<大峰山尾根道:素晴らしい散策路>
三浦アルプス南尾根・大峰山縦走(2)
(単独ハイキング)
2009年4月19日(日) (つづき)
※地図およびプロフィールマップは以下(↓)の記事参照
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7adf17da6dcbb63de153206c30a6d1c3
(つづき)
<仙元山展望台>
■長い階段の連続にウンザリ
三浦アルプス南尾根から,13時14分,仙元山ハイキングコースに飛び出るようにして合流する.
暫くの間は,右手に二子山を眺めながら,長閑な散策路を楽しむ.左手には三浦半島の最高峰大楠山(標高241m)が見える.左手足許から,若い人の掛け声と,ラケットで球を打つ「ポン・・ポン・・」という音が聞こえてくる.新緑の木々で覆われているので,音のする方に何があるか分からないが,多分,葉山中学校の校庭辺りから聞こえてくるのだろう.
周回道路は仙元山の山裾に近付く.再び上り下りが激しくなる.木製の階段が現れる.階段を上りきると,しばらく峠道が続く.そして,小さなコルを通過すると,今度は目が眩むほど急傾斜の長い下り階段になる.ヨイショ,ヨイショと掛け声を掛けたくなるほど,段差が大きい階段である.こんなところで転倒したら一大事.まずは無事では済まないだろう.私は一歩一歩注意を払いながら慎重に下り続ける.
長い下り階段を降りきると,今度は長い上り階段になる.見た途端にウンザリする.
私の前では,2人連れの老人女性が,四つん這いになって,超ユックリで階段を這い上がっている.私もごくユックリと上り始めるが,どうしてもこのお二人に追いついてしまう.私は挨拶をしながら,恐縮して追い越させて頂く.お1人が,
「どうぞ,どうぞ・・・私達は後期高齢者ですから,ユックリ登って参ります・・」
と私に愛想良く挨拶する.私は心の中で,
“一体,この私を何歳だとおもっているのかな”,
と訝りながらも,
「では,お先に失礼致します.どうぞお気を付けて・・」
と挨拶して,先に行かせて貰う.
<仙元山展望台からの眺望>
■仙元山展望台で昼食
緑陰の散歩道をさらに歩き続ける.暫く進むと,前方の木の間から空が見え出す.沢山の人が明るい空を背景にシルエットのように見えている.仙元山展望台(正式な名称は分からない)である.
「やれ,やれ,・・・やっと辿り着いたか・・」
と心の中でホッとする.11時46分,無事,仙元山展望台に到着する.
展望台にある数脚あるベンチは,子ども連れの華族で一杯である.日向は太陽がジリジリと照りつけるので暑い.私は大きな石塔の片隅に座って,随分遅めの昼食を摂ることにする.昼食といっても,今朝,大船駅前のコンビニで購入したオニギリ2個だけである.
この展望台から見下ろす風景は素晴らしい.眼下に葉山の街並みが見える.その先に葉山の海が広がっている.さらにその先には,逗子,稲村ヶ崎,江ノ島と景勝地が連なって見えている.風景を眺めながら昼食を終える.
展望台は,子ども達の元気な声で賑やかである.私は無邪気に遊ぶ子ども達の姿を見ながら,子どもって可愛いなと思う.
展望台では,沢山の人達が車座になって,おやつを飲んだり食べたりしている.辺りは,とても穏やかな雰囲気である.何時も鎌倉の広場で食事をしているときに感じる圧迫感が全くない.何故だろう.どうしてこんなにノンビリした気分になれるんだろう.私は,暫くの間,その理由が分からなかった・・・が,突然,ハッと気が付く.
“ここには,トンビが居ない・・!”
鎌倉では,海岸でも,源氏山公園でも・・・とにかく,食べ物を広げると,煩くつけ狙うトンビに悩まされる.何時も,周到に注意をしていないと,食べ物をさらわれるだけでなく,鋭いトンビの爪で,怪我をしてしまう.でも,ここは,トンビフリーである.トンビが居ないだけで,こんなにも和やかに食事ができるとは・・・改めて,鎌倉のトンビ害を何とかしなければと強く感じる.
