塔ノ岳を登ってみようと決心する。
やがて,花立山荘手前の長い階段に到着する。依然として曇り空である。これまで,慎重にユックリと登ってきたので,体力は十二分に残っている。そのため,長い階段を何ということなしに登り切ってしまう。
<つるつる道> <光り輝く樹氷>
■素晴らしい樹氷
高度が増すにつれて,気温が下がってくる。9時45分に花立山荘を通過する。山荘前のベンチには誰も居ない。何時もならば,ここから富士山が良く見える筈だが,今日の富士山は雲の中である。
花立山荘から坂を登り始める。やがて,左右に綺麗な樹氷が見え出す。露岩帯に入ると一段と寒さが増してくる。水平な尾根道を進むと,やがて小さな下りが2箇所現れる。ここは北向きの斜面なために,かなりの残雪がある。もう何人もの登山客が残雪を踏み固めているので,とにかく滑りやすい。しかもかなりのヤセ尾根である。
「折角,4本爪のアイゼンを持ってきたのだから,これからアイゼンを装着しようか」
と思ったが,我慢して下り坂を慎重に降りる。そして,10時01分に,漸く,金冷しを通過する。この辺りから上は,積雪量こそ少ないが,完全に冬の雪山になっている。特に階段は滑りやすくて往生する。
滑りやすい最後の階段を登りきって,10時15分に塔ノ岳山頂に到着する。
山頂は一面の残雪。兎に角寒い。そして,誰も居ない。私は,山頂からの風景を,急いでカメラに収めて,尊仏山荘に飛び込む。
<寒々とした塔ノ岳山頂> <寝ぼけ眼の営業部長>
■尊仏山荘にて
山荘は先客2人。小屋番はOさん。何となく閑散としている。山荘の温度計によると,10時17分現在の山頂の外気温はマイナス5.0℃である。Oさんによると,今朝,明け方の気温はマイナス8.0℃だったという。今日は,やっぱり寒い。
例によりお茶を所望する。熱いお茶を啜りながら,今朝コンビニで買い求めたオニギリをリュックから取りだして食べる。オニギリをリュックに入れておいたとはいえ,長時間,寒いところを歩いていたので,ご飯がかなりバサバサ,ボソボソになっている。いくら標高の低い丹沢でも,これからはご飯ものを持参するときは,保温に注意しないといけないようである。
どこからともなく,営業部長のミー君がのっそりと現れて,バケツの水をビシャビシャと飲み出す。初めてミー君を見た客が,
「可愛い~,可愛い~・・,でもちょっとお太り気味ね・・」
を連発する。これを切っ掛けにして猫談義が始まる。Oさんが,
「こいつ,顎の辺りが膨らんでいるので太っているように見えるんですが,そんなに太ってはいませんよ・・・・こいつとはもう8年も付き合ってますよ・・」
「こんな素晴らしい環境で暮らしているんだから,この猫ちゃん,幸せですね」
「・・・気儘ですよ。つい先日も3日ばかり居なくなったんです・・・表尾根の新大日辺りまで行っていたので,迎えに行ったんです・・・」
「そんなに遠くまで出掛けるんですか・・・」
「2~3年前までは,大倉辺りまで行っていましたよ・・・この頃は年を取ったせいか,大倉までは行ってないようですがね・・・」
私のブログの話になる。私が,
「営業部長,だいぶ有名になりましたね・・・」
と合いの手を入れると,Oさんは,
「営業部長,もっと儲かるようにして欲しいよ」
と笑う。
<綺麗な猫と褒められた営業部長>
■光り輝く樹氷
今日は夕方のテレビで,水戸黄門と大相撲を見たいので,そろそろ下山しようと思う。
10時42分に尊仏山荘を出発して,下山を開始する。小屋を出た途端に,冷たい風に晒される。相変わらず上空には怪しい色をした雲が立ち込めている。遙か駿河湾の沖が黄金色に輝いている。雲間からの太陽が冬の海に反射してギラギラと光っている。辺りの樹氷が,真っ白に輝いている。まるで満開の桜を眺めているようである。この美しい風景を見ているだけで,わざわざ寒い中を,ここまで登ってきた甲斐があったなと実感する。
残雪で凍てついた急な下り坂は,とても滑る。4本爪のアイゼンを履こうかと迷ったが,慎重に下れば,アイゼンを履くほどでもないと判断する。
周囲の樹氷の美しさに圧倒されながら,ゆっくり,ゆっくりと下り続ける。予想以上に寒いので,普通の手袋をしていても手先が痛くなる。もっと,本格的な冬支度で登山すべきだったなと反省する。
それにしても,綺麗な樹氷である。折しも雲間から太陽が少しばかり顔を出す。日の光が樹氷で屈折してギラギラと光り出す。こんなに光り輝く樹氷は,今まで見たことがない。私は夢中になってデジカメのシャッターを押し続ける。
■ドロドロの登山道
11時15分に花立山荘に到着する。ここまで下ると,気温も大分高くなる。ここでウインドブレーカーを脱いで,すこし軽装になる。
長い下り階段を下るに連れて,気温がだんだんと高くなる。萱場平付近からは,霜が溶け始めていて,登山道がドロドロになっている。途中で同じバスに乗っていた方々とすれ違う。
