中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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傘雲の富士山と山小屋をハシゴする丹沢;塔ノ岳(今年31回目)

2013年06月22日 17時26分45秒 | 丹沢の山旅

                                  <塔ノ岳山頂からの眺望>

     傘雲の富士山と山小屋をハシゴする丹沢;塔ノ岳(今年31回目)
           (ご常連と付いたり離れたり…)
          2013年6月22日(土) 晴

■久々の塔ノ岳
 今日は梅雨時には珍しく好天気である.私は雨が降っていたら山には行かない.それに,家にのっぴきならぬ事情が色々とあったので,6月5日に塔ノ岳に登ってから今日まで17日も間が空いてしまった.勿論,その間,鎌倉の山野を応分に歩いてはいたが,今日は2週間以上も間を空けての塔ノ岳である.しかも,天気予報では今日はかなり蒸し暑くなりそうだ.
 夏至が間近なので,夜が明けるのが早い.美しい朝焼けである.朝焼けの日には天気が崩れるというから,天気が少々心配である.
 天気予報では,天気が崩れるのは夕方からだというので.私は覚悟を決めて,何時も通り5時10分に家を出発する.
 最寄りの駅に向かう道すがら,
 “とにかく安全第一,熱射病には十分気を付けて登ろう…”
と自分に何度も何度も厳しく言い聞かせる.
 5時20分,最寄りのモノレール駅に到着する.駅のホームから,富士山がとても良く見えている.

<モノレール駅から富士山を眺める>

■小田急線の車窓から
 今日は土曜日,電車は休日ダイアである.したがって,小田原駅での階段2段跳び乗換はない.それだけでも気分的に随分と楽である.
 ゆっくり小田急電車に乗り換える.
 この頃,朝の小田急電車では,いつも曇りでほとんど見ることができなかった富士山が,今日は良く見えている.富士山と矢倉岳が重なる風景を久々に撮影する.

<富士山と矢倉岳>

■居合わせた常連さんと前後しながら…
 6時43分,渋沢駅に到着する.6時45分,発車しそうになるバスに飛び乗る.どうやら臨時バスのようである.数名の立ち席が出る程度の混雑である.ランナーのHYさん,KIさん,KMさん,TDさん,TNさん,MTさん,YUさんなどのご常連が乗車している.
 バスは6時55分頃大倉に到着する.
 私は身支度を調えてから,7時04分に大倉から歩き出す.たまたま私のすぐ前を歩いておられるTDさんと一緒に登り続ける.
 手許の温度計を見ると,気温はもう24℃にもなっている.とにかくムシムシする.こんな日には汗をかかずに登るのは不可能.どんなにユックリ歩いても,汗が噴き出してくる.
 やがてKIさん,MTさんとも合流する.この辺りからは常連さん何人かと一緒に登り続ける・

<常連さんと前後しながら登り続ける>

■ヒルが居るぞ!
 7時18分,丹沢ベースを通過する.この辺りから,暫くの間,ジメジメしたヒル街道が始まる.
 7時27分,観音茶屋を通過する.薄暗くてジメジメしたジグザグ道になる.大倉高源山の家分岐を過ぎる頃,一緒に歩いていたMTさんが,足許にいるヒルを発見する.体長1センチほどで木の枝の切れ端と良く似ているので,一寸目には良く分からない.
 「ホラ,ヒルが居るよ…」
と注意されてやっと気がつく.
 TDさんが塩を取りだして,ヒルの上に振りかける.
 さらに,歩き出してから5分も経たないうちに,またヒルを発見する.注意力が散漫な私は,自分では1匹も発見できなかったが.NTさんが次々とヒルを見付ける.
 私は,ヒルが見つかったとき,すぐに写真を撮るが,どういう訳かどれもこれもボケボケ写真になってしまい,見るに堪える写真は1枚もない.でも癪だからボケ写真を2枚記事の中に入れておこう.
 
<塩を掛けられた山ヒル>                          <木の小枝そっくりの山ヒル;ボケていて分からないが>

■綺麗な白い花
 8時17分,駒止茶屋を通過する.私には一寸速すぎる速度かなと思いながら,TDさんの後ろに付いて登り続ける.大倉からの所要時間は1時間13分.今日は蒸し暑いので,4~5分余計に時間が掛かっている.
 やがて堀山の尾根に差し掛かる.私のすぐ先を行く常連さんが,
 「ほら,あそこの××が見頃ですよ…」
と教えてくれる.
 端の名前××は,聞いた途端に,私の頭から消えていく.だから,ここでは“白い花”ということにしておこう.なるほど見事に咲いている.ただ,手前の木が邪魔をしていて,十分に見ることができないのが残念である.