<大峰山>
■展望台から葉山へ
そろそろ,展望台から下界に降りようかと思い始める.丁度そのとき,先ほど出会った後期高齢者のお二人が展望台に到着する.そして,私の側に腰を下ろす.
「先ほどは,失礼致しました・・」
とお互いに挨拶をする.あの長い階段を上り下りしてきたのだから,歩くが遅いとは言え,お年の割には随分元気な方々だなと思う.
14時05分,展望台を出発する.土が掘れて,とても歩きにくい下り階段が続く.会談が終わると,暫くの間,こんもりとした木々に覆われた薄暗い尾根道が続く.
14時11分,目標番号15を通過する.そして,直ぐに「仙元山ハイキングコース」と書いてある看板の前に到着する.左手にはキリスト教の教会が建っている.
教会の前を通り過ぎて,急坂の舗装道路を下る.そして,14時17分,風早橋近くの自動車道路に出る.このまま,風花橋バス停から,バスに乗って,逗子駅に戻るのが順路だが,まだ,何となく歩き足りない.そこで,1人旅の気楽さから,私は,序でに,近くの大峰山(別名,三ヶ岡)に登ろうと決める.
<三ヶ岡公園の略図>
■つつじコースから大峰山山頂へ
葉山の閑静な住宅地に入る.関東学院大学葉山セミナーハウスの前を通り抜けて南へ進む.次第に急な登り坂になる.そして,14時24分,「あじさい公園入口」と書いた案内板の前を通過する.ここで住宅地が終わって,山道になる.途端に狭い登り坂の道になる.
坂道を登って,12時27分,漸くあじさい公園の入口に到着する.入口には「かながわ花の公園100選」と書いてある案内板が立っている.ここから階段道になる.
階段道が終わると,大峰山への登山道になる.「あじさいコース」と命名されているコースである.登山道としては,道幅はかなり広いが,直ぐにまた階段道になる.階段は良く整備されているので歩きやすい.登山道の両側には多種多様な樹木が枝を伸ばしている.木の幹には,その木の名称を書いた帯が取り付けられている.
私は,草や木のことは何も分からないが,とにかく,木の名前だけでもメモを取ることにする.以下がこの山で出会った木である.ミズキ,スダシイ(一番沢山ある),ケヤキ,オオシマザクラ,アカガシ,ハゼノキ,コナラ,センダン,クヌギ,ヤブニッケイ,シロタモ,カラスザンショウ,・・等々(書き落としたものもあるかもしれない).
いつの間にか,登山道の脇に,索道と水道管(?)が並行して設置されていることに気が付く.長い階段が繰り返し出てくる.一つの階段を登りきると,また次の階段が現れる.そんなことを繰り返している内に,山頂近くに達する.登山道の勾配が緩やかになると,前方に山頂が見えてくる.
14時40分,無事,大峰山山頂(標高140m)に到着する.山頂は木立に覆われた平地になっている.ベンチやあずま屋がある.
辺りには誰も居ない.鳥の声も聞こえてこない.私はベンチに腰掛けて給水する.
<大峰山への階段道>
<大峰山(三ヶ岡)山頂>
■真名瀬コースの展望台
大峰山は,別名,三ヶ岡という.東西に三つの峰が並んでいる.私はつつじコースを辿って,真ん中の峰に登った.真ん中の峰から東側の峰を経由して,菖蒲沢方面に下山するのが「つつじコース」.逆に西側の尾根を経由して,真名瀬港方面に下山するのが「真名瀬コース」と呼ばれている.
14時43分,大峰山を出発する.私は真名瀬コースを経由して,森戸神社を参拝する積もりである.
暫くの間,スダシイやアカガシなどの大きな樹木の間の尾根道が続く.私は深呼吸しながら,素敵な散策路をノンビリと歩く.
14時48分,尾根道の西端に到着する.ここに展望台が造られている.展望台の手すりに「関東の富士見100選」と書いた案内板が取り付けてある.残念ながら,今日は靄がかかっていて,肝心の富士山は見えないが,眼下には葉山の海が見えている.
<長者ヶ岬手前に素晴らしい森が見える>
<森戸海岸>
■真名瀬港へ下る
展望台から先は,急な下り階段になる.階段を降りようとすると,下から登ってきた老人男性とすれ違う.今日,ここで初めて人と出会った.お互いに軽く会釈をしてすれ違う.
