初秋の鎌倉アルプス散策
(単独ハイキング)
2007年9月25日(火) 曇
■天気予報め!
丹沢の塔ノ岳に登るつもりで,何時もの通り,4時に起床する。外はまだ真っ暗である。念のため,最新の天気予報をチェックする。一昨日までの予報だと,今日から天気は回復するはずだったが,今朝の予報では,午前中一杯雨が降る可能性があるという。雨の中をショボショボとバカ尾根を往復するのは,あまり面白くない。仕方なく,今日の所は,塔ノ岳詣でを中止する。9月の塔ノ岳詣では,残念ながら,3回で終わり。あと2回,せめて,後1回は,九月注に登りたかったのに・・・
明後日,27日は山旅スクールのストーマジック岩登演習,そして,28日から30日までは,アルパインツアーの木曽駒ヶ岳・空木岳縦走に参加する。もう今月中は,残念ながら塔ノ岳に行っている暇がない。
空が段々と明るくなる。相変わらず雲が多いものの,一向に雨が降り出す気配はない。むしろ,西の空には青空が顔を覗かせている。またもや天気予報が外れた!
「やっぱり,当初の予定通りに,塔ノ岳を目指して出掛けてしまえばよかった・・」
と後悔するが後の祭りである。
■そそくさと出掛ける
曇り空ながら,つい先日までのような蒸し暑さは和らいで,いくらかヒンヤリとする心地よい気温である。このまま,ふてくされて,家の中でジッとしているのはつまらない。そこで,せめてもの慰めのつもりで,軽く鎌倉アルプスを一周することに決める。
そこで,100円ショップで購入した小さなナップザックに,デジカメ,水500cc,汗拭き手拭い1本,メモ帳とボールペンだけを入れ,ボロ運動靴姿で家を出る。折角のノンビリハイキングである。時間はタップリある。そこで,先日,某氏から“ひょんな”経緯で有り難く拝受したCPS Etrec(以下GPSと略)を持って,道すがら使い方の習熟に心掛けることにする。
少々話が横道に逸れるが,このGPS,小さな機械にもかかわらず,当初私が想像していたよりも,ずっと高性能である。偉く正確に自分の位置が計測できるのに,大変驚いている。また,既に私も愛用しているソフトウエアのカシミールとも相性が良さそうである。これからは,このGPSを大いに活用したいと思う。この機械,何しろ豊富な機能を持っているので,なかなか使いこなせない。そこで,今回は是非このGPSを覗きながら,ゆっくりと,ハイキングしてこようと思う。
<テスト中のGPS> <山ノ内展望台からの六国見山>
■正確なGPS
鎌倉中央公園入口にある家を出発して,程なく梶原の「山の上ロータリー」を通過する。GPSの画面で位置を表示する黒い三角がピッタリと山の上ロータリーの位置の上にある。当たり前といえばそれまでだが,私はこのGPSの正確さに驚嘆する。
<秋の色:山ノ内浄水場付近にて>
山ノ内の尾根に出ると,途端に眺望が開ける。色鮮やかな秋の花の向こうに六国見山や勝上嶽(正確には「山」冠に「献」と書く)が見えている。
北鎌倉の尾根道を下って,県道鎌倉街道に出る。そして,行きつけのコンビニ,スリーエフに立ち寄る。買い物序でに,ここのご主人と無駄話をするのが楽しみだが,今日は店には居られないようである。昼食用のオニギリやうどんを購入して,10時25分頃,JR北鎌倉駅を通り過ぎ,踏切を渡って円覚寺側に渡る。まだ,秋の観光シーズンには少し早いせいか,いつもに比較すると観光客の数が少ないように思える。
■建長寺
北鎌倉から観光客の流れに合わせて,何となく県道を南東の方向に歩く。そして,10時42分に建長寺の境内に入る。幸いなことに,私は鎌倉市の住民で「福寿手帳」を持っている。この手帳を入口で提示すると,参観料免除で境内に入れる。
広い境内は,まだ入場者が少ないために閑散としている。3人連れの外国人が,ガイドブックを見ながら,どちらへ行くのか迷っている。助けてあげようかとも思ったが,面倒なので,そのまま通り過ぎる。その後,面倒を見てあげなかったことを多少後悔する。
久々の建長寺拝観である。時間もタップリあるので,ユックリと大きな建物を見物する。まずは三門。傍らに建っている説明文をはじめてシゲシゲと読む。次いで仏殿。そして開帳中の法堂を見学する。
<三門とその説明文>
<仏殿とその説明文>
<法門>
<唐門とその説明文>
■ツクツクボウシが啼いている
建長寺の境内を抜けて半僧坊に向かう。途中の道端で白い彼岸花が咲いているのを見付ける。珍しいのでデジカメに収める。後から来た観光客の集団が,
「何しているの・・」
