中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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富士山と不思議な花の丹沢;塔ノ岳(今年18回目)

2014年04月12日 17時53分05秒 | 丹沢の山旅

                            <花立階段の登り口から富士山を望む>

      富士山と不思議な花の丹沢;塔ノ岳(今年18回目)
           (常連と付いたり離れたり)
        2014年4月12日(土) 晴 

■朝から富士山が良く見える
 何時ものように4時10分に自宅から大船駅に向かって歩き出す.30分余りの山下りである.大船駅に到着する頃,空が白み始める.随分と夜明けが早くなった.やっぱり春は気持ちが良い,
 小田原から小田急電鉄に乗り換える.電車は空いている.小田原を発車するときには1車両に私一人の乗客だけ.
 新松田に近付くと,山麓まで真っ白な富士山と矢倉岳が見えている.今日も良い天気だ.
 6時20分,渋沢駅の大倉行バス停に到着する.1番バスは6時48分.まだバスの時間には30分近くあるのに,もう数名の登山客が並んでいる.
 “今日も,塔ノ岳は混雑しそうだな…”
 6時38分,臨時バスが出る.立ち席が少々出るほどの混雑である.乗り合わせた常連はTNさん,YUさん,KIさん他.バス停大倉で定期の1番バスの到着を待つ.1番バスからSTさん,MTさん,YDさん,HNさん,STさん他の常連が降りてくる.残念ながらTGさんやYKさんは居られないようである.

<富士山と矢倉岳>

■見晴山荘
 7時05分,MTさん,KIさんと一緒に歩き出す.最初からかなり速いピッチである.
 “これでは,とても付いて行けないな…”
と思いながらも,多少の無理は承知で先頭のMTさんに付いていく.手許に温度計がないので,正確な気温は分からないが,歩く内に少々気温が高いような気がする.
 雑事場ノ平に近付く頃,大きな荷物を背負った堀山の家の主人に追い付く.
 何人かの登山者を追い越しながら,7時41分に見晴茶屋を通過する.前回塔ノ岳に登ったときは,今日と同じ時刻に大倉を出発して,7時48分に見晴茶屋を通過している.前回に比較すると,今回は7分も早い通過である.これは明らかに私にはハイペースすぎる.
 見晴階段に差し掛かる.階段の登り口にある豆桜が満開になっている.例によって坂を見上げた写真を撮る.今日は土曜日.沢山の登山者の後ろ姿が見えている.
 相変わらずMTさんの後に付いて登っている.歩き出し当初より幾分歩行速度が遅くなる.そのため後を付けている私にも体力に多少の余裕が出始める.それでも,この坂で何人かの登山者を追い抜く.

<見晴階段>

■駒止茶屋
 一本松を過ぎる頃,私の体力にも幾分余裕が出てくる.これならば,もう少しの間,先頭のMTさんに付いて行けるかなと思い始める.
 一本松上のベンチに到着する.堀山の家の小屋番が大きな荷物をベンチに置いて休憩を取っている.
 平坦なところに来ると,随分と気分が楽になる.MTさんの後を追うのにも余裕が出てくる.
 やがて,駒止階段に差し掛かるが,ここも何となくクリアして,8時10分に駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は1時間05分.シンドイ思いをしたにしては,ラップタイムは平凡である.

<一本松上のベンチ>

■真っ白な富士山
 駒止茶屋を通過したところで,後から登ってきたYDさんに追い抜かれる.たまたま大倉尾根の平坦地に差し掛かっていたので,私はそのままYDさんの後に付いて歩き続ける.
 途中,富士山が良く見える場所を通過する.今日は富士山がバッチリ.私は足を止めて,富士山の写真を何枚か撮る.

<堀山の尾根道からの富士山>

■桜が満開
 この時期の尾根道歩きは実に楽しい.
 例年に比較して,今年は桜が早く満開になっているようだが,堀山の尾根道の桜が実に綺麗である.
 桜を愛でながら,8時16分に堀山の標識を通過する.

<堀山付近の桜>

■堀山の家
 8時16分,堀山を通過.ここからの下り坂を全力で歩くが,堀山の家手前の坂道に差し掛かると,何時の間にか体内に蓄積した疲労が表に出てくる.たちまちの内にYDさんとの距離が広がり始める.
 8時24分,堀山の家を通過する.そのとき,YDさんは30~40メートル先を登っている.
 “もうダメ!…ユックリ登ろう”
 私はまるで敗残兵のような気分になって,歩行速度を落とす.そうこうしている内に,KIさんとMTさんが私に追い付く.
 「私もうダメ…先に行って下さい」
とお二人に先を譲る.
 「いやまあ,そう言わずに…」
ということで,お二人は私の後に続く.

