<残雪の塔ノ岳山頂>
雪とシカと富士山とネコの丹沢:塔ノ岳(今年2回目)
(単独山行)
2010年1月17日(日)
■残雪期の冬山を想定して
冬至から3週間余り過ぎたこの頃は,夜明けの時間が大分早まったようだが,私が家を出る5時10分頃はまだ真っ暗で寒い.いくら塔ノ岳へ行こうと思っても,温かい寝床から起き上がるには,かなりの決心が要る.それでも,登山のための支度を整え終わる頃になると,やっと,絶対行くぞという気分になる.
暗い街を歩いて,大船から小田原経由で小田急沿線の渋沢へ出る.渋沢に到着するころには,夜もすっかり明けている.渋沢から大倉行の1番バスに乗車する.ご常連の韋駄天のTさん,三角髭のTさん,ご高齢のKさんなどの顔が揃う.何時もの日曜日に比較すると,乗客はやや少なめだが,それでも数名の立ち席が出る.
バスは7時頃,大倉に到着する.韋駄天のTさんは,すぐに塔ノ岳山頂を目指して歩き出す.Kさんも続いて出発する.私は,例によって,何となくモタモタしていて,同じバスに乗車していた大半の方々が出発してしまった,7時08分頃,漸く大倉から歩き出す. 三角髭のTさんは,どうやら山ノ塔に向かったようである.
山麓の登山道は適度に湿り気があって,とても歩きやすい.
今年,私は残雪期の雪山(高山)へ登りたいと思っている.そのための体力維持を目的にして,普段より2キログラムほど重くして,9キログラムのリュックを背負っている.リュックの中には軽アイゼン,予備用の手袋,フリースなどを新たに入れている.そして,片方の重さが1キログラムを超える堅底の登山靴を履いている.
■駒止茶屋まで1時間を切れない
歩き出してすぐに,息切れを感じる.これはまずいなと思って,体調が落ち着くまで,歩行速度を一段と抑える.
今は一番の厳冬期.薄着になって歩き出したので,ある程度歩きこまないと体が温まらない.
丹沢ベースを過ぎた頃,50歳代後半と思われる男性に追い越される.ところが私を追い越してから,この男性の歩行速度がだんだんと遅くなり始める.そして,観音茶屋のベンチにへたり込む.その後,二度とこの男性の姿は見掛けなかった.何で無理をしてこの老いぼれの私を追い越すのか訳が分からない.
高原の家への分岐で,K女史に追い付く.
「・・とりあえず,先に行かせて貰います・・」
と挨拶して,追い越させてもらう.
8時10分に駒止茶屋を通過する.歩き出してから1時間02分.1時間を2分も超過している.この分だと,山頂までの所要時間は,2時間25分前後かなと予測する.
駒止茶屋辺りから上には,日陰には先週火曜日から水曜日に掛けて降った雪が残っている.この分だと花立山荘から先には,かなりの残雪があるかもしれないと覚悟する.
<堀山の尾根からの富士山>
■素晴らしい富士山の眺望
やがて堀山の尾根に差し掛かる.今日は富士山がとてもよく見えている.私はどなたかが富士見台と命名した場所で,何枚かの富士山の写真をデジカメに収める.
辺りの空気はピリリと寒く引き締まっているが,何といっても周囲の眺望が素晴らしい.それに漸く辺り始めた日光がとても心地よい.私は,ラップタイムのことは,さて置いて,清々しい空気を胸一杯に吸い込みながらノンビリと歩き続ける.
■賑やかな堀山の家
やがて堀山の家手前の坂道に近づく.いつの間にか,初老の男性が後ろからヒタヒタと近づいてくる.私は彼に道を譲る.凄く健脚な人だなと感心していると,フイと居なくなる.「あれ!」と驚いて見回すと,彼は堀山の家に入っていた.
堀山の家には,ご常連と思われる方々が沢山集まっているようである.まだ,朝,早い時間なのに,笑い声が外まで聞こえている.
私は,小草平で富士山の写真を撮ってから,堀山の家を通過する.
<賑やかな堀山の家>
■登山道が整備され始めた
堀山の家を通過すると,私の前後には誰もいなくなる.なんだか寂しい気分になる. たった2キログラム重くしただけなのに,リュックの肩ひもが肩に食い込んで辛くなる.私はリュックの腰ベルトの位置を直してから,肩ひもの長さを調整しなおす. 岩礫が転がるガレ道を通過して,長い階段道になる.階段道の始まる箇所の整備が終わって,随分と歩きやすくなっている.戸沢分岐直前の浸食された階段道をかなり整備されて歩きやすくなっている.
