中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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倒木とネコが甘える丹沢;塔ノ岳(今年38回目)

2011年09月24日 04時38分29秒 | 丹沢の山旅

                           <塔ノ岳山頂から真名鶴半島を望む>

       倒木とネコが甘える丹沢:塔ノ岳(今年39回目)
            (Y仲氏に同行)
       2011年9月23日(金・秋分の日)

■コオロギの鳴き声を聞きながら・・・
 もう春分の日である.9月もあと少しで終わりだ
.ということは,もうすぐ10月.早いもので,今年もあと僅かということになる.歳月の過ぎ去るのは本当に早いなと実感する.
 夜明けが日に日に遅くなる.コオロギの鳴き声を聞きながら,5時10分に家を出る.
 何時ものルートで東海道本線で小田原へ.ここで小田急電鉄の電車に乗り換える.ホームの階段を登っていると息が切れる.
 「今日は身体が重いな・・・前回の塔ノ岳~大分間が空いたからかな・・」
なと思う.
 小田急線渋沢駅から大倉行1番バスに乗車する.3連休の初日にしては,バスは幾分空いているようである.韋駄天のTさん,Sさん,Y中さん,カメラマンのMさん,K大Nさんなどのご常連が乗車する.それに,昨年,ロッキー山脈の旅に同行したT添さんとも偶然一緒になる.
 ご常連と雑談している内に,大倉に到着する.大多数のご常連は,バスが大倉に到着すると同時に,そそくさと登山を開始する.
 登山の準備をしていると,Y中さんから,
 「行きましょう・・・」
と誘われる.ストレッチがちょっと足りないかなと思いながらも,久々にお会いしたY中さんと雑談したかったので,7時06分に大倉から歩き出す.大倉の気温は23.4℃.前回より3℃ほど低い.

■台風で吹き飛ばされた落ち葉
 登山口から先の路面が濡れている.路上の片隅を雨水が川のようになって流れている.路面には,一昨日まで関東地方を吹き荒れた台風15号の風で吹き飛ばされた木の葉がビッシリと積もっている.
 前方を見ると,同じバスに乗っていた登山客が列になって繋がっている.Y中さんのハイペースの歩きで,何人かの登山客を追い越させて頂く.
 当初,今日は身体が重いなと思っていたが,歩き出してみると,涼しいせいか,案外調子よく登れる.今日は熱射病になる心配も少なそうなので,Y中さんのハイペースに引きずられて登り続ける.


■江ノ島が良く見える
 昨夜の天気予報では,今日は快晴の筈だったが,残念ながら,今は高曇りである.ただ,終始,冷涼なそよ風が吹いていて,ここ何回かの焦熱地獄のような塔ノ岳詣でに比較すれば,今日は別天地のように心地がよい.
 観音茶屋辺りから、台風で吹き飛ばされた杉の木の葉が登山道を埋め尽くしている.かなり大きな礫まで,落ち葉で埋まっている.厚く降り積もった落ち葉がまるで絨毯のようにふかふかとした感触である.
 7時47分,見晴茶屋を通過する.
 茶屋の前から,相模湾が光っているのが見下ろせる.高曇りの空の下で江ノ島が浮き上がるように見えている.暫時,立ち止まって,相模湾の風景をデジカメに収める.


■富士山は雲の中
 8時12分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してからの所要時間は1時間06分.今の私にしては,まずまずのラップタイムである.
 その後,マイペースを保持しながら,Y中さんより幾分前を歩き続ける.
 堀山の尾根に入る.期待していた富士山は,沸き上がる雲の中で全く見えない.
 台風の風が,よほど強かったらしくて,大きな何本もの倒木が登山道をふさいでいる.倒木を跨いだり,潜ったり,迂回したりしながら先へ進む.
 進行方向左手の斜面に生えていた立派な松の木が,台風で倒れてしまったのが残念である.

<残念ながら富士山は雲の中>


<至る所に倒木>

■萱場平
 堀山の家手前の坂道で,いままで少し距離が空いていたY中さんが追い付く.
 8時28分,堀山の家を通過する.Y中さんは,ここで注水するというので,ユックリ先へ行かせて貰う.
 私は,当初,思っていたよりも体調がよいので,ついつい歩行速度が速くなりすぎる.後で疲労が残っても困るので,少し押さえながら,でも順調に登り続ける.
 途中,2~3人の方に追い抜かれるが,逆に数名の方を追い抜かさせて頂く.
 8時47分,萱場平を通過する.案外,良いペースである.


