中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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新緑の鎌倉:二大公園を巡ぐ(2)

2009年05月17日 10時39分16秒 | 鎌倉あれこれ

                    <佐助稲荷>

          新緑の鎌倉:二大公園を巡る(2)
           <鎌倉中央公園:源氏山公園>
           (五十三次洛遊会第5回例会)
          2009年5月14日(木)(つづき)

(つづき)

<台峯緑地を行く>

■谷戸に踏み込む

 昼食を終えた私達は,12時37分に新展望台を出発する.
 往路を少し戻って,山ノ内の見晴台の少し手前で右折して,枝尾根を下る.ところどころに急な下り坂がある.また,道の至る所に木の根が露出していて,典型的な山道になっている.私は,
 「絶対に頑張るな・・・足許に注意して,ユックリ歩いてくれ.トラバース道で,草付きを踏まないで下さい・・」
とかなりしつこく注進する.内心では,
 「山へばかり行っていると,どうも心配性が過ぎるようになるのかな・・・」
とも思っている.
 一方,参加者の一部には,「頑張れ!」と言われると思っていた方も居られるらしくて,「頑張らないで・・」と私に言われて戸惑って居られる方も居るようである.

<急坂を下る:ちょっと腰が引けてるかな?>

■谷戸の池
 谷戸は深い緑に覆われている.つい先日,満開の山桜を楽しんだ谷も,今は,香しい新緑の季節を迎えている.枝尾根から谷戸の右岸沿いのトラバース道を下る.やがて南東から続く谷戸と合流する.谷の底は,雑草が生え茂る湿地帯になっている.私達は湿地帯の右岸沿いの濡れた道を下り続ける.谷間からはウグイスやコジュケイの啼き声が絶えず聞こえてくる.
 12時55分,低湿地の凹地が広がって,私達は谷戸の池湖畔に到着する.2週間ほど前に,ここを通過したときに比較すると,随分,夏草が深くなっている.数人ずつ湖畔から谷戸の池を覗いて貰う.
 私が知っている範囲では,鎌倉には二つの谷戸の池がある.今,私達が訪れている谷戸の池の特徴は,人里離れた所にある,山桜と湿地の中の池である.もう一方の谷戸の池は玉縄にある.こちらの谷戸の池は住宅地のど真ん中にある桜と金網で管理された池.どちらの谷戸の池もそれぞれ特徴があって面白い.

<谷戸の池>

■山崎小学校
 谷戸の池から,暫くの間,右岸沿いに谷間を下る.途中から左折して,排水溝の蓋の上を歩いて,左岸に渡る.途中,人の背の2倍ほどもある竹のトンネルを潜る.
 左岸沿いに下り続ける.やがて,子ども達の元気な声が聞こえてくる.山道を抜けると,右手に山崎小学校がある.丁度,休み時間らしく,庭で大勢の子ども達が遊んでいる.子どもは何時見ても可愛い.
 道路を挟んで小学校と反対側に魯山人窯跡がある.その手前で左折して小さな谷戸に入る.ここには,山崎小学校の学童が世話をしている菜園が広がっている.私達は,ここで数分の休憩を取る.

<鎌倉中央公園>

■三浦アルプスシミュレーション

 菜園の縁沿いに進んで,中央公園との間にある尾根に向かって,急坂を登る.坂の入口は夏草が大きく繁茂している.木の枝や夏草を掻き分けるようにして登り続ける.ザレた急坂が続く.そして,間もなく尾根道に合流する.
 この急坂をコースの中に入れた目的は,この辺りの地形が三浦アルプスに良く似ているからである.近々予定されている三浦アルプス行の疑似体験をするのに最適な場所だと思っている.

<鎌倉中央公園地図>

■鎌倉中央公園
 尾根道から,反対側の斜面を下るトラバース道に入る.ここで,急な斜面に沿いの登山道を体験することが,このコースを通る目的である.
 最後に,短いけれども急な下り坂を降りて,鎌倉中央公園山崎口から公園に入る.多目的広場にある小屋で休憩を取るつもりだったが,肝心の小屋が,どこかのグループに占有されている.そこで,私達は,急遽,疎林広場で休憩を取ることにする.
 広場から曲がりくねった階段を登って,疎林広場に出る.辺りには誰も居ない.私達は,ベンチに座り込んで,暫くの間,休憩を取る.陽ざしがやや強いが,暑くも寒くもなく,とても心地よい.辺りからウグイスの鳴き声が聞こえてくる.
 ベンチに座り込んだ皆の顔には,疲労の色が見えている.私は,今日予定しているコースの最後の部分は省略しようと決める.