<整備された階段道>
■萱場平
8時47分,萱場平を通過する.少しの残雪がある.今は萱場平の泥が凍結しているが,帰り頃になると多分融けだして大変だろうと思う.
<残雪の萱場平>
■後7分,後7分・・・
リュックが重く,登山靴も重いが,案外,調子よく登り続ける.やがて,花立山荘手前の長い階段の下に到着する.私は,この階段を登るのに7分掛ることが分かっている.私は階段の上を見上げないようにして,頭の中で,
「あと7分の辛抱・・あと7分の辛抱・・」
と自分に言い聞かせながら登り続ける.そして,9時09分,花立山荘を通過する.山荘の前からも富士山が良く見えている.そこで,ここでも富士山の写真を撮る.
■花立山からの富士山と南アルプス
9時19分,花立場(別名;花立山)に到着する.この辺りから風景が一変して,残雪の冬景色になる.この辺りから金冷シに至る尾根道は,踏み固められた雪がビッシリ.歩くたびにキュッキュッと音を立てる.
雪道は結構滑りやすい.金冷シ手前にある2か所の小さな下り坂は結構怖い.
<花立山からの富士山と南アルプス>
<南アルプス遠望:こんなに透明な空気を通して見えることは冬でも滅多にない>
■残雪が滑りやすい
9時28分,金冷シを通過する.残雪がさらに多くなる.
金冷シを通過して最初の長い階段を登る.体調が回復しているので,全く疲労感はないが,足元の残雪が歩行速度を阻害する.こんなところで転倒して怪我をするのも馬鹿馬鹿しいので,ユックリ慎重に登り続ける.最初の長い坂を登り切ったところで,下山してくる韋駄天のTさんとすれ違う.
「先週の雪の日の翌日,登られましたか?」
とTさんに伺う.
「ええ・・毎日登っています」
「雪景色いかがでしたか?」
「先週の水曜日でしたね.この辺りの積雪は10センチほどでしたよ・・」
「雪景色・・綺麗でしたでしょうね」
実は,先週の水曜日は,私も塔ノ岳に登りたかった.でも,他のグループと藤沢七福神巡りの約束があって,肝心の丹沢の雪景色を堪能することができなかった.
<残雪の登山道>
■素晴らしい眺望の塔ノ岳山頂
9時44分,塔ノ岳山頂に到着する.今回の大倉から山頂までの所要時間は2時間36分と振るわない.でも,この残雪と,何時もより若干重いリュックを背負っての記録だから,まあこんなものだろうと納得する.
山頂からの眺望は,この冬最高である.
真っ白な残雪に覆われた山頂から富士山や南アルプスの写真を何枚も撮る.素晴らしい眺望を見ていると疲れなど吹っ飛んでしまう.
<シカと富士山>
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.今日の小屋番はオーナーのHさんと,ネコのOさんの二人.300円也のお茶を所望する.山頂の気温はマイナス4.4℃.今朝の冷え込みに比較すると案外温かである.
お茶を飲みながら,外を見ていると,山頂に屯す人がだんだんと増えてくる.その割には,山荘に入ってくる人数は少ない.
Hさんと雑談.
「そろそろ,長靴を履いて登っても良い時期ですね・・」
雑談を続けていても,一向にネコのミー君が現れない.折角,ここまで来たのだからミー君の写真を撮りたいなと,内心では思っているが,ネコの天敵(?)と称される方が居られるので,ミー君を呼んでもらうのも気が引ける.丁度その時,Oさんが,
「FHさん・・今日はネコの写真,撮らなくていいんですか・・?」
と言いながら,奥の部屋からミー君を抱きかかえてくる.そしてポンと椅子の上に置く.ミー君は,ちょっと不機嫌.良い気分で寝ていたところを,急に起こされたのだろうか.まずは,バケツに首を突っ込んで,水をピシャピシャと飲み続ける.その後,大あくびをしながら背伸びをする.
「ミー君,ちょっと痩せてスマートになったんじゃないですか?」
「そう・・ダイエットしているんですよ」
と,Oさんが答える.
私は,ネコの写真を何枚か撮る.ついでに,Oさんとネコのツーショットも1枚撮る.
そうこうしている内に,同じバスに乗り合わせたK女史が山荘に到着する.山荘ないが賑やかになる.
