鎌倉三大紅葉名所巡り
(山旅スクール:トドさんチーム)
2007年12月5日(水)
<ルートマップ>
※プリントすると綺麗に見えます。
■電車が乱れる
朝の京浜東北線のダイヤが乱れている。
9時30分,鎌倉駅集合の予定だったが,ダイヤの乱れの影響で,全員揃ったのが9時50分。直ぐに歩き出す。
参加者は,仙人,痛子さん,トドさんなど合計7名(男性1人,女性5人,アルカリ性1人)である。案内役はflower-hillこと私。
「何処へ行きましょうか・・?」
と参加者に伺うが,特段何処という希望もない。そこで,昨日下見をした紅葉の名所を含めて,時間まで適当に散策することにする。
今日は平日だというのに,鎌倉駅前は観光客で溢れている。紅葉狩りを目的とした方々が,どうやら多そうである。
■頼朝の墓と大倉やぐら
9時51分に鎌倉駅前を出発する。
まずは小町通りを北上,途中から若宮大路に出る。鶴岡八幡宮は,まだ,朝が早いというのに,もう沢山の観光客で賑わっている。境内を抜けて,横浜国大付属小中学校の脇を通り過ぎて,西御門を右折,さらに清泉小学校の手前を左折して直進して,源頼朝墓を詣でる。頼朝の墓は,安永8年(1779年)に,頼朝の子孫だと自称する薩摩藩主島津重豪(しげひで)によって大御堂から,ここに移されたという。
墓の東側の崖を登り,大倉山山麓にある通称「大倉山やぐら群」を見学する。ここには,三つのやぐらが並んでいる。中央は大江広元,向かって右に島津忠久,左に毛利秀光(広元の子)の墓が並んでいる。この墓の下にある石段を下ると「三浦やぐら」があるが,参加者は興味がなさそうなので,行くのを止める。
全くのところ,今日の参加者は,鎌倉の史跡などには大した興味を示さない。
実は,昨日も高校同窓生を案内して,ここを訪れているので,この場所は,少々,食傷気味でもある。
<大倉山やぐら群へのトラバース道> <尾根道を行く>
■天園ハイキングコース
「さて,これから何処へ行きましょうか・・?」
と皆さんに質問する。
特段,何処へという具体的な希望はなさそうだが,兎に角,一刻も早く山歩きをしたいと顔に書いてある。そこで,今来た山腹の道を少し戻って,早々に尾根道に入る。このブログでルートを正確に記述するのは差し控えるが,途中,小さな岩場を登り,最後は天園ハイキングコースと覚園寺からの登山道の合流点に出る。
ここまで来ると,沢山のハイカーと出会うようになる。
暫くの間,沢山のハイカーに混じって,大平山方面に歩き続ける。道すがら,周辺の史跡をチラリ見しながら先へ進む。まむしヶ谷(やつ)坂の下り口で,地図を見ながら,ここから下山すると15分程度で街へ出られると説明する。その時,地元の人だという女性から,
「道にお迷いなら教えますよ・・・」
と声を掛けてくる。有り難いが困惑する。
<可憐な花:場所はマル秘>
■獅子舞
天園ハイキングコースの中程の尾根の割れ目から,右折して尾根に登る。昔,兵站地として使用した場所から,急坂を下る。丁度,切岸近くの場所である。10分ほど急坂を下って,獅子舞の中程に飛びだす。そのとき,近くを通っていたハイカーから,
「ここを登ると何処に出るんですか?」
と矢継ぎ早に質問を受ける(詳しい観光案内にはこの道の紹介記事がある)。
獅子舞に出た途端に沢山のハイカーと行き違う。
今年の獅子舞の紅葉は,例年よりも,少々寂しい気がする。とはいえ,青空に透けて見える紅葉は見事である。
<切岸から獅子舞へ下る> <仏の顔>
■「仏の顔」の前で昼食
獅子舞から尾根に出る一寸手前から右折してトラバース道に入る。途端にハイカーは全く居なくなる。このトラバース道は,数100メートル先で,再び天園ハイキングコースに合流する。右折してから,このトラバース道を3分の2ほど進んだところから,尾根が南へ延びている。その尾根の付け根に「仏の顔」のような古い彫刻が残っている。この彫刻が何なのか,浅学の私には分からないが,この前で,やや遅い昼食を摂る。
食事をしながら頭上を見ると大きなモミジが見事に紅葉している。
<番場ヶ谷へ下る> <番場ヶ谷の紅葉>
■番場ヶ谷へ下る
朝食後,一旦,ハイキングコースへ出る。
