<夕暮れのマウントクック>
ルートバーン(37):マウントクック山麓トレッキング(3)
(湘南カラビナ隊)
2005年1月25日(金)~2月2日(日)
第8日目:2005年2月3日(木) (つづき)
37 マウントクック夕景
<しおたれた病人2人>
■風邪引きフクロウ
フッカー谷のショートトレックを終えた私たちは,16時43分,ハーミテージホテルのロビーへ帰着した.Sさんがホテルのカウンターで宿泊手続きをしている間,私たちはロビーで待っている.
私たちが参加しているツアーでは,このホテルで最も景観の良い最上階,9階の部屋を確保することになっていた.しかし,ホテルの都合で(オーバーブッキングのためか),連泊の内,初日の今日だけは,少し景観が良くない5階の部屋が割り当てられた.
その代わりに,ホテルの売店だけでしか通用しないが,50ドルの金券が1人1枚ずつ手渡された.
今夜も私は風邪引きフクロウと同室である.フクロウの風邪の具合は,だんだん悪くなっているようである.そのため,彼はショートトレッキングには参加せずに,ひたすらロビーでチェックインができるまで待ち続けていた.そして,私たちより一足先にチェックインして部屋で寝ていた.
そういえば,バーダーも風邪気味で調子が悪いと言っていた.
17時10分,私たちもそれぞれの部屋に引き上げる.なかなか広くて良い部屋である.フクロウが,ぐったりと,ベッドで寝ている.
Sさんが心配して,氷枕を作ってフクロウのおでこに当てる.
「ああ,気持ちが良いです」
と,空気の抜けたような,か細い声で,フクロウが弱々しくつぶやく.
<宿泊証明と部屋の間取り>
■治らない捻挫
Sさんは,私にも捻挫した右足首を氷で冷やすように勧める.私もエレベーターホールにある製氷器の氷をビニール袋に入れ,右足首を冷やし続ける.
炎症が冷やされて気持ちが良い.Sさんは,私の捻挫を気遣って,
「明日のハイキング,大丈夫ですか」
と聞く.
「大丈夫だと思いますが,明日,様子を見て,トレッキングが無理なようでしたら,参加を取りやめます」
と答える.
17時50分,風呂に入る.捻挫した右足首はお湯に入れたくない.右足を上げ,身体をひねって随分無理な姿勢になって,何とかバスタブに浸かる.ただ無理な姿勢なので,長時間の入浴は不可能である.
風呂に入ったついでに,下着,靴下を洗濯する.
ベッドに座って,テレビを見る.NHKが無料で映るので,まるで日本にいるような錯覚に陥る.テレビには,ブッシュ大統領が演説をしている様子が映っている.
<夕食を楽しむ>
■バイキング形式の夕食
18時44分,ロビーへ向かう.集合時間の18時50分には全員が揃う.
Sさんから明日の行程や注意事項の話がある.
19時,全員揃ってレストランへ行く.ここは,昼間,ランチを食べたレストランとは違って,大変落ち着いた雰囲気がある.沢山の観光客で混雑している.日本人のツアー客も沢山いる.
バイキング形式である.お寿司もある.
私は寿司二貫,貝,エビ,セロリ,もやし,青リンゴ1個,メロン1切れなど,栄養やバランスなど考えずに,食べたいものだけを適当に選んで大皿に取り分ける.
まずは,地ビールで乾杯する.不覚にも持参したデジカメが電池切れになってしまった.それに,迂闊にも予備電池を持たずにレストランに来てしまった.残念ながら,今夜の食事を撮ることはできない.
夕食後,Sさん,ノシイカさん,スケルトンさん,仁王様と私がレストランに残って暫くの間雑談する.
今回の旅について,私たち共通の認識は,文句なくルートバーンは素晴らしい,欲を言えば,少し歩き足りないという2点であった.
