中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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霧とツツジに癒される丹沢:塔ノ岳(今年29回目)

2012年06月08日 03時47分11秒 | 丹沢の山旅

                                      <馬の背付近のツツジ>

       霧とツツジに癒される丹沢:塔ノ岳(今年29回目)
          (登り下りともご常連と一緒)
         2012年6月7日(木) 霧一時雨後晴

■雨雲が低く垂れ込めている
 この所,毎週水曜日と土曜日に丹沢塔ノ岳をピストンするようにしているが,昨日(6月6日)の水曜日は,本州南岸を低気圧が通過したため終日雨,いくら物好きの私でも,雨に日にわざわざ塔ノ岳に登る気はしないので,予定を1日延ばして,今日,6月7日に塔ノ岳ピストンをすることにする.
 何時ものように,5時10分に家を出発する.
 晴れていれば湘南モノレールの駅から富士山が良く見えるはずだが,今日はドンヨリと垂れ込める雲に遮られて,富士山はおろか,丹沢の山々も全く見えない.
 大船駅で東海道本線の下り電車を待つ.やがて,今日も,
 「モリソバタベタカ(盛り蕎麦食べたか),モリソバタベタカ,・・・」
とけたたましい音を立てながら,隣のホームに横須賀線上り電車が入ってくる.
 「ちぇっ・・またモリソバタベタカ・・か!」
私は頭を振って,頭の中から「モリソバタベタカ」を消してしまおうとする.そうでないと,頭の中に何時までも「モリソバタベタカ」がこだましてしまうからである.
 今朝,調子に乗って,随分と早く起床したためか,電車が平塚を過ぎた辺りから,無性に眠くなる.今日は平日.JR小田原駅で,例によって階段2段跳びの苦行をして,小田急電鉄の急行電車に乗らなければならない.ここで居眠りをしてしまい,起きがけに猛ダッシュをしては心臓に悪い.私は極力居眠りをしないよう目をパチパチさせるが,ついつい寝てしまう.
 身体に良くないなと思いながら寝覚めの2段跳びダッシュをして,ナントカ,7時24分発新宿行急行電車に乗り継ぐ.
 車窓から外を眺めていると,水が張られた水田が続く.そういえば,もうすぐ田植えの時期である.今年も季節が順調に廻っているなと実感する.今日は車窓から富士山は見えない.手前の矢倉岳がぽつねんと見えている.富士山と一緒に見られない矢倉岳はどうも冴えない感じがする.

■ご常連と一緒に歩き出す
 渋沢駅で大倉行1番バスに乗車する.バスの座席は登山客で満員である.同じバスに乗り合わせたご常連の皆様は韋駄天のTさん,三角髭のTさん,編集長のYさん,T田さん,U村さん,ホッシーさん,N村さんなど.何時もより少し少ないかな.
 私の隣の席に座られた韋駄天のTさんと,パソコンのことなど雑談している内に,バスは7時02分にバス停大倉に到着する.
 7時07分,韋駄天のTさん,三角髭のTさんと一緒に大倉から歩き出す.何時もは軽くストレッチなどしてから歩き出すので,歩き出しがもう少し遅くなるが,まあ,ユックリ歩けばストレッチをサボっても良いかと頭の中で考えながらの歩き出しである.
 手許の寒暖計では,歩き出しの大倉の気温は22℃.湿度が高いので,少し蒸し暑い.
 昨日の雨で路面が濡れている.前方を見ると,雨雲が厚く垂れ込めていて,今にも雨が降り出しそうである.でも,今朝の天気予報では晴れの筈.その内に晴れるだろうと思いながら登り続ける.
 登山口で,編集長のYさんに追い付く.今日は,
 「お先に・・」
と一言挨拶しただけで,先に行かせてもらう.
 韋駄天のTさんや三角髭のTさんの歩行速度は,老いぼれの私とは格が違う.どこまでご一緒できるか分からないが,とりあえずは私の経済速度のまま歩かせて頂く.

<ご常連の皆さんと一緒に登る.前方にホッシーさんの後ろ姿が見え始める>

■見晴階段
 7時42分,雑事場ノ平を通過する.前方にT田女史の後ろ姿が見える.私は,平らな所では早足で歩かせて貰うことにしているので,見晴山荘付近でT田さんに追い付く.ここから先,暫くの間,T田さんも交えて4人で一緒に登り続ける.
 階段の頭上を新緑が覆っている.日毎に新緑の色が一層深みを増している.
 例によって,見晴階段の定点観測用の写真を撮るが,今日は殆ど人影がない.

<見晴階段>

■一本松から駒止茶屋へ
 7時59分,一本松を通過する.韋駄天組のお二人も私の歩行速度に合わせてユックリと登って頂いている.
 駒止茶屋手前の尾根道に入る.微風だが涼しい風が吹き抜けている.汗ばんだ肌を心地よく冷やしてくれる.谷間から小鳥の啼き声が絶えず聞こえてくる.
 駒止階段をユックリ登って,8時13分,駒止茶屋を通過する.ここで,私よりもっとユックリな男性を,追い越させていただく.大倉を歩き出してから,1時間06分経過している.前回より4分ほど速いようである.
 「この分だと,塔ノ岳までの所要時間は,2時間40分以内だな・・」
と予測する.

