中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉のアジサイ;さらにもう一つの御霊神社(藤沢宮前)

2013年06月17日 04時35分59秒 | 鎌倉あれこれ

                                     <御霊神社>

      鎌倉のアジサイ;さらにもう一つの御霊神社(藤沢宮前)
           (鎌倉・藤沢市境をお散歩)
           2013年6月16日(日) 

<散策地図>



<まずは深沢・上町屋>

■I氏邸のアジサイ
 梅雨の間で,ちょっと天気が良くなった日曜日.午後の空き時間を利用して,アジサイ見物と洒落込んだ.

 例によって歩き出しの出発点は鎌倉中央公園清水塚口である.バス停で言えば鎌倉中央公園入口,成り行き任せのデタラメテクテク散歩である.出掛けるときは深沢地区をほんの20~30分程度散歩するつもりだったので,木綿のTシャツとショートパンツ,それに潰れそうな運動靴という超ラフスタイルである.
 “雨の心配は?”
 “雨か! まあ,いいや.もし雨ならば素直に濡れてしまおう”
ということで,邪魔な傘は持たないけれど,防水の安物カメラだけはポケットに忍ばせた.
 ブラブラ歩きの始まりである.
 独り歩きの楽しさは,すべて足任せで,気儘なデタラメ歩きができることである.登り坂より下り坂の方が歩き易いのだろう,私の足は勝手に坂道を下っている.
 “そうだ! I氏邸のアジサイを拝見しよう…”
 やっと,足任せでなく私自身の意思が表に出る.
 歩き出してから5~6分で,I氏宅に到着する(個人宅なので冒頭の地図には非表示).
 I氏宅の入口に「ご自由にご覧下さい」という案内があるのを確かめてから,そっと拝見する.
 今年も素晴らしいアジサイである.ようやく見頃を迎えたところだ.素晴らしい! 暫くの間は楽しめそうだ.私は何枚かの写真を撮らせてもらう.

<I氏宅のアジサイは見頃を迎えている>

■上町屋天満宮
 I氏宅のアジサイを拝見してからは,深沢の交差点付近までブラブラしてから,喫茶店タモリ(くれはあだ名)で,ゆっくりコーヒーでも賞味して帰宅しようか…と,何となく思っていた.でも,微風ながら涼しい海風が心地よいので,もう少し歩いてみたくなった.
 そこで,成り行きから上町屋の方でも廻ってみようかという気分になる.
 まずは上町屋天満宮を訪れて見よう.アジサイはあったかな?
 旧国鉄の工場脇の道を上町屋に向かって歩く.自動車の往来は殆どないノンビリとした道が続く.やがて上町屋の集落に入る.上町屋は古くからある集落で,集落の中の道は複雑である.曲がりくねった道を辿って,上町屋天満宮に到着する.
 “ありゃ~! ここにはアジサイは1本もないぞ!”
 でも,道路を挟んで反対側の民家では沢山のアジサイが咲いている.

<上町屋天満宮>

■泉光院
 続いて上町屋にある泉光院を尋ねる.ここは真言宗大覚寺派の寺で,山号は天守山.青蓮寺の末寺だった寺である.
 山門を入ると,今が見頃のアジサイの先に御大師様と本堂が見える. 

<泉光院>

■畑中の路地
 泉光院から畑中の路地を,長島ふな公園に向けて歩く.路地の両側には畑が広がる.歩いていて,実に気分がよい所である.
 路地の出口付近にある民家のアジサイが見頃である.

<泉光院付近の路地を行く>

■長島ふな公園
 上町屋の外れにある長島ふな公園に到着する.
 アジサイが1本ぐらいはあるだろうと思っていたが見当たらない.残念.
 “さて,どうしよう?”
 ここから,湘南モノレールの湘南町屋駅までは歩いて6~7分.そのまま丸山の坂道を登れば,自宅まで20分弱で戻ることができる.
 このまま素直に家に戻るか,それとも,もう少し散歩するかで迷う.
 “ああ,そうだ! 御霊神社へ行ってみようか”
 そういえば,藤沢市宮前にある御霊神社に沢山のアジサイがあることを,フト思い出す. 

<長島ふな公園>

<柏尾川を越えて藤沢へ>

■宮前川袋公園と御霊神社の森
 長島ふな公園から,柏尾川沿いのバス通りに出る.柏尾川を渡れば藤沢市である.近くにある長島橋を渡るか,それとも少し南にある神鋼橋を渡るかで少し迷うが,どうせなら兜松を見てから御霊神社(ゴレイジンジャ;ゴリョウジンジャではない)に向かうことにする.
 柏尾川の左岸に沿って,自動車がうるさいバス通りを3~4分歩いてから神鋼橋を渡る.そして神戸製鋼の工場沿いの道を歩く.
 すぐに宮前川袋公園に到着する.ここから御霊神社の森…というか山が目の前に見える.
 
<宮前川袋公園>                              <御霊神社の山>

■鎌倉権五郎景政の兜松
 神戸製鋼の敷地内に鎌倉権五郎景政の兜松跡がある.
 工場の敷地内には入れないので,金網の外から覗くしかない.どの辺りに兜が埋められたは知る由もないが,まあこの辺りなのだろう.
 兜松の由来は,下の写真の通りである.

<鎌倉権五郎景政の兜松>

■鎌倉古道上の道
 兜松から東海道本線の線路に向かって歩く.
 最初の三叉路を左に入ると,鎌倉古道(上の道)の案内板がある.ここから坂道を登ると,すぐに舗装道路は途絶えて山道になる.古道の面影が色濃く残っている散策路である.