<Oさんと,ちょっと迷惑顔のミー君>
■足許に注意ししながら下山
10時13分,K女史と入れ替わるようにして,尊仏山荘を出発.下山を開始する.
軽アイゼンを装着するかどうかで迷ったが,今回はアイゼンなしで下山することにする.その代わりに,花立場までは,きわめて慎重に,一歩,一歩,時間をかけて下山し続ける.その間,次から次へと登ってくる登山客とすれ違う.
何時もならば,2~3人の知人とすれ違うが,今日は全く知人とは会わないまま,予定通り12時31分にバス停大倉に到着する.
大倉付近で,
「ミー君だけがネコじゃない! 俺もネコだぞ!」
というような顔をして,私をジッと見ているネコがいる.
「そうかい,そうかい・・・そんならお前の写真も撮るよ・・」
と独り言を言いながら,このネコの写真を撮る.
「でも,どう贔屓目に見ても,ミー君の方が可愛いな・・」
そういえば,克董窯の可愛いネコに,ここ1~2年会っていない.元気なのだろうか.少々心配になる.
大倉から渋沢,小田原経由で,14時30 分,無事,帰宅する.
<俺もネコだぞ!>
[ラップタイム]
7:08 大倉歩き出し
7:28 観音茶屋
7:43 見晴茶屋
8:10 駒止茶屋
8:28 堀山の家
9:09 花立山荘
9:28 金冷シ
9:44 塔ノ岳山頂 着
==================================
10:13 塔ノ岳山頂 発(-4.4℃)
10:35 金冷シ
10:48 花立山荘
11:22 堀山の家
11:38 駒止茶屋
12:02 見晴茶屋
12:13 観音茶屋
12:31 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:08
塔ノ岳 着 9:44
(所要時間) 2時間36分(2.60h)
登攀速度 1269m/2.60h=488.1m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:13
大倉 着 12:31
(所要時間) 2時間18分(2.30h)
下降速度 1269m/2.30h=551.7m/h
(おわり
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/fda04843c18de7a36e8e5c533ef3aa6a
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/21a7c13d6a8efb766c05b14db4bda804
「塔ノ岳」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8d3187bac441caa012be78b11264357b
雪とシカと富士山とネコの丹沢:塔ノ岳(今年2回目)
(単独山行)
2010年1月17日(日)
■残雪期の冬山を想定して
冬至から3週間余り過ぎたこの頃は,夜明けの時間が大分早まったようだが,私が家を出る5時10分頃はまだ真っ暗で寒い.いくら塔ノ岳へ行こうと思っても,温かい寝床から起き上がるには,かなりの決心が要る.それでも,登山のための支度を整え終わる頃になると,やっと,絶対行くぞという気分になる.
暗い街を歩いて,大船から小田原経由で小田急沿線の渋沢へ出る.渋沢に到着するころには,夜もすっかり明けている.渋沢から大倉行の1番バスに乗車する.ご常連の韋駄天のTさん,三角髭のTさん,ご高齢のKさんなどの顔が揃う.何時もの日曜日に比較すると,乗客はやや少なめだが,それでも数名の立ち席が出る.
バスは7時頃,大倉に到着する.韋駄天のTさんは,すぐに塔ノ岳山頂を目指して歩き出す.Kさんも続いて出発する.私は,例によって,何となくモタモタしていて,同じバスに乗車していた大半の方々が出発してしまった,7時08分頃,漸く大倉から歩き出す. 三角髭のTさんは,どうやら山ノ塔に向かったようである.
山麓の登山道は適度に湿り気があって,とても歩きやすい.
今年,私は残雪期の雪山(高山)へ登りたいと思っている.そのための体力維持を目的にして,普段より2キログラムほど重くして,9キログラムのリュックを背負っている.リュックの中には軽アイゼン,予備用の手袋,フリースなどを新たに入れている.そして,片方の重さが1キログラムを超える堅底の登山靴を履いている.
■駒止茶屋まで1時間を切れない
歩き出してすぐに,息切れを感じる.これはまずいなと思って,体調が落ち着くまで,歩行速度を一段と抑える.
今は一番の厳冬期.薄着になって歩き出したので,ある程度歩きこまないと体が温まらない.
