
<蕨宿案内杭>
[改訂版] 歩いて巡る中山道六十九宿(第1回):(4)板橋から蕨へ
(五十三次洛遊会)
2009年9月19日(土) つづき
※本稿の初出は2009/10/1である.
初稿にルート地図を追加し,記事の加除修正を行った.
<ルート地図>
<板橋宿を通り抜ける)>
■本町にぎわい広場
14時05分に板橋を通過する.
14時27分,古風な灯台風の建物が建っている小さな広場の前を通過する.本町にぎわい広場のようである.あの建物,トイレだろうか?
まあ,何でもいいや・・・近くに「中山道板橋宿」という彫り字がある石杭が立っている.
<賑わい広場>
■縁切り榎
14時29分,広場の直ぐ近くにある縁切り榎に到着する.皇女和宮が縁切り榎を避けて,通ったという言い伝えがあるようである.
<縁切り榎>
■南蔵院
14時50分,都営三田線本蓮沼駅近くの南蔵院に到着する.ここで休憩を兼ねて参拝する.立派なただ住まいの寺である.
<南蔵院>
■志村一里塚
南蔵院から,これまでの道を北北西に歩き続ける.近くの神社の祭礼があるらしくて,所々のより愛情に,いなせな姿をした住民が屯している.志村警察前を通過して,15時03分,志村一里塚に到着する.
ここは,中山道の中で,道の両側に一対で現存する唯一の一里塚のようである.とりあえずは横断歩道を渡って,大きな一里塚を見学する.石積みの上にこんもりとした塚が残っている.
<志村一里塚の案内板>
<志村一里塚>
■清水坂
志村一里塚前の大きな交差点の一角に,屋台風の小屋が建っている.その中にはっぴ姿の男女数名が手持ちぶさたなような仕草をしながら座っている.
横断歩道を渡って,都営三田線の志村坂上付近に到着する.
15時09分,富士大山道道標と庚申塔の案内板の前を通過する.すぐに,やや急な下り坂になる.この坂を清水坂と言うらしい.
<清水坂の説明板に見入る>
<清水坂の案内板>
■富士大山道道標と庚申塔
清水坂の途中に「富士山大山道標と庚申塔」の案内板が立っている.
■御神輿が通る
坂を下り終えると,大きな交差点に出る.大きな跨線橋がある.
丁度,十字路に差し掛かったとき,前方から交差点の中へ子ども御輿が入ってくる.担ぎ手の子ども達は少々疲れているようだ.先導役の“あんちゃん”が,盛んに気合いを入れている.
■薬師の泉
私たちは,薬師の泉というところで休憩を取りたいと思っている.ところが,この薬師の泉がどこにあるのか良く分からない.本日の先導役お二人が躍起になって探す.その結果,今居る大きな交差点から,坂道を数分登ったところだと分かる.疲れが貯まり始めた頃,僅かな距離とはいえ,坂道を登るのは少々辛いが,15時28分,ようやく薬師の湯に到着する.
<薬師の泉>
■薬師の泉で一休み
上品な入口を入ると,それほど広くはないが,静かな庭園になっている.入口から向かって右手に湧き水が出ている.何人かが,園内のあずま屋の椅子にへたり込むように座る.
<薬師の泉で一休み>
■志村橋
15時41分,重い腰を上げて,薬師の湯を出発する.先ほどの大きな交差点まで戻り,本通り東側をほぼ並行に走る細い道に入る.ここが本来の中山道である.辺りは閑静な住宅地である.
16時04分,新河岸川に架かる志村橋を渡る.舟渡から測道に入る.しかし,測道も10分ほど歩くと,広い国道に吸収されてしまう.
私は板橋地域センターで頂いた板橋区の詳細な地図を頼りに歩いている.この地図を見ていると,バス停の位置まで良く分かるので,自分が何処を歩いているか直ぐに察しが付く.バス停を一つひとつ確かめながら,ああ,ここまで来たか,まだ大分あるなと一喜一憂する.
<志村橋を渡る>
<蕨宿へ>
■戸田橋を渡る
やがて,道路が長い登り坂になる.それほど急な坂ではないが,前を見るとウンザリする.
それでも,何とか歩ききって,16時13分,ようやく荒川に掛かる戸田橋を渡り始める.立派で長い橋である.川面を眺めながら,ひたすら渡る.
16時21分に戸田橋を渡り終える.橋を渡るのに8分も掛かったことになる.
東京都と埼玉県の境は川の中央付近にあるので,私たちはいよいよ埼玉県に入ったことになる.
<戸田橋を渡る>
■水神社
戸田橋を渡って,直ぐに右折して堤防下の道を数百メートル歩く.
途中に水神社がある.立派なお社である.鳥居の近くに説明文がある.読むのが面倒なので,とりあえずはデジカメに収める.