と足を止める。そして白い彼岸花を見て,ベチャベチャと騒ぎ出す。そのうるささに私は気分を害するが,シャイな私はとても文句を言うことができない。そんなときは,一刻も早く,その場から逃れることである。私は急いで先へ進む。
<白い彼岸花> <富士見台からの富士山>
11時22分に半僧坊に到着する。直ぐ脇の富士見台からは雲に覆われた富士山が見えている。一休みした後,鎌倉第十一番札所の脇の石段を登って,11時22分に勝上嶽展望台に到着する。ここも,残念ながら,7~8人の中年女性で占領されている。彼女らが辺り構わずにうるさく喋り続けているので,折角の静寂な雰囲気がぶち壊しである。私は早々に展望台を敬遠して,直ぐに立ち去る。
<半僧坊近くの鎌倉十一番札所>
尾根道を十王岩展望台へ向かう。道すがら,絶えずツクツクボウシの啼き声が聞こえてくる。まだ残暑が続くとはいえ,もうすぐ秋が来ることを予感させる。
11時34分に十王岩展望台に到着する。ここから鎌倉市内を見下ろしながら,暫く休憩を取る。GPSを覗き込むと,相変わらず自分の位置を正確に表示していることが分かる。
■藪の中の猫
11時38分に四国八十八箇所巡り大窪寺薬師如来像の下を通過する。そして,11時44分に百八ヤグラ脇の十字路に到着する。覚園寺登山口からの登山道は,先日の台風9号の影響で「通行できません」と書いた案内文が道標に貼り付けられている。
さらに先へ進む。大平山へ向かう山道で,藪の中でジッとしている野良猫を見付ける。可愛い顔をしている。近付いて猫の写真を数枚撮る。後から来たハイカーが,「何をしているの」というような顔をして私の一挙一動即を物珍しげにジッと見ている。私は大急ぎで,このハイカーの先を急ぐ。
<ヤブの中の猫ちゃん:なかなかいい顔をしている>
■峠の茶屋
何人かのハイカーを追い抜いて,12時03分に大平山山頂(標高159m)に到着する。山頂直下の広場では,3人のハイカーが日陰で車座になって昼食を摂っている。それ以外には誰も居ない。心なしかこの辺りは日光が照りつけて暑いような気がする。
12時08分に峠の茶屋に到着する。店内には,ご常連は1人だけ。その他に数名のハイカーが居るだけで閑散としている。私が店に入ると,女将が私に,
「あら,暫くぶりですね・・・どこかへ行っていたの」
と話しかける。
「いやぁ~・・・暑い間は,北アルプスや,南アルプスに行っていましたよ・・」
「あら,そう・・・私も青森へ行ってたけど,今年は,青森も暑かったですよ・・」
<峠の茶屋の彼岸花> <トロトロ燃える峠の茶屋の囲炉火>
■倒木がそのままの登山道
12時25分に峠の茶屋を出発する。茶屋の先の展望台から下に抜ける坂道が台風9号による倒木のためにとても通りづらくなっている。
<倒木が道をふさぐ:展望台の岩塊脇>
獅子舞を下るか,あるいは市境広場を経由して港南台にでようか,それとも瑞泉寺登山口に下りようかと迷うが,あれこれ考えるのが面倒になり,結局は成り行きで瑞泉寺登山口に向かうことにする。
ところが,貝吹地蔵下の登山道も倒木のために迂回しないと通れなくなっている。ずいぶんと,あちこちで,台風9号による小さな被害が起きているようである。
<貝吹地蔵付近の案内板> <テニスコート付近の彼岸花>
鎌倉アルプスは鎌倉の看板コース。市も早く倒木を片付ければいいのに・・・
13時01分に瑞泉寺登山口に下山する。そのまま惰性で鎌倉宮に向かう。途中,テニスコート脇の彼岸花が咲き始めている。ここで数枚写真を撮る。
13時12分に鎌倉宮に到着する。丁度そのときに,鎌倉駅行のバスが来る。反射的に,バスに乗車。13時27分に鎌倉駅に到着する。これが切っ掛けになって,歩くのが厭になる。結局,バスを利用して帰宅する。
[ハイキング記録]
9:40 鎌倉中央公園入口歩き出し
10:10 北鎌倉スリーエフ(10:23まで)
10:24 JR北鎌倉駅
10:42 建長寺
11:14 半僧坊(11:18まで)
11:22 勝上嶽展望台(11:27まで)
11:34 十王岩展望台(11:36まで)
11:38 四国大窪寺薬師如来
11:44 百八ヤグラ脇十字路
12:03 大平山山頂(159m)
12:18 峠の茶屋(12:25まで)
12:42 貝吹地蔵
12:53 明王院分岐
13:01 瑞泉寺登山口
13:12 鎌倉宮
(おわり)
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