階段を下ると,また暫くの間,尾根道になる.木の間から長者ヶ崎や,葉山の御料邸の森が見下ろせる.
15時01分,目標番号1の標識を通過する.こんな所に,目標番号の1番があったのかと感心する.
やがて,長い下り階段になる.まるで,目の前の海にそのまま飛び込めるのではないかと思うほど,見晴の良い階段道である.
長い階段を下って,15時04分,とある神社の脇に飛びだす.どこにも神社の名前は書いてない.ただ入口の鳥居の脇に,「真名瀬コース入口 山頂まで約800メートル」と書いた看板が取り付けられているだけである.
■森戸神社
神社から,ほんの数十メートル,住宅地を抜けると,森戸の海岸通りに出る.遠く離れた岩礁の上に鳥居が建っているのが見える.海は凪ぎである.沢山のサーファーが海へ出ている.
海岸通に出た途端に,若者達の姿が沢山見え出す.辺りは,いかにも休日の観光地という風情である.海岸通りは道幅が狭いが,結構頻繁に自動車が行き来している.私は自動車に注意しながら北へ歩く.そして,15時15分に森戸神社の境内に辿り着く.
境内には,赤ん坊を連れた母親,アベック,ゴムゾーリ姿のあんチャン,日傘を差したオバサン,等々,いろいろな方々が集まっている.何となく平和な雰囲気を感じる.
まずは,森戸神社を参拝する.つづいて,参道入口近くの橋を渡って,海岸へ出てみる.沢山の観光客が海岸に来ている.車座になって飲食をしているグループもいる.椅子を海の方に向けて座り込み,居眠りをしている人,静かに読書する人など,さまざまである.鎌倉の海岸とは違って,ここは,トンビの襲来は少なさそうである.
砂浜は少々歩きにくいが,海風が心地よい.私は,暫くの間,リュックを背負った山姿のまま,海岸を歩き続ける.やがて前方に防波堤のような建造物が見え始めたので,そろそろ海岸線から中に入ることにする.海岸沿いの長い塀が切れた所から,陸へ登る.
<森戸神社>
<森戸海岸:大学のヨットが並ぶ>
■逗子へ
海岸から,閑静な住宅地の路地をクネクネと曲がりながら進んで,15時29分に,バス停「元町」の脇に出る.ここから逗子駅行のバスに乗ろうかと思う.逗子行きのバスの時間まで,あだ,5~6分ある.自動車の排気に曝されながら,さらに5分も待っているのは我慢ならない.私はとりあえず次のバス停を目指して歩くことにする.
渋滞している自動車を追い越しながら,歩き続ける.
15時39分,清浄寺の前を通過する.この寺の資料は手許にないので.どんな寺なのか全く分からない.今日の所は深入りしないで通り過ぎる.渋滞で止まっている自動車を何十台も追い越しながら歩き続ける.
15時45分,有名な日影茶屋の前を通過する.折から法事があったらしくて,喪服姿の人達が沢山集まっている.
渋滞に巻き込まれて停まっているバスを追い越す,どうやら,バス停「元町」に到着したとき,既に発車していたバスのようである.
15時51分,逗葉新道交差点を通過する.相変わらずの渋滞が続いている.渚橋から川沿いの道に入る.途端に自動車の数が減って,辺りは閑散とした雰囲気に代わる.私は道なりに歩いて,16時02分にバス停「六代御前」を通過する.この時,先ほど私が追い抜いたバスに,今度は追い抜かれる.
川を渡り,京浜急行新逗子駅を通過する.亀が岡八幡の境内を抜けて,16時14分,無事にJR逗子駅に到着する.
<清浄寺>
<徳富蘆花の碑>
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 14.5km
■累積登攀下降高度 770m
■所要時間(休憩時間込み)
JR田浦駅発 10:03
JR逗子駅着 16:14
(所要時間) 6時間11分
ロスタイム 0:26
(正味所要時間) 5時間45分(5.75h)
水平歩行速度 14.5km/5.75h=2.52km/h
(おわり)
[加除訂正]
2009/4/23 転換ミス訂正.改行位置訂正.