<白い花が美しい>

■堀山の尾根道
 堀山の尾根道に差し掛かる.途端に,空気が動いているのか,随分と涼しくなる.
 富士山が良く見える場所に到着する.例によって富士山の写真を撮るが,写っていない.多少おぼろげながら肉眼ではハッキリ見えているのに…今更,愚痴を言う気にもならない.

<堀山の尾根で富士山を摂る…が,写らない>

小草平はどこ?
 道すがら,KIさんから,
 「小草平って何処ですか?」
という問題提起がある.
 勿論,私にも何処が小草平か正確には知る由もない.ひょっとしたら,このブログで何時も写真を掲載している萱場平が,ひょっとしたら小草平かも知れない.事実,かなり多くの方が,萱場平のことを小草平と呼んでいるようでもある.
 私が拠り所にしているのは,第1にエリアマップ「丹沢」を見ると,堀山の家が建っている小さな平らが小草平になっていること(下の地図参照),第2に尊仏山荘のオーナーから,戸沢分岐の上にあるのは萱場平だと伺っていることだけ.
 ついでながら,このブログに頻繁に登場する「後7分坂」は,勿論正式な名称ではない.一般には花立階段と呼ばれている.たまたま私があの坂を7分で登るのを目標にしているので,
 “後7分我慢して登れば花立山荘だぞ”
と自分を勇気付けるために,勝手に後7分坂と呼んでいるに過ぎない.

<小草平はどこ?>

堀山の家
 8時31分,堀山の家に到着する.営業中という大きな赤い旗が立っている.
 まだ,早い時間なのに,もう堀山の家が開店している.例のエリアマップによれば,ここは小草平である.小草平のベンチには,もう何人かの登山客が休憩を取っている.
 ここまで同行してきた皆さんが,堀山の家で給水休憩を取るという.私には,ここから先の急坂を皆さんと一緒に登るだけの体力がないので,私は休憩は取らずにユックリ先に登り続けることにする.もっとも私はハイドレーションシステムを使っているので,随時,歩きながら少しずつ水分を補給している.

<堀山の家の赤い幟旗>

小草平からの富士山
 今日も小草平から富士山が良く見えている.富士山の山頂には大木は傘雲が掛かっている.どうやら天気は下り坂のようである.
 “どうせ,写真を撮っても写らないだろう…”
と思いながら写真を撮る.これまた意外なことに,今度は,マア,マアの写真が撮れる.
 要するに私が持っているカメラは天の邪鬼なのだ.

<小草平からの富士山>

■萱場平
 同行のご常連より,私は一足先に急坂を登り始める.平素は堀山の家から花立山荘まで所要時間40分で登るようにしているが,今日は気温が高いので,多分40分では無理,まあ45分ぐらいを目安にして無理をせずに登ろうと思う.
 戸沢分岐手前の長い階段道で,10名ほどのグループが追い付いてくる.私は即座に前を譲る.実はこのグループには見晴山荘前でも追い抜かれているが,彼らが一本松で休憩を取っている間に,私たちが再び追い抜いている.
 8時55分,萱場平を通過する.
 例によって,萱場平で定点写真を撮る.写真に写っている皆さんは,このグループの方々である.皆さんは萱場平で休憩を取る.その間に,また私が先になる.


<萱場平>

■大きくなったアザミ
 萱場平の木道の間に繁茂するアザミが,暫く見ない間に随分と大きくなっているのにビックリする.木道の間からはみ出ている.誰かに踏まれてしまうのではないかと心配になる.

<萱場平のアザミ>

■綺麗な白い花
 萱場平を過ぎる頃,進行方向左手に真っ白な花を咲かせる木がある.花オんちの私には当然のことながら,この木の名前など知る由もない.教えて頂いても覚えられないし,覚える気もないので,ここでは白い花というだけにしておこう.
 木の名前は分からないが,とにかく綺麗なので写真だけは撮っておこうと思う.

<萱場平で見掛けた綺麗な花>

■後7分坂
 案の定…というか予定通りに,後7分坂の手前で,堀山の家で給水休憩をしていたご常連に追い抜かれる.
 後7分坂は,追い抜かれたご常連の後ろ姿を眺めながら登り続ける.坂の途中で,またもや先ほどの登山グループに追い抜かれる.

