中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第3日目(3);上諏訪南部を行く

2014年05月25日 06時43分21秒 | 甲州道中四十五宿

                                       <諏訪盆地を電車が走る>

 歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第3
日目(3
);上諏訪南部を行く
          
   (五十三次洛遊会)
         2014年4月18日(金)~20日(日)

第3日目;2014年4月19日(日) 
(つづき)

 <ルート地図>


                                                           ┌--------(つづき)--------┘

※前掲図

<神戸から桑原へ>

■神戸神社をパス
 9時20分,私たちは甲州道中51番目の一里塚跡を通過する.
 道路を挟んで,一里塚跡の反対側,道路から少し離れたところに神戸神社がある.この辺りの地名「神戸(こうど)」と同じ名称の神社なので,多分,格の高い神社だろうと思うが,街道筋から離れているので参拝は省略する.
 旅を終えて帰宅後,インターネットで神戸神社を調べたが,今のところこの神社の由来などは全く分からない.
 一里塚跡付近の石垣に可憐な花が咲いている.花オンチの私には,花の名前など知る由もないが,石垣とのコントラストの素晴らしさに魅せられて,思わず写真を撮る.

<石垣の花>

■断崖の下の神社
 9時25分,進行方向右手の断崖の下に姿が美しい神社が見える.神社は街道筋からほんの少し登ったところにあるが,神社まで登って見る気力がない.
 “まあ…いいか…”
で,この神社の名前などは確かめずに,写真だけ撮って通過する.したがってこの神社の名前も由来も全く不明なままである.

<断崖の下の神社>

■西街道分岐
 9時26分,火の見ヤグラと常夜灯の前を通過する.ここから西街道は分岐する.資料2(p.362)によれば,「西街道は国道20号線を横切ってしばらく行き,宮川の手前で北西に曲がり,また国道256号線を横断している」という.
 
<火の見ヤグラと常夜灯> <西街道分岐>

<桑原から普門寺へ>

■立派な常夜灯と仏法寺
 9時33分,立派な常夜灯のある四つ角に到着する.
 地図で確かめると,この四つ角を右折して,坂道を登ると仏法寺がある.ただ,同行者のほぼ全員が,披露しているのか,坂道は登りたくないという顔つきである.私たちはグループ旅行をしている.私の欲求を皆さんに押し付けるわけにもいかないので,仏法寺には立ち寄らないまま通過する.
 資料1によれば,仏法寺は坂上田村麻呂が大同年間(806~810年)に造営した寺で,弘仁5年(814年)に弘法大師も入山している.また境内には樹齢500年の大イチョウの木があるという,
 辺りは閑静な住宅街である.常夜灯の直ぐ近のシダレザクラが,正に今が見頃である.

<立派な常夜灯>                                                                 <シダレザクラは今が見頃>

あれ! 火事かな?
 9時35分,進行方向左手の眼下に黒い煙が沸き立っているのに気が付く.仲間の何人かが,
 「火事じゃないの…」
と訝る.でも,火事なのか野焼きでもやっているのか良く分からない.火元から立ち上る黒煙は,暫くの間,立ち上り続ける.

<黒煙が立ち上る>

■展望休憩
 9時27分,展望の良い所で展望休憩を取る.
 眼下には諏訪郊外の住宅地が広がっている.相変わらず火災か野火か分からないが,住宅地の中から黒煙が立ち上っている.

<展望休憩>

■信号霧ヶ峰入口
 9時44分,信号霧ヶ峰入口に到着する.手許の資料で,現在地を確認する.
 この信号の東側には開敷院という寺があり,この寺から桑原城趾に抜ける参道があるらしい.私の一人旅なら,当然,この参道を通っているだろうが,今回はグループ旅行である.自分の我が儘はぐっと呑み込んで.この信号を直進する.


<信号霧ヶ峰入口>

■桑原城趾
 信号手前から右手を見上げると民家の先に「足長城趾」の大きな看板が目に着く.
 信号霧ヶ峰入口を右折したところに「桑原城趾」の小さな案内板が電信柱にくくりつけられている.
 地図を確かめると,桑原城趾は,この坂道を登った先で大きく右カーブをしながら登り着いたところから始まる山道を登りつめるとあるらしい.
 資料1の記述によると,桑原城は上原城の北の備えとして諏訪頼重が築城した城である.武田信玄の侵攻に対して諏訪頼重はこの城まで落ち延びたが,ついにここで降伏したという.
  
<桑原城趾の看板>                           <桑原城趾の案内板>

■足長神社
 9時45分,足長神社参道に到着する.
 鳥居の先に,ウンザリするほど長くて急な石段が見えている.この石段は,いくら私でもそう簡単には登れない.
 アッサリと参拝を諦める.
 資料3によると,「祭神は脚摩乳命
(あしなづちのみこと),別名を「足長彦神」といい,諏訪大社の祭神・建御名方神に随従する神.日本神話では,建御名方神の先祖の寄稲田姫の父神の名として登場する.同じ諏訪市内には母神の名である手摩乳命を祀る手長神社もある.」とのこと.

<足長神社参道>

■路傍の石塔群
 足長参道入口付近の路傍に石塔群が散見される.道祖神らしい石塔もある.結果的に石塔群の写真をかなりの枚数撮影するが,それぞれの由来などは不明なままである.
 さすがに上諏訪宿が間近なこともあって,遺構遺跡を思わせるものが随分沢山あるなと言う印象を持つ.
 資料1の地図によると,このあたりにある数体の石仏が岩久保観音だと記されているが,どれが岩久保観音か特定できないまま,それらしき場所を通過してしまう.またもや,
 “まあ…いいか…”
で探すのを諦めてしまう.
 それはともかく,足が少々疲れ始める.
 
<路傍の石祠>                              <路傍の双体道祖神>

■火の見ヤグラと林家記恩碑
  9時58分,立派な火の見ヤグラの前を通過する.ヤグラの上には拡声器が何台か取り付けられている.有線放送の設備だろうか,
 火の見ヤグラのすぐ先に,林家記恩碑が立っている.この記恩碑が何なのかは手許の資料では良く分からない.また,インターネットで調べても,これといった情報は得られない.
 
<立派な火の見ヤグラ>                         <林家記恩碑>

■細い路地を行く
 10時10分,堀内石材店前に到着する.
 堀内石材店のすぐ先で,国道20号線を渡る.ちなみにこの辺りの標高は767メートルである.
 国道20号線を渡ってから,ほんの少し国道沿いに歩いてから,国道左手の細い路地に入る.道路の両側には民家が密集している.
 
<堀内石材店>                             <細い路地を行く>

■火の見ヤグラ
 10時15分,細い路地は再び国道20号線に合流する.その合流点に火の見ヤグラが建っている.
 また自動車の交通量の多い国道20号線を歩く.
 
<火の見ヤグラ>                              <100円コーヒー>

コンビニで一休み
 10時22分,国道沿いにあるコンビニに到着する.
 ここで10分余り休憩を取る.まずは,100円コーヒーを所望する.
 相変わらず,頭上は一面の曇り空だが,幸いなことにまだ雨は落ちてこない.コンビニから歩き出せば,上諏訪宿までもう少しだ.雨が落ちてこないことを願っている.

<コンビニで一休み>


[参考文献]
資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社
資料3;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E9%95%B7%E7%A5%9E%E7%A4%BE
                                       (つづく)

「甲州道中」の前回の記事
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「甲州道中」の次回の記事
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「甲州道中」の索引
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「甲州道中」の目次
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