ここから,峠の茶屋の方へ戻って,尾根を下り,番場ヶ谷に出る。この深い谷沿いの道は,隠れた紅葉の名所である。例年ほど見事ではないにしても,沢山のモミジが綺麗に紅葉している。
谷を下り続ける。途中,2回,徒渉する。途中から何時も通る踏み跡が消えている。多分,大雨で,踏み跡が消えてしまったのだろう。仕方なく,もう一度,川を渡り対岸に出る。底から先は,川の中を通りぬける。そして,お塔の窪に抜ける道に這い上がる。底から先は,小さな池の畔を通って,十二所に抜ける。
途中で,数名のハイカーとすれ違う。お互いに人影まばらなところで遭遇したのでビックリする。
<番場ヶ谷の池> <池の畔にて>
■釈迦堂切通
十二所に出てから,暫くの間,金沢街道を明石橋に向けて歩く。橋の手前でイエズス会鎌倉修道院入口から裏道に入る。大慈寺跡を通り抜けて,五大堂明王院前から再び金沢街道に出る。そして泉水橋付近から再び裏道に入る。この辺りは,室町時代に,鎌倉公方の屋敷があったところである。
報国寺付近で,再び金沢街道を横切って,田楽辻子(ずし)を,ノンビリと岐れ道の報へ向かう。途中から左折,釈迦堂切通に到着する。ここを訪れるのが初めての参加者は,切通の見事さに感嘆している。
どこからともなく数匹の子猫が現れて,可愛いしぐさで,足元を歩き回る(前回,「猫パッチ」で紹介済み)。
<釈迦堂切通> <大町のお化けトンネル>
■トンネルを抜けて東勝寺橋へ
釈迦堂から大町に出る。大町三丁目10番地付近から右折する。某宗教法人の施設があった所から左折して,北北西に向かい,やや急な坂を登って,俗称「めかけトンネル」あるいは「お化けトンネル」と呼ばれるトンネルを抜ける。道は再び下り坂になる。坂の途中から,鶴岡八幡宮が良く見える。
東勝寺跡の手前から東勝寺橋を渡る。ここは青砥藤綱の銭拾い伝説の場所でもある。でも,まあ,今回の参加者は,こんなことには興味がなさそうである。
ここから,有名な某和菓子屋を紹介しようと思ったが,何人かが無頓着に,私より先にドンドン歩いて行ってしまうので,紹介するのを止める。
■大佛次郎邸と宇津宮辻子を経て鎌倉駅へ
宝戒寺の南から露地に入る。
若宮幕府跡,大佛次郎邸,宇津宮幕府跡を通り抜けて,小町通りへ出る。小町通は例によって沢山の観光客で賑わっている。
喫茶店「モア」の前で解散。
[ラップタイム]
9:51 鎌倉駅前歩き出し
10:08 鶴岡八幡宮
10:23 頼朝の墓
10:30 大倉山やぐら群
11:20 天園ハイキングコース
11:35 切岸脇から下る
11:03 獅子舞谷に出る
12:18 峠手前から右折
12:28 仏の顔(13:00まで昼食)
13:15 番場ヶ谷へ降りる
13:49 ジャンボリー広場
14:50 釈迦堂切通
15:12 大町トンネル
15:51 鎌倉駅(解散)
■登攀・下降高度 軽微(300m以下)
■水平歩行距離 約5.5km
■所要時間(休憩時間を含む)
鎌倉駅歩き出し 9:51
鎌倉駅到着 15:51
(所要時間) 6時間00分(6.00h)
歩行速度 5.5km/6.00h=0.92km/h
(おわり)
毎日のようにブログ楽しみに拝見させていただいております。最近はなかなかご一緒できませんが、又ご一緒できる日を楽しみにしています。
今回のかわいい花は、ギョウジャニンニクだとおもいますが、小生も見つけましたよ。勿論デジカメに納めてあります。鎌倉でははじめての発見でした。
当ブログにお運び頂き有り難うございました。
やっぱりギョウジャニンニクでしたか。
偶然にも,可憐な花に出会えて,とても嬉しかったです。場所はマル秘にしておきましょう。
また,ご一緒できる日を楽しみにしています。
マップを拝見して驚きました。
鎌倉の山の枝道は色々歩いているつもりでしたが、知らない道が沢山。。
本当に参考になりました。
これからも楽しみに読ませて頂きます。
私のブログにお運びいただき有り難うございました。
マップをご覧頂き光栄です。ただ,一般公開のブログの特性上,詳細な部分は省略したり,ぼかしてあります。この点はご容赦下さい。
ご指摘のように,鎌倉には本当に沢山の散策路があります。鎌倉市発行の『こども鎌倉風土記』を片手に,歩き回ると,興味が尽きないところです。
また,当ブログにお運び下さいますようお待ちしています。