中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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雲の中で堀山の家のコーヒーを楽しむ丹沢;塔ノ岳(今年39回目)

2011年10月01日 07時36分02秒 | 丹沢の山旅

                                  <霧の塔ノ岳山頂>

  雲の中で堀山の家のコーヒーを楽しむ丹沢;塔ノ岳(今年39回目)
      (登り単独;下り韋駄天のTさんN村女史に同行)
           2011年9月30日(金)

■大倉行1番バス
 毎度同じ書き出しだが,この所,毎日のように夜明けの時間が遅くなる.
 何時ものように3時半頃起床するが,当然辺りは真っ暗.一時のような蒸し暑さはないが,それでも今日は少し気温が高そうである.
 現在,私は神奈川美術協会会員展(於;横浜市民ギャラリーあざみ野)に水彩画を出展しているので,見に来て下さる知人友人をお迎えするために,できるだけ会場にいなければならないが,そうは言っても,前回,丹沢塔ノ岳詣でを1週間も間が空いてしまった.これでは,折角の体力が持たない.
 そこで,私は意を決して,午前中に塔ノ岳を往復,午後2~3時頃から展覧会の会場を訪れることにする.
 そして,コオロギの啼き声を聞きながら,5時10分,ほんの少し明るくなり始めた街を近くの駅へ急ぐ.近くのモノレールに乗って,大船で東海道本線に乗り換える頃,ようやく日が昇り始める.天気予報では,今日の天気は晴とのことである.
 例によって,JR小田原駅から,駆け足で階段を上り下りして小田急の急行電車に乗り換える.毎度のことながら,この乗換が結構厳しい.
 渋沢駅で大倉行乗り場に降りる.バス乗り場には先客が数名.その中に『山と健康の掲示板』管理人のY川さんが居られる.Y川さんには展覧会の初日に会場までお越し頂いたので,お礼を申し上げる.そのときに,昨日,私が会場に不在の間に,塔ノ岳ご常連のY中さんにもお越し頂いたことを終えて貰う.この場を借りて,Y中さんにも,厚く御礼申し上げたい.
 1番バスには,韋駄天のTさん,N村女史,カメラマンのMさん,N村(弟)さんなどのベテラン勢の姿が見える.バスは平日にしてはそこそこの登山客が乗っている.

■ご常連と前後しながら・・
 ストレッチをしたり,リュックの荷物を整理している内に,同じバスに乗り合わせた登山客は次々に歩き出して,遂に私が一番ビリからの歩き出しになる.
 今朝は幾分湿度が高いようで,少しムシムシするが,でも一時のような蒸し暑さではない.それに路面は良く乾いているので,とても歩きやすい.大倉の気温は,昨日の熱がアスファルトに蓄熱しているのか,気温は24.6℃と意外に高い.
 歩き出しは,今日の自分の体調を診るために少しペースを落とす.前回,塔ノ岳にのぼってから1週間のブランクがある.でも,今日の体調は,まあ,まあのようである.そこで,ほんの少し歩行速度を上げてみる.
 克董窯で,先発のY川さんに追い付く.何時もならば,暫くの間,雑談をしながら一緒に歩くのだが,今日は午後のスケジュールが詰まっているので,失礼してそのまま先に行かせて貰う.
 7時28分,観音茶屋を通過する.ここから薄暗い掘り割りのジグザグ道になる.分岐の手前で,カメラマンのMさんに追い付く.暫くの間,Mさんのすぐ後ろを歩いてから,曲がり角で追い抜かせて貰う.Mさんがすれ違いざまに,
 「今日は,何時ものように,力強い足音が聞こえてこないね・・」
と私に言う.まだ本調子になっていない私の歩き振りは確かにそうかも知れない.
 「とりあえず平らな所は先に行かせて貰います・・・急坂になった所で,多分,追い付かれると思いますが・・・」
で,とりあえずは先に行かせて貰う.

