＜鎌倉中央公園の広場＞
早春の鎌倉中央公園：梅はまだかな
（単独散策）
２０１２年２月３日（金）
ここ数日，私にしては多忙な毎日が続いている．
多忙の慣用句に「公私ともに多忙で・・・」というのがあるが，サンデー毎日氏を標榜する私の場合は，多忙と言ってもその大半は，自分で勝手に持ち込んだ“多忙”である．だから，現役サラリーマン諸氏の多忙とは，全く質の違う”我が儘多忙”なのである．
そうはいっても，毎日のように出掛けていると・・・といっても山は別扱いだが，いささか外出するのが嫌になってくる．
実は昨日（２月３日）も，ある用事があって，東京都多摩市まで出掛けた．余談になるが，私は，長い間，多摩市の聖蹟桜ヶ丘というところに住んでいた．久々に古巣の多摩市を訪れて，余りの寒さに驚いてしまう．今，住んでいる鎌倉では，どこを見回しても雪など全く見当たらないが，多摩市へ行くと北側の日陰には未だに雪が残っている．
不思議なもので，塔ノ岳に登っているときも，確かに寒いと言えば寒いが，登山中の寒さは，それほど身体には堪えない．ところが，明らかに塔ノ岳山頂よりは暖かいはずなのに多摩の寒さは身に堪える．仕事が終わってから，寒さから逃げるようにして帰宅するが，結局風呂に入って身体を温めるまで寒さは収まらなかった．
もともと私は極寒の信州出身の人間である．それにもかかわらず，比較的温暖な湘南の地で，長い間，暮らしている内に，寒さへの抵抗力がとても弱くなってしまったようだ．
そんなわけで，特段の急ぎごともない今日，2月3日の午前中は，特に何をすると言うこともなく，自宅でノンビリと過ごす．たまには，何もせずに，日向ぼっこをしながら，新聞をノンビリ眺めているのも良いなと改めて実感する．
でも，午後になると，どうしても外に出て散歩をしたくなる．そこで，自宅近くにある鎌倉中央公園を一回りしようと思い立つ．実は，鎌倉中央公園の“梅はまだかいな”と，気になり始めている．
安物のデジカメをポケットに入れて鎌倉中央公園に出掛ける．このカメラ，一昨日，塔ノ岳山頂で，寒さのためにレンズの蓋が開かなくなってしまった“ひ弱な”代物である．私の寒さ嫌いが，持ち物のカメラにまで伝染してしまったようである．さすがの“ひ弱カメラ”でも，塔ノ岳山頂よりは余程暖かい鎌倉では機嫌良く動いてくれる．
今日は厳冬期の平日である．公園には殆ど人影がない．
寒いと言っても，あちこちに春の息吹が感じられる．
まずは，上の池の畔を歩く．対岸の森の木を映す池の水が幾分温んでできたように見える．この池には鯉，蛙，亀など沢山の生き物が住み着いている．彼らも，多分，私と同じように，もうすぐ春だなと思っているだろうなと連想する．
＜鎌倉中央公園の上の池＞
獅子岩から，隣の谷戸に入る．可愛い子ども達を連れたご近所の方々が散歩している．獅子岩近くの沼が，鈍い冬の太陽を反射させて光っている．
ここでも，もうすぐ春だなと予感する．
＜獅子岩付近の沼地＞
谷戸を遡って，梶原口近くにある梅林を覗いてみる．
梅の花は，まだまだ先のようである．
＜鎌倉中央公園の梅林＞
山ノ内の尾根から梶原に抜ける．
梶原郵便局の近くにある梅林に立ち寄る．ここの梅の蕾はほんの少し膨らみかけているようだ．
そういえば，ついこの間，ここで梅を眺めていたことを思い出す．でも，あれからもう1年も経っている．この年になると，年月が過ぎ去るのがヤケに早くなったように感じる．
梅を見ていると，すぐに桜の季節になる．あれよ，あれよ，と思っている内に，すぐに夏になる．暑いなと思っていると，すぐに秋になる．十分に紅葉を楽しまないうちに冬になってしまう．こんなことを，ここ数年繰り返しているような気がする．
＜梶原の梅＞
もうすぐ，五十三次洛遊会の方々十数人の鎌倉観梅の日である．私は，中央公園を散策しながら，何処を案内しようかなと思案しはじめている．そして，3月には同会の定例会がある．さらに4月には，また，希望者だけ集まって開催される内輪のハイキングを行うことになるだろう．
今年の春は，何をしようかな．今から楽しみである．
（おわり）
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