<水神社>
<水神社の案内板>
■戸田の渡し
すると,旧中山道の戸田渡船場跡に到着する.ただ,残念なことに戸田の渡しの説明文が堤防の上にある.その説明文を見るためには,堤防の上に登って,今来た道の上を100メートルほど引き返さなければならない.
<戸田の渡しの説明文>
■川岸で一休み
私はそれほど疲れていなかったので,折角だから看板を見に戻る.ところが,他の方々は,疲れているためか,あるいは興味がないのか,堤防下の石垣にしゃがみ込んだままである.折角,ここまで来たのだから勿体ないなと思いながら,皆さんに見に来るように誘うが,誰一人誘いに乗らない.
<ああ・・疲れた!>
■蕨宿に入る
堤防から旧中山道を通り抜けて,16時37分に菖蒲川の堤防に突き当たる.堤防沿いに100メートルほど歩いて,高架になっている国道の曲尺手橋を渡る.
17時丁度に蕨宿入口に到着する.ここから旧道に入る.
17時04分,蕨歴史資料館に到着するが,すでに閉館している.残念.
<蕨歴史資料館>
<中山道と蕨宿の案内板>
■蕨駅前で一休み
17時05分,「うなぎ今井」がある四つ角,コンビニの脇を右へ曲がる.
そのまま,800メートルほど歩いて,JR蕨駅前に到着する.駅前近くのSUSITAという喫茶店で,お茶を飲みながら一休みする.
<うなぎ今井> <喫茶店SUSITA>
■湘南新宿ラインで帰宅
蕨駅17時59分発京浜東北線の電車に乗車する.途中,赤羽で湘南新宿ラインに乗り継いで,19時30分頃,無事,帰宅する.
********第1回のまとめ******
<ラップタイム>
9:23 東京駅歩き出し
9:35 日本橋(9:40まで記念写真撮影)
10:12 御成道(神田郵便局前)
10:20 神田明神(10:35まで参拝)
10:52 春日通
10:59 東大赤門前(11:04まで構内散策)
11:04 樋口一葉ゆかりの地
11:26 追分一里塚
11:27 左折して坂を下る<>
11:28 円蔵寺(八百屋お七の墓)(11:29まで見学)<>
11:30 左折
11:37 白山上交差点
11:48 千石駅前
11:59 徳川慶喜巣鴨屋敷跡
12:06 巣鴨2丁目交差点
12:12 高岩寺(刺抜地蔵)(12:52までときわ食堂で昼食)
13:00 地域文化創造館
13:07 巣鴨猿田彦庚申堂
13:08 都電「とげぬきじぞう」駅
13:26 左折<>
13:28 近藤勇墓(13:30まで見学)<>
13:32 (元の場所に戻る)
13:37 埼京線板橋駅前
13:42 都営地下鉄三田線ガード
13:45 東光寺(13:48まで参拝)
13:52 板橋宿入口(商店街)
13:54 板橋宿本陣跡(13:55まで見学)
13:58 板橋観光センター(14:10まで休憩)
14:18 石神医院(高野長英ゆかりの地)<>
14:05 板橋を渡る
14:28 本町にぎわい広場
14:32 縁切り榎
14:50 南蔵寺(14:52まで見学)
15:03 志村一里塚(2)(15:05まで見学)
15:09 富士大山道道標・庚申塔
15:28 薬師の泉(15:41まで休憩)
16:04 志村橋を渡る
16:13 戸田橋渡りはじめ
16:21 〃 渡り終わり<>
16:25 戸田の渡し
16:26 戸田の渡し案内板
16:32 菖蒲川河畔に出る
16:33 菖蒲川を渡る
17:00 蕨宿入口(旧道に入る)
17:04 蕨歴史資料館(すでに閉館)
17:05 ウナギ屋今井<>
17:20 蕨駅前喫茶「SUSITA」(17:50までコーヒーブレーク)
17:55 JR蕨駅 着
[歩行記録]
■水平歩行距離 21.3km
■累積登攀高度 73m
■累積下降高度 73m
■所要時間(休憩時間込み)
東京駅 発 9:23
蕨駅前喫茶店 着 17:20
(所要時間) 7時間57分(7.95h)
歩行速度 21.3km/7.95h=2.67km/h
[加除修正]
2013/1/14 ルート地図の追加と,本文の加除修正をした.
[参考文献]
資料1;岸本豊,2007,『新版中山道69次を歩く』信濃毎日新聞社
資料2;ウエスト・パブリッシング(編),2008,『中山道を歩く旅』山と渓谷社
資料3;今井金吾,1994,『今昔中山道独案内』日本交通公社
資料4;五街道ウォーク事務局,発行年不詳,『ちゃんと歩ける中山道六十七次』五街道ウォーク事務局
(第1回おわり)
(第2回に続く)
「中山道六十九宿」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f3fd1b56226a6fff487cba4541885039
「中山道六十九宿」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b03830048071787793e952e0891eeef8
「中山道六十九宿」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b0fff7ecf75b54c3f443aa58cfa9424e
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