<後7分坂>

■花立山荘
 今日,どの程度の時間が掛かったか計っていないが,9時17分に花立山荘を通過する.富士山は何時の間にか雲に覆われていて全く見えなくなっている.
 大倉からの所要時間は,2時間13分.また,堀山の家からの所要時間は42分,何れも不本意な所要時間だが,7月並みの今日の気温では致し方ないなと納得する.
 私を追い越したグループは花立山荘のベンチで休憩を取るようである.再び私がグループの先を歩くことになる.それにしても,このグループは,参加者の足並みが揃っていて,素晴らしいなと感心する.

■花立山
 花立山荘を通過したときには,すぐ前方にTDさん,YUさん,マドンナさんの後ろ姿が見えていたが,花立山までのガレ場を登っている内に,3人の後ろ姿が見えなってしまう.
 9時06分,花立山を通過する.
 山頂からは,雲が巻き付いている富士山が見えている.これはこれで美しい風景である.

<花立山から富士山を望む>

■新緑の中を行く
 花立山を過ぎると,気温が一段と下がり,涼しくなる.心地良い海風を受けながら,馬の背付近をゆっくりと歩く.登山道は素晴らしい新緑に覆われている.
 新緑の谷間をご常連の1人がユックリと歩いている.実に気持ちよさそうである.
 9時32分,金冷シを通過する.

<金冷シ付近の新緑>

■塔ノ岳山頂
 金冷シから2番目の階段を登っているときに,後ろに人の気配を感じる.振り返ると,先ほど花立山荘で休憩を取っていたグループである.私との距離がまだ数十メートルあるので,私はそのままマイペースで登り続ける.
 9時48分,無事,塔ノ岳山頂に到着する.
 私より少し前に塔ノ岳に到着したYDさんとYUさんは,尊仏山荘に立ち寄らずに,すぐに下山を開始する.お二人と雑談をしている間に,例のグループも塔ノ岳山頂に到着する.
 相変わらず雲間に富士山が見えている.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間44分.
 “ウェエ~…”
とため息が出そうな時間だが,
 “山頂まで恙なく登れただけで良し”
としなければ…と,自分を慰める.

<塔ノ岳山頂からの展望>

■尊仏山荘
 山頂で四方の写真を撮る儀式を終えてから,KIさんの後を追うようにして尊仏山荘に入る.
 小丸経由で登って来られたKMさんも一緒である.
 先客は,ご常連のTNさんだけ.小屋番はオーナーのHさんと,FYさんのお二人.華伊達美弥雄さんは不在.例によって300円也のお茶を所望する.
 早めの昼食を摂りながら,ご常連の皆様と雑談.楽しい一時である.その内に遅いバスで来られたTTさん,カメラマンのMMさん,HNさんなどが相次いで山荘に到着する.MTさんの小さなリュックは,まるでドラえもんのポッケのように,いろいろな食べ物が出てくる.遠慮なく馳走になる.

<尊仏山荘>

■素晴らしい富士山
 山荘の窓から,フト,富士山を眺める.
 棚引く雲の上に崩れた傘雲が掛かる素晴らしい富士山が見えている.これは写真を撮るしかない.
 小屋番の話によると,富士山には,昨夜,新雪があったとのこと.

<雲間の富士山>

■鹿哀れ
 10時38分,私は皆さんより一足先に下山を開始する.ノンビリ気儘の一人下山.これもまた良しである.
 10時52分,金冷シを通過する.
 花立山の手前で,私より数分先に下山を開始したYNさんに追い付く.ここからはYNさんと一緒の下山である.TNさんは名にし負う“木の博士”である.あちこちの木を眺めながら下山しているとどうしても遅くなるとのこと.さぞかし楽しいだろうなと羨ましい.
 馬の背で,何か動くものを見付ける.シカである.夏毛のシカは実に美しい.
 「夏毛のシカは綺麗だね.でも,こいつら,何でも食べちゃうからな…困ったものだ」
とYNさんが独り言のように言う.
 YNさんの話によると,塔ノ岳山頂でよく見掛けた牡シカ2頭はどちらも駆除されてしまったとのことである.仕方がないことだとは思うが,あの勇姿が見られないのも寂しいことである. 

<夏毛が美しいシカ>

沢山の登山客とすれ違いながら…
 11時08分,花立山荘を通過する.山荘前のベンチはこれから登る登山客で満杯である.
 何時の間にか,私より後から下山を開始したKIさん,TTさん,UMさん,HNさん,MTさんも私たちに追い付く.
 登ってくる沢山の登山客とすれ違いながら下山し続ける.
 11時19分,尊仏山荘の小屋番WDさんとすれ違う.

