中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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春爛漫の鎌倉;桜の名所:台峯から光明寺まで一巡り(前編)

2014年04月11日 07時23分24秒 | 鎌倉あれこれ

                                      <葛原ヶ岡の桜>

    春爛漫の鎌倉;桜の名所:台峯から光明寺まで一巡り(前編)
             (五十三次洛遊会定例会)
            2014年4月8日(金) 晴


<ルート地図>



<大船駅から水道山へ>

■少々意欲的なコースを選ぶ
 参加者11人は,大船駅に9時20分頃,全員集合する.集合時間は9時30分だが,その10分前には全員集合してしまう.結局,大船駅中の喫茶店で,9時20分頃までお茶を飲んでいた私が一番遅く集合場所に現れる.今日の参加者や男性8名,女性3名である.大抵のグループは女性優位になるが,このグループは男性が多いのが特徴である.
 今日の行動予定は,上の地図のように,大船駅から歩き出して,水道山,矢戸池,台峯の展望台,山ノ内の展望台,葛原岡神社,鶴岡八幡宮,妙寺,琴弾橋,妙本寺,長勝寺,光明寺,材木座海岸を経て鎌倉駅までの水平距離約12キロメートルの観桜散策である.いわば,鎌倉の桜の名所を北北西から東南東へ袈裟切りのように横断するコースである.
 今日は鎌倉の各寺でお釈迦様降誕会が開かれる.もし幸運であれば,これから訪れるどこかのお寺で,甘茶を頂戴することができるかもしれない.
 …という訳で,今回の散策を企画した私が,なけなしの頭を使って案出した取って置きのコースである.
 “このコースなら,平素,街道歩きに馴れている参加者にもきっと満足してくれるだろう”
と企画者の私は自信満々である.

■まずは水道山へ
 9時25分,予定より5分早く大船駅から歩き出す.最初に訪れる目的地は観桜の秘所,水道山である.
 駅前から開店前の商店街,中通りを抜けて,小袋谷の歩行者専用の跨線橋を渡る.そして,つい先日までここで営業していたセンチュリーモータースクールの跡地を通過してから,2階建てアパートの裏手にある階段を登って,9時55分に,水道山の尾根に到着する.
 この尾根沿いの道に沿って,大きな桜が数本植えられている.残念ながら桜の見頃を少し過ぎていて,もう葉桜になっているが,高い梢にはまだ桜の花が沢山残っている.私たちは梢の花と,大船方面の風景を眺めながら,ここで衣服調整を兼ねて休憩を取る.

<最初の訪問地,水道山の尾根道で休憩>

■山桜が美しい尾根道
 5分ほどの休憩を終えて,再び歩き出す.水道山の住宅地の中を,住民に迷惑が掛からないように粛々と歩く.
 民家の間から,山崎の丘陵地が見える.山全体が満開の山桜で覆われている.
 「うわ~…綺麗だ!」
 この素晴らしい風景に,一同の足が止まる.ここで写真撮影の立ち休憩である.
 「…これから,あそこに見えている谷間に入ります.秘境ですよ.谷間には矢戸池という野趣豊かな池がありますよ…」

<水道山から山崎方面の山塊を望む>

<倉久保谷戸を辿り矢戸池へ>

■魯山人窯跡から倉久保谷戸へ
 水道山から大船病院脇へ一旦下山する.ここから山崎小学校の脇を通って,10時21分,魯山人窯跡の前を通過する.
 釜跡の半ば朽ちた茅葺きの門とその脇にある満開の桜が何とも言えない雰囲気を醸し出している.
 釜跡を過ぎると,いよいよ矢戸池に通じる倉久保谷戸の山道に入る.

<魯山人窯跡の茅葺きの門>

■秘境入口
 山崎小学校裏手から谷戸に入る.いよいよ鎌倉の秘境,台峯緑地に近付く.
 この谷戸への入口は少々分かりにくいが,民家入口手前を左折して草道に入る.夏草が繁茂してくると,足許が見えなくなるような細い道である.
 下の写真のように,山桜が見事に咲いている谷戸を川の左岸沿いにユックリと遡る.今は未だ厄介なヤブ蚊やアブが発生していないので,実に心地良く散策を楽しむことができる.一同ご機嫌である.
 谷戸に入ったところで,高級カメラを持った数名の男性とすれ違う.

