<百八ヤグラ見学>
陽春の鎌倉:永福寺裏山から散在が池・大長寺巡礼道散策
(鎌っこ倉ぶ)
2008年5月17日(土) 晴
<地図>
<プロフィールマップ>
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鎌倉駅 永福寺 百八 馬の背小径 市境 木舟神社 大船駅
裏山 ヤグラ 尾根
■鎌倉駅に集合
5月中旬になって,ようやく五月晴れらしい一日を迎える.今日は「鎌っこ倉ぶ」第75回例会の日である.集合時間に遅れないように十分余裕を持って家を出る.何時もならば,家から鎌倉駅まで,源氏山公園を越えて歩いて出るのだが,今日は何となく歩く気分にならないので,大船から横須賀線経由で,9時30分頃,鎌倉駅に到着する.
この時期の土曜日にしては,駅前は人出が少なくて,随分閑散としているような気がする.昨日まで沢山居た遠足や修学旅行生の姿は殆ど見えない.
駅前のマクドナルドに入って,1杯100円也のコーラを飲みながら一休み.集合時間10分前の9時50分に,鎌倉駅前に移動する.やがて,参加者が集まり出す.今日の参加者は,少し少な目の10名足らずである.
■鎌倉駅を歩き出す
10時05分,主宰者の挨拶のあと,鎌倉駅前を歩き出す.
小町通を北へ進む.この時期の休日にもかかわらず,今日の小町通は,随分と人通りが少ない.歩く人が少ないと,路面が見える.すると何時もは気が付かなかった道路の舗装が,修理のためか,化粧煉瓦が無様にはぎ取られ,無造作にアスファルトで充填されている.何とも痛々しく無様に見える.
鶴岡八幡宮の境内を通り抜けて,ブラブラと大塔の宮に向かう.大塔の宮手前で,私がサラリーマン時代に,同じ職場にいた方がソバ屋を開店している.たまたま店の前を通りかかると,たまたまご主人が店から出てくる.久々に挨拶を交わす.このご主人の元気な姿を拝見して,こういう人生の歩み方もあるのだなと考えさせられる.
■泥濘の道
大塔の宮から瑞泉寺方面に進む.テニスコートの裏から,永福寺裏山に登る.見晴らしの良い高台で小休止した後,尾根に出る.新緑で覆われた周辺の山々に,陽光が当たって眩しく輝いて見える.
尾根道を北に進む.途中,やや急な上り下りがあるが,全員,何とかクリアーして,覚園寺からのハイキングコースに合流する.昨日,この道を下ったときは,途中から大変な泥道になっていたが,1日経った今日の登山道は,大分,歩きやすくなっている.それでも,4穴ほどのヤグラがある付近は,ひどい泥濘のままである.
何人かの人達が,泥濘を避けて危険な脇道に入る.私は心の中で密かに「泥にまみれても怪我はしないのに・・・泥をさけて滑落して怪我をしたらどうするの? 安全と泥のどちらを優先するか間違ってるんじゃないの」と批判する.でも,同行者から嫌われるのは厭なので口には出さない.
<永福寺裏山> <百八ヤグラ>
■散在が池で昼食
途中から脇道に入って,百八ヤグラの一部を見学する.その後,天園ハイキングコースの鞍部に戻り,今泉住宅地を経由して,12時05分,散在が池森林公園(散在が池の通称は鎌倉湖)入口に到着する.ここから,馬の背コースを経由して,散在が池西側の尾根道を進む.
馬の背コースの途中には,やや急な上り下りがある.一部の皆さんが,多少,苦労するが,無事に散在が池湖畔に到着する.
ここで昼食.さきほどコンビニで購入した握り飯をほおばる.
三々五々,ベンチに座る.私はたまたま湖畔の北側にあるベンチに座る.眩しくて強い日射しを受ける.ジリジリと暑い.このまま,ここに座っていたら大分紫外線を受けてしまうなと思ったが,他の場所に移動するのも面倒である.ベンチに座ったまま食事を済ませてしまう.
隣に座った女性から,いろいろな副食物を頂戴する.
<散在が池> <木舟神社>
■称名寺
昼食を終えて,午後の散策が始まる.
リーダーから,私にストレッチの音頭を取れとのご下命がある.そこで,山旅スクールで習ったウオームアップ用のストレッチを一通り行う.本当は歩き始めにストレッチをした方が良いのだが,鎌倉駅前でストレッチをする訳にもいかないのでやむを得ない.
13時43分に散在が池湖畔を出発する.
公園出口付近の石垣で,ヘビが1匹,日向ぼっこをしている.
砂押橋を渡って,三叉路を右折,鎌倉市グリーンセンターの前を通過して,称名寺に到着する.境内入口に「団体引率者の方々に」という注意書きがある.内容を読むと尤もなことしか書いていない.逆に言えば,如何にモラルが欠如した観光客が多いことを示している.注意しなければ・・・
■巡礼道
一旦,砂押橋まで戻る.老人福祉さわやかセンター前から,皆城山に向かう登山道を登り,北側の尾根に取り付く.やや滑りやすい坂道を登る.
やがて,三叉路を左折して,尾根に近いトラバース道に入る.この道を暫く進むと,やがて,皆城山が良く見える尾根道になる.この道は,昔,巡礼道として使われていたという.所々に,巡礼道の痕跡と思われる石塔が立っている.