■残念ながら富士山は雲の中
 雑事場ノ平の尾根道に到着する.涼しい海風が,登山道の両側の梢を揺さぶりながら,稜線を吹き抜けていく.涼しくて,とても気持ちがよい.
 見晴山荘から先の急坂に差し掛かる.坂の上に数名の登山客の後ろ姿が見えている.気温がそれほど高くないこともあって,今日は意外に楽に坂道を登りつづける.駒止茶屋手前の急坂をまでの間に,前方に見えていた方々を追い越させて頂く.
 8時14分,駒止茶屋を通過する.歩き出してから,ここまでの所要時間は,1時間04分,今の私の体調を勘案すれば,まずまずのラップである.気温18.4℃.
 堀山の尾根に入ると,爽やかな風が絶えず吹いている.汗ばんだ肌が一気に乾いてしまう.ただ残念ながら,空には雲が立ちこめていて,富士山は全く見えない.
 堀山の下り坂になる.ここは一気に加速して下りたい所だが,目の前を歩いている男性が一向に道を空けてくれない.男性はそれなりに加速しているようだが,私には,かったるく,焦れったい.道が広くなったところで,
 「スミマセン・・先に行かせて下さい・・」
と声を掛けて,一気に先へ行かせて貰う.
 私が先に出た途端に,この男性の歩行速度が鈍る.
 別に私は他の方と競争するつもりはさらさら無い.ただ,自分に適した速度で歩きたいだけ.もし私に競争相手がいるとすれば,それは過去の自分と未来の自分だけ.他所様とはさらさら協商などしたくない.それなのに私を無理矢理追い抜いて行って,すぐ先のベンチでへたばったり,やたらに追い越させてくれない方がときどき居られるので困ったものだ.
 …で,10時57分,堀山の家を通過する.丁度このとき,ご常連のY沢さんが駆け下りてきて,小草平のベンチに腰を下ろす.

<残念ながら富士山は雲の中>

■萱場平
 堀山から急坂に差し掛かる.体調は良さそうだが,余り飛ばさないように自重しながら登り続ける.暫くの間は,私の前後に登山客の姿はない.今日は涼しいので気分良く登り続ける.
 10時40分,戸沢分岐に到着する.ここで上から降りてきたK吉さんとバッタリ.
 「・・山頂は寒いですよ.少し雨が降ってましたよ・・・寒いからジャンバー来ていましたよ・・」
と山頂の様子を教えてくれる.
 萱場平の気温は,17.0℃.


■後7分坂を6分で…

 萱場平から先も,マイペースで登り続ける.前方に見えていた人影にも,後7分坂の登り口で追い付く.体調が比較的良いせいか,全く疲労感がないので,何となく楽に急階段を登り続けられる.
 階段がもう少しで終わる所で,下ってくるN村(弟)さんとすれ違う.相変わらずの韋駄天振りには,ただ,ただ,敬服するのみである.
 「今日の山頂は深い霧ですよ・・・こんな気候,私は大好きですよ・・」
とN村(弟)さんが言う.私も同感.
 9時12分,花立山荘を通過する.今日は後7分坂を6分で登っている.花立山荘の気温16.5℃.大倉からの書状時間は,2時間06分.調子の良いときは2時間丁度ぐらいなので,あともう一息という所だ.
 この辺りから急に雲の中に入ったらしく,濃い霧が立ちこめている.
 私が山荘を通過すると,今まで山荘前のベンチで休んでいた数名の男女が,すぐ私の後ろに付く.多少鬱陶しいので,先に行って貰うか,それとも私が速度を速めて先に行くか迷う.
 「皆さん,どんなグループなんですか・・・」
と伺ってみる.
 「中学校の教師です・・・今日,800人ばかりの生徒が丹沢に登るので,先発隊で一足先に登っています・・・」
とのこと.中学校の先生と伺って,私も気分が楽になる.
 9時20分,花立山を通過する.霧がますます深くなる.

