中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉アルプス散策(1)

2006年11月20日 07時27分53秒 | 鎌倉あれこれ
           鎌倉アルプス散策(1)
            (鎌っこ倉ぶ)
         2006年11月18日(土)

<はじめに>

 「鎌っこ倉ぶ」は,鎌倉付近の社寺巡りを主目的にした集まりである。今回は鎌倉定番の散歩道,鎌倉アルプス(天園ハイキングコース)の8.5キロメートルを散策した。ごく簡単な散策路。しかし,沿線からの眺望は素晴らしく,また歴史的遺構が沢山あるので,とても楽しいコースである。

■参加メンバー
 「鎌っこ倉ぶ」メンバー10数名

■ルート概要
 北鎌倉駅→建長寺→半僧坊(ここから登山道)→勝上嶽(正確には「山冠」に「献」)→十王岩展望台→鷲峰山(四国大窪寺大師像)→百八やぐら群→鷲峰山(明治36年記念塔)→太平山(ゴルフ場脇の岩塊の峰)→六国峠(天延)→天台山→貝吹地蔵→胡桃谷→北条首やぐら→偏界一覧亭跡の脇→胡桃山→瑞泉寺脇登山口→鎌倉宮→鶴ヶ岡八幡宮脇道→大佛次郎邸→若宮幕府跡→妙隆寺脇→宇津宮幕府跡(宇津宮稲荷)→鎌倉駅

          <鎌倉アルプスのルート>

<散策の概要>

■北鎌倉の猫「プリンちゃん」

 10時00分,北鎌倉裏口に集合。10時10分に歩き出し。好天に恵まれる。駅付近は沢山の観光客で賑わっている。円覚寺の前を横須賀線の線路に沿って南東に進む。途中,最近オープンした猫の店で道草する。この店の看板猫,「プリンちゃん」の写真を何枚か撮る。

            <プリンちゃん>

■建長寺見学
 建長寺駐車場には沢山の観光バス,自家用車が駐車している。入口付近では,参拝券を購入する観光客で溢れている。Flower-hillこと,私は鎌倉市民である。鎌倉市民であれば,鎌倉市発行の老人手帳を,入口で提示するだけで,無料で境内に入れる。同行の皆様には「済まないな」と重いながらも,一足先に一足先に境内に入る。
 折から江ノ電の鎌倉市内観光バスのご一行が到着する。30名ばかりの観光客が,ぞろぞろと境内に入ってくる。小太りの女性添乗員が旗を掲げながら先頭に立っている。添乗員が甲高い声で説明を開始する。ただで申し訳ないが,聞こえてくるので,私もガイドの説明に聞き入る。
 余談になるが,Flower-hillは,もうかれこれ40年ほども鎌倉に住んでいながら,一度も市内観光バスに乗ったことがない。一度,ゆっくりと観光バスに乗って,社寺の説明を体系的に伺いたいなと思っていた。それが未だに実現していない。
 今日は幸いなことに,建長寺ご開帳の日である。本来ならば宝物を見学したいところだが,時間の都合で省略して,半僧坊に向かう。半僧坊まで,長い階段が続く。若い観光客に次々と追い越されながら,ユックリと石段を登っていく。心の中で,「もう年だな・・・とても若い人にはついて行けないな・・」と思っている。

■十王岩展望台
 少し汗ばんだ頃,半僧坊に到着する。ここで5分ほど休憩を取った後,いよいよ鎌倉アルプス登山道に入る。ここからも急傾斜で長い石段が続く。全部で400段余り(数え方で段数が違ってくる)の階段を登り詰めると,木製の展望台に到着する。10数名の観光客が狭い展望台に登っている。私は,展望台が沢山の人の荷重に耐えられるかどうか心配になる。そこで,展望台が崩れ始めたら,すぐに飛び出せるように,一番入口に近いところを選んで立ったまま休憩を取る。気温が高いためか遠くが霞んでいる。肝心の富士山も見えない。
 展望台を後にした私達は,天園ハイキングコースに沿って,尾根道を東へ進む。やがて,十王岩展望台に到着する。ここには「わめき十王」と呼ばれる遺跡がある。今は風化した岩塊に円魔王のような像が3体彫られている。この十王岩が夜な夜な喚いたことから「喚十王」と呼ばれているとのことである(子供鎌倉風土記上巻84ページ)。

■朱垂木やぐらと八十七番札所
 十王岩を出発する。
 近くに「朱垂木やぐら」があるが,現在,この付近一帯は「立入禁止」になっている。朱垂木やぐらの前から,ハイキングコースのすぐ下の断崖までヤブを辿ると,明治36年に建立された「八十七番札所」があるが,ここも「立入禁止」なので,説明を省略する。

■四国大窪寺大師像
 十王岩から少し進むと,道が険しくなり露岩帯になる。登山道の北側の岩峰(鷲峰山)の上に露座の大師像が安置されている。四国大窪寺のお大師さんである。そのすぐ下に「やぐら」がある。この「やぐら」の中に,八十三札所から八十六札所までを示す小さな大師像が納められているが,何故か八十七番札所だけがない。なぜ八十七番札所だけがないのか,不思議に思っていたが,数年前,偶然,前述のように藪の中の断崖に八十七番札所があるのを見付けた。このときは小躍りするほど興奮した。でも,なぜ八十七番札所だけが離れたところにあるのか,素人の私には分からない。

  <八十七番札所:立入禁止になる前に撮影したもの>

 「やぐら」の脇にある急傾斜の石段を十数段登ると,お大師さんの前に出る。石の台座が少し西の方にずれている。これは関東大震災の時にずれてしまったという俗説があるが,真偽のほどは不明である。

■ふしぎな文字
 一同交代で,オッカナビックリと,崩れかけた石段を登り,お大師さんを参拝する。通りすがりの観光客も興味を持つらしくて,私達に混じってお大師さんを参拝する。 全員が参拝を終えて,先へ進む。
 石段を少し過ぎたとところで,岩壁を見ると,岩肌に「秀」の字に似た漢字が掘ってある。誰かのいたずらかもしれないが,何となく意味ありげの彫り物である。手許にある書籍や資料で調べた限りでは,これが一体何なのかまるで分からない。
 さらに先へ進むと,落差2メートルほどの崖の上に出る。露岩に刻み込まれた階段状の足場を使って降りる。数年前,ここで観光に来ていた女性が,バランスを崩して,正面の崖に落ちて死亡したことがある。ここは,鎌倉アルプス最大の難所である。                          
                           (つづく)


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