<フラワーセンター大船の池の畔にて>
初冬の鎌倉:鎌倉中央公園・天神山・フラワーセンターを一回り
(単独散策)
2011年12月11日(日) 晴
<散策マップ>
水平歩行距離 5.7km
累積登攀高度 101m
累積下降高度 146m
<鎌倉中央公園の紅葉>
■駐車場脇の紅葉
昨日,塔ノ岳に登ったばかりなので,今日一日ぐらいは,家にジッと籠もって,身辺に貯まっている用事を済ませなければと思うのだが,放浪癖のある私は,天気が良くなると,どうにも我慢ができなくなり,ついつい外出することになる.
今日は,山の中に入らないように,最初から用心して,平地用の靴を履いて,リュックも背負わずに,ごくごく軽装で家を出る.
何時ものように,散歩の出発点は,バス停鎌倉中央公園入口である.
バス停近くの受付に座っているオジサンに軽く会釈をして,公園内の坂道を下る.
坂道を下って,バス停鎌倉中央公園近くの左手にある駐車場から,素晴らしい紅葉を楽しむ.
<駐車場脇の紅葉>
■紅葉が美しい池の畔の散歩道
何処へ行っても,今年の紅葉は,例年より少し見劣りがするようだ,鎌倉中央公園の紅葉も,秋口の台風で木の葉が吹き飛ばされてしまったこともあって,少々寂しい.それでも,紅葉の散策路を歩いていると,気分が晴れ晴れとしてくる.
今日は日曜日,公園の近くにお住まいの皆さんが,幼児を連れて遊びに来ている.幼児達がとても可愛い.
<池の端の散歩道>
<池の端の散歩道>
■獅子岩
山崎口から鎌倉中央公園の外に出る.
山崎口近くにある獅子岩から山の紅葉を眺める.ここから,獅子岩を眺めていると,
「なるほど,この岩は,確かに獅子の顔に見えるな」
と妙に感心する.
<北野神社と妙法寺>
■江ノ島道標
中央公園を出て,天神山の山頂にある北野神社に向かう.
途中,江ノ島古道を通過する.ここには「従是江のしま」と刻字した古い石柱が立っている.多分,江戸時代後期のものだろうと思うが,確かなことは知らない.
でも,残念なことに,この石碑はゴミの集積所のすぐ脇にあり無粋である.ここを通る度に何とかならないかなと何時も思う.
ちなみに,この江ノ島古道を辿ると,湘南町屋駅近くにある富士塚の近くから深沢を抜けて,青蓮寺方面に通じているようだが,私には詳細は分からない.
<ゴミ集積場の側にある江ノ島道標>
■宝積寺跡
やがて,湘南モノレールが通っている道に突き当たる.この辺りに,昔,宝積寺があった資料1(p.252)によると,宝積寺は夢想国士が,「京都山崎にある宝積寺を真似て建てたと」言われているようである.また,「1363年(応安元年)に亡くなった僧,方外が開山」したとも言われている.
いずれにしても,これから訪れる北野神社と関係が深い寺であったようである.
■北野神社参道
湘南モノレールが通っている道路の西側の道を大船方面に数分進むと,立派な石灯籠が建っている北野神社参道に到着する.
ここから参道に入る.
<北野神社参道入口>
■長い階段を登る
参道は,天神山に突き当たると長い階段道になる.この階段は天神山山頂まで続く.何段あるのか分からないが,深い木立の覆われた階段は,かなり長い.あまり力んで登ると途中でバテてしまうので,ユックリと登る.
花立山荘手前にある後7分坂に例えるならば,後4分坂とでも言えるだろうか.とにかく結構な坂道である.