ついでながら,私たちは,カナダには,初級のトレッキングコースしかないと誤解していたようである.Sさんによると,カナダにも歩き応えのあるトレッキングコースがたくさんあるようである.
<夕食;残念ながらカメラの電池がなくて写真がない>
■夕暮れのマウントクック
20時20分頃,残っていた私たちも引き上げようとする.そのとき,消防署員がレストランに戻ってきて,
「ランドリーは何処にあるんですか」
と質問する.
そこで,私たちもSさんの後についてコインランドリー経由で,それぞれの部屋に引き上げる.途中,足首を冷やすための氷を調達し,20時30分に部屋へ戻る.
先に部屋に戻っていたフクロウが,しおれた「菜っぱ」のような顔をして,ベッドに横たわっている.Sさんが解熱剤をフクロウに与える.
部屋の窓から,夕焼けに赤く染まったマウントクックが良く見える.もう21時近くの夜更けだというのに,外はまだ明るい.山頂近くと7合目付近に雲が湧いている.
(つづく)
「ルートバーン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2f6a2b0acc5ff6df981783f0eecc0f65
「ルートバーン」の次回の記事
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[編集後記]
2011年5月16日(月) 曇
高曇りの一日である.
このところ,連続3日間,毎日鎌倉の山野を平均10キロメートル余り歩いていた私は,今日ぐらいは家で温和しくしていようと思う・・・が,例によって,午後になると"外へ出たい病”が頭をもたげる.
仕方なく,自宅近くの鎌倉中央公園を隅から隅まで歩き回る.
話が代わるが,実は長年使ってきたauの携帯電話が,7月から周波数が変わるとやらで,使えなくなるといわれ,不承不承,新しい携帯電話に変えることにした.
今日は,新しい機種に変えて4日目.新しい電話に付いている説明書を読まなければいけないのだが,面倒なので,ついつい読まないまま,説明書は,その辺りにほっぽってある.そして,無手勝流で,新しい携帯電話を弄くってみる.
説明書を読まなくても,そこそこの機能は何となく使えるので,ますます説明書を読む気にならない.
ゴチャゴチャと携帯電話をいじっていると,自分の年齢,身長,体重などを記録する画面が表示される.どうせ自分の携帯だから,メモ代わりにと思って,何気なく正直に入力する.
ところが,新しい携帯がとても凄いということが,ようやく昨日わかった.
ナント! 携帯電話に万歩計の機能が付いてるのだ.機械に詳しい人から見たら,
「何だそんなことか,つまらない・・」
と一蹴されそうだが,私にとっては驚きである.
しかも,頼みもしないのに,私が1日に何歩歩いたのか,携帯が勝手に記録している.ちなみに,昨日,山旅スクール5期の皆さんと,鎌倉を彷徨いたときの歩数は1日合計で24,137歩,歩行距離17.8キロメートル,消費カロリー537kcalだそうである.
そして今日,鎌倉中央公園を一回りしかしなかったが,歩数6,278歩,歩行距離4.6キロメートル,137kcalのようである.
「これは,おもしろい・・!」
携帯電話をよく見ると,GPS機能も,前の携帯より格段に性能が良くなっているようである.このままだと,また,しばらくの間,携帯ばかり弄くっているようになりそうである.
話は変わるが,いよいよ明日から神奈川美術協会の公募展が始まる.私は下手くそな絵を3枚出展している.まずは,明日,展覧会場に行ってみなければ・・
その後,ほぼ毎日,散策仲間の方々が,展覧会場にお出でいただけるようである.当然,仲間の方々に来ていただける日には,私も会場へ行っていたい.
このところ,例のクラクラ病も,大分治まってきたようである.そろそろ本格的に丹沢に復帰してシロヤシオを見に行きたいなと思うが,展覧会が開催されている間は,残念ながら,丹沢行きは無理.
私は暇なはずなのに,暇でもない妙な矛盾に陥っている.
(愚痴おわり)
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