<尊仏山荘のミー君>
丹沢:塔ノ岳:山猫山荘ネコ談義
2009年12月16日(水)
[塔ノ岳のつづき]
■「ネコのS」さんが登ってこない
9時40分頃,塔ノ岳山頂の尊仏山荘にお邪魔する.
尊仏山荘というよりは,今の私には「山猫山荘」と言った方が,何となくスッキリする・・・が,数ヶ月前に,オーナーのHさんに,
「・・・これから私のブログでは,尊仏山荘を改名して山猫山荘にしますよ・・・」
と冗談を言ったら,
「トンデモナイ・・・由緒ある尊仏山荘の名前は残してくださいよ・・」
と言われてしまう.
まあ,それもそうだろう.そこで,尊仏山荘の横に建っている物置小屋を,仮に「山猫御殿」と命名することで妥協しよう.
冬場になると,わがミー君は,山猫御殿2階の窓辺に寝ころんで居眠りをしていることが多い.ここは日の光がたっぷり射し込むので,居心地がよいのだろう.
私は,尊仏山荘に入る前に,山猫御殿の2階を見上げて,そこのミー君が居ないことを確かめる.
山荘に入る.
今日の小屋番は,ミー君の忠実なシモベ,Oさんである.でも,ミー君の姿がない.
私が,
「・・今日はミー君居ないんですか・・?」
と伺う前に,Oさんが,
「みゃ~や・・・お出で・・」
と声を掛ける.すると番台の下から眠そうな顔をしたミー君がノッソリと現れる.そして,バケツに首を突っ込んで,水をヒタヒタと飲んでから,土間でボンヤリとしている.
暫くの間,ネコ談義が続く.
この頃,「ネコのSさん」(以下Sさん)は,体調が思わしくないらしくて,塔ノ岳へ登ってこないとのことである.Sさんが居ないと,ミー君の首輪が新調されないので,ミー君は,以前と同じ首輪を付けたままになっている.たまたま居合わせたご常連が,
「・・・Sさんに新しい首輪を送ってもらわなければ・・・」
と茶々を入れる.
■どうも馴染めないWINDIOWS 7
話題は,新しいOS,WINDIWS 7 に移る.
実は,私も,つい先日,WINDOWS 7の新機種を購入したばかりだが,XPに馴れてしまった私には,どうも使い勝手が悪くて困っている.それに,これまでXPに載せていたソフトウエアが,スッキリ移植できなくて,ついつい古いXP機を使ってしまう.特にOUTLOOKの移行が面倒くさくて,ついつい古いPCでメールのやりとりをしてしまうので,埒があかない.
ご常連の方も,WINDOWS 7に,私と同じような戸惑いがあるようで,ついつい話が長くなる.ただ,私自身,まだ殆ど使い込んでいないので,なかなか話題に付いていけない.
※写真を載せようかと思ったが,セキュリティ確保のため中止.
■自称ベテラン氏
ミー君を横目に眺めながら,次は「自称ベテラン氏」の話題になる.
以前,私が長靴を履いて塔ノ岳に登っていたときに,たまたま出会った自称塔ノ岳ご常連(・・といっても私はこの方に出会ったことがないが・・・),
「・・山を甘く見ない方がよいですよ.長靴では危険ですよ・・」
と注意されたことを話す.すると,何時も長靴で登って居られる小屋番が,
「へえ・・そうでしたか.そういう自称ベテラン氏が一番危ないんですよ・・」
と笑う.
某小屋番の話だと,50歳代後半の方が一番危ないという(ただし,真偽のほどは分からない).その理由は,過去の自分の経験を過信して,今でも若い頃と同じように頑張ってしまう.その結果,あえなく破綻するという.それが,60歳代後半に達すると,自分の身の程も十分分かるようになるので,50歳代よりは安全になるという.
話は逸れるが,ガイドが安全を確保しているツアー登山だけに参加して,わがままを言いながら過ごしている方々が,ベテランになったつもりになるのが怖いと言っている.
私は我が身を振り返って,山に対して常に謙虚でありたいと自戒する.
■お門違いな忠告
話題が逸れるが,ここ2~3ヶ月の間に,私は2回も,
「・・・体力に過信して山ばかり登らない方が良いですよ・・・命取りになりますよ」
と同じ忠告を受ける.
最初の忠告は,某氏の法事で,久々に会った知人から,2回目の忠告は,久々に某学会で会った方からである.お二人とも,山には全く縁がなく,少々メタボで,中性脂肪,糖尿病,高血圧,コンドロイチン等々の話題ばかりの方々である.お二人とも,数種類の常備薬を飲んでいる.
その内のお一人は,私の直ぐ脇で,プカプカとタバコを飲み,さらに煽るように酒杯を重ねながら,私に諭す.