「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7adf17da6dcbb63de153206c30a6d1c3
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c3e39fc92d00b71c0fc1b8d5338bff42
三浦アルプス南尾根・大峰山縦走(2)
(単独ハイキング)
2009年4月19日(日) (つづき)
※地図およびプロフィールマップは以下(↓)の記事参照
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7adf17da6dcbb63de153206c30a6d1c3
(つづき)
<仙元山展望台>
■長い階段の連続にウンザリ
三浦アルプス南尾根から,13時14分,仙元山ハイキングコースに飛び出るようにして合流する.
暫くの間は,右手に二子山を眺めながら,長閑な散策路を楽しむ.左手には三浦半島の最高峰大楠山(標高241m)が見える.左手足許から,若い人の掛け声と,ラケットで球を打つ「ポン・・ポン・・」という音が聞こえてくる.新緑の木々で覆われているので,音のする方に何があるか分からないが,多分,葉山中学校の校庭辺りから聞こえてくるのだろう.
周回道路は仙元山の山裾に近付く.再び上り下りが激しくなる.木製の階段が現れる.階段を上りきると,しばらく峠道が続く.そして,小さなコルを通過すると,今度は目が眩むほど急傾斜の長い下り階段になる.ヨイショ,ヨイショと掛け声を掛けたくなるほど,段差が大きい階段である.こんなところで転倒したら一大事.まずは無事では済まないだろう.私は一歩一歩注意を払いながら慎重に下り続ける.
長い下り階段を降りきると,今度は長い上り階段になる.見た途端にウンザリする.
私の前では,2人連れの老人女性が,四つん這いになって,超ユックリで階段を這い上がっている.私もごくユックリと上り始めるが,どうしてもこのお二人に追いついてしまう.私は挨拶をしながら,恐縮して追い越させて頂く.お1人が,
「どうぞ,どうぞ・・・私達は後期高齢者ですから,ユックリ登って参ります・・」
と私に愛想良く挨拶する.私は心の中で,
“一体,この私を何歳だとおもっているのかな”,
と訝りながらも,
「では,お先に失礼致します.どうぞお気を付けて・・」
と挨拶して,先に行かせて貰う.
<仙元山展望台からの眺望>
■仙元山展望台で昼食
緑陰の散歩道をさらに歩き続ける.暫く進むと,前方の木の間から空が見え出す.沢山の人が明るい空を背景にシルエットのように見えている.仙元山展望台(正式な名称は分からない)である.
「やれ,やれ,・・・やっと辿り着いたか・・」
と心の中でホッとする.11時46分,無事,仙元山展望台に到着する.
展望台にある数脚あるベンチは,子ども連れの華族で一杯である.日向は太陽がジリジリと照りつけるので暑い.私は大きな石塔の片隅に座って,随分遅めの昼食を摂ることにする.昼食といっても,今朝,大船駅前のコンビニで購入したオニギリ2個だけである.
この展望台から見下ろす風景は素晴らしい.眼下に葉山の街並みが見える.その先に葉山の海が広がっている.さらにその先には,逗子,稲村ヶ崎,江ノ島と景勝地が連なって見えている.風景を眺めながら昼食を終える.
展望台は,子ども達の元気な声で賑やかである.私は無邪気に遊ぶ子ども達の姿を見ながら,子どもって可愛いなと思う.
展望台では,沢山の人達が車座になって,おやつを飲んだり食べたりしている.辺りは,とても穏やかな雰囲気である.何時も鎌倉の広場で食事をしているときに感じる圧迫感が全くない.何故だろう.どうしてこんなにノンビリした気分になれるんだろう.私は,暫くの間,その理由が分からなかった・・・が,突然,ハッと気が付く.
“ここには,トンビが居ない・・!”
鎌倉では,海岸でも,源氏山公園でも・・・とにかく,食べ物を広げると,煩くつけ狙うトンビに悩まされる.何時も,周到に注意をしていないと,食べ物をさらわれるだけでなく,鋭いトンビの爪で,怪我をしてしまう.でも,ここは,トンビフリーである.トンビが居ないだけで,こんなにも和やかに食事ができるとは・・・改めて,鎌倉のトンビ害を何とかしなければと強く感じる.
<大峰山>
■展望台から葉山へ
そろそろ,展望台から下界に降りようかと思い始める.丁度そのとき,先ほど出会った後期高齢者のお二人が展望台に到着する.そして,私の側に腰を下ろす.
