中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ペルー周遊記(18):第6日目(1):マチュピチュ行の列車

2008年08月18日 10時26分20秒 | ペルー:ブランカ山脈ピスコ山登頂

               <アグアスカリエンテス駅からマチュピチュ方面を望む>

      ペルー周遊記(18):第6日目(1):マチュピチュ行の列車
          2008年7月6日(月)
 晴

<オリャンタイタンポ・マチュピチュ地図>


                   <鉄道路線図>
        
※図の左下の破線はインカ道.
         オリャンタイタンポからアグアスカリエンテスまでは列車で移動する.
         アグアスカリエンテスからマチュピチュまではバスで移動する.
         オリャンタイタンポからマチュピチュまで,バスだけで移動することはできない.

<素敵な雰囲気のホテルパカリタンプ>

■バイキング方式の朝食
 標高が高いためか,一晩中まんじりともせず,余りよく眠れなかった.眠っているような,目覚めているような状態のまま朝を迎える.
 6時に起床する.身支度を整えて,6時30分過ぎに,朝食を摂るために,隣の建物にあるレストランへ出向く.バイキング方式である.摂取カロリーを気にしながら.スープ,キューイ,バナナ,ヨーグルトなど適当に取り混ぜて,朝食を済ませる.

                <ホテルパカリダンプの朝食>

■素敵な雰囲気
 朝食後,あらためてホテルパカリダンプの中を見物する.
 ホテルの周辺は,高い山で囲まれている.起伏のある広い庭に,数棟の宿泊棟が並んでいる.庭には白,紅などの花が沢山咲いている.憚りながら,花オンチの私には,勿論,これらの花の名前は分からない.
 とにかく素敵なホテルである.たまたま物価が安いペルーだから,サンデー毎日の私でも泊まれるが,日本で,ここと同等のホテルに泊ることは到底できないだろう.そういえば,ここ数十年,日本では,山小屋とビジネスホテル以外,宿泊したことがない.



                  <素敵なホテルパカリダンプ>


<列車でアグアスカリエンテスへ>

■オリャンタイタンポ駅
 7時07分に,ガイドのアレックスの先導でホテルを出発,オリャンタイタンポ駅に向かう.
 ホテルから,一歩外へ出ると,ホテルの中とは全く違う猥雑な別世界となる.緩い下り坂を,ほんの数分下って,7時10分にオリャンタイタンポ駅に到着する.駅と外の境界には,いかつく高い金網の柵が作られている.柵の中にはいるには,入口にいる警備員に乗車券を提示しなければならない.私も乗車券を提示して,駅構内に入る.
 鉄平石が敷き詰められた広場を通って駅舎に向かう.通路のど真ん中で犬が気持ちよさそうに眠っている.何となくノンビリした雰囲気は良いなと思う.
 駅舎の中に入る.待合室の広さは300平方メートルほどだろうか,それほど広くもないが狭くもない.待合室の入口と反対側に改札口がある.ホームには私達が乗車する列車の1本前か,あるいは反対方向へ行く列車か分からないが,小綺麗な列車が停まっている.
 線路の幅は,日本のJRとほぼ同じか,少し狭いような気がするが,正確なことは分からない.ただ,使われている軌条は,大船,藤沢辺りで見掛ける東海道本線の軌条に比較して,大分細いような気がする.当てずっぽうな話だが,軌条1メートル当たりの重量は,多分,35キログラム程度ではないかと思われる.勿論,正確なことは分からないが,有り体に言えば,軽便鉄道に近い印象を受ける.
 元列車マニアであった私は,早速,改札口越に停車中の列車の写真を撮る.明るい空色に塗装された綺麗な電車が停まっている.ホームは,日本の駅のように高くなく,線路とほぼ同じ高さである.列車に乗り込むには,ホームから客車の階段を2~3段登る構造になっている.

 
                     <列車の乗車券>
           ※上:乗車券の表紙
            左:アグアスカリエンテス行(往路) 右:オリャンタイタンポ行(復路)

■列車時刻表
 待合室に戻る.駅舎の壁には,発車時刻表と沿線地図が掲示されている.
 発車時刻表を見ると,ビスタドーム,バックパッカーなどの種類があるらしい.クスコからアグアスカリエンテスまで運行する列車が,1日3往復,その他の列車はオリャンタイタンポ駅が始発のようである.列車の本数は結構多いようである.