<疎林公園にて>

<佐助稲荷へ>

■梶原のコンビニ

 疎林広場を一回りして,池の方に下る.途中,公園を散策する人,2~3人とすれ違うが,公園全体は閑散としている.広い公園を一回りするのは時間が掛かるので,そろそろ公園を出ようかと思う.
 14時02分,鎌倉中央公園入口から寺分3丁目の住宅地に出る.
 ここから山ノ上ロータリーを経由して,梶原に下る.
 歩いている内に,何となく蒸し暑さを感じ始める.梶原のコンビニで休憩.大半の方々がコンビニで氷菓を買い求める.私もついついアイス最中を購入してしまう.

<コンビニでアイスクリーム>

■緑陰の散策路
 梶原から鎌倉消化器病クリニック脇の路地を登る.程なくグリーンハイツに到着する.団地の縁を回り込んで,桔梗山の山道に入る.ここからは,素晴らしい緑陰の道が続く.少々ヤブが煩いが,程なく裏大仏ハイキングコースに出る.

<緑陰の散策路が続く>

■自然の階段
 裏大仏ハイキングコースにでる.これまでの枝道に比較すると,まるで銀座通りに出たよな安堵感が漂う.
 大きな木の根が,自然の階段になっている場所を下って,最初の分岐を左折.さらに急な坂道を下って佐助稲荷に到着する.

<裏大分ハイキングコースから佐助稲荷の急坂を下る>

■佐助稲荷
 鬱蒼とした木立に囲まれた境内である.仲間の中には,今回初めてここを訪れた方々も多いようである.
 ここは観光客にも馴染みのある所らしくて,かなり多くの観光客が訪れている.
 社務所の前の広場で,休憩を取る.かなりの方々が,少々草臥れ気味のようである.

<佐助稲荷の参道>

<銭洗弁天>

■古い参道を辿って銭洗弁天へ

 15時10分,佐助稲荷を出発する.石段の長い山道を下る.山道には沢山の鳥居と昇り旗が並んでいる.昇り旗の赤い色が周囲の木々の緑と不思議に調和している.
 閑静な住宅地を抜ける路地に入る.途中から左折して,宇賀福神社(銭洗い弁天)に通じる古い参道に入る.登り坂の参道は,閑静な住宅地の中を,ジグザグに曲がりながら続く.
 15時18分,私達は銭洗弁天に到着する.

<銭洗弁天で銭を洗う> 

■弁天様を拝む
 15時45分まで,銭洗弁財天宇賀福神社(略して銭洗弁天)天境内で自由行動とする.
 祭神は,本宮が市杵島姫命,奥宮が弁財天である.1185年(文治元年),巳の月巳の日,源頼朝に夢枕に宇賀福神が立つ.そして,「西北の仙境に湧きだしている霊水で神仏を祀れば,国内は平温になる」と告げられる.源頼朝はお告げ通りに泉を発見して,宇賀福神を祀ったといわれる(鎌倉商工会議所,2009,pp.114-115).
 暫くの間,休憩所で休んだ後,私は近くにいた仲間数名を,弁天が祀ってある奥宮まで案内する.休憩所裏手から,階段を登る.階段が突き当たった所の崖下に小さな池がある.その池からさらに数段階段を登ると奥宮の前に出る.
 「なるほど・・・ここまで来て拝まないと,銭洗弁天に来た意味が薄れるな・・」
と独り言を言っている.

<銭洗い弁天を拝む>

■グループ行動に幼さが残る
 お参りを済ませて,集合時間5分前に,元の場所に戻る.
 すると,残りの同行者の姿がない.どうしたんだろうと不安になる.どうやら,休憩所に私達の姿が見えなかったので,先に行ってしまったのではないかと勘違いしたようである.そして,トンネルの方まで探しに行ってしまったらしい.私は内心で呆れている.
 「集合場所と時間をチャンと伝えているのに・・・それに,何時も出発するときに人数をチャンと数えて居るではないか・・それにもかかわらず,不安になって動き回ってしまうとは・・まるで,迷子になった子どものようだぞ(失礼!)」
 程なく,消えていた仲間も,集合場所に戻ってくる.こんな一寸したことでも,すぐに,平素行動を共にしている山仲間と,ついつい比較してしまう.
 グループ行動で一番困るのは,集合時間と場所を明示しているのに,パニックって,勝手に動き出してしまうことである.私がお付き合いしている山仲間では,こんなことは絶対に起きないのだが・・・
 街中の銭洗弁天だったから良かったものの,もし山の中で,このような行動を取ったら,取り返しの付かない事故につながる可能性がある.こんなことを連想するだけで空恐ろしくなる.この点,当グループには,まだまだグループとしての幼なっぽさが残っているなと実感する.

                              (つづく)
[参考文献]
鎌倉商工会議所(監),2009『鎌倉観光文化検定公式テキストブック』鎌倉春秋社
小林伸男,1994『神奈川ぶらりいウオーキング』神奈川図書

「五十三次洛遊会」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7a8ddf34d9f3df358e83e025ffb73985
「五十三次洛遊会」の次回の記事
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