■木舟神社
緑陰の巡礼道も,残念ながら,途中で途切れて住宅地になってしまう.この住宅地の中を,なるべく尾根から遠ざからないように歩く.そして,石段を登って,また,続きの巡礼道に入る.
途中,農道に入って,木舟神社方面に下るが,富士塚を見たいという方々,数名を案内して,農道から外れる.富士塚を見学した後,農道に下るつもりだったが,辺りが激しくヤブ化しているために,そこを下るのを止めて,一旦,元の分岐に戻る.
心配したお師匠さんが,道の途中で,私達が下ってくるのを待っている. ここから農道を下る.途中,木舟神社を参拝して,岩瀬の西念寺近くに下りる.
木舟神社に祀られた木舟大明神は,岩瀬与一太郎(茨城出身)である.岩瀬という地名は,この岩瀬与一太郎が,がこの辺りに屋敷を構えたことから始まる.源頼朝に旧主佐竹秀義が滅ぼされたことに対して,源頼朝に異議を申し立てた勇気が認められて,源頼朝のご家人に列せられたという.
■西念寺
15時15分,岩瀬山正定院西念寺(以下西念寺と略す)に到着する.浄土宗の寺である.ご本尊は来迎阿弥陀三尊.1532~1555年頃創建され,1836年に再建された寺だという.
境内の裏手に開山上人運誉光道が修行したといわれる岩屋がある.また,ご本尊は「首抜け地蔵」として有名である.ただ,残念ながら非公開.
狭い境内の一角に藤棚がある.その下に子ども向けと思われる小さなベンチが備え付けてある.私達一行が無遠慮にベンチに座り込んで騒いでいる.その姿を見て,仲間の一人として恥ずかしく感じる.私は心の中で「一体お寺をなんと心得ているか」と憤慨している.
私達は寺社(正確には「社寺」という)を愛好する団体である.お寺ではなるべく静粛に,へりくだって,お参りをしたら,静かに立ち去るべきである.このような基本的なマナーに欠ける方が混じっているのが,とても恥ずかしい.
<西念寺> <青少年広場の上総堀井戸と池>
■岩瀬の青少年広場
私達は西念寺の直ぐ近くにある「いわせ下関青少年広場(以下広場と略)」で休憩を取る.ここは日本で最初にザリガニを養殖した場所として有名である.
また,広場の片隅には,数年前に上総堀で掘った井戸から,水がこんこんと湧き出ている.何人かの方々が,わざわざこの水を汲みに来ている.私も,この水を一口飲んでみる.柔らかい口触りである.いわるゆる軟水というのだろう.とても美味しい.私も,この水を水筒に入れて持ち帰ることにする.
■大長寺
15時32分,私達は広場を出発して,今来た道をさらに北西に進む.道路の両側には,今風のしもた屋が立ち並んでいる.中には狭い敷地に3階建ての家もある.さらに歩き続けて,15時42分に亀鏡山護国院大長寿寺(略して大長寺)に到着する.浄土宗のお寺で,京都知恩院の末寺である.開基は北条綱也.ご本尊は阿弥陀如来である.
立派な山門を潜ると,幅広い石段がある.この石段を,徳川家康が籠に乗ったまま登ったといわれる.
石段の奥に,青緑の瓦葺きの本堂が建っている.眺望の良い裏山の墓地には,北条氏綱夫人の墓や北条一読のものといわれている墓が立っている. 私達は立派な境内で,暫くの間,休憩を取る.
<大長寺> <三越2階でアイスティー>
■大船駅で解散
15時55分,大長寺を出発する.
鎌倉街道を横断して,岩瀬の住宅街を,大船駅を目指して歩き続ける.
鎌倉女子大キャンパスの脇を通って,イトーヨーカ堂に入る.道路の上を通る渡り廊下を渡って,16時15分に,三越2階にある某レストランに入って,お茶をする.コーヒーを賞味したいが,コーヒーで胃が荒れることを懸念して,アイスティーで我慢する.
17時10分にレストランを出る.そのまま,どこにも立ち寄らずに,17時20分に大船駅笠間口に到着する.ここで解散.
[ラップタイム]
10:05 鎌倉駅歩き出し
10:37 大塔の宮(10:48まで休憩)
10:55 永福寺裏山(11:02まで休憩)
11:18 覚園寺登山口ハイキングコースと合流
11:55 百八ヤグラ群鞍部
12;05 散在が池森林公園入口(馬の背小径経由)
12:24 散在が池湖畔(13:43まで休憩)
13:49 砂押橋
13:55 称名寺(14:08まで見学)
14:15 バス停砂押橋(大長寺巡礼道)
14:44 住宅地(14:48まで住宅地内を歩行)
15:12 木舟神社
15:15 西念寺・運動公園(15:32まで休憩)
15:42 大長寺(15:55まで休憩)
16:15 三越2Fレストラン(17:10までお茶)
17:20 大船駅
[散策記録]
■水平歩行距離 9.8km
■累積登攀高度 314m
■累積下降高度 314m
■歩行時間(休憩時間を含む)
鎌倉駅歩き出し 10:05
鎌倉駅着 17:20
(歩行時間) 7時間15分(7.25h)
水平歩行速度 9.8km/7.25h=1.35km/h
(おわり)
次回の「鎌っこ倉ぶ」の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c4e77356084f0764d2f0f8bc816b4bae
前回の「鎌っこ倉ぶ」の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/565eaca15659a180148c080c1261db64
鎌倉関連の新しい記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/faaf120316760221246c93aa0fd9842f
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