<北野神社の参道;長い階段道が続く>
■北野神社と鳥居
階段は天神山の山頂直下まで続く.階段を登り切ると北野神社の鳥居の先に本殿が見える.この鳥居は両部鳥居形式の鳥居のようである(資料1,p.252).最新は言うまでもなく菅原道真,
ここは砦の跡でもある.ところどころに土塁の跡がある.また天神山の山頂から町屋方面に下山すると,荒れ果てた四国八十八箇所巡りの石塔が倒れたまま並んでいる.
<両部鳥居と北野神社>
■宝篋印塔
本殿に向かって左側に宝篋印塔が立っている.この宝篋印塔は,鎌倉市指定有形文化財である.1405年(応永12年)に作られたものだという(資料1,p253).
境内を一回りする.辺りには全く人影がない.ただ,足許には東海道本線の線路があり,電車が頻繁に往来している.その度に車輪が刻むコトコトという音が聞こえてくる.
<北野神社の宝篋印塔>
■妙法寺
北野神社北側の山道を下って,妙法寺近くに出る.道なりに歩いて,妙法寺に到着する.
ここは日蓮宗の寺.山号は宝珠山.
この寺は,「以前,山梨県にあったが,関東大震災で廃寺になった.その後1928年(昭和3年)鎌倉に再建した寺」だという(資料1,p.254).
<妙法寺>
<県立フラワーセンター大船>
■紅葉が見事
65歳以上の入場券は1人100円である.有り難い.もっともつい最近までは無料だったが・・・
園内に入ると,いきなり見事な紅葉である.入口のすぐ近くに,クリスマスの飾りつけをした気が立っている.その先に,見事に紅葉した銀杏が見えている.
<フラワーセンター入口付近>
■可愛いネコ
可愛いネコが,ニャア,ニャアと鳴きながら近付いてくる.
飼い猫らしくて,良く人に馴れている.暫く,ネコと戯れる.暖かい日射しで,ネコも上機嫌である.
<可愛いネコと戯れる>
■レストランで食事
気がつくと昼時である.
目の前にレストランがある.今まで何回もフラワーセンターを訪れているが,ここで食事をしたことがないので,ものは試しに,ここで昼食を摂ることにする.ここは軽食堂.メニューはそれほど多くない.だべるものは何でも良いのだが,ご飯ものが欲しかったので中華丼を注文する.
お味は・・・まあ,ノーコメントにしておこう.
<レストランで中華丼>
■園内散策
見頃は過ぎているが,イチョウの紅葉が美しい.イチョウ並木の中に入り込む.足許にはビッシリとイチョウ落葉が積もっている.
<イチョウ並木の下を行く>
<イチョウ並木を見上げる>
<紅葉の森林>
■パンジー・ビオラ展
第二展示場に入る.ここではパンジー/ビオラ展が開催中である.私は花のことは殆ど分からないが,とにかく美しい.
<パンジー・ビオラ展>
■四季の花写真展
続いて,第一展示場の四季の花写真展を拝見する.一見してプロの写真家の集まりではないなと分かるが,鎌倉,横浜方面で写した美しい花の写真が沢山飾られている.
会場に居合わせた方に伺うと,三浦半島南部にお住まいの方,10数名のお仲間の会の作品だとのこと.良い趣味だなと感心する.
<四季の花写真展会場>
■再び園内をブラブラ
展示場を出てから,熱帯植物園の方にブラブラと歩く.
この白い大きなススキのようなもの,以前,名前を聞いたことがあるが,すっかり忘れた.調べる気もないが,実に見事.
■熱帯植物園
広場の先にある熱帯植物園を一回りする.
建物の中に入ると,ムッとする熱気と湿気を感じる.内部の様子は,このブログでも何回となく触れているので今回は省略する.
<熱帯植物園>
<玉泉寺を経て大船駅へ>
■玉泉寺
フラワーセンターを出る.
長い歩道橋を渡ってから,右折してトンネルの手前の道に入る.道の両側は,閑静な住宅地である.
数分歩くと,進行方向左手に玉泉寺がある.立ち寄ってみる.