<一本松付近.三角髭のTさん,韋駄天のTさん,M田さん>

■残念ながら富士山は雲の中
 堀山の尾根に入る.例によって,私は,平らな所では,歩行速度を少し早めさせて頂く.
 富士見平で何時ものように写真を撮るが,富士山は残念ながら雲の中.
 8時26分,堀山の標識を通過する.ここからの下り坂は,気分良く快速で歩く.数名の登山客を追い抜く.

<富士山は雲の中>

■萱場平
 8時28分,堀山の家を通過する.
 平らな尾根は,少し速く歩かせて貰ったので,この辺りでは,ご同行の常連さんより,私の方が少し先を歩いている.でも,ここから花立山荘までの坂道は,私には,極々ユックリと汗をかかない速度で登るしかない.どうせすぐに追い付かれるのは自明である.今の私には,とにかく"御身大切”."マイペース”,"安全第一”,"無理をしない”の3原則を遵守することだと,自分に言い聞かせる.
 案の定,戸沢分岐の手前で,お二人に追い付かれる.
 8時47分,萱場平に到着する.ここで,また,定点観測の写真を撮る.高速の三角髭のTさんの後ろ姿が,たちまちの内に遠退いていく.
 2本の木道の間に自生するアザミが,また一回り大きくなっている.もの凄く元気.何だかアザミに勇気付けられてしまう.

<萱場平.私の先を行く三角髭のTさんと韋駄天のTさん>

■花立山荘
 私と一緒の低速では,大変だろうと思い,韋駄天のTさんに,先に行ってもらうように促すが,一緒で構わないとのお心遣いである.有り難いけど大変申し訳ない.
 そうこうしている内に,後7分坂(正式には見晴階段)に差し掛かる.
 「今日は8分ぐらい掛けて登らせて貰います・・・」
 この辺りから,次第に霧が掛かり始める.どうやら雲の中に入っていくようである.正確な時間は計らなかったが,多分,後7分坂を登るのに8分ぐらいかかったと思われる.
 9時10分に花立山荘を通過する.大倉からの所要時間は2時間03分.2時間は切れなかったが,3分のプラスで済んだのは,今の私の体力から考えればマアマアのラップタイムである.どうやら,私の体力もほんの少しだけ回復しているようである.
 山荘は霧の中,ベンチでは若い先客が休憩を取っている.

<花立山荘,辺り一面は霧>

■韋駄天のN村さんとすれ違う
 霧の中,花立山荘から約10分掛けて花立山を通過する.晴れていれば,この辺りで沢山の写真を撮りまくるが,残念ながら今日は撮っても霧しか写らない.
 花立山で,下山してくる韋駄天のN村さんとすれ違う.早速,お願いして,韋駄天のTさんとN村さんとツーショットを撮らせて頂く.私にとっては滅多に撮れない貴重な写真である.

<韋駄天さんのツーショット>

■霧の中のツツジ
 花立山から馬の背に差し掛かる.
 霧の中で咲いているトウゴクミツバツツジが何とも言えない美しさである.
 ”こういうのを’幽玄の世界’って言うんだろうな・・・”
と勝手に連想して,写真を撮りまくる.
 9時25分,金冷シを通過する.霧がますます深くなる.








■塔ノ岳山頂;三角髭のTさんとU村さん
 山頂直下の階段で,下山してくる三角髭のTさんとすれ違う.この辺りで,三角髭のTさんとすれ違うのが,何時ものパターンである.早速,写真を撮らせて貰う.萱場平までご一緒だったのに,もう,これだけの差が付いている.
 9時42分,韋駄天のTさんと一緒に塔ノ岳山頂に到着する.手許の寒暖計で気温17.0℃.大倉からの所要時間は2時間35分.駒止茶屋で予想した時間より,2~3分速い.
 山頂で,丁度下山しかけていたU村さんとバッタリ.U村さんはUターンして,私たちと一緒に,もう一度,尊仏山荘に向かう.
 山頂で,今度は,韋駄天のTさんとU村さんのツーショットを撮らせて貰う.これもまた私にとって貴重な写真である.
 山頂は濃い霧に覆われている.それでも,私は,儀式として周囲の霧の写真を一通り撮る.