■花立山荘
 落ち葉一杯の急坂を登り続ける.後7分坂の手前で,大きな木が倒れていて,登山道をふさいでいる.そこを迂回しながら先へ進む.
 9時01分,後7分坂に到着する.今日は何となく体調がよいので,この坂を標準時間の7分で登って,9時08分に花立山荘に到着する.大倉からの所要時間は,2時間02分.まあまあのラップタイムである.
 坂を振り返ると,私より2~3分下をY中さんが登っているのが見える.
 花立山荘からの富士山は相変わらず雲の中.でも,ここから見下ろす相模湾の風景は実に見事である.台風一過の透明な空気と,光る海が実に印象的である.


■ご常連とすれ違う
 花立山荘から8分で花立山に到着する.前回は10分かかった所である.その分,今回は調子が良い.
 富士山は見えないが,辺りの眺望は実に見事.
 ここまで登れば,山頂まであと僅か.写真を撮りながら登っても,ラップは5分程度しか違わないはずである.私は立ち止まって,辺りの風景を何枚もデジカメに収める.
 山頂からN村(弟)さんが降りてくる.何時もは花立山荘手前の後7分坂ですれ違っているので,今日はすれ違い場所が少し上にずれている.
 「おや,今日は大分早いですね・・・」
とN村(弟)さんが私に話しかける.
 「ええ,まあ,熱射病を気にしなくて良いようですので,気楽に歩いています」
 馬の背で韋駄天のS藤さんとすれ違う.この辺りで,Y中さんが私に追い付く.
 
<ミスター大倉尾根;Sさん>                     <韋駄天のTさん>

■透明な空気に包まれる塔ノ岳山頂
 9時21分,金冷シを通過する.
 相変わらず倒木が目に付く.大きな木が無残に引き裂かれている.私は山頂直下の見晴らしの良い所で,写真を撮りたかったので,Y中さんに先を譲って,相模湾を見下ろす写真を何枚か撮る.その間に,Y中さんとの距離が10メートルほど付いてしまう.
 9時36分,塔ノ岳山頂に到着する.
 大倉からの所要時間は2時間30分.ただし,Y中さんの時計によると,2時間31分だという.分単位で計測しているのでプラマイ最大で2分の差が出てしまうのはやむを得ないが.安全サイドをとって,今日の所要時間は2時間31分ということにしておこう.
 相変わらず富士山は雲の中だが,空気が透明なので近場の風景がとてもすばらしい.特に大山方面が,普段よりとても良く見えている.山頂からの風景を一回り写してから,Y中さんと一緒に,尊仏山荘に向かう.

<山頂直下>


<山頂から相模湾を望む>

■尊仏山荘
 今日の小屋番は,W田さん.山頂の気温は15.5℃.先客は若い男性2人.
 定番の300円也のお茶を所望する.頃合いを見て,W田さんにミー君を呼んで貰う.
 「ミーや・・降りてお出で・・・」
と声を掛けると,ミー君が,2会からコトコトと降りてくる.そして,一声,
 「にゃ~・・」
と鳴く.
 ミー君は,前の小屋番Oさんが退職してから,お客に対して愛想が良くなったようである.
 ネコの写真を撮っていると,カメラマンのMが到着する.
 ミー君も,この頃,大分老け込んだように見える.俗にドッグイヤーという言い方がある.つまり犬の1年は,人間の7年に相当するというのである.犬と猫が同じかどうか分からないが,仮に同じとすれば,ミー君は11歳なので人間ならば77歳の高齢ということになる.
 ミー君の頭を撫でながら,
 「・・お前,オレと同い年だよね・・・」
と独り言を言う.すると,カメラマンのMさんが,笑いながら,
 「・・オレは,お前(ネコのこと)より若いよ・・・」
という.
 ミー君は,後から入ってきた男性の膝に乗って甘えている.
 「前は見ず知らずの方の膝に乗るなんてしなかったんですがね・・・やっぱり年を取ると寂しくなるんでしょうかね・・・」
とW田さんが言う.
 そうこうしている内に,K大Nさんが到着する.
 「おや・・K大Nさん,随分早いご到着ですね・・・」
 「いや・・今日は涼しいから調子が良かったですよ・・・・何しろ韋駄天のTさんとすれ違う位置が大分上にずれてましたから・・・」
  その内に,日曜日ご常連のM下さんが到着する.
 「あれっ・・・平日に珍しいですね.今日はお休みですか・・」
M下さんは,にやりとしながら,
 「今日は祝日ですよ・・」
 「ああ・・・そうでしたね・・」
 サンデー毎日が長くなると,ついつい祝日の存在が,頭から消える.
 ご常連と雑談している内に、尊仏山荘オーナーのHさんが到着する.
 
