<トラバース道からの眺望>
ツールドモンブラン(19);3日目(3);クールマイユールへ下山
(アルパインツアー)
2011年7月16日(土)~24日(日)
第5日目;2011年7月20日(金)(トレッキング3日目)
<第3日目の地図(3)>
<絶景のトラバース道を歩く>
■絶景を堪能しながら・・・
休憩を終えた私たちは,小さなコルから,10時37分に歩き出す.辺りは広々と広がる高原である.牧草地なので,終始素晴らしい展望が開けている.振り返ると眼下にコンバル湿原が見下ろせる.湿原を真っ白な高山が屏風のように囲んでいる.
私たちは,素晴らしい展望を堪能しながら,標高約2000メートルのトラバース道を歩き続ける.途中,小さな上り下りが連続する.
一行の中で,F田さんが膝に痛みで,下り坂が辛そうである.
■リフト下で休憩
11時40分,リフトの下に到着する.ここで休憩を取る.現地ガイドのクリストファさんに聞くと,ここがこのコースで一番高い所だという.地図で確かめると,ここの標高は約1975メートルである.
地図には,このリフトの脇に“Teleski”と書いてある.これがリフトの名前なのか良く分からない.ただ,この辺りの地形を見ると,どうやらスキー場のようなので,多分,冬場になると,このリフトも稼働するんだろうと勝手に想像する.
■樹林帯の中に入る
11時45分,小休止を終えた私たちは,リフト下から歩き出す.
暫く進むと,やや急な下り勾配になる.膝を痛めているF田さんが辛そうである.
僭越だとは思ったが,
「・・・リュック,持ちましょうか・・・?」
と,そっと伺う.
F田さんは,
「・・いえ,大丈夫です.その代わり,ユックリと歩きます・・」
と固辞する.もし、私がF田さんだったとしても,多分固辞するだろうなと思う.
その代わりに,男性同士で,一緒に雑談しながら,一番最後部で,ユックリと下り坂を進む.
12時16分頃,遙か先の眼下にコルデシェクルイ(Col Checrouei)の小屋(標高1956m)が見え始める.
<12時を過ぎる頃から素晴らしい樹林帯の中に入る>
<眼下にコルデシェクルイ小屋が見え始める>
■コルデシェクルイ小屋に到着
小屋が見え始めてからが結構長い.
F田さんとお付き合いしながら,ごくユックリとした速度で下り続ける.他の方々は,すでにコルデシェクルイ小屋に到着したようである.
一行より大分遅れて,12時18分,無事,コルデシェクルイ小屋に到着する.先着の仲間達が,快く出迎えてくれる.
<コルデシェクルイ小屋に到着>
<コルデシェクルイ小屋>
■入口の恐竜
私たちはコルデシェクルイ小屋のレストランで昼食を摂ることになっている.
小屋の入口には,大きな恐竜の頭のレリーフが飾り付けられている.なぜ恐竜の頭なのか,現地ガイドのクリストファさんに聞こうと思っている内に,聞くのを忘れてしまう.
座興に,恐竜の口の中に頭を突っ込んだ写真を撮る.
<小屋入り口の恐竜の模型>
■混雑する店内
小屋の中に入る.
小屋の壁には,ヤケに色々なものが飾り付けられていて,雑然としていて,埃っぽい印象を受ける.結構,有名人が,この店を訪れているようである.
店内は結構混雑している.
<店内にはゴチャゴチャといろんなものが飾り付けられていて埃っぽい>
■美味しいスパゲティ
店に入って5分ほどで,料理が配られる.メインディッシュはスパゲッティ.やっぱり,ここはイタリアだけあって,スパゲティは大変美味しい.キノコが入っている.ちょっと日本のうどんに似た味がする.
もう,15年以上も前のことになるだろうか,家内とイギリス,フランス,イタリアを観光旅行したことを思い出す.あのとき,ナポリの食堂で,“オオソレミヨ・・・”の歌声を聞きながらスパゲッティを食べた.そんなセピア色の風景を,ふと,思い出す.あの頃は,オレも若かったな~ぁ・・・甘酸っぱい思い出に,思わず自分の頬が緩む.でもそんなことは誰にも言わない.
デザートはアイスクリーム.やたらに甘い.日本のペコちゃん飴を溶かしたような味がする.
<美味しいスパゲッティ;お腹が減らないので少しだけ食べた>
<食後のデザート;紙ナプキンの文字が店の名前かも知れない>
■食後のひととき
昼食を終えて,13時20分頃,小屋の外へ出る.小屋の前は,だだっ広い広場である.
広場のあちこちにベンチが置かれている.広々としていて,とても気持ちがよい.広場の先はなだらかな下り坂になっている.どうやらここはスキー場のようである.
私たちは三々五々,雑談をしながら広場の中を散策する.