■萱場平
 そろそろ戸沢分岐に差し掛かる頃,土曜日のマドンナさんに追い付く.同時に私の後ろに居られたお二人が,私の遅速に痺れを切らしたのか,遂に私を追い越して行く.その直ぐ後,8時40分に戸沢分岐を通過する.
 戸沢分岐から萱場平までの僅かな階段道がシンドイ.この階段道をやっと登って,定点観測用の写真を撮る.
 今日は登山者が多いので,思うような写真が撮れないが,このとき私を追い越したオフありの後ろ姿は,既に画面から消えている.

<沢山の登山者で賑わう萱場平>

■花立山荘
 ようやく,8時58分に,後7分坂(花立階段のこと)の登り口に到着する.相変わらず富士山が良く見えている.早速写真を撮る(冒頭の写真).
 後7分坂は,8分掛けてごくユックリと登る.そして,9時06分,漸く花立山荘に到着する.山荘前のベンチは沢山の登山客で賑わっている.まだ早い時間なのに花立山荘はもう開店している.広場からは相変わらず富士山が良く見えている.
 大倉から花立山荘までの所要時間は2時間01分.意外なほどに良いラップである.堀山の家からの所要時間は42分,私が想定していた時間にピッタリである.ここまで蓄積した疲労感は何時もよりかなり大きいが,これは間違いなく歩き出しの高速が原因である.
 私は,ここから先,塔ノ岳山頂までは,30分ほど掛けてユックリ登ろうと心に決める.

<花立山荘前の広場>

■花立山
 花立山荘から花立山までは,10分ほど掛けてユックリと登る.
 今日は天気が良いので,富士山や鍋割山稜が綺麗に見えている.暑くも寒くもなく実に気分が良い.私は写真を何枚も撮りながら,ルンルン気分で一人登山を楽しむ.
 9時16分,花立山山頂を通過する.

<花立山山頂付近から富士山と鍋割山稜を望む>

■金冷シ
 馬の背を越えて金冷シ手前の階段で,下山してくるSTさんとバッタリ.
 「…やあこんにちは.余りに早く山頂に着いてしまったんで,皆さんが来られる前に降りてきてしまいましたよ…」
 ここで,2~3分,STさんと立ち話.
 「お互いに頑張って山登りを続けましょう…」
とSTさんが仰るので,私は,
 「私は頑張らない登山に徹しています…頑張ると年寄りの冷や水になっちゃいます」
とやんわり持論を話す.これ,私の本音である.
 雑談を終えて,別れ際に,STさんが,
 「お互いに頑張りましょう…」
と私にエールを送る.「頑張りましょう…」の蒸し返しである.
 “あれぇ~…,私の立ち話は何だったんだろう…”
 私はむなしいような口惜しいような妙な気分のまま,STさんとお別れする.
 STさんとの立ち話で,2~3分のタイムロスをしたが,9時22分,金冷シを通過する.