<山頂直下の階段で三角髭のTさんとすれ違う>


<濃い霧の塔ノ岳山頂にて,韋駄天さんのツーショット>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.今日の小屋番はオーナーのHさん.
 ミー君はどこかへ行っていて顔を出さない.
 例によって,300円也のお茶を所望する.
 先客は初顔の中年男性お一人.
 やがて,M田さん,ホッシーさんも到着する.
 暫くすると,韋駄天のTさんが,一足先にユックリ下山しているとのことで,先に出発する.私も,すぐ後に下山を開始するつもりでいたが,U村さんやM田さんと,南アルプスの笊ヶ岳の話をしている内に,ずるずると時間が経過してしまう.
 先客の男性が,私たちに話しかける.
 「下りのルートに,もっと楽なコースはないですか?」
 「どこから,登られたんですか?」
 「駐車場のあるところからです?」
 何となく要領を得ない会話になる.どうやら,お話しの様子では大倉尾根を登ってこられたようである.
 私はU村さんと顔を見合わせながら,
 「大倉尾根を登られたんですね.下山も大倉尾根が一番楽で,短いですよ・・・」

<濃い霧の中の尊仏山荘>

■霧の中をユックリ下山
 何時の間にか雨が降り出している.改めて有料の山岳の天気予報を見ると,今雨が降っているのにもかかわらず「晴」になっている.
 まあ,天気予報なんて,所詮,こんなもの.文句を言っても仕方がないので,リュックにザックカバーを掛けて,雨具を着込む.
 U村さん,F田さん,ホッシーさんのご常連お三方と一緒に,10時41分,下山開始.
 今日もゲザンシュタインさんが居られないので,ごくユックリペースで雑談しながら下山し続ける.足許が濡れていて滑りやすいので,要注意である.
 途中,登ってくる金縁眼鏡のご常連さんとすれ違う.この所,毎回,ほぼ同じ所ですれ違っている.毎回お会いするので,
 「おや,今日は,毎日登っておられるんですか・・

とお互いに冗談を交えて挨拶.
 花立山を通過する.花立山荘へ向けて下っていると,私たちより大分前に尊仏山荘を出た例の男性に追い付く.
 「やあ・・(山道に)馴れておられるので,速いですね・・」
と言いながら,私たちに道を譲ってくれる.私たちも特段速く下山しているわけでもないのに・・・
 11時41分,花立山荘に到着.雨が止んでいる.雨具が暑いので,ここで脱いでしまう.
 後7分坂を下りはじめる.もちろん下り下手の私がいるので,ノロノロと下り続ける.それでも,坂を少し下ったところで,再び,例の男性に追い付く.お話しを伺うと,今回初めて塔ノ岳に登ったとのこと.下りで足が痛くなってきたという.
 「初めて,(塔ノ岳に)登られたんですか.それは凄いです・・・お大事に・・」
で先に行かせてもらう.
 後になって,もう少し親切にリュックを持ってやるとか,ストックをお貸しすべきだったかなと後悔する.
 萱場平辺りで,また,雨が降りはじめる.
 山の雨は,得てしてカッパを着ると止んで,脱ぐと降り出す.全く気ままである.
 今は夏.少しぐらい濡れても,低体温症になる心配は全くない.私は,面倒なので,もう一度雨具を着る気になれない,そのまま,濡れるに任せて下山し続ける.
 堀山の尾根を通過する頃,雨も収まり,濃い霧に包まれ始める.
 霧の中を歩くのも一興.木々のシルエット,ご常連のシルエットなどが,実に面白い.正に幽玄の世界である.
 途中,道草をしながら,12時48分に大倉に到着する.下界は雲が多いながら晴れている.濡れた衣類も何時の間にか乾いている.

<霧の中の散策路,実に良いですね.>


<後同僚のシルエット>


<道草>


■今日も快調
 大倉発12時52分のバスに乗車する.
 渋沢駅で慌ただしく下り電車に飛び乗る.小田原での電車の接続も良く,14時23分,大船に到着する.先ほどの雨が嘘のような上天気である.
 このまま家に帰るのも勿体ないなと思ったが,まあ,ここは温和しく帰宅することにする.
 帰宅後,少々早い時間に風呂に入る,実に良い気分である.
 今日も良かったな~ぁ・・・!

<ラップタイム>

 7:07  大倉歩き出し
 7:29  観音茶屋
 7:44  見晴茶屋
 8:13  駒止茶屋
 8:28  堀山の家
 9:10  花立山荘
 9:25  金冷シ
 9:42  塔ノ岳山頂着(17.0℃)
10:41      〃  発
10:50  金冷シ
11:01  花立山荘
11:36  堀山の家
11:54  駒止茶屋
12:19  見晴茶屋
12:31  観音茶屋
12:48   大倉 着

[山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:07
  塔ノ岳  着       9:42
  (所要時間)  2時間35分(2.58h)
  水平歩行速度   7.0km/2.58h=2.71km/h
  登攀速度    1269m/2.58h=491.9m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:41
  大倉   着       12:48
  (所要時間)  2時間07分(2.12h)
  水平歩行速度     7.0km/2.12h=3.30km/h
  下降速度    1269m/2.12h=598.6m/h
                                              (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/45499de4ffed6ac1c3de3f87df547fbe
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4554554084b1a6b6274700255bdd824e









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