中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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やっぱり北アルプスはいいな:弓折岳・笠ヶ岳縦走(4)

2009年08月29日 07時49分45秒 | 北アルプス

                   <朝の鏡平から槍ヶ岳を望む>

       やっぱり北アルプスはいいな:弓折岳・笠ヶ岳縦走(4)
           (白馬館北アルプス総合案内所)
       2009年8月22日(土)~24日(月)

第2日目 2009年8月23日(日)
 晴

<鏡のような湖>

■混雑する朝食

 鏡平山荘の標高がそれほど高いわけではないが,低地に比較すればやはり寝心地は良くない.一晩中,あちこちから鼾が聞こえてくる.年のせいもあって深夜に目が覚める.目覚めたままジッと動かずにいる.これがまた辛い.
 長い,長い夜が過ぎて,やっと4時になる.ガイドから,昨夜の内に,
 「朝食は先着順です.早く並んで,最初の回で朝食を済ませてください」
と言われている.一同揃って,本館の食堂前に並ぶ.頑張った甲斐があって,最初の回の朝食にありつける.沢山のネーベンが付いていて,ボリュームタップリである.何となく食欲がないので,ほんの軽く1膳で済ませる.
  
                      <鏡平山荘の朝食>


               <鏡平山荘前から早朝の穂高連峰を望む>

■池の水面
 朝食後,一旦,自分のブースに戻る.そして,昨夜の内に配られた昼食の弁当をリュックに収める.弁当はずっしりと重い.昨日もリュックが重いなと思っていたが,今日はさらに重くなったような気がする.
 今日は6時出発と言われている.まだ出発までに時間があるので,鏡平小屋の直ぐ近くにある池まで行って,朝焼けの山々を堪能しようかと思う.
 まだかなり寒い.フリースを1枚羽織って丁度良い程度の気温である.温度計は見ていないが,多分,5~6℃程度ではないかと思う.
 池には,私と同じような思いの人たちが沢山来ている.
 東の空が明るくなり始めている.朝焼けの空が池の水面に反射して,とても美しい.ここで1日ゆっくり滞在して,終日,絵を描いていたいなと猛烈に思うが,画材を担いで,ここまで来るのは難儀だし,同じ趣味を持っていて,登山もできる知り合いも居ない.1人で来るのは,少々危険だし,なかなか実現できないなと思いながら,時々刻々と変わる水の色を楽しむ.

                    <鏡のような水面>

   
                    <鏡池が朝日に染まる>

■輝く稜線
 東の空がだんだんと明るくなるにつれて,槍・穂高連峰のシルエットに光が当たり始める.そして稜線が黄金色に輝き出す.何とも神々しい風景である.
 私たちが居る鏡平には,まだ日が射していないが,穂高連峰の東側の斜面に朝日が当たり始めている.ゴツゴツとした岩肌が朝日を浴びて光っている.
 
               <鏡平からシルエットの槍を望む>


               <穂高連峰に朝日が当たり始める>

■雲が輝き始める
 朝日は槍ヶ岳連峰の高峰に遮られているが,青空のあちこちに浮いているちぎれ雲が黄金色の縁取りをしたように輝き始める.黄金色が刻一刻と輝きを増す.

                   <黎明の雲が光っている>

■弓折岳の稜線が光る
 近くにいる登山客が,突然,
 「わあ~・・見て,見て・・凄い! 綺麗!」
と言いながら西側の斜面を指さす.
 弓折岳に通じる稜線に朝日が当たっている.稜線の緑が朝の透明な光を浴びて輝いている.

             <弓折岳に至る稜線が朝日に輝いている>

<プロフィールマップ>



                ※プリントすると綺麗に見えます.