■深い霧の塔ノ岳山頂
 霧がますます濃くなる.馬ノ瀬付近になると数メートル先も見えないほどの霧になる.近場の木が霧の中でシルエットになっている.まるでおとぎの国に迷い込んだような気分になる.
 馬の背で,下ってくる女性とすれ違う.私の顔を見るなり,
 「・・・あれ,FHさん!・・」
とビックリする.一瞬,何方だったかなと思っていると,
 「makoです・・」
という.先日の納涼会でお会いしたばかりなのに・・・私は物覚えが悪いなと,
つくづく思う.
 9時40分,塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は14.7℃,山頂は深い霧に覆われていて,辺りは殆ど霧の中.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所用時間は,2時間30分.今の私としては,まあ,まあ,こんな所だろう.
 それでも,霧の山頂をうろうろして,霧の中のあちこちの写真を取る.
 山頂のポールからすぐ近くの尊仏山荘さえ,霧に遮られて見えない.山荘の建物のすぐ近くまで近寄って,やっと建物が見えるほどである.

<深い霧の中の尊仏山荘>

■尊仏山荘
 山頂で5分弱,歩き回った後,9時45分,尊仏山荘に入る.
 今日の小屋番はオーナーのHさん.私はネコのミー君に会うのを諦める.
 先客は,韋駄天のTさんと,N村女史.それに顔は知っているが名前が分からないご常連男性1人.
 300円のお茶を所望する.
 Hさん話しによると,今日は秦野の中学校生徒800人が一斉に塔ノ岳登山をするという.これは年中行事になっているとのこと.
 3人で,とりとめもない雑談を続ける.
 韋駄天のTさんから,11月の塔ノ岳常連の忘年会は12人の方が出席すると伺う.
 「・・FHさんをはじめ,お酒を飲まない方も4人ほど参加されるというので嬉しいです.いろいとお話を致しましょう・・・」
とTさんが言う.

■中学生とすれ違いながら下山
 10時03分,尊仏山荘を出発,下山開始.入れ替わりにカメラマンのNさんが,山荘に到着する.
 山頂には何時の間にか,沢山の登山客が休憩を取っている.霧が幾分晴れて,青空が顔を覗かせている.
 成り行きで,韋駄天のTさん,N村女史と一緒に下り続ける.足が遅い私が,何となく先頭になる.たとえ先頭になっても,とても速くは歩けない.申し訳ないが,あくまでマイペース.
 山頂直下の階段を下っていると,足の速い中学生が何人か登ってくる.皆元気である.
 その後も,登ってくる生徒と,次々にすれ違う.

■山頂まで,後,何分ですか・・
 生徒達が次から次へと登ってくる.
 先頭グループは元気溌剌だが,後ろになるにつれて,段々と元気がないようである.
 真ん中辺りの生徒は,異口同音に,
 「山頂まで,後,何分ぐらいですか・・・」
と私たちに聞く.
 何人もの生徒とすれ違いながら,ユックリと下り続ける.
 岩混じりの下り坂で,一寸油断した途端に,棒杭に躓いて,転倒する.十分注意していたのに,ふと注意が抜ける.今年最初の転倒である.一寸した平らな所での転倒だったので,ズボンに少し泥が付いただけだったが桑原桑原!