丹沢ベースを過ぎた頃,50歳代後半と思われる男性に追い越される.ところが私を追い越してから,この男性の歩行速度がだんだんと遅くなり始める.そして,観音茶屋のベンチにへたり込む.その後,二度とこの男性の姿は見掛けなかった.何で無理をしてこの老いぼれの私を追い越すのか訳が分からない.
高原の家への分岐で,K女史に追い付く.
「・・とりあえず,先に行かせて貰います・・」
と挨拶して,追い越させてもらう.
8時10分に駒止茶屋を通過する.歩き出してから1時間02分.1時間を2分も超過している.この分だと,山頂までの所要時間は,2時間25分前後かなと予測する.
駒止茶屋辺りから上には,日陰には先週火曜日から水曜日に掛けて降った雪が残っている.この分だと花立山荘から先には,かなりの残雪があるかもしれないと覚悟する.
<堀山の尾根からの富士山>
■素晴らしい富士山の眺望
やがて堀山の尾根に差し掛かる.今日は富士山がとてもよく見えている.私はどなたかが富士見台と命名した場所で,何枚かの富士山の写真をデジカメに収める.
辺りの空気はピリリと寒く引き締まっているが,何といっても周囲の眺望が素晴らしい.それに漸く辺り始めた日光がとても心地よい.私は,ラップタイムのことは,さて置いて,清々しい空気を胸一杯に吸い込みながらノンビリと歩き続ける.
■賑やかな堀山の家
やがて堀山の家手前の坂道に近づく.いつの間にか,初老の男性が後ろからヒタヒタと近づいてくる.私は彼に道を譲る.凄く健脚な人だなと感心していると,フイと居なくなる.「あれ!」と驚いて見回すと,彼は堀山の家に入っていた.
堀山の家には,ご常連と思われる方々が沢山集まっているようである.まだ,朝,早い時間なのに,笑い声が外まで聞こえている.
私は,小草平で富士山の写真を撮ってから,堀山の家を通過する.
<賑やかな堀山の家>
■登山道が整備され始めた
堀山の家を通過すると,私の前後には誰もいなくなる.なんだか寂しい気分になる. たった2キログラム重くしただけなのに,リュックの肩ひもが肩に食い込んで辛くなる.私はリュックの腰ベルトの位置を直してから,肩ひもの長さを調整しなおす. 岩礫が転がるガレ道を通過して,長い階段道になる.階段道の始まる箇所の整備が終わって,随分と歩きやすくなっている.戸沢分岐直前の浸食された階段道をかなり整備されて歩きやすくなっている.
<整備された階段道>
■萱場平
8時47分,萱場平を通過する.少しの残雪がある.今は萱場平の泥が凍結しているが,帰り頃になると多分融けだして大変だろうと思う.
<残雪の萱場平>
■後7分,後7分・・・
リュックが重く,登山靴も重いが,案外,調子よく登り続ける.やがて,花立山荘手前の長い階段の下に到着する.私は,この階段を登るのに7分掛ることが分かっている.私は階段の上を見上げないようにして,頭の中で,
「あと7分の辛抱・・あと7分の辛抱・・」
と自分に言い聞かせながら登り続ける.そして,9時09分,花立山荘を通過する.山荘の前からも富士山が良く見えている.そこで,ここでも富士山の写真を撮る.
■花立山からの富士山と南アルプス
9時19分,花立場(別名;花立山)に到着する.この辺りから風景が一変して,残雪の冬景色になる.この辺りから金冷シに至る尾根道は,踏み固められた雪がビッシリ.歩くたびにキュッキュッと音を立てる.
雪道は結構滑りやすい.金冷シ手前にある2か所の小さな下り坂は結構怖い.
<花立山からの富士山と南アルプス>
<南アルプス遠望:こんなに透明な空気を通して見えることは冬でも滅多にない>
■残雪が滑りやすい
9時28分,金冷シを通過する.残雪がさらに多くなる.
金冷シを通過して最初の長い階段を登る.体調が回復しているので,全く疲労感はないが,足元の残雪が歩行速度を阻害する.こんなところで転倒して怪我をするのも馬鹿馬鹿しいので,ユックリ慎重に登り続ける.最初の長い坂を登り切ったところで,下山してくる韋駄天のTさんとすれ違う.
「先週の雪の日の翌日,登られましたか?」
とTさんに伺う.
「ええ・・毎日登っています」
「雪景色いかがでしたか?」
「先週の水曜日でしたね.この辺りの積雪は10センチほどでしたよ・・」
「雪景色・・綺麗でしたでしょうね」
実は,先週の水曜日は,私も塔ノ岳に登りたかった.でも,他のグループと藤沢七福神巡りの約束があって,肝心の丹沢の雪景色を堪能することができなかった.
