中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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緑陰の鎌倉:山ノ内から天園を縦走する

2011年05月15日 21時01分56秒 | 鎌倉あれこれ

                                       <大平山からの眺望>

           緑陰の鎌倉:山ノ内から天園を縦走する
                 (単独散策)
             2011年5月13日(金)

<散策地図>




   水平歩行距離     10.4km
   累積登攀高度     358m
   累積下降高度     404m     

■せっかくの上天気なので・・
 ここ数日は,まるで梅雨の真っ盛りのようなぐずついた毎日であった.そんな毎日が終わって,今日は朝から天気は上々である.
 本当は塔ノ岳へ行きたいところだが,なにせ,寄る年波にはさすがの私も逆らえず,先月27日に突然襲ったクラクラ病からまだ完全には立ち直れずにいる.それに,明日,明後日と,二つのグループの鎌倉案内が続いているので,たとえ体調が万全でも連続3日間の出歩きは,身内から顰蹙を買ってしまう.
 とはいえ,せっかくの天気なのに,終日,家に籠もっていたら,もっとクラクラ,クラになる.多少のクラクラは押してでも外へ行きたい.そこで,我が家近くにあるバス停鎌倉中央公園入り口を出発点にして,山ノ内から天園ハイキングコースを一回りしてこようと思う.

■山ノ内から勝上嶽を望む
 10時少し前に,バス停鎌倉中央公園入口から歩き出す.天気は上々だが,結構気温が高くて蒸し暑い.昨夜まで降り続いた雨で,道路はビシャビシャに濡れている.
 私のクラクラ病は,医者から,
 「年配者に良くあること・・・薬も出しません.そのうちに治ります・・」
と言われていた.
 医者の言葉には半信半疑だが,そりゃ~あ・・確かに発病時に比較すれば,ずいぶんと良くなっているが,それでも,ひょっとした弾みにクラクラとくる.風雨の道を歩いている分には,どうと言うことはないが,山道の下り坂がシンドイ.
 天園ハイキングコースの道のりは,ごく短いし,危険なところはほとんどないが,短いなりに,ちょっとした上り坂や下り坂がある.このコースはクラクラ病のリハビリ登山にはもってこいかもしれない.
 山の上ロータリーで左折して,山ノ内配水池から台峯緑地に向かう.途中,展望の良いところで,写真休憩を取る.前方には新緑に覆われた鎌倉第二の高峰,六国見山が聳えている.その右手,名月谷を挟んで,建長寺裏山の勝上嶽が見えている.今から,北鎌倉を経由して,勝上嶽へ登る積もりである.

<山ノ内展望台から六国見山を望む>


■観光客が戻ってきた北鎌倉
 瓜ヶ谷の狭い自動車道を下って,10時30分頃,北鎌倉駅近くのコンビニに立ち寄って,にぎりめし2個を購入,北鎌倉駅に向かう.
 東日本大震災以降,一時,観光客の姿がばったりと見えなくなっていたが,今日は平日にもかかわらず,駅周辺は沢山の観光客で賑わっている.
 私も沢山の観光客と一緒に名月院に向かう.
 途中,古陶美術館の前で「榎木孝明水彩紀行展」と書いた案内板が目にとまる.明後日の5月14日から開催されるようである.また,ここは「北鎌倉古民家ミュージアム」に名称変更したようである.
 猫箱付近から裏道に入る.途端に人通りが途絶えて,閑静なただずまいになる.
 10時55分,名月院前を通過する.


■勝上嶽展望台
 10時58分,名月谷登山口に到着する.住宅地脇の急坂登ってから山道に入る.路面はビシャビシャに濡れていて,滑りやすい.ぬるぬるとした泥道はクラクラ頭には苦手な道である.気温がだんだんと高くなるので閉口する.
 名月院の裏山から,やや急で長い石段を下る.頭を下に向けて下るときにクラクラがでる頻度が上がるようなので,十分に注意しながら下り階段を通過する.
 11時14分,暗部にある今泉台登山口を通過する.ここからちょっと長い石段を登って尾根沿いの山道に入る.
 11時20分,建長寺の裏山,勝上嶽山頂に到着する.ここで,どこから登ってきたのかわからないが60歳代の老人ばかりの10数名の大グループと遭遇する.少々危なっかしい感じがする集団である.もっとも今のクラクラの私には,そんなことを言う資格はないが・・
 勝上嶽展望台で,5分ほど展望休憩を取る.
 残念ながら,雲が棚引いていて,富士山も箱根の山々も全く見えない.

<勝上嶽展望台から鎌倉市内を望む>

■十王岩展望台から百八やぐらへ
 11時25分,勝上嶽展望台を出発,天園方面へ向かう.登山道はビシャビシャに濡れている.出発してすぐにごく短い下りがあるが,足許が少しおぼつかない私は,結構手こずる.
 「こんなことでは,とうてい丹沢は無理だな・・」
と思いながら通過する.
 11時38分,十王岩展望台に到着する.わざわざ展望台の上まで登るのも面倒なので,そのまま通過する.
 そして,11時43分,百八やぐら脇の十字路に到着する.
 ここから,散在ヶ池方面に行こうかとも思ったが,今日はオーソドックスに天園ハイキングコースを歩くことにする.