<沢山の登山客とすれ違う>

■第1関所;堀山の家
 ご常連数名と一緒に下山し続ける.
 11時37分,堀山の家に到着する.土日に塔ノ岳に登るときは,ここは私にとって,いや,大多数の常連にとって,関所のようなところ.今日も全員で関所に立ち寄る.
 今日は蒸し暑いので,250円也のオレンジジュースを所望する.よく冷えていて火照った身体には実に美味しい.山荘の女将(と呼んでは失礼かな?)「なっちゃん」からシソの味がするジュースを頂戴する.美味.
 来る6月26日開催予定のご常連を対象にした「鎌倉アジサイトレッキング」の開催案内を,山荘入口の掲示板に貼りだして頂く.
 12時01分,堀山の家を出発する.
 山荘前で,なっちゃんが私たちの写真を撮影する.多分,来週の『堀山の家』のHPに掲載されるだろう.今から楽しみである.

<堀山の家で一休み>

■第2関所;観音茶屋
 堀山の尾根の緑を楽しみながら,ユックリと下山し続ける.
 12時16分,駒止茶屋を通過する.ノートを取り出して,時間などを記録している間に,私のすぐ後ろに居られたHNさんが,ずっと先を歩いている.そう簡単には追いつけないので,こうなったら一人旅だ.
 でも,その内にまた何となく先頭を行くUMさん,HNさんに追いつく.でも,見晴階段を下りている間に,UMさんとの距離がドンドン開いてしまう.後で伺うと大のネーチャーコールスミーで急いでいたとのこと.
 “なぁ~んだ! そうだったんか.追いかけて損をした”
 12時48分,観音茶屋に到着する.茶屋前の観音様に,
 “今日も無事でした…”
と報告する.
 観音様を拝みながらチラリと茶菓の中を覗くと,女将のSTさんが,茶屋の前を通過する人達をじっと見ておられる.いつも,
 「おかえりなさい…」
と声を掛けて頂いているのが有り難く嬉しい.
 「ちょっと,寄っていこう…」
と立ち所にに衆議一決.早速氷水を所望する.
 HNさんが,リュックからコンデンスミルクを取り出して,この氷水の上に掛けてくれる.これで美味しさ倍増である.
  
<観音茶屋の氷水>


<氷水を美味しく頂く>

■新ネコ発見
 13時04分,観音茶屋を出発する.
 大倉発のバスは13時38分発である.時間は十分にある.一同一緒にユックリノンビリと下り続ける.
 大倉の集落に入ったところで,初顔合わせのネコを発見する.私はお初にお目に掛かる電車とネコは必ず写真に収めることにしている.早速,デジカメを取り出して,写真を撮るが,安物デジカメでは,シャッター速度が,どうしても一瞬遅くなる.そのためなかなか納得のいく写真が撮れない.
 このネコ,どうやら華伊達美弥雄さんとは無塩のネコのようである.

<新ネコ発見>

■車中は眠い
 大倉13時38分発のバスに乗車する.ボーイスカウトの集団と乗り合わせたので,バスは満席.
 渋沢から小田原経由で大船へ.電車の中で眠くて仕方がない.ついつい居眠りをしてしまう.時々目覚めて,電車がどの辺りを走っているのかで戸惑う.
 15時過ぎに無事帰宅する.
 久々の塔ノ岳詣でだったが,熱中症にもならずに,無事,帰宅した.
 メデタシ,メデタシである.

<ラップタイム>

 7:04  大倉歩き出し
 7:27  観音茶屋
 8:44  見晴山荘
 8:17  駒止茶屋
 8:35  堀山の家
 9:17  花立山荘
 9:32  金冷シ
 9:48  塔ノ岳山頂着(15℃)(10:38発
10:53  金冷シ
11:08  花立山荘
11:37  堀山の家(12:01までコーヒーブレーク)
12:16  駒止茶屋
12:35  見晴山荘
12:48  観音茶屋(13:04までかき氷ブレーク)
13:24  大倉着 

[山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:04
  塔ノ岳  着       9:48
 (所要時間)  2時間44 分(2.73h)
 水平歩行速度   7.0km/2.73h=2.56km/h
 登攀速度    1269m/2.62h=464.8m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:38
  大倉   着       13:24
 (所要時間)  2時間46分(2.75h)
 水平歩行速度     7.0km/2.75h=2.54km/h
 下降速度     1269m/2.18h=461.5m/h
                                         (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/db8b3d5f42d41ed7ef44fb6b36490380
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/600433eeb3748d39b531d5f38d921f48



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