「・・・冗談じゃない! お前さんこそ,10年もすれば,肺に穴が開くぞ・・その内に膵臓ガンで死ぬぞ」
と悪態をつきたくなる.
私にしてみれば,確かにご忠告は有り難いが,平素,体調には,細心の注意を払っているつもりだし,年に1回,わざわざ1泊2日の人間ドックで,健康状態をチェックしている.それに,3年以上も登山学校に通って,安全に登山をするように心掛けているつもりである.
その結果もあって,山から健康を頂戴しているといっても過言ではない.
山の有り難さを知らないで,若い頃の不摂生から,コレステロールだ,中性脂肪だ,糖尿だと話題にしている方々からの忠告など聞きたくない.
「・・・あなた方には,言われたくないよ・・」
というのが本音である.
そういえば,平素,山で出会う知人や,山の仲間からそんな忠告を受けたことは一度もない.
もう一度言いたい.頭ごなしに「中高年の登山は危険だ」と決めつけないでいただきたい.そんなことを言うのなら,毎晩深酒を飲んで,タバコを吸い続ける方が,ずっと危険ですぞ!
私に山が危ないと注意するのは,ご自分が深酒,タバコ,運動不足をクリアしてからにしなさいよ! それなら,貴方の忠告に耳を傾けますよ.
■無理な追い越し何が楽しいの?
そんなことを話している内に,山に馴染みのない「中高年の方々の登山流儀」が話題になる.
ご常連氏が,
「・・・私がゆっくり歩いていると,大汗をかいて,わざわざ私を追い越していく中高年の登山者が多いですよ.でも,直ぐ先で休憩を取っている.彼を追い越していくと,また,わざわざ私を追い越して,また休憩ですよ.その内に,見えなくなっちゃうんです・・・・」
と言う.
実は,私も,再三,同じような経験をしている.特に,堀山の家から花立山荘の間の急坂で,わざわざ私を追い越して行くが,その後,一向に山頂に現れない方々が,かなり多い.山は力まず,脂汗をかかず,「はあはあ」荒い息をせずに,静かに,静かに,努力しないでマイペースで登る・・・これが極意で,健康に良い登り方なのだ.こんなことは,足繁く塔ノ岳に登っている人なら,だれでも心得ていることである.それに,一見しただけで,このご常連氏や私が年輩者なことは分かるはずだ.こんな年輩者を追い越して,何が楽しいのだろうと不思議になる.
■登山回数など恥ずかしくて言えない
その内に,塔ノ岳に,何回登ったかの回数が話題となる.ご常連氏が,
「・・・FHさんも,もう10年ぐらい,塔へ登っているでしょう・・」
と私に問いかける.
「そうですね・・・まあ,10年は登っていますね・・」
「すると,延べで何回ぐらいになるかな・・・」
「余りよく分からないけれども・・・・まあ,500回ぐらいは登っているでしょう・・」
すると,Oさんが,
「・・・でも,記録は取っているんでしょう・・・」
と私に質問する.
「ええ,勿論,日記に付けています.はじめから丹念に数えれば分かりますよ・・・年に50~60回として,10年で約500回は固いかな・・・?」
ご常連氏が,
「・・私は16年ほど通っています.年に70回ぐらいかな・・・でも,70回では恥ずかしい.言うのは止めましょう・・・ハズカシイ!」
私も同感である.年に300回以上も登ってくる人が何人もいる.せめて,年に100回か150回程度登っていないと,恥ずかしくて,回数などとても言えたものではない.
とはいえ,暇になったら(何時でも暇だが・・・),過去の日記をひっくり返して,何回,塔ノ岳に登っているか数えてみたい.
2009年12月17日(木).
[病院通い]
■気後れする病院の待合室
昨日に較べると,相変わらず雲が多いものの,朝から日が射していて,良い天気である.残念.今日,丹沢へ登ったら,富士山も良く見えるだろうに・・・・
私は,かねてから申し込んでいた肺炎球菌ワクチンを接種して貰うために,この所,掛かり付けになっている某病院を訪れる.
こんなことを言うと,叱られるかも知れないが,病院の待合室は,一目見て体の具合の悪そうな高齢者で一杯だった.何時も塔ノ岳でお会いする同年齢の方々に比較すると,驚くほどの違いである.私はシオシオと,空いている椅子に座って,順番を待つ.
その間に,病院から渡された質問状に記入して,体温を測定する.今朝の私の体温は36.2℃.ちょっと低いのかな? 普段,体温は測定したことがないので,高いのか,低いのか,自分では良く分からない.
30分ほど待って,医師の問診を受ける.つい先日,急性胃炎でお世話になったばかりの医師である.急性胃炎のときに撮影した胃の写真を眺めながら,
「・・・今の体温は36.2℃ですね.では,予防注射を受けて下さい・・・」
と私と看護士に指示する.