<金冷シ付近のヤセ尾根>

■塔ノ岳山頂
 金冷シからは,もう先が見えているので,惰性で登り続ける.
 坂道の途中で,ちょっと立ち止まって写真を撮っていると,私の直ぐ後を歩いている若いカップルが私に追い付く.
 「随分足がお丈夫ですね…先ほどから追い付こうとしたんですが,なかなか追い付けなくて…」
と話しかけてくる.この足の遅いロートルに対して,“足がお丈夫”なんて言われると,私のバカ頭はのぼせてしまう.常日頃,オレは鈍足だと悔しがっているが,そんなバカ足でも,たまに褒められると嬉しいものである.
 9時36分,やっと塔ノ岳山頂に到着する.
 私より先に到着したKIさんが,ニヤニヤしながら,
 「足が速いYDさんの後を付けたから,失速したんですよ…」
と言う.
 正にその通りである.面目ない!
 山頂の気温はプラス4℃.風が吹いていないので,太陽の光が暖かい.尊仏山荘に入ろうかなと思ったが,山頂の居心地が良いので,何だか入る気がしない.何時もなら山荘で雑談する常連の皆さんが,今日は外で休憩を取っている.勿論私も今日は外で休憩を取ることにする.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間31分,STさんとの雑談で数分のタイムロスがあったことを考慮すると,実質は2時間30分を切っている.
 “ペース配分を誤ったが,まあほどほどのラップだな…”
と自己評価.ちなみに,花立山荘からの所要時間は,雑談時間を含めて,ピッタリ30分である.
 山頂で日向ぼっこをしながら,早めの昼食を摂る.例によってコンビニのオムスビである.
 丁度そのとき,三角髭のTDさんが美しい女性と一緒に山頂に到着する.誰かが,
 「TDさんの奥さんですか…」
と野次る.
 どういう風の吹き回しか分からないが,
 「さあ…写真に入って,入って!」
と,山頂の記念写真に,TDさん達お二人に私が加わる.
 前後の事情が分からないままオニギリを持ったまま写真に入る.
 “何方のカメラに写ったんだろう…あの女性,一体誰なんだろう…”
何もかも分からないが,まあ,いいか!
 山頂で休憩を取っていると,山旅スクール7期の男性(名前失念),6期のNJさんが登ってくる.男性は蛭ヶ岳まで往復とのこと.


<塔ノ岳山頂から富士山を眺める>

■早めに下山開始
 10時18分,居合わせた常連の皆さん数名と連れたって下山開始.
 山頂から少し降りたところで,日曜日に登られるMSさんとすれ違う.さらに,1番バスで来られたHNさん,STさんと次々にすれ違う.
 金冷シ手前で,大きな荷物を背負ったチャンピョンとすれ違う.
 「やあ,やあ、…皆さんお揃いで…」
とチャンピョンが挨拶して,通過する.
 10時22分,金冷シに到着する.KIさんが,この辺りで登山道のメンテナンスをするとのこと,またFTさんは小丸を廻るという.図らずも再び一人旅になる.

<チャンピョンが行く>

■堀山の家で一休み
 下りの一人旅は何時もだらける.明るい春の日射しを浴びながらの下山は実に楽しいし,気分も最高である.のんびりユックリの気儘旅になる.ダラダラと気儘な旅は最高である.
 ガレ場を下っていると,いきなり,
 「おや,FHさん…暫く振り…」
と登ってくる女性に話しかけられる.お名前はど忘れして直ぐに思い出せないが,懐かしい6期の方である.
 「おや,暫く振り…今日はお一人ですか?」
とちょっとの間立ち話.顔見知りに会うと嬉しいものである.
 10時55分,ようやく萱場平を通過する.
 階段道をノソノソと下山し続けて,ガレ場に入る頃,後ろに何人かの人の気配を感じる.KIさん,MTさん,TNさんの3人である.
 “あれっ!…もう追い付かれたか…”
を少々ビックリする.ここからはお三方と一緒のペースで下山し続ける.
 11時12分,堀山の家に到着する.
 「ちょっと,寄っていこうか…」
ということで,TNさんを除く3人が,堀山の家に立ち寄る.
 少々暑いので,私は250円也の三ツ矢サイダーを所望する.冷えていて実に美味しい.暫くの間雑談をしながら休憩.
 そろそろ休憩を終えて,出掛けようとしたときに,HNさんが堀山の家に到着する.
 入れ替わるように私たちは11時32分に堀山の家を出発する.

<堀山の家で一休み>

■見頃の桜
 堀山の家を出たところで,たまたま下山してきたMSさんとバッタリ.先ほど山頂付近で出会ったばかりなのに随分と早い下山である.
 ここからはMSさんの後ろに付いて下山する.下山している内に,何時の間にか後ろに居られたKIさん,MTさんとの間が空いてしまう.
 「まあ…,良いか…」
で,MSと一緒にかなり高速で下山し続ける.
 ところどころ,花が綺麗なところで立ち止まって写真を撮る.勿論,私には花の名前など分からないが,まあ,桜の一首ということにしておこう.登っているときにはあまり気が付かなかったが,大倉尾根の至る所から今が見頃の桜が見える.

<今が見頃>

■この花,何だ?
 路傍で可愛い花を見つける.
 私には,花の名前は,全く分からない.同行のMSさんが,
 「多分,○○○○○○だと思いますが…良く分かりません.後で図鑑で調べてみます」
という.○○○○○○が違っていたら格好悪いので,ここでは伏せておこう.
 なお,帰宅後,図鑑で調べたが,どうも確証が得られない.

