中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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アンデス・ブランカ山脈紀行;第7日目(1);トレッキング3日目;タウリパンパからサンタクルス谷へ

2016年11月14日 02時50分50秒 | ペルー;ブランカ山群トレッキン

                         <キタラフ・アルパマヨを見上げながら休憩>

  アンデス・ブランカ山脈紀行;第7日目(1);トレッキング3日目;
                  キタウリパンパからサンタクルス谷へ
           
(アルパインツアー)
       2016年9月6日(火)~16日(金)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c6b5c0d9fd766f8b62fcbb853ad1f08d

第7日目;2016年9月12日(月)  晴

<ルート地図> 

■トレッキング3日
概念図          (北の方向に注意

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タウリパンパ→ヤマコラル

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■ジャツンキスカ(アルパマヨ分岐点)から南側の展望

←クリック展望
(赤点線の稜線が見える)

<タウリパンパ幕営地の朝>

■寒い朝
 5時30分頃,何となく朝の気配を感じて,目が覚める.夜中に犬が吠えたので一度目が覚めたが,昨夜は,まあ,まあ,よく眠れた.
 ここはまだ標高4,000メートルを越えた高所だが,連日高所で過ごしているので,大分馴れたのか,体調は平地に居るのと何ら変わらない.
 5時45分,トイレテント.外はまだ薄暗くて寒い.平素通りの通じで,今日の体調も問題なさそうである.
 6時頃,現地スタッフが洗面用のお湯と,砂糖水を運んでくる.例によって,
 「砂糖は何杯?」
と聞く.私は,反射的に,
 「スプーン2杯入れてくれ」
と答える.
 洗面器に軽く1杯のお湯で,歯磨き,洗顔その他諸々を済ませる.お湯の温かさが有り難い.もし,個人でトレッキングしていたら自分でお湯を沸かすのは結構面倒だから…

<6時30分頃の幕営地>

■朝食
 6時丁度に食事テントに向かう.テントの中は寒々としている.防寒着を着て,両手をポケットに入れたまま,冷たい椅子に座る.
 ツアーリーダーのIBさんが,全員にパルスオキシメータを回して,血中酸素濃度を計測するように促す.今朝の私の値は,
   血中酸素濃度     90%
   脈拍           65回/分
である.ここが高所であることを考慮すれば,そこそこの妥当な数値だろう.
 朝食はIBさん差し入れの味噌汁に少量のご飯を入れた猫飯とスープ,小麦粉を焼いたものが主食である.高所にいくら身体が馴れたとはいえ,まだ,食欲は充分ではない.ご飯が出るのは有り難いが,高所で炊いた(というよりは煮た)ご飯は…味噌汁に入れて,エイヤッで食べるしかない.
 いずれにしても,身体に無理が無い程度に食べて,朝食を終える.
 
<IBさん差入れの味噌汁>                       <小麦粉の焼き物>

■朝日に光るキタラフとアルパマヨ
 6時40分,朝食を終えて,食事テントから外に出る.夜がすっかり明けて辺りが明るくなっている.
 西の方を見ると,キタラフ(Quitaraju;標高6,036メートル)とアルパマヨ(Alpamayo;標高5.947メートル)が朝日を浴びて光っている.
 ”凄いっ…!”
           キタラフ                                             アルパマヨ
             ↓                                                  ↓


<朝日を浴びるキタラフとアルパマヨ>

■出発準備
 朝食後,すぐに自分のテントに戻る.
 ウマに運んでもらう荷物と,自分で背負う荷物を持って,テントの外にでる.
 現地スタッフも出発準備で忙しそうである.近くに数匹のリャマ(かな?)も温和しく出発の時を待っている.実に可愛い動物である.

<出発を待つリャマ群>

<サンタクルス谷へ向けて>

■タウリパンパ幕営地から歩き出す
 6時50分,現地ガイドを先頭にタウリパンパ幕営地から歩き出す.
 今,気温が何度あるか分からないが,体感的には鎌倉辺りの真冬並みの寒さである.殆どの人が厚手の防寒具を着ている.
 私は,歩いている途中で写真を撮ったり,メモを取ったりするので,何時ものように,隊列の一番後方について歩くことにする.
 歩き出してから暫くの間は平坦な道が続く.

<タウリパンパ幕営地から歩き出す>

■平坦道からサンタクルス谷の右岸へ
 幕営地を出てから暫くの間は平坦地の中を歩く.前方にはキタラフとアルパマヨが見えている.
 7時10分頃から,平坦地が終わって,サンタクルス谷の右岸沿いのトラバース道に変わる.
 朝日が当たり始めると,気温が急に上がり始める.

<前方にキタラフとアルパマヨ>

■サンタクルス谷の右岸
 サンタクルス谷右岸沿いの道が続く.
 8時11分頃,下の写真を撮る.左手の眼下にサンタクルス谷を見下ろしながら,緩やかな坂道を登る.
 谷を高巻きする道が続く・


<サンタクルス谷>

■標高4,260メートル地点で休憩
 8時10分,標高4,250メートル地点で,最初の休憩を取る.タウリパンパ幕営地より約150メートル高い所まで登ったことになる.
 日光が射し始めているが,まだ結構寒い,ただ,緩やかながら坂道を登ってきたので,体感的にはそれほど寒いとは感じない.
 私達はサンタクルス谷を眺めながら,暫くの間,休憩を取る.

<標高4,260メートル地点で休憩>

<展望のトラバース道>

■サンタクルス川を眺める

 休憩を終えて,8時20分,再び歩き出す.進行方向右手にはクルス谷の谷底を流れるサンタクルス川が流れているのが見えている.
 私達は川から随分と高い所を歩いている.

<サンタクルス川を見下ろす>

■急斜面をトラバース
 進行方向左手に谷が見えている.右から左に空閨社で落ち込む斜面を高巻きするトラバース道を進む.もし雪が降ったらとても危険で簡単には歩けそうもないところである.
 行く手には雲ひとつない青空が広がっている.気温がどの程度あるか定かではないが,つい先ほどまでの寒さがウソのようにジリジリと暑い.ただ,相変わらず空気が乾燥しているので,蒸し暑さではない.
 先ほど休憩したときに私も衣服調整をして半袖姿になっている.肌には一応日焼け止めを塗ってはいるが,そんな日焼け止めなど殆ど利かずに日焼けしてしまいそうである.

<トラバース道を行く>

■前方に白い峰
 8時20分,前方に今まで手前の山に隠れていた白い峰が見え出す.朝日に輝くキタラフとアルパマヨである.人を簡単には寄せ付けない尖鋒である.神々しいほどに美しい.
 美しい山を眺めながら,私は,
 ”やっぱり,思い切ってブランカ山脈トレッキングに参加して良かったな”
とつくづく思う.
 私達は展望を楽しみながら,ユックリと歩き続ける.

<前方に白い尖鋒が見え始める>

■大パノラマ
 8時40分,標高4,140メートル地点で休憩を取る.見晴の良いところである.
 私はノートを開いて,休憩場所から見えている山の形をノートに書き留める.ほんの10~20秒で書き上げるので,スケッチとは言い難い.毎度,言い訳をするようだが,これは私流の象形文字である.
 この象形文字を指さしながら,現地ガイドとツアーリーダーのIBさんに,かなりしつこく山の名