<鎌倉古道(上の道)に入る>

<御霊神社>

■裏参道
 鎌倉古道入口から100メートルほど歩くと御霊神社裏参道入口がある.
 ここから御霊神社の境内に入る.ここはヤブ蚊が多いところなので,なるべく途中で立ち止まらないように注意する.
 境内に入る.坂道を登ると拝殿裏山の尾根に出る.左折して尾根沿いに進むと旗立山である.

<御霊神社裏参道入口>

■御霊神社のアジサイ
 御霊神社裏山に入る.
 ジメジメとした杉林の中に沢山のアジサイが咲いている.辺りにはヤブ蚊が沢山居るので,一時も停まらずに歩きながら写真を撮る.そのためにどの写真もブレていてろくでもない写真ばかりである.随分気を付けたつもりでも,結果的に2~3箇所,ヤブ蚊に刺されてしまう.
 ろくでもない写真ばかりなのに,結構,ヤブ蚊の射されてしまい痒くて仕方がない.
 アジサイの花にも,いろいろあるようだが,私にはここのアジサイが珍しいものか,あるいは一般的なものかは分からないが,とにかく本数だけは沢山ある.もし,この神社が鎌倉駅や北鎌倉駅の側にあったら,きっと観光の名所になったに違いない.
 
<御霊神社裏山のアジサイ>

■本殿脇のアジサイ
 ヤブ蚊が沢山居るので,なるべく早く明るくて広いところに降りよう党思う.
 “そんなTシャツと半ズボンでは,ヤブ蚊に食われることなんか,最初から分かっているだろう…”
と私に身体に巣喰っているもう一人の私が,私を叱る.
 “はい! ご尤もです…”
と答えるしかない.
 でも,私に言わせれば,最初からこんなヤブ蚊だらけの所に来るつもりなどなかった.何となく偶然に来てしまっただけだ.それをとやかく言われる筋合いはない.
 “くそ~っ…,何も好きこのんでヤブ蚊の餌食になっている訳じゃないよ.テメエなんか引っ込んでいろ…”
ともう一人の私を無言で罵倒する.

<御霊神社のアジサイ>

■長い階段の参道
 ヤブ蚊を避けるために,早々に切り上げて,長い下り階段の参道を降りる.
 ヤブ蚊さえ居なければ,裏参道から再び鎌倉古道に出たかったが,また,ヤブ蚊の洗礼を受けたのでは堪ったものではない.
 階段を下ってから見上げると,随分と長い階段だったなと驚く.
 鳥井脇のアジサイが丁度見頃である. 

<御霊神社参道>

<村岡から大船駅へ>

■御霊神社の森を眺めながら…
 宮前から御霊神社の山を一回りして東海道本線沿い道に出る.
 ここで,また,藤沢駅に向けて歩こうか,それとも大船駅に向かおうか,あるいはまた兜松の前を通って湘南町屋に出ようかと迷う.ただ,湘南町屋に戻ったのではつまらないので,この案は直ちに却下だ.
 ここからだと,大船駅よりは藤沢駅の方がずっと近いが,東海道本線の電車に乗って大船へ戻るもの面倒な気がする.
 “では,大船駅へ出よう…”
 …と,いうことで,まずは東海道本線沿いの道を北東に向けて歩き出す.左手には先ほど参拝した御霊神社の山が見えている,山の手前は藤沢市民農園の緑が広がっている.



<御霊神社の森と市民農園>

■空と海のガード
 東海道本線ガードを潜る.なぜか「空と海のガード」と命名されているようだ…
 ガードを潜ると,Takedaの途轍もなく大きな建物がまるで万里の長城のように並んでいる.その前の真っ直ぐな道を,大船方面に向けて,トボトボと歩き続ける.ウンザリするほど長い道である.
 ここは,もう,トボトボと歩き続けるしかない.

<東海道本線のガードを潜る>

■遙か遠くに大船駅周辺の建物が見える.
 途轍もなく大きな建物の前を,もう4~5分も歩いている.それでもこの会社の敷地が続いている.
 頑丈なフェンス沿いに,何種類かの花が咲いている.花オンチには端の名前など分からないが,ときどきアジサイの花も混じっている.
 こんな単調で長い舗装道路をトボトボと歩く人など少ないらしく,ほとんど人とすれ違うこともない.ときどき大船行のバス停がある.どのバス停でも数名の方がバス待ちをしている.
 “大船まで一緒に歩きましょう…”
と無言でお誘いする.無言なので,当方のお誘いが相手に通じるはずもないが…


<大船に向けて単調な道を歩き続ける>

■塩竃神社
 フラワーセンター前から柏尾川に掛かる小さな橋を渡って,左岸沿いの道に入る.
 やがて,塩竃神社前を通過する.
 この神社の存在は,地元の人しか知らないので,鎌倉ではマイナーな存在だが,立派な社殿の神社である.
 以前,この神社の由来を調べたことがあるが,内容はすっかり忘れた.とにかく軽く頭を下げてから通過する.
 残念ながら塩竃神社には,アジサイは無いなあ~


<塩竃神社>

■美形の大船観音
 ようやく,大船駅に近付く.
 大船観音を仰ぎ見るようになると,もう大船駅である.何時ものことながら,大船観音は実に美形だなと思う.駅に近付くと,人が増え出す.
 15時25分,漸く大船駅に到着する.大船駅前15時35分発のバスに丁度間に合う.駅近くでコーヒーでも…と思っていたが,今日は省略.そのままバスに乗車する.
 こうして,水平歩行距離6.6キロメートルのデタラメ散策は無事終わった.総歩数は約2200歩だった.

<大船駅近くから大船観音を望む>

                                        (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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