<残雪の登山道>
■素晴らしい眺望の塔ノ岳山頂
9時44分,塔ノ岳山頂に到着する.今回の大倉から山頂までの所要時間は2時間36分と振るわない.でも,この残雪と,何時もより若干重いリュックを背負っての記録だから,まあこんなものだろうと納得する.
山頂からの眺望は,この冬最高である.
真っ白な残雪に覆われた山頂から富士山や南アルプスの写真を何枚も撮る.素晴らしい眺望を見ていると疲れなど吹っ飛んでしまう.
<シカと富士山>
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.今日の小屋番はオーナーのHさんと,ネコのOさんの二人.300円也のお茶を所望する.山頂の気温はマイナス4.4℃.今朝の冷え込みに比較すると案外温かである.
お茶を飲みながら,外を見ていると,山頂に屯す人がだんだんと増えてくる.その割には,山荘に入ってくる人数は少ない.
Hさんと雑談.
「そろそろ,長靴を履いて登っても良い時期ですね・・」
雑談を続けていても,一向にネコのミー君が現れない.折角,ここまで来たのだからミー君の写真を撮りたいなと,内心では思っているが,ネコの天敵(?)と称される方が居られるので,ミー君を呼んでもらうのも気が引ける.丁度その時,Oさんが,
「FHさん・・今日はネコの写真,撮らなくていいんですか・・?」
と言いながら,奥の部屋からミー君を抱きかかえてくる.そしてポンと椅子の上に置く.ミー君は,ちょっと不機嫌.良い気分で寝ていたところを,急に起こされたのだろうか.まずは,バケツに首を突っ込んで,水をピシャピシャと飲み続ける.その後,大あくびをしながら背伸びをする.
「ミー君,ちょっと痩せてスマートになったんじゃないですか?」
「そう・・ダイエットしているんですよ」
と,Oさんが答える.
私は,ネコの写真を何枚か撮る.ついでに,Oさんとネコのツーショットも1枚撮る.
そうこうしている内に,同じバスに乗り合わせたK女史が山荘に到着する.山荘ないが賑やかになる.
<Oさんと,ちょっと迷惑顔のミー君>
■足許に注意ししながら下山
10時13分,K女史と入れ替わるようにして,尊仏山荘を出発.下山を開始する.
軽アイゼンを装着するかどうかで迷ったが,今回はアイゼンなしで下山することにする.その代わりに,花立場までは,きわめて慎重に,一歩,一歩,時間をかけて下山し続ける.その間,次から次へと登ってくる登山客とすれ違う.
何時もならば,2~3人の知人とすれ違うが,今日は全く知人とは会わないまま,予定通り12時31分にバス停大倉に到着する.
大倉付近で,
「ミー君だけがネコじゃない! 俺もネコだぞ!」
というような顔をして,私をジッと見ているネコがいる.
「そうかい,そうかい・・・そんならお前の写真も撮るよ・・」
と独り言を言いながら,このネコの写真を撮る.
「でも,どう贔屓目に見ても,ミー君の方が可愛いな・・」
そういえば,克董窯の可愛いネコに,ここ1~2年会っていない.元気なのだろうか.少々心配になる.
大倉から渋沢,小田原経由で,14時30 分,無事,帰宅する.
<俺もネコだぞ!>
[ラップタイム]
7:08 大倉歩き出し
7:28 観音茶屋
7:43 見晴茶屋
8:10 駒止茶屋
8:28 堀山の家
9:09 花立山荘
9:28 金冷シ
9:44 塔ノ岳山頂 着
==================================
10:13 塔ノ岳山頂 発(-4.4℃)
10:35 金冷シ
10:48 花立山荘
11:22 堀山の家
11:38 駒止茶屋
12:02 見晴茶屋
12:13 観音茶屋
12:31 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:08
塔ノ岳 着 9:44
(所要時間) 2時間36分(2.60h)
登攀速度 1269m/2.60h=488.1m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:13
大倉 着 12:31
(所要時間) 2時間18分(2.30h)
下降速度 1269m/2.30h=551.7m/h
(おわり
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/fda04843c18de7a36e8e5c533ef3aa6a
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/21a7c13d6a8efb766c05b14db4bda804
「塔ノ岳」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8d3187bac441caa012be78b11264357b