<登山客や生徒達で賑わう小草平>

■堀山の家のコーヒー
 10時57分,堀山の家に到着する.小草平のベンチでは,沢山の中学生が休憩を取っている.
 今日は平日.でも堀山の家が開店している.
 韋駄天のTさんと,N村さんが,堀山の家に立ち寄るという.では,私もということで,2年ぶりに堀山の家に立ち寄る.
 お二人はビール,私は300円也のコーヒーを所望する.山でコーヒーが300円は随分安いなと感じる.そして現物が出てきてから,また,ビックリする.コーヒーの傍らに乾き物2袋も付いている.これはお値打ちである.
 「凄いサービスですね・・・(コーヒーの)写真を撮って,私のブログに掲載して良いですか・・」
とご主人に伺う.
 「もちろん!・・・・構いませんよ・・どうぞ,どうぞ・・」

<堀山の家のコーヒー:300円はお値打ち>

■ヒル談義
 11時37分,堀山の家を出発する.ここから先は,一本松から見晴茶屋までの急坂を除けば危ない所もない.
 大倉発12時52分のバスに間に合えばいいのでノンビリと下る.
 やがて丹沢ベース近くまで降りる.
 韋駄天のTさんが,
 「この辺りから蛭が多いんですよ・・・雨の日は立ち止まらずに歩いているのに,ヒルが何匹も取り付くんですよ・・・この間も,ご常連の○○さんが,山で着ていた衣類を洗濯機で洗っていたら,幾つもゴミが浮かんできて,動いているのを見つけたそうですよ.それが,全部ヒルだったと言っていましたよ・・・」
 雨の日には登らない私は,幸いなことに,大倉尾根でヒルに会ったことはない.でも,雨の日は,あの韋駄天のTさんでさえ,ヒルに会うのだったら,もうヒルから逃げるすべはなさそうである.せいぜい雨天には登らないようにするしかない.

 
■リュック姿では・・・ちょっと
 12時40分に大倉に到着する.
 さて,神奈川美術協会会員展会場に廻らなければならない.そのために,私は久々に小田急の上り電車に乗車する.相模大野,中央林間で乗り換えて,あざみ野に向かうつもりである.
 上り電車では,藤沢にお住まいの韋駄天のTさん,N村さんに同行する.
 小田急電車は意外に速い.この分だと,一旦家に帰って,普段着に着替えてから会場に行っても良さそうである.どうもリュックを背負ったままの姿で会場へは行きたくないので,一旦,自宅に立ち寄ることにする.
 残念なことに,その間に五十三次洛遊会のO村さんが展覧会を見て下さったらしく,
 「・・・ゆっくり,絵を拝見しました・・・」
という携帯メールが着信する.
 「しまった!・・・真っ直ぐ会場に行けば,O村さんに会えたのに・・・」
私,意気消沈.
 もっとも,そんなことを言っていても・・・
 展覧会最終日には,観音茶屋で,韋駄天のTさん1500回登頂記念懇親会が,12時から14時まで開催される.この会には是非一寸でも顔を出したい.
 そうなると,リュック姿のまま,遅くても15時過ぎには会場に行かなければならない.
 どうせリュック姿で会場に行くんなら,今日も,リュック姿のまま行けば良かった・・と思ったが後の祭り.
 最近,暇なはずなのに,何だか忙しくて,実は,身の処し方に思案している.

<ラップタイム>

 7:10  大倉歩き出し(24.6℃)
 7:28  観音茶屋
 8:14  駒止茶屋(18.4℃)
 9:12  花立山荘(16.5℃)
 9:27  金冷シ
 9:40  塔ノ岳山頂着(14.7℃)
===================================
10:03  塔ノ岳山頂発
10:23  花立山荘
10:57  堀山の家(11:37までコーヒーブレーク) 
11:57  駒止茶屋
12:13  見晴茶屋
12:26  観音茶屋
12:46  大倉 着

 [山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:10
  塔ノ岳  着       9:40
 (所要時間)  2時間30分(2.50h)
 水平歩行速度  7.0km/2.50h=2.80km/h
 登攀速度   1269m/2.50h=507.6m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:03
  大倉   着       12:40
 (所要時間)  2時間37分(2.62h)
 水平歩行速度    7.0km/2.62h=2.67km/h
 下降速度   1269m/2.62h=484.4m/h
                                 (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5b5365a6c4418333ac803cdad38e75cb
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/dcb896a117f0b9c85cef42e58d03eed7



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