                 <オリャンタイタンポ駅の時刻表>

■いよいよ発車
 私達の乗る列車は,7時45分発のビスタドームである.4両編成ジーゼルカーの列車である.私達の指定席は,幸いなことに,一番先頭の車両の先頭部分の席に集中している.車内の一番先は,進行方向に向かって右側半分が運転席らしくて,客席と仕切られているが,左側はガラスがはめ殺しの窓があり,この窓から前方の展望が楽しめるようになっている.天井の両側もガラスがはめ殺しになっている窓になっている.この窓越しに,高い所も展望できるようになっている.
 7時45分に,私達が乗車したビスタドーム号は,オリャンタイタンポ駅を発車する. 単線である.
 列車は,ガタン,ガタンと,線路の継ぎ目で音を立てながら,ユックリとした速度で,谷間を下り続ける.やがて,前方に白い雪に覆われた高い山が見え出す.同行しているガイドのアレックスの説明によると,この高い山はベロニカ山と言うらしい.私の手持ちの地図では,ベロニカ山(標高約5800m)の位置は確認できないが,昨日,聖なる谷を下っているときに,カルカ村付近から眺めた山と同じ山である.
 進行方向左側には,ウルバンバ川が流れている.列車はウルバンバ川の左岸に沿って走っている.

                 <アグアスカリエンテス行の列車>
                  ※とても綺麗な列車である.


                    <ベロニカ山>

■車内のサービス
 8時20分頃,ランチボックスが配られる.ビスタドーム号の乗客には,ランチボックスのサービスが付いているとのことである.段ボールのランチボックスの中には,パン2個,クコ茶が入っている.ホテルで朝食を摂ってから,まだ間もないが,根が卑しい私は,つい,つい全部食べてしまう.
 
      <オリャンタイタンポ駅のフェンス>            <車内サービスの朝食> 

■関所跡
 突然,アレックスが,
 「・・・あそこを見て,ほら・・・,あれが,昔,関所だった所ですよ.インカの遺跡ですよ・・」
という.吊り橋を渡った対岸からインカ道が始まるという.
 アレックスの指さす方を見ると,進行方向左側の谷を挟んだ反対側の斜面に建物の跡のようなものが見える.

           <橋を渡った対岸の道がインカ道の始まりである>


             <対岸の建物辺りに,昔の関所があった>

■コロファイユラチナで列車交換
 8時45分,駅か交換所か分からないが,単線の線路が,転轍機を介して,二手に分かれる.私達を乗せた列車は,ユックリと左側の線路に侵入して停車する.私の高度計は2240メートルを指している.多分,コリファイユラチナ(Q’Orihuayrachina)という所のようである.暫くすると,前方からオリャンタイタンポ行の列車が近付いてくる.そして,右側の線路に入線する.
 転轍機の切り替えは手動で行っているようである.
 地図を見ると,この辺りから,マチュピチュまで続くインカ道が始まるようである.
 
     <インカの遺跡:関所跡>                             <コロファイユラチナで列車交換>

■アグアスカリエンテス駅に到着
 やがて,前方にいくつかの建物が見えてくる.列車は,左側に大きくカーブしながら,建物の方に近付いていく.ガタン,ガタンと転轍機を割って,線路が分岐する. 9時08分,列車はアグアスカリエンテス(Aguas Calientes)駅に到着する.

                  <アグアスカリエンテス駅の構内>

 アレックスの先導で,駅から外へ出る.狭い広場の向こう側には,ビッシリと迷路のように土産店が軒を連ねている.土産店群をすり抜けると,小さな川に出る.橋を渡る.何となく,日本の田舎の温泉場のような雰囲気を感じる.
 9時26分,アレックスに急かされながら,狭い広場で駐車しているバスに乗車する.直ぐに満席になる.
 9時27分,バスは直ぐに発車する.
 
    <アグアスカリエンテス駅前の土産店>          <マチュピチュ行のバスに乗車>

                        (つづく)
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