■大平山山頂
 相変わらずビシャビシャ道の連続である.どういう訳か,せっかくの天気なのに,すれ違うハイカーがほとんど居ない.
 ここ暫く天園ハイキングコースを歩いていなかったが,その間に,登山道の整備が行われたようで,大平山山頂直下の急坂にもしっかりした階段が作られている.ずいぶんと登りやすくなっている.
 12時丁度に,鎌倉の最高峰,大平山山頂(標高152m)に到着する.
 遙か前方に三浦三山の三浦富士,砲台山,武山が見えている.その手前には,つい先日登った大楠山,さらにその手前に三浦アルプスの山々が見えている.
 辺りは閑散としていて,足許の広場でも1人のハイカーの姿が見えるだけである.

<大平山山頂からの眺望>

■峠の茶屋
 12時10分,峠の茶屋に到着する.
 私が茶屋に入ると,女将が,
 「ラしゃい!・・暫くぶりですね.Eさんが居ますよ・・」
と愛想良く私を迎え入れる.
 150円也のオレンジジュースを所望する.奨められるままに,ご常連のEさんと同じテーブルに座る.
 昼食を摂りながら,Eさんと四方山話に花を咲かせる.
 金時山に頻繁に登る話,矢倉岳付近から駿河小山駅に抜ける新しい道ができている話,涸沢岳から北穂高岳に抜ける話,仙人と剣岳に登ったときの話など,楽しい話がいつまでも尽きない.
 「オレは,山へ行くとき,いつもチュウハイ2本持って行くよ・・金時へ行くと交通費含めて5000円になっちゃうよ・・飲むから」
 釣られて私も,
 「1回,塔ノ岳へ登ると,山荘でのお茶代を含めて,3000円ですよ・・・結構な散財ですよ・・」
と調子に乗る.
 話が飛んで,東日本大震災が話題になる.
 「オレ,丁度,友人と,東京の○○公園のベンチでコップ酒飲んでいたよ.いきなり地震で,コップの酒をこぼさないようにしていたよ.そしたら,一緒にいた知人が,
 
『普通はテーブルの下に身体を隠すとか,柱にしがみつくとか自分の身の安全を考えるのにお前はコップの酒の方が大事なのか・・』
って言われてしまったよ・・」
 Eさんの話だと,近くの木の枝ががさがさと大きな音をたてながら揺れて,木に止まっていた鳥が一斉に飛び立ったという.結局,その日は家に帰れず東京駅近くで野宿したとか・・
 その内に,中学生ぐらいの子供たちが大波のように峠の茶屋に入ってくる.途端にずいぶんとうるさくなる.話を聞くと,東京の大田区から遠足に来たようである.
 最後に,
 「まあ,お互いにいつまでも元気で居ましょう・・」
で締めくくって,12時50分に峠の茶屋を出発する. 
 女将に挨拶しながら,
 「どこから下山しようかな・・」
と独り言のように言うと,
 「あの子たちを追って,建長寺へ向かったら・・」
と女将がいう.それも良いかなと思ったが,少々迷ってから,獅子舞か瑞泉寺へ下山しようと決める. 

<峠の茶屋>

■天園展望台から貝吹地蔵へ
 天園の展望台に立ち寄る.見慣れた風景だが,ここから鎌倉市内の眺望を楽しむ.
 その後,オーソドックスに天園ハイキングコースを辿ることにする.時々,ハイカーとすれ違いながら,13時05分,貝吹地蔵前を通過する.
 天台山の山麓を下る急坂は滑りやすくて,ずいぶんと歩きにくい.クラクラが起きないように注意しながらゆっくりと下山する.


■瑞泉寺登山口から鎌倉宮へ
 13時20分,明王院分岐に到着する.ここでもどっちへ行こうか迷うが,結局,オーソドックスに瑞泉寺登山口に向かうことに決める.
 すぐに滑りやすい急坂になる.病み上がり中の私には,結構シンドイが,転倒しないように注意しながら下って,13時28分に瑞泉寺登山口に下山する.
 ここからは,町中の平坦な道である.
 13時35分,永福寺跡を通過,13時38分に鎌倉宮に到着する.トイレ休憩.

<鎌倉宮>

■大混雑の鶴岡八幡宮と小町通り
 13時45分,鎌倉宮を出発,清泉小学校沿いの道を抜けて西御門へ,さらに横浜国大附属小学校前を通って,13時57分に鶴岡八幡宮に到着する.
 鶴岡八幡宮は,平日にもかかわらず,沢山の観光客が集まっていて大混雑である.
 二の鳥居まで若宮大路を下って,小町通りに入る.身動きもままならないほどの混雑である.これには参った!