■肺炎球菌ワクチン接種
「・・・このワクチンの有効期間は5年間です.次回,同じワクチンを注射する場合は,5年程度,十分,時間を空けて受けて下さい.間が短いと副作用が強く出ることがあります・・」
と注意を受ける.
このワクチンの接種料金を,ここで明かすわけにはいかないが,決して安くはない.
健康を維持するには随分とお金がかかるなというのが実感である.
実は,来週,火曜日(12月22日)にも,1週間前(12月15日)に受けた健康診断の結果を聞きに,また,この病院を訪れなければならない.
ここ1週間は,山へ出掛ける回数よりも,病院に出掛ける回数の方が多い.困ったものだ!
平素,病院とは全くと言って良いほど無関係だった私だが,馬齢を重ねるにつれて,医師や歯科医師を訪れることが多くなってきた.
勿論,今の私は後期高齢者として支払っている保険料の×分の1程度しか保険のお世話になっていないが,それでも年々増える一方である.年は取りたくないなと実感している次第である.
■野暮用で鎌倉駅前へ
ワクチン接種は,小一時間で終わった.
「・・・今日は激しい運動をしないで下さい・・・」
と注意を受けて,病院を出る.
その足で,野暮用をこなすために,鎌倉駅前まで行くつもりである.
少々寒いが天気は上々である.私は,梶原くんだりから鎌倉駅まで約2~3キロの道のりを歩くのは激しい運動とは言わないだろうと勝手に判断する.そして,バスに乗らずに,源氏山を登り下りして鎌倉駅前に向かう.
途中,源氏山公園は,相変わらず沢山の観光客が訪れている.公園の紅葉は,まだ,まだ,綺麗である.
鎌倉駅に出る.相変わらず沢山の観光客で賑わっている.鎌倉駅西口から,20~30人の外国人観光客が一団となって,小町通の方へ移動している.ツアーリーダーらしい外国人がKAMAKURA TOUR と書いてある緑色の旗を持っている.すれ違いざまに外国人の会話から,
「・・・スゥキヤァキー,オスゥシィ~,ゲイシャ,・・・」
などという単語が聞こえてくる.
「おい,おい,・・・鎌倉まで来て,すき焼き,お寿司,ゲイシャなんて,あんた方,鎌倉ってどんな街か,少しは予習したんかね・・・」
私は心の中で,彼らを罵倒する.
でも,直ぐに反省する.そういえば,今年,ツブカル山へ登ったとき,私はモロッコについて,何も予習せずに出掛けたなあ~・・・人のことをとやかく言えた義理かよ・・・
今度は自分が恥ずかしくなる.
■日向ぼっこと昼寝
15時頃に用事を済ませて駅前に戻る.
目の前に停まっている梶原行のバスが,丁度,発車するところである.反射的にバスに乗り込む.勿論,帰路も歩いて帰っても良かったのだが・・・
バスも道路も案外空いている.
ノートを取りだして,あれこれメモを取っている内に,何時の間にか,バスは大仏前を通過している.観光客が下車した後のバス車内は,地元の人間が数名乗っているだけでガラガラになる.
15時30分頃帰宅する.
2階の書斎に戻る.
日がまだ高い.暖かい日射しが南のガラス戸から射し込んでいる.私は登山用のマットを引っ張り出して,日当たりに敷く.そして,マットの上に横になり,読みかけの「山と渓谷」1月号を取り出して広げる・・・が,直ぐに睡魔に襲われてうたた寝をしてしまう.
■マンネリ筋が良い水戸黄門
少々寒くなったので,自然に目が覚める.30~40分も寝ていたのだろうか.
テレビを点けると,東野栄二郎(この字で良いのかな?)の水戸黄門が半分ぐらい終わっていた.この番組の良いところは,毎回同じストーリーなので,どこから見出しても,話が分かることだ.
それにしても,うたた寝をしたのに,良く風邪を引かなかったな.反省!
■ミー君に会いに行きたいが・・・
「明日,天気なら,三浦アルプスへでも行こうかな・・・」
本当は,連続して塔ノ岳に登って,ミー君に会いたいのだが,1回塔ノ岳に行くと,交通費だけで3000円程掛かってしまう.
「・・年金暮らしのサンデー毎日氏には,結構大変なんだよ.だから,ミー君よ・・・お前に会いたいんだが,そうシゲシゲと通うわけには行かないんだよ・・・」
と,言いながら,暇な私は,もう明日の遊びを考えている.
「・・・ならば,三浦アルプスへでも行こうかな・・それとも鎌倉の天園で我慢するか・・」
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/599631b3b9a8b0ed631d8b6f49b84f98
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/82582a47c2005f95309fd99c965e9cf3
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c4cdc709599603cb722d694b303fd0b2
最新の画像[もっと見る]
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前
- 精密検査から戻って;長女が老夫婦を日比谷花壇大船フラワーセンターへ招待・・・ 4年前