<ネコのミー君>

■ノンビリ下山
 10時25分,Y中さんと一緒に,尊仏山荘を出発して,下山を開始する.山頂は何時の間にか沢山の登山客が屯している.
 途中の風景や花の写真を撮りながら,かなりユックリとペースで下山し続ける.どうせ大倉発13時11分のバスである.時間はたっぷりある.
 山頂直下の階段で,T添さんとすれ違う.当初,登頂所要時間は4時間といっていたのに意外に早い.
 「あれ・・随分速いですね」
というと,
 「私の最高記録です・・」
と笑う.
 バランス感覚が鈍くなっている私は,転倒しないように最大の注意を払っているので,登りと大差ない時間が下りでも掛かってしまう.
 花立山荘付近からの眺望が素晴らしいので,改めて何枚かの写真を撮る.ここから相模湾が手に取るように見えている.
 沢山の登山客とすれ違いながら下山し続ける.山ギャルや若い登山者がかなり多いようである.
 戸沢分岐を過ぎてから,急坂を下り始める.途中で尊仏山荘小屋番のW林さんとすれ違う.3人で,暫くの間,立ち話.

<烈風の傷跡>

[ラップタイム]

 7:06  大倉歩き出し(23.4℃)
 7:28  観音茶屋
 7:44  見晴茶屋(22.0℃)
 8:12  駒止茶屋
 8:28  堀山の家
 9:08  花立山荘
 9:21  金冷シ
 9:36  塔ノ岳山頂着(15.5℃)
10:25    〃  発
10:42  金冷シ
10:55  花立山荘
11:35  堀山の家
11:53  駒止茶屋
12:17  見晴茶屋
12:32  観音茶屋
12:53  大倉 着

[山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
 大倉  発       7:06
 塔ノ岳 着       9:36
 (所要時間)  2時間31分(2.50h)
  水平歩行速度  7.0km/2.50h=2.80km/h
 登攀速度   1269m/2.50h=507.6m/h

■下降所要時間
(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発     10:25
  大倉   着     12:53
 (所要時間)  2時間28分(2.47h)
 水平歩行速度  7.0km/2.47h=2.83km/h
 下降速度   1269m/2.47h=513.8m/h
                                                  (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/075318f53bb89301387c272da82b6c8c
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d59f413bfd87cc5efebd4d1f7e7b4599
       *********************

[編集後記]

2011年9月24日(土
) 

 3連休2日目.清々しい朝を迎える.正に天高く,秋らしい日和である.
 昨日の塔ノ岳登頂で,想定外の好タイムで,山頂まで登れた.しかも,疲労感は全くない.この分だと,近々,2時間20分台で登れるようになるのは確実だろう.そんなこともあって,今日の私は大変満足している.
 …で,今日,午前中は,来週開催の神奈川美術展出品作品の最終仕上げに没頭するつもりである.この絵を業者に搬入依頼をするのが9月26日(月)である.明日,9月25日は山仲間達と一緒に箱根の明神・明星岳ハイキングに参加する予定.従って,この絵に取り組めるのは今日1日だけ.
 とはいっても,午後の1~2時間は散歩をしたいし,明日の山行もあるので夜更かしはできない.
 「暇な身分のくせに,案外,多忙だな・・」
と私は思う通りにならない多忙さに,なぜだろうと首をひねっている.
                               (愚痴おわり)


 


 
 



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