<○○○○○○の花>

■観音茶屋
 11時56分,一本松を通過する.
 前方をSTさんが下っている.すぐに追い付く.
 「惰性で止まらないので,先に降りています…」
と挨拶して,追い越させて貰う.
 12時15分,観音茶屋に到着する.軒下に「氷」と書いた暖簾が下がっている.盛夏の頃になると,ここで氷水を賞味する機会が増えるに違いないが,今日の所は通過しよう.
 店内をのぞき込む.先ほど塔ノ岳山頂でご一緒だった常連の方が店内で休憩を取っている.私はオーナーのSTさんに,恐縮しながら,
 「スミマセン…今日は立ち寄らずに素通りします…」
と挨拶して通過する.

■不思議な花
 山麓まで降りると,不思議な形をした草が目に着く.
 ウ○○シ○ソウだろうか.少々不気味な感じの草である.路傍を良く見ると,同じ花が結構目に着く.
 「はて,何だろう…」
 毎年,今頃になると,何時もこの花が目に着く.同行のMSさんと,首を傾げながら,この花の名前を思い出そうとするが,なかなか出てこない.

<ウ○○シ○ソウ>

■山麓は花盛り
 ちょっと急げば,大倉発12時40分のバスに間に合いそうである.MSさんと一緒に猛スピードで下山し続ける.
 12時26分,登山口を通過する.この時点で,沓の泥を洗い落とす時間を入れても,十二分にバスに間に合うことを確認する.
 バス停大倉付近には沢山の桜がある.いずれも今が見頃である.見事な桜があると立ち止まって写真を撮る.
 12時31分,無事,大倉バス停に到着する.
 バス停にはバス待ちの先客数名が並んでいる.その中には堀山の家でお別れしたTNさんも居られる.
 バスはかなり混雑していて,立ち席のチラホラ.先ほどまで一緒だったKIさん,MTさんはどうやらこのバスには間に合わないようである.

<大倉バス停近くの桜>

■気怠い車内
 渋沢発13時17分小田原行電車に乗車する.席に座ると車内のポカポ気配が眠気を誘う.これにはいささか閉口する.やっとの思いで,JRに乗り換える.小田原から藤沢駅までは4人掛けボックス席を1人で占領する.
 たちまちの内に睡魔が襲ってくる.でも,昼下がりの車内は実に居心地が良い.沿線の至る所で桜の花が咲いている.桜を見たり居眠りをしている内に大船に到着する.
 まだ日が高い.このまま家に帰ってしまうのは勿体ないような気もするが,遣り掛けの雑務が沢山残っている.
 “…ンじゃ,まあ,コーヒーでも飲んで帰ろうか…”
ということで大船ルミネ1階の某コーヒーショップで,ホットコーヒーを賞味する.

<某コーヒーショップに立ち寄る>

■無事帰宅
 15時少し前に帰宅する.
 今日の登山は,何時もより疲労感が少し多いようである.やっぱり登山は自分の身の丈に合った登り方をしないとダメだというのが今回の教訓である.
 とはいえ,今日も,まずは無事に塔ノ岳を楽しむことができた.これで万事良しとしなければ罰(ばち)が当たる.
 今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>


 7:05  歩き出し
 7:25  観音茶屋
 7:41  見晴山荘
 8:10  駒止茶屋
 8:24  堀山の家
 9:06  花立山荘
 9:22  金冷シ
 9:36  塔ノ岳山頂着(+4.0℃)
10:18      〃  発
10:22  金冷シ
10:37  花立山荘
11:12  堀山の家(11:32まで休憩)
11:50  駒止茶屋
12:06  見晴山荘
12:15  観音茶屋
12:31  大倉着

 [山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
 大倉   発      7:05
 塔ノ岳  着       9:36
 (所要時間)  2 時間31分(2.52h)
 水平歩行速度    7.0km/2.52h=2.78km/h
 登攀速度     1,269m/2.52h=503.6m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発     10:18
  大倉   着     12:31
 (所要時間)  2時間13分(2.22h)
 水平歩行速度     7.0km/2.22h=3.15km/h
 下降速度     1,269m/2.22h=571.6m/h
                                         (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1443b38dacd60cf5261c8ac90d66175b
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0a6542bb50de029a7fc78dc672569e90 

※誤字脱字転換ミスご容赦



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