<弓折岳を目指して>

■鏡平小屋を出発

 数人の仲間と池で風景を楽しんでいると,5時40分頃,小屋の方から,仲間の1人が私たちの所へやってくる.
 「皆さん,揃ったようなので,時間前に出発するそうです」
 私たちは,急いで小屋に戻る.ただ,朝のトイレが大変混雑しているらしく,結局,全員が揃うまでに,10分ほどの時間が必要だった.
 私たちは,簡単なストレッチをした後,5時51分に鏡平山荘(標高2290m)を出発する.
 今日の行程は,
   水平歩行距離       8.0キロメートル
   累積登攀高度       1,056メートル
   累積下降高度       535メートル
である.途中,大きな上り下りが4回ある.
 事前にプロフィールマップを作成した印象では,2日目の今日の行程は,それほどきつくはないような気がしている.もちろん,実際に歩いてみなければ分からないが・・・

                     <さあ出発!>

■素晴らしい眺望
 灌木の中の登山道を進む.すぐにやや急な登り坂になる.高度が増すにつれて,ますます視界が良くなる.やがて,尾根を高巻きするなだらかなトラバース道に入る.深い谷を挟んで,目の前に槍ヶ岳,穂高岳の山々が聳えている.何という美しさだろう.涙が出そうになるほど,美しい風景に感動する.この風景に会えるから,山登りがやめられないんだなとつくづく思う.
 ガイドのKさんが,
 「・・こんなに素晴らしい天気は滅多にないです.皆さんは本当に恵まれていますよ・・」
という.

               <威風堂々の槍ヶ岳>
          ※北鎌尾根が手に取るように見えている.

■トラバース道が見える
 前方左手に三角形に尖った弓折岳が見えている.その手前に大きなコルがある.事前に地形図を調べたところでは,このコルの山頂を避けて,西側斜面をトラバースすると信じている.このコルをまともに上り下りしたら堪ったものではない.私は願望を含めて,Kさんに確かめる.
 「あの目の前のコルは,山頂を避けて裾をトラバースするんですよね・・」
 私の期待通りに,コルの北側を高巻きしながらトラバース道をすすむようである.なだらかな気持ちの良い道が続く.

               <行く手に緑の中のトラバース道が見える>

■弓折中段
 6時19分,私たちは弓折中段(標高2435m)に到着する.ここで,今日,最初の休憩を取る.それほど広くはないが草花に囲まれた展望の良い広場である.
 朝が早いこともあるが,昨日に較べて涼しく,今日は実に爽やかである.

                       <弓折中段>


                    <穂高連峰が素晴らしい>

■弓折乗越
 6時24分,弓折中段を出発する.進行方向左手に,絶えず槍・穂高の山々が見えている.
 6時49分,支脈から大きな稜線に出る.ここが弓折乗越(標高2560m),双六分岐でもある.ここで,今日2度目の小休止.
 大きな稜線に出ると,眺望が一段と良くなる.ガイドのKさんから説明を受けるが,すぐにこんがらがって分からなくなる.剣・立山,白山・・まあ,良いや,とにかく360度の眺望が開けていて,沢山の名峰が見えている.

              <弓折乗越で休憩:中央が山岳ガイドのKさん>

 
         <双六分岐>                  <弓折乗越の案内板>


■見事な眺望を楽しむ
 6時55分,弓折乗越を出発する.ほとんど上り下りのない素晴らしい稜線道である.私たちは360度の展望を楽しみながら歩く.見事な風景を堪能しながらのそぞろ歩きは,全く疲れを感じない.むしろ,心が弾んでくる.
 「・・これだから,山は止められないんだ・・・身体中,どこも痛いところもなく,こうして,今,素晴らしい風景を堪能できるなんて・・何とまあ幸せなことだろう」
 私は心の中で自分の健康に感謝しながら歩き続ける.
 広い稜線の中を,なだらかな尾根道が続く.実に心地よい.


                   <迫力満点の穂高連峰が見える>
                ※画面下に,今朝出発した鏡平山荘が見える.


                 <名峰(?)が美しい姿を見せる>
  ※「む,,む,,多分,あれだ!」 山の名前に自信がない.どなたかコメントで,この山の名前を教えてください.


      <これも,あの・・! ほら,裏銀座の「あの,その山」だ.名前が思い出せない名峰>

■弓折岳山頂に到着
 標高2592メートルのコルの西側斜面を高巻きして,なだらかな登山道が続く.
 7時03分,弓折岳山頂(標高2588m)に到着する.広い平原の一角に山頂を示す杭が立っている.
 「あれ,,,ここが山頂?」
と不思議に思えるようななだらかなところである.ここで数分,休憩を取る.

                  <心地よい平原:弓折岳山頂直下>


                  <弓折岳山頂:人物は無関係>

                             (つづく)
「北アルプスの山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f774f116fa6d76bfbea57e44ba820066
「北アルプスの山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8e7517044363d027e0f626e3094e6d18



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