「先ほどは,失礼致しました・・」
とお互いに挨拶をする.あの長い階段を上り下りしてきたのだから,歩くが遅いとは言え,お年の割には随分元気な方々だなと思う.
14時05分,展望台を出発する.土が掘れて,とても歩きにくい下り階段が続く.会談が終わると,暫くの間,こんもりとした木々に覆われた薄暗い尾根道が続く.
14時11分,目標番号15を通過する.そして,直ぐに「仙元山ハイキングコース」と書いてある看板の前に到着する.左手にはキリスト教の教会が建っている.
教会の前を通り過ぎて,急坂の舗装道路を下る.そして,14時17分,風早橋近くの自動車道路に出る.このまま,風花橋バス停から,バスに乗って,逗子駅に戻るのが順路だが,まだ,何となく歩き足りない.そこで,1人旅の気楽さから,私は,序でに,近くの大峰山(別名,三ヶ岡)に登ろうと決める.
<三ヶ岡公園の略図>
■つつじコースから大峰山山頂へ
葉山の閑静な住宅地に入る.関東学院大学葉山セミナーハウスの前を通り抜けて南へ進む.次第に急な登り坂になる.そして,14時24分,「あじさい公園入口」と書いた案内板の前を通過する.ここで住宅地が終わって,山道になる.途端に狭い登り坂の道になる.
坂道を登って,12時27分,漸くあじさい公園の入口に到着する.入口には「かながわ花の公園100選」と書いてある案内板が立っている.ここから階段道になる.
階段道が終わると,大峰山への登山道になる.「あじさいコース」と命名されているコースである.登山道としては,道幅はかなり広いが,直ぐにまた階段道になる.階段は良く整備されているので歩きやすい.登山道の両側には多種多様な樹木が枝を伸ばしている.木の幹には,その木の名称を書いた帯が取り付けられている.
私は,草や木のことは何も分からないが,とにかく,木の名前だけでもメモを取ることにする.以下がこの山で出会った木である.ミズキ,スダシイ(一番沢山ある),ケヤキ,オオシマザクラ,アカガシ,ハゼノキ,コナラ,センダン,クヌギ,ヤブニッケイ,シロタモ,カラスザンショウ,・・等々(書き落としたものもあるかもしれない).
いつの間にか,登山道の脇に,索道と水道管(?)が並行して設置されていることに気が付く.長い階段が繰り返し出てくる.一つの階段を登りきると,また次の階段が現れる.そんなことを繰り返している内に,山頂近くに達する.登山道の勾配が緩やかになると,前方に山頂が見えてくる.
14時40分,無事,大峰山山頂(標高140m)に到着する.山頂は木立に覆われた平地になっている.ベンチやあずま屋がある.
辺りには誰も居ない.鳥の声も聞こえてこない.私はベンチに腰掛けて給水する.
<大峰山への階段道>
<大峰山(三ヶ岡)山頂>
■真名瀬コースの展望台
大峰山は,別名,三ヶ岡という.東西に三つの峰が並んでいる.私はつつじコースを辿って,真ん中の峰に登った.真ん中の峰から東側の峰を経由して,菖蒲沢方面に下山するのが「つつじコース」.逆に西側の尾根を経由して,真名瀬港方面に下山するのが「真名瀬コース」と呼ばれている.
14時43分,大峰山を出発する.私は真名瀬コースを経由して,森戸神社を参拝する積もりである.
暫くの間,スダシイやアカガシなどの大きな樹木の間の尾根道が続く.私は深呼吸しながら,素敵な散策路をノンビリと歩く.
14時48分,尾根道の西端に到着する.ここに展望台が造られている.展望台の手すりに「関東の富士見100選」と書いた案内板が取り付けてある.残念ながら,今日は靄がかかっていて,肝心の富士山は見えないが,眼下には葉山の海が見えている.
<長者ヶ岬手前に素晴らしい森が見える>
<森戸海岸>
■真名瀬港へ下る
展望台から先は,急な下り階段になる.階段を降りようとすると,下から登ってきた老人男性とすれ違う.今日,ここで初めて人と出会った.お互いに軽く会釈をしてすれ違う.