<小屋前の広場>
■記念の集合写真
その内に,誰かが,
「折角だから,集合写真を撮りましょう・・」
と言い出す.
たちまちの内に,ほぼ人数分のデジカメが集まる.ツアーリーダのS村さんが,全部のカメラのシャッターを押す.これまた大変である.
<広場で集合写真;前列右から2人目がガイドのクリストファ>
<リフトとロープウェーを乗り継いでクールマイユールへ>
■リフト乗り場
13時51分,クリストファさんから,
「・・・そろそろ,リフト乗り場へ行きましょう・・・」
と私たちに言う.
そこで,私たちは,少し小高い所にあるリフト乗り場(標高2044m)まで移動する.
地図で確かめると,ここには“telesiege”と書いてある.先ほど見掛けた“Teleski”と良く似ている.どうやら,リフトやロープウェーのことを表すフランス語のようである.後でクリストファさんに教えて貰おうと思っていたが,結局,これも聞くのを忘れた.
13時54分,リフト乗り場に到着する.
クリストファさんが,乗り場の係員と,長い間雑談をしている.なかなかリフトが動き出さない.多分,リフトの運転手を呼ぶのに時間が掛かっているんだろう.
リフトに乗る前に,クリストファさんが,珍しく真顔になって,私たちに注意をする.
「・・・This is very important!・・」
と切り出す.
要するに,リフトの座席に2人ずつ乗れ,乗ったら必ず安全バーを手前に降ろせという安全確保の注意である.
クリストファさんから切符を貰って,改札口を通り抜ける.そして順番にリフトに乗車する.
<リフト乗り場>
<リフトで下る>
■プランシェクルイで乗換
私は,一行の後ろの方で,14時06分にリフトに乗車する.
ゴロゴロという滑車の新道が伝わってくる.眼下にクールマイユールの街が見えている.高所が嫌いな私は,高い所が薄気味悪くて,あまり好みではない.・・・が,14時18分,終点のプランシェクルイ(Plan Checroui,標高1697m)に到着する.ヤレヤレ!
所要時間は,12分.標高差は347メートル.従って下降速度は,
347m/12分=28.9m/分
ということになる.
ロープウェー駅は,リフトの乗降場から少し離れた所にある.ほぼ水平な道を,ロープウェー乗場に向かって,5分ほどブラブラと歩く.
道の両側は牧場,所々に建物が建っている.とても長閑な印象を受ける.
<ケーブルカー乗り場へ>
■ロープウェーでクールマイユールへ
14時25分,ロープウェー乗り場に到着する.
なかなか立派で大きな建物である.大きなロープウエーが停まっている.車両のプラットホーム側の扉がガバッと大きく開く構造になっている.
何となく,牛の群れが,追い立てられながら貨物車に押し込められる情景を連想をする.
ホームに時刻表がある.それを見ると,運転間隔は20分ごとのようである.その他のことは,何が書いてあるのか良く分からない.
<ケーブルカーに乗車>
<ケーブルの時刻表>
■クールマイユールに到着
14時40分,ロープウェーが発車する.沢山の観光客が乗っている.
車両の前から見下ろすと,眼下にはクールマイユールの街が見えている.余りに高い所から見下ろしているので,少々怖い感じがする.
地図を見ると,このロープウェーは“Telepherique Courmayeur”というらしい.
14時47分,クールメイユール駅(標高1220m)に到着する.
所要時間は7分.標高差477メートル.従って下降速度は,
477m/7分=68.1m/分
ということになる.
<ケーブルからクールマイユールの街が真下に見える>
<クールマイユールに到着>
(つづく)
「ツールドモンブラン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7f659018b52d1afcc6a3baaec0dddfac
「ツールドモンブラン」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4e528fb6d67079326d1a78a96bb642ff
「ツールドモンブラン」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a4c5fb759853b8b140c4d3944095d8c
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[編集後記]
2011年9月30日(金)
「アレ・・アレ~ッ!」
と言っている間に,今日で9月は終わりである.明日からは,もう10月.秋も一層深まってくる.
サンデー毎日の私に,特に多忙なはずはないのだが,何だかやることが多くててんてこ舞っている.何故だろう?
それはまあともかく,昨日は近くの歯科通いのついでに立ち寄った図書館で,随分と道草をしてしまったため,折角自分の絵を出展している展覧会場にも行きそびれた.その間に,山仲間の方が展覧会場にお見えになったことをメールで知り,申し訳ないことをしたと思っている.
今日は,「鎌っこ倉ぶ」の例会である.久々に案内役のお師匠さんにもお会いしたいのは山々だが,午後から展覧会場に出向くために,残念ながら例会には不参加.
10月になったら,また,浅間山の紅葉を見に行きたいなと思っている.
さて,只今,午前4時20分.今日一日をどのように過ごそうかと迷っている.
(愚痴おわり)