玉泉寺は真言宗の寺.山号は聖天山.本尊の不動明王像は胎内に小さなお不動様を抱えているという(資料2,p.86).玉縄城の東側の守りの寺である.
<玉泉寺>
■トンネルを潜って玉縄首塚へ
玉泉寺近くの三叉路を右折して,玉縄小学校の前を真っ直ぐに進む.やがて,小さなトンネルに突き当たる.このトンネルを抜けると,にわかに町の騒音が聞こえてくる.
<玉縄の小さなトンネルを抜ける>
■玉縄首塚
トンネルを抜けて左折.すぐに玉縄首塚に到着する.ここには6体の地蔵が祀られている.
1526年(大永6年),里見実堯(さねたか)が鎌倉に攻め込んだ.玉縄城主北条氏時が応戦した.北条氏に従った渡内の福原氏,大船の甘粕氏が参戦,数度の合戦で,里見氏を撃退したが,甘粕氏らに35人の戦死者があった.また,里見方にも多くの死者が出たという.合戦の後,北条氏時は味方の首と敵の首を交換して,ここに埋葬して塚を築いた(以上,資料1,p232の記事を要約).
<玉縄首塚>
■大歩道橋を渡る
裏道を通って,大船駅に向かう.途中,強い酢の臭いが漂ってくる.大船駅名物の駅弁屋「大船軒」の工場からである.酢の香りを嗅いだ途端に,小腹が空く.
バス乗り場から,大歩道橋に登る.この歩道橋は,ついこの頃,完成したものである.大変大掛かりな歩道橋で,新しい観光名所になりそうである.
<大船駅西口の大歩道橋>
■大船観音が良く見える
大歩道橋から,大船観音がとても良く見える.
この観音像は大船観音寺にある.曹洞宗の寺である.山号は仏海山.1981年(昭和56年),大本山総持寺の末寺になった(資料2,p.96).
<大船観音>
■大船駅Becker'sでフィナーレ
先ほど,大船軒で酢の香りを嗅いだので,小腹が空いてしまった.そこで,大船駅構内のBecker’sに入り込む.
言わずと知れた私の定番のコーヒー,それにポテトチップスを加える.こんなことをしていたら,また,体重が増えるなと心配しながら,熱々のポテトチップスを味わう.
<大船駅構内のBecker'sで小休止>
■バスに飛び乗る
何となく時計を見る.自宅近くのバス停を通るバスが後10分ほどで発車する.丁度良い.歩かずにバスで帰ろうと思い立つ.
急いでバス停に向かう.そして発車間際のバスに乗る.当然,座席に座ることなど考えていない.バスは何時もながら少々混雑している.
白髪交じりの私が飛び乗ってきたので,入口近くに座っていた中年女性が私に席を譲ろうとする.
「どうも有り難うございます.でも,私,すぐに降りますので大丈夫,結構です・・」
と丁寧にお断りする.
私は反省する.幾ら元気だと思っても,当然,年格好は年齢相応である.若い人に迷惑を掛けないためにも,早くバス停に来て,ちゃんと並んで腰掛けるようにしないといけないな.
<ラップタイム>
10:45 バス停鎌倉中央公園歩き出し
11:00 鎌倉中央公園山崎口
11:07 江ノ島道標
11:20 北野神社参道入口
11:24 天神山山頂(北野神社)
11:33 妙法寺
11:48 県立フラワーセンター大船(13:00まで散策)
13:05 玉泉寺
13:15 玉縄首塚
13:29 大船駅
[散策記録]
■水平歩行距離 5.7km
■累積登攀高度 101m
■累積下降高度 146m
■所要時間
鎌倉中央公園入口発 10:45
大船駅 着 13:29
(所要時間) 2時間44分(2.73h)
水平歩行速度 5.7km/2.73h=2.09km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ebf8676e58299ac4fac874535cc28e93
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5ec1e4acd4b046a10695f5d102db405a
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