階段を下ると,また暫くの間,尾根道になる.木の間から長者ヶ崎や,葉山の御料邸の森が見下ろせる.
15時01分,目標番号1の標識を通過する.こんな所に,目標番号の1番があったのかと感心する.
やがて,長い下り階段になる.まるで,目の前の海にそのまま飛び込めるのではないかと思うほど,見晴の良い階段道である.
長い階段を下って,15時04分,とある神社の脇に飛びだす.どこにも神社の名前は書いてない.ただ入口の鳥居の脇に,「真名瀬コース入口 山頂まで約800メートル」と書いた看板が取り付けられているだけである.
■森戸神社
神社から,ほんの数十メートル,住宅地を抜けると,森戸の海岸通りに出る.遠く離れた岩礁の上に鳥居が建っているのが見える.海は凪ぎである.沢山のサーファーが海へ出ている.
海岸通に出た途端に,若者達の姿が沢山見え出す.辺りは,いかにも休日の観光地という風情である.海岸通りは道幅が狭いが,結構頻繁に自動車が行き来している.私は自動車に注意しながら北へ歩く.そして,15時15分に森戸神社の境内に辿り着く.
境内には,赤ん坊を連れた母親,アベック,ゴムゾーリ姿のあんチャン,日傘を差したオバサン,等々,いろいろな方々が集まっている.何となく平和な雰囲気を感じる.
まずは,森戸神社を参拝する.つづいて,参道入口近くの橋を渡って,海岸へ出てみる.沢山の観光客が海岸に来ている.車座になって飲食をしているグループもいる.椅子を海の方に向けて座り込み,居眠りをしている人,静かに読書する人など,さまざまである.鎌倉の海岸とは違って,ここは,トンビの襲来は少なさそうである.
砂浜は少々歩きにくいが,海風が心地よい.私は,暫くの間,リュックを背負った山姿のまま,海岸を歩き続ける.やがて前方に防波堤のような建造物が見え始めたので,そろそろ海岸線から中に入ることにする.海岸沿いの長い塀が切れた所から,陸へ登る.
<森戸神社>
<森戸海岸:大学のヨットが並ぶ>
■逗子へ
海岸から,閑静な住宅地の路地をクネクネと曲がりながら進んで,15時29分に,バス停「元町」の脇に出る.ここから逗子駅行のバスに乗ろうかと思う.逗子行きのバスの時間まで,あだ,5~6分ある.自動車の排気に曝されながら,さらに5分も待っているのは我慢ならない.私はとりあえず次のバス停を目指して歩くことにする.
渋滞している自動車を追い越しながら,歩き続ける.
15時39分,清浄寺の前を通過する.この寺の資料は手許にないので.どんな寺なのか全く分からない.今日の所は深入りしないで通り過ぎる.渋滞で止まっている自動車を何十台も追い越しながら歩き続ける.
15時45分,有名な日影茶屋の前を通過する.折から法事があったらしくて,喪服姿の人達が沢山集まっている.
渋滞に巻き込まれて停まっているバスを追い越す,どうやら,バス停「元町」に到着したとき,既に発車していたバスのようである.
15時51分,逗葉新道交差点を通過する.相変わらずの渋滞が続いている.渚橋から川沿いの道に入る.途端に自動車の数が減って,辺りは閑散とした雰囲気に代わる.私は道なりに歩いて,16時02分にバス停「六代御前」を通過する.この時,先ほど私が追い抜いたバスに,今度は追い抜かれる.
川を渡り,京浜急行新逗子駅を通過する.亀が岡八幡の境内を抜けて,16時14分,無事にJR逗子駅に到着する.
<清浄寺>
<徳富蘆花の碑>
[ハイキング記録]
■水平歩行距離 14.5km
■累積登攀下降高度 770m
■所要時間(休憩時間込み)
JR田浦駅発 10:03
JR逗子駅着 16:14
(所要時間) 6時間11分
ロスタイム 0:26
(正味所要時間) 5時間45分(5.75h)
水平歩行速度 14.5km/5.75h=2.52km/h
(おわり)
[加除訂正]
2009/4/23 転換ミス訂正.改行位置訂正.
「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7adf17da6dcbb63de153206c30a6d1c3
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
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