中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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そろそろ,あの12月8日です

2018年12月06日 13時15分41秒 | 閑話休題:日々雑感

そろそろ12月8日.
 太平洋戦争が始まった.
 私,小学校(正確には国民学校)の学童.あの日のことを良く覚えている.
 あの頃,
 八紘一宇.
 鬼畜米英,
で明け暮れた.
 欲しがりません勝つまでは
 月月火水木金金・・・・・
 そして…
 高性能爆弾が落ちたという噂.
 ”ピーピー,ガーガー”の雑音で聞き取りにくい玉音放送.
 直立不動で聞いた.
 あのとき,私,旧制中学の生徒だった.
 神風が吹くことを信じていた.だから戦争に負けるなんて想像すらできなかった.だから,戦争が終わったと言われても,勝ったんかな? でもおかしいな?と思った.正直.何がなんだか分からなかった.
 でも,灯火管制は解除された.毎日飛来していた敵機が来なくなった.
 遅かれ早かれ,日本人は,皆,米兵に殺されると思った.
 敗戦の直前,旧制中学の先輩の従兄弟が特攻隊で戦死した,犬死にだ.秀才だったのに…
 この従兄弟の葬儀が行われた.私,従兄弟の棺を持ったが,中は空っぽ.遺骨など入ってなかった.
  ・・・・・・・・・・・・・・・
 敗戦後,すぐに世の中が逆転した.腹が減った.そして,殺されることもなかった.教師が,今までと180度違うことを言い出した.
 焼け跡派の私達子どもは虚無派.すぐに世相に順応した.そして,
 ”ギブミーチョコレート…”
でジープに乗った米兵を追いかけた.
 東京では,”トンデモハップン”に”みゆき族”
 俺たち町住まいの人間は.”タケノコ生活”に陥った.”タケノコ生活”なんて言葉,今の70歳代以下の方には分からないだろうな.
  ・・・・・・・・・・・・・・・
 そして今.
 あっと言う間に幾星霜.
 辛かったサラリーマン時代も終わってしまった.今はただ静かにお迎えを待つだけの身になった.
 そして,後期高齢者(「末期」高齢者と言った方が相応しいかな? でもこんな言い方はなかったな).
 日向ぼっこしながら,PCに向かっている.自由気ままだ.特に今日はポカポカと暖かい.
 なんだかんだ言っても,今にも殺されそうな切迫感はない毎日だ.それだけでも,つくづく有難い.せめて,オレが旅立つまで,いや可愛い孫子の時代までは,今のような静かな世が続いて欲しいなと思う.
 言い出せば色々あるけど,今は本当に良い時代だな.
(本稿の初出は趣味人倶楽部) 



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