中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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新緑の鎌倉:二大公園を巡る(1)

2009年05月15日 15時43分38秒 | 鎌倉あれこれ

                     <東慶寺にて>

            新緑の鎌倉:二大公園を巡る(1)
             <鎌倉中央公園:源氏山公園>
             (五十三次洛遊会第5回例会)
              2009年5月14日(木)

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 風薫る五月.五十三次洛遊会第5回例会が開催された.今回のテーマは,新緑を愛でながら,鎌倉中央公園と源氏山公園とその周辺を探訪することである.
 10時に北鎌倉駅に集合した私達19名,まずは東慶寺を訪れた.その後,浄智寺脇から裏大仏ハイキングコースに入る.天柱峰から枝道に入り,崖を下って瓜ヶ谷ヤグラを見学する.その後,山ノ内配水場から尾根道を辿って台峯緑地に入る.山ノ内展望台から六国見山方面の眺望を楽しんだ後,新展望台で昼食を摂る.ここは,海外沿いや源氏山公園に比較して,トンビが煩く飛来することもないので落ち着いて昼食を摂ることができる.
 午後は,谷戸の池を経由して魯山人窯跡に下る.ここから山崎小学校の菜園脇の急坂を登って,鎌倉中央公園に入る.疎林公園で一服.
 その後,桔梗山を経て佐助稲荷,銭洗弁天,葛原ヶ岡神社を参拝する.
 源頼朝像のある広場を経て源氏山山頂に登る.ここから寿福寺脇に下山する.
 小町通の「ドミンゴスさんのコーヒー」で懇親会を開いて解散.
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<散策地図>


  ※時間の都合で,刃稲荷以降のコースは省略した.

<プロフィールマップ>


     ※時間の都合で,小町通までの約10kmで散策を終えた.

<北鎌倉から天園ハイキングコースへ>

■北鎌倉駅
 上々の天気である.
 集合時間の少し前,9時55分に北鎌倉駅に到着する.すでに大半の参加者が集まっている.平日のためか,天気が良いのに駅前の観光客はやや少な目である.
 10時15分,定刻より15分遅れで歩き出す.
 駅前広場から横断歩道を渡る.目の前の交番前から,円覚寺の石垣に沿うように造られている枝道を進む.私が明治22年に横須賀線が開通した頃の話や,円覚寺境内を横切るように横須賀線が造られたことなどを放している間に,2人ばかりがドンドン先へ行ってしまう.私は,心の中で,
 「彼女らは,案内人もなしに,一体,何処へ行くつもりなのだろうか・・・?」
と不思議な気分になる.一瞬,勝手にしろ,放っておこうかと,意地悪なことを思いつくが,すぐにまずいなと思って呼び止める.

<北鎌倉駅に集合>

■東慶寺
 10時20分,今日最初の訪問場所である東慶寺に到着する.10時45分まで自由見学時間とする.
 境内の新緑がとても綺麗だが,花の時期は過ぎているのか,残念ながら,これといった花は咲いていない.訪れる観光客も繁忙期に比較すると随分と少な目である.
 私はたまたま近くにいる仲間達と,覚山尼,用堂尼,天秀尼の墓地辺りを中心にして,暫くの間,ボンヤリとした時間を過ごす.
 覚山尼は北条時宗の妻,用堂尼は後醍醐天皇の皇女,そして天秀尼は豊臣秀頼の娘,後に千姫の養女になった方である.私は境内にある松ヶ岡宝蔵の展示物を見たいという衝動の駆られるが,今日は時間がないので諦める.
 集合時間の10時45分頃,境内入り口付近に戻る.
 定刻までに,集合場所に戻ったメンバーは約半数.5分以上過ぎて,やっと大半のメンバーが戻っている.でも定刻を10分近く過ぎても,まだ1人が戻ってこない.どこへ行ってしまったのだろうかと心配になるが,結局は,お一人だけ先に進んで,浄智寺近くに居ることが分かった.
 「何時も,出発前に,必ず人数確認をしているのに・・・どうして,人数確認をしていることが分かっていないんだろう・・・」
と,私は内心で悲しくなる.
  


<東慶寺>

■天柱峰
 10時55分,東慶寺を出発する.自動車の往来が激しい鎌倉街道に沿って,東慶寺まで歩く.ここから,裏大仏ハイキングコースに入る.先に歩き出してしまった1人とも,ここで合流する.浄智寺の境内に沿って,暫くの間,南へ進む.境内の端に到着すると,階段が現れる.この階段を登りきると,いよいよ山道になる.鬱蒼とした新緑が山道を囲んでいる.
 暫くの間,尾根沿いのハイキングコースを登り続ける.そして,11時15分に天柱峰に到着する.
 天柱峰という名称は,浄智寺に在住していた中国元代の僧,竺仙梵僊が命名したものといわれている.山頂には,この僧が書いたものといわれる石碑が立っている. ここで,ほんの数分,休憩を取る.