<混雑する鶴岡八幡宮>

■大船行バスに飛び乗る
 14時15分,ようやく鎌倉駅に到着する.
 ついさっきまで,源氏山公園を抜けて,出発点のバス停鎌倉中央公園入口まで歩くつもりだったが,混雑する小町通りを歩いているうちに気が変わる.
 14時17分発の梶原経由大船行バスが出るところなので,反射的にバスに飛び乗る.渋滞する藤沢鎌倉道路を通って,14時41分に深沢に到着する.
 ここから15分ほど歩いて,無事帰宅する.
 多少のクラクラ感は残っているものの,まあ,まあ,何とか山道も歩けそうである.

<観光客があふれる小町通り>

<ラップタイム>

 9:57  バス停鎌倉中央公園入口発
10:12  山ノ内ポンプ場
10:16  山ノ内展望台(10:18まで展望休憩)
10:30  北鎌倉スリーエフ(10:42まで買い物)
10:38  北鎌倉駅(10:42まで休憩)
10:58  名月院登山口
11:20  勝上嶽(11:25まで展望休憩)
11:33  十王岩
11:43  百八やぐら
12:00  大平山山頂(12:03まで休憩)
12:10  峠の茶屋(12:50まで昼食)
13:05  貝吹地蔵
13:28  瑞泉寺登山口
13:38  鎌倉宮(13;45まで休憩)
13:57  鶴岡八幡宮(14:05発)
14:15  鎌倉駅 着

[散策記録]

■水平歩行距離
      10.4km

■累積登攀高度     358m

累積下降高度      404m

■所要時間(休憩時間込み)
  鎌倉中高公園入り口発   9:57
  鎌倉駅        着  14:15
 (所要時間)   4時間58分(4.97h)
 歩行速度     10.4km/4.97h=2.09km/h
                              (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/daeb49d3d86d72355bfebecadf3fc04b
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)


    ************************

[編集後記]

2011年5月15日(日)
  晴・風が爽やか

 今回のブログ記事は,5月13日(金)に,単独で天園ハイキングコースを歩いた記録である.13日で金曜日というと,何となく縁起が悪そうな感じがする.
 この日は,前日までの雨でグシャグシャになっている山道を,ときどきクラクラしながら歩いた.このときは,一体全体,このクラクラがいつになったら快癒するのか気が気ではなかった.
 私自身,平素から,自分が頑健で健康だとは必ずしも思っていなかった.ただ,生まれてこの方,たいした病気もせずに,何となく学校に通っているうちに,小学校から高等学校まで,努力せずに皆勤賞を貰っていた.だから,私は結果的に健康だったのかもしれない.
 ところが,2年前から,なんだか様子がおかしくなってきた.
 事の発端は,2年前の食べ過ぎによる急性胃炎である.1週間ほどウンウンうなりながら,ピロリ菌とやらを退治して,ようやく復帰した.そして,昨年は大船駅前で棒に躓いた途端に,右足脹ら脛が軽く肉離れしてしまい,やっぱり復帰するのに2~3週間かかった.そして,今回のクラクラである.4月27日にクラクラが始まってから,もうすぐ3週間になりそうである.
 確かに医師の診断通りに,ゆっくりながら症状は確実に改善しているが,間怠っこしくて仕方がない.それに,平素,病気をした経験がないと,ちょっとした身体の異変でも,この世の終わりのように悲観的になってしまう嫌いがある.どうも困ったものだ.

 このブログ記事に記載した天園ハイキングの翌日,つまり5月16日(土)は,私が所属する「鎌っこ倉ぶ」のメンバー十数人を,新緑の鎌倉に案内する日である.私は,まだ,多少のクラクラ感が残っているものの,何とか無事案内を終えた.16日の記録は,近々,このブログの記事としてまとめる予定である.
 案内を終えて,16時過ぎに帰宅する.そして,17時少し前に,某搬入代行業者に依頼して,某美術協会に出品する水彩画3枚を受けとりに来て貰う.無事,絵運搬の代行を依頼した途端に,緊張がプッツンしたためか,無性に眠くなる.
 あまりに早く寝てしまうと夜中に目が覚めるのでまずいなと思いながらも,どうにも我慢ができない.そこで,20時30分頃,就寝.
 夜中に目が覚める.随分よく寝たな,朝かなと思ったが,まだ22時30分.これには参った!

 そして,今朝,4時過ぎに起床する.
 今日は,山旅スクール5期の皆さんと,また鎌倉を散策する予定が入っている.大船に集合してから,ハイキングに出かける.今日のハイキングのテーマは,「展望を楽しむ」である.一般的な観光案内には絶対に掲載されていないと思われるコースを,夕方までグルグルと回る.
 歩く方でグルグル回りしているうちに,頭のグルグル感は,どうやらかなり治まったようである.私は内心で「シメ,シメ」と思っている.
 来週は展覧会が始まる.かなりの頻度で,会場に詰める予定である.そうなると,肝心の塔ノ岳詣では,当分の間,無理ということになる.
 それにしても,連続,3日間,鎌倉を歩いていると,さすがに飽きてくる.
 参ったな!
                                        (愚痴おわり)



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