ネコの遊んだ
鎌倉:天園ハイキングコース(2)(完)
(単独山行)
2007年2月3日(土)
(つづき)
11時11分に勝上嶽見晴台を出発する。 お二人の中年女性が,まちがった道へ行こうとしている。
「瑞泉寺へ行くのでしたら,こちらですよ・・・」
と注意する。
「地元にお住まいですか・・・」
と私に尋ねてくる。これを切っ掛けに,二言,三言,会話を交わす。そして二人の女性が埼玉県H市から,2時間半も掛けて,憧れの鎌倉へやって来たという。実は,flower-hillも,数年前にH市にあるS大学の非常勤講師を,2年ほど努めたことがある。S大の名前から,てっきり東京のお茶の水周辺にある大学だと勘違いして,軽い気持ちで非常勤講師を引き受けた。ところが,この大学の所在地は,私の住む鎌倉から遙かに遠いHにあった。週に1度とはいえ,随分と苦労して通ったが,ついに続かず,2年で止めてしまった。お二人がH市の住民と聞いて,あの頃のことを懐かしく思い出す。
話を伺うと,お二人は,鎌倉に憧れをもっているのに,事前に何も調べてきていないようである。私は,多少,気の毒になり,とりあえず峠の茶屋付近まで案内することにした。
天園ハイキングコースをユックリと太平山方向に向かう。
「ほんの一寸だけ,鎌倉へ来られる前に,鎌倉時代のことを調べておくと,何倍も楽しく散策できますよ・・・」
とお話しするが後の祭りである。
やがて,百八ヤグラ前の分岐に達する。お二人が見学を希望したので,百八ヤグラの第2層を案内する。続いて鷲羽山の山頂にある四国大窪寺のお大師様をお参りする。その後,切岸を覗いたりしながら,12時36分に峠の茶屋へ到着する。休日なので,茶屋は随分と混雑している。 今日は土曜日。ご常連は来店していないと思ったが,すでに何人かが椅子に座って雑談をしている。ご常連さんに軽く挨拶をして,近くのテーブルに着席する。お二人が,道案内のお礼だと言って,私に「おでん」とジンジャエールをご馳走してくれる。実の所,数え切れないほど,この峠の茶屋に来ているが,「おでん」は,まだ一度も味わったことがない。
<峠の茶屋の「おでん」>
暖かい日差しを浴びて,ノンビリ座っていると,入口から湘南カラビナ隊の仙人が入ってくる。偶然の鉢合わせである。
「あれ・・・flower-hillさんに似ている人が居るな・・・と思いましたよ・・」
と,仙人は私に挨拶する。仙人とは,一昨日,三浦アルプス横断をしたばかりである。私達の隣に座っていた準ご常連の方が,私達に話しかける。そんなこんなで瞬く間に1時間ほど過ぎてしまう。
13時35分に峠の茶屋を出発する。お二人とはここでお別れするつもりだったが,結局,同じ方向へ一緒に歩く。峠の茶屋近くの展望台に立ち寄る。眼下に春霞でおぼろな鎌倉の市街地が見下ろせるが,先ほどまで見えていた富士山や箱根はもう見えない。足下では見覚えのある三毛猫が日向ぼっこをしている。近くを人が行き来しているが,ほとんど気にしていないようである。このネコは,下の茶屋の外ネコである。
<峠の茶屋付近の展望台の「三毛ネコ」>
ブラブラと胡桃谷方面に歩き続ける。番場ヶ谷側の茂みから,
「にゃ~,にゃ~・・」
とネコの鳴き声が聞こえてくる。声の方を見ると,ぶちネコが1匹,こちらを見て鳴いている。野良猫である。多分,何時もエサを与える人が居るのだろう。見るからに元気そうである。それにしても,今日は良くネコに会う日である。
<天台山の「やぶネコ」>
北条首ヤグラを見学した後,瑞泉寺登山口でお二人と別れる。その後,仙人と2人でブラブラと鎌倉駅方面へ向かう。沢山の観光客が鎌倉宮屁向かって歩いている。折から2月3日,節分の日である。どうやら有名人が鎌倉のお寺で豆まきをしているようである。丁度,鶴ヶ岡八幡宮での豆まきが終わり,今度は鎌倉宮で豆まきが始まるようである。 鶴岡八幡宮の梅の木が綺麗に開花している。青空を背景に綺麗な花が清々しい。
小町通は相変わらず沢山の人出である。小町通の駅近くにある「モア」で,いつもの通りコーヒーを味わってから,鎌倉市役所前のバス停からバスに乗り帰宅する。
(おわり)
鎌倉:天園ハイキングコース(2)(完)
(単独山行)
2007年2月3日(土)
(つづき)
11時11分に勝上嶽見晴台を出発する。 お二人の中年女性が,まちがった道へ行こうとしている。
「瑞泉寺へ行くのでしたら,こちらですよ・・・」
と注意する。