<台峯緑地の山桜を眺めながら谷戸を遡る>

■矢戸池
 途中で,谷間を横切る排水溝の蓋の上を通って,川の右岸に渡る.そして,10時34分,深山幽谷の趣のある矢戸池に到着する.辺りは湿地帯で立ち入り禁止になっているので,矢戸池の湖畔沿いの山道をそのまま通過する.
 もともと矢戸池は潅漑用の池だった.今はもう潅漑の必要はなくなり,ほとんど自然の成り行きまかせで,下の写真のような状態になっている.

<野州豊かな矢戸池>

<台峯と山ノ内の展望台>

■急坂を登る
 矢戸池を過ぎてから,進行方向左手の尾根に取り付く.ここからは,やや急な登り坂になる.
 新緑が頭上を覆う素晴らしい山道である.参加者の中には,多少山道が苦手な方も居られるので,ユックリ登るように促しながら坂道を登り続ける.

<台峯緑地を登る>

■台峯緑地の尾根道
 登り坂を突き上げて,10時46分,山桜に囲まれた尾根道と交差する.この尾根道は山ノ内浄水場から北鎌倉女子学園グラウンドに通じる地元の方の生活道路でもある.
 「ここは昼食を摂るのに絶好な場所ですね…」
 でも,昼食には一寸早い.

<台峯緑地に到着>

■台峯緑地の展望台
 尾根道を横切って,尾根の北側に出る.ここはとても展望が良い所.仮に台峯の展望台と呼ぶことにしよう.
 眼下には北鎌倉の住宅地が見えている.ときどき北鎌倉駅に停車している横須賀線の電車が見える.目の前には山桜が満開の六国見山が見えている.
 犬を連れた中年女性3人が先客である.どうやら近所の方のようである.
 「どちらから来られましたか…?」
と話しかける.私が地元の人間で,あちらこちらから来られた仲間を案内していると答える.
 ここで,展望を楽しみながら10分ほど休憩を取る.

<台峯の展望台から六国見山を眺める>

■山ノ内の展望台
 休憩を終えて尾根道を山ノ内貯水池方面に3分ほど移動する.すると再び視界が開ける,ここを仮に山ノ内の展望台と呼ぶことにする.
 先ほどお会いした犬を連れた女性達が私たちの前を歩いている.
 ここからは満開の桜と六国見山を見渡すことができる.急ぐ旅ではない,折角の展望なので,ここでも暫く展望休憩ということにする.

<山ノ内の展望台>

<源氏山公園>

■葛原岡神社
 山之内配水池から葛原ヶ岡へ向かう.また先ほどの犬を連れた一行に追い付く.
 11時17分,葛原岡神社の前に到着する.ここで,突然,沢山の観光客に遭遇する.これまでの閑静な散策路から一変して,如何にも観光地らしい雰囲気になる.
 葛原岡神社前の桜は今正に見頃である.
 ここでも,数分の間,観桜の休憩を取る.

<葛原岡神社>

■源頼朝像
 続いて源頼朝像が安置されている広場を通過する.ベンチで昼食を摂っているグループが居る.
 上空でトンビが1羽旋回している.明らかにこのグループの弁当を狙っている.私たちのグループのオバサンが,
 「…トンビが狙っていますよ」
と注意するが,どうやら本気にしていないようである.私は心の中で,“ほっておけ”と思っているが,オバサンはなおも1オクターブ高音で注意している.

<源頼朝像>

<鶴岡八幡宮>

■池の畔で昼食
 寿福寺の裏山を下って,刃稲荷裏手を抜け,横須賀線踏切を渡る.そして,小町通りに突き当たって左折,鉄の井まで小町通りを歩く.小町通りは観光客で大混雑.
 “マイッタナ”
 近代美術館側から,鶴岡八幡宮の境内に入る.取りあえずは参拝を省略して,12時23分に源平池の畔に腰を下ろす.ここで,池を眺めながら昼食を摂ることにする.
 実に良い眺めである.ここで散策を終えて,夕方まで座り込んでいても良いなとフト思う. 

<昼食を摂りながら池の畔の桜を愛でる>

■白旗神社
 12時50分,昼食を終えて再び歩き出す.
 大きな桜の木の間から見える白旗神社を拝みながら,段葛方面に向かう.この辺りからは沢山の観光客で大賑わいである.

<桜の気の向こうに白旗神社が見える>

                                     (後編に続く)
後編の記事 ↓
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e5f5dac5fb70400a589811d08ec5eff1

※続きはこちらの記事をご覧下さい.








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