11時52分に堀山の家を通過する。堀山付近からは,往路では全く見えなかった富士山が漸くうっすらと見えている。大倉発12時52分のバスに乗るためには,かなり歩行速度を上げなければならない。もう無理は止めて,13時22分のバスに乗車することにする。そうなると,時間はタップリあるので,ユックリと風景を楽しみながら,下山し続ける。
13時14分に,大倉バス停に到着する。靴は泥でドロドロになっている。水道で,チビれた備え付けのタワシを使って,靴の泥を落とす。バスに乗り合わせた登山客は,ほんの2~3人だけで,空いていた。
[ラップタイム]
7:42 大倉(290m)歩き出し
7:49 登山口(325m)
7:51 克童窯(350m)
7:55 丹沢ベース(390m)
8:03 観音茶屋(465m)
8:07 高原の家分岐(500m)
8:17 雑事場ノ平(595m)
8:18 見晴茶屋(605m)
8:34 一本松(745m)
8:48 駒止茶屋(855m)
8:57 堀山(910m)
9:05 堀山の家(925m)
9:22 戸沢分岐(1075m)
9:24 萱場平(1090m)
9:45 花立山荘(1260m)
10:01 金冷し(1330m)
10:15 塔ノ岳山頂 着(1465m)
===================================
10:42 塔ノ岳山頂 発(-5.0℃)
11:00 金冷し(1350m)
11:15 花立山荘(1285m)
11:38 萱場平(1115m)
11:40 戸沢分岐(1090m)
11:52 堀山の家着(950m)
12:03 堀山(920m)
12:12 駒止茶屋(880m)
12:26 一本松(780m)
12:38 見晴茶屋(625m)
12:40 雑事場ノ平(610m)
12:49 高原の家分岐(535m)
12:52 観音茶屋(500m)
13:00 丹沢ベース(440m)
13:05 克董窯(395m)
13:08 登山口(360m)
13:14 大倉 着(310m)
■登攀・下降高度
塔ノ岳山頂 1491(m)
大倉 290
(高度差 1201m)
■登攀所要時間
大倉発 7:42
塔ノ岳山頂着 10:15
(所要時間2時間33分(2.55h)
■登攀速度
1201(m)/2.55(h)=471.0(m/h)
■下降所要時間
塔ノ岳山頂発 10:42
大倉着 13:14
(所要時間 2時間32分(2.53h))
■下降速度
1201(m)/2.53(h)=474.7(m/h)
(おわり)
もしかして。。と思いながら、確信はなく、
この記事を見て 山荘でお会いした方だと確信しました。
ミー君には 遠くから見たことはあったんですが、
実際に 近くで写真まで撮れたのは初めてだったので、
flower-hllさんが 帰られたあとも、しばらく撫でて癒されてきましタ(笑)
(ダンナも わたしも、ネコが ものすごく好きなんです)
霧氷。満開のサクラみたいに、キレイでしたネ!
この日は、朝5時過ぎ頃から上りはじめ、丹沢山まで行ってきましたが、
丹沢山の 樹氷は さらにびっしりとキレイについて素晴らしかったデス♪
しばらくは 霧氷の季節を 楽しめますネ!
1月16日のブログを見てびっくり。
何と私と同じ日(1月15日)に塔ノ岳に登られていたんですね。
しかも「大船6時04分発静岡行」も「渋沢駅7時16分発大倉行」も私と全く同じ。
本当に驚きました。
flower-hillさんが「お一人は鍋割山へ向かうようである」とお書きになっているのが私です。
その日私は二俣→小丸経由で塔ノ岳に登ったのです。
私は「北鎌倉なま情報局」というのをやっているのですが、そこの「てきとー散歩話」の12月27日のところに初めて塔ノ岳に登ったときの話が載っています。
よろしかったらご覧になってください。
それでは。
当ブログにお運びいただきありがとうございました。
意外に早くお目にかかれて幸いです。
「なんだ・・・flower-hillって,こんな貧相な輩だったのか・・」
と驚かれたかもしれません。
これからも尊仏山荘の営業部長にお会いするために,ときどき塔ノ岳に登っています。
また,お目にかかれるのを楽しみにしています。
これからも宜しくお願い致します。
この度は,当ブログをお尋ね頂き有り難うございました。
しかも,同じ電車,同じバスに乗られていたと伺い,本当にビックリしております。世の中は広いようで狭いですね。
諸澤さんのホームページ,ザッとですが拝見致しました。大変丁寧にホームページを作られているのに感銘を受けました。
鎌倉は歩けば歩くほど味わいのある街だなと思っております。
また,諸澤さんのホームページに立ち寄らせて頂きますので,宜しくお願い致します。