「地元にお住まいですか・・・」
と私に尋ねてくる。これを切っ掛けに,二言,三言,会話を交わす。そして二人の女性が埼玉県H市から,2時間半も掛けて,憧れの鎌倉へやって来たという。実は,flower-hillも,数年前にH市にあるS大学の非常勤講師を,2年ほど努めたことがある。S大の名前から,てっきり東京のお茶の水周辺にある大学だと勘違いして,軽い気持ちで非常勤講師を引き受けた。ところが,この大学の所在地は,私の住む鎌倉から遙かに遠いHにあった。週に1度とはいえ,随分と苦労して通ったが,ついに続かず,2年で止めてしまった。お二人がH市の住民と聞いて,あの頃のことを懐かしく思い出す。
話を伺うと,お二人は,鎌倉に憧れをもっているのに,事前に何も調べてきていないようである。私は,多少,気の毒になり,とりあえず峠の茶屋付近まで案内することにした。
天園ハイキングコースをユックリと太平山方向に向かう。
「ほんの一寸だけ,鎌倉へ来られる前に,鎌倉時代のことを調べておくと,何倍も楽しく散策できますよ・・・」
とお話しするが後の祭りである。
やがて,百八ヤグラ前の分岐に達する。お二人が見学を希望したので,百八ヤグラの第2層を案内する。続いて鷲羽山の山頂にある四国大窪寺のお大師様をお参りする。その後,切岸を覗いたりしながら,12時36分に峠の茶屋へ到着する。休日なので,茶屋は随分と混雑している。 今日は土曜日。ご常連は来店していないと思ったが,すでに何人かが椅子に座って雑談をしている。ご常連さんに軽く挨拶をして,近くのテーブルに着席する。お二人が,道案内のお礼だと言って,私に「おでん」とジンジャエールをご馳走してくれる。実の所,数え切れないほど,この峠の茶屋に来ているが,「おでん」は,まだ一度も味わったことがない。
<峠の茶屋の「おでん」>
暖かい日差しを浴びて,ノンビリ座っていると,入口から湘南カラビナ隊の仙人が入ってくる。偶然の鉢合わせである。
「あれ・・・flower-hillさんに似ている人が居るな・・・と思いましたよ・・」
と,仙人は私に挨拶する。仙人とは,一昨日,三浦アルプス横断をしたばかりである。私達の隣に座っていた準ご常連の方が,私達に話しかける。そんなこんなで瞬く間に1時間ほど過ぎてしまう。
13時35分に峠の茶屋を出発する。お二人とはここでお別れするつもりだったが,結局,同じ方向へ一緒に歩く。峠の茶屋近くの展望台に立ち寄る。眼下に春霞でおぼろな鎌倉の市街地が見下ろせるが,先ほどまで見えていた富士山や箱根はもう見えない。足下では見覚えのある三毛猫が日向ぼっこをしている。近くを人が行き来しているが,ほとんど気にしていないようである。このネコは,下の茶屋の外ネコである。
<峠の茶屋付近の展望台の「三毛ネコ」>
ブラブラと胡桃谷方面に歩き続ける。番場ヶ谷側の茂みから,
「にゃ~,にゃ~・・」
とネコの鳴き声が聞こえてくる。声の方を見ると,ぶちネコが1匹,こちらを見て鳴いている。野良猫である。多分,何時もエサを与える人が居るのだろう。見るからに元気そうである。それにしても,今日は良くネコに会う日である。
<天台山の「やぶネコ」>
北条首ヤグラを見学した後,瑞泉寺登山口でお二人と別れる。その後,仙人と2人でブラブラと鎌倉駅方面へ向かう。沢山の観光客が鎌倉宮屁向かって歩いている。折から2月3日,節分の日である。どうやら有名人が鎌倉のお寺で豆まきをしているようである。丁度,鶴ヶ岡八幡宮での豆まきが終わり,今度は鎌倉宮で豆まきが始まるようである。 鶴岡八幡宮の梅の木が綺麗に開花している。青空を背景に綺麗な花が清々しい。
小町通は相変わらず沢山の人出である。小町通の駅近くにある「モア」で,いつもの通りコーヒーを味わってから,鎌倉市役所前のバス停からバスに乗り帰宅する。
(おわり)
コメント有り難うございました。
当ブログにお立ち寄り頂き有り難うございます。
コメントを頂戴したとき,「飯能××って,どなただろう?」と分かりませんでしたが,記事を読み返して,すぐに思い出しました。
鎌倉は,今が新緑で,散策には一番良い季節です。どうぞ,また鎌倉へお出で下さい。
※通常,頂戴しましたコメントには,非公開のまま直接,メールでお礼をしておりまが,今回,飯能様への連絡は,このコメント欄を利用させて頂きました。
その関係で,頂戴しましたコメントを公開させて頂きました。悪しからずご容赦下さい。
今後ともよろしくお願い申し上げます。