<甘露の井(浄智寺):ここから裏大仏ハイキングコースが始まる>

<秘境の瓜ヶ谷ヤグラ群>

■夏草が繁茂し始めた枝道
 天柱峰を歩き出して,最初の鞍部から枝道に入る.もう,踏み跡のような道は,かなり繁茂し始めた夏草に覆われていて,かなり不明瞭である.幸いなことに,未だ,あのしつこく寄ってくる蚊やアブは出ていない.鞍部から枝尾根に出る.ここで,小さな祠のある踏み跡道と合流する.さらに西に向かうと,今度は西南西の方向に踏み跡のような空間が続く.
 この空間をほんの数メートル進むと,崖と呼んでも良いほどの急な下り坂になる.小さな砂砂利の滑りやすい坂である.私はどうしようかと少々迷うが,予め準備してきた登山用のロープを摂りだして,坂の上に生えている大きな木の幹にスリングを巻き付け,そこに安全環付きカラビナを取り付け,30メートルのロープを垂らす.そして,坂の途中の大きな木に支店を設ける.さらに,坂下の木にロープの末端を縛り付ける.
 1人1人順番に,このロープに掴まって下ってもらう.平素,お付き合いしている山仲間と違って,何かにつけて勝手が違うので,困惑するが,とにかく安全第一に,少しずつ降りて貰う.
 全員が降りてから,ロープを撤収する.気を利かせたつもりで,仲間の何人かがロープをたぐり寄せたり,纏めたりしてくれるが,これはルール違反.他人の登山用具にみだりに触るのは御法度である.
 「でも,まあ,この人達は山のルールを知らないから仕方がないな・・・家に帰ったらもう一度仕舞い直そう」
と思いながら,
 「有り難う」
をいう.

■瓜ヶ谷ヤグラ群
 急坂を下り終えると,鎌倉市指定史跡の瓜ヶ谷ヤグラ群がある.一同にその辺りに絶対に触らないように注意をしながら,入り口付近から中を覗かせて貰う.5穴あるヤグラ群の中で一番大きなヤグラ,「地蔵ヤグラ」には,丸彫りの地蔵菩薩像がある.周囲の壁には,鳥居形,五輪塔などの彫刻が施されている.
 なお,ここは某氏の私有地内だと伺っている.迷惑を掛けないように早々に立ち去る.
 瓜ヶ谷ヤグラ群を少し下ると,小さな谷戸に出る.谷戸には長閑な田園地帯が広がっている.田園地帯を周回するあぜ道を辿る.もう10年以上も前になるだろうか.大きな台風で,この辺りの山地で地滑りがあった.この地滑りのために,葛原ヶ岡神社から,この谷戸に降りられる道が通れなくなってしまった.その後,通れなくなった道は,繁茂する草木に埋もれてしまった.
 
<瓜ヶ谷ヤグラ:ボケてしまった>           <緑豊かな谷戸を行く>

<山ノ内から台峯緑地へ>

■山ノ内の見晴し

 北鎌倉から山ノ内に出る自動車道路に出る.この自動車道路を辿って,坂を登りながら南に向かう.
 11時50分,山ノ内配水場に到着する.ここから右折して北鎌倉方面に向かう尾根道に入る.この道は,この辺りに住む人達の生活道路でもある.
 やがて,見晴の良い場所に到着する.切り株を並べた椅子が置いてある.畑の向こうに新緑が鮮やかな六国見山が見えている.
 「あの山からの展望は良さそうですね・・」
とどなたかが私に質問する.
 「ええ,とても景色が良い所ですよ・・・その内に,皆さんをご案内しますよ・・」
と答える.六国見山の標高は147メートル.鎌倉では大平山,十王岩に続いて,3番目に高い山である.安房,上総,下総,武蔵,相模,伊豆の6カ国が一望できる所である.

■新展望台で昼食
 見晴の良い所をノンビリと歩く.やがて三叉路に到着する.右手に進むと,北鎌倉駅前に出る.左側の道を進むと台峰緑地の核心部に通じる.そのまま進めば,北鎌倉女学園のグラウンドに到着する.私達はグラウンドの手前から,小さな土手を越えて尾根沿いの広場に出る.ここは畠だった所である.広さは500~600平方メートルもあるだろうか.あるいは,もっと広いかもしれない.目の前には六国見山が,さきほどより一層大きく見えている.右手には勝上嶽,その手前には,先ほど登ってきた裏大仏ハイキングコースの尾根が見えている.
 見晴の良い高台には,太い丸太を輪切りにしたベンチが円形に置かれている.私達は,このベンチを中心に車座になって,昼食を摂ることにする.まだ,トンビ達には,この場所が知られていないらしくて,トンビに煩く付きまとわれることもなく,気楽に食事を楽しむことができる.
 微風が絶えず吹き抜けている.涼しい.
 私達は,ノンビリと昼食を楽しむ.
                             (つづく)

「五十三次洛遊会」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e15f6b0786e8b5775343bcea225f201c
「五十三次洛遊会」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f55f4511790b3057be1989600bb2f1a0
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5a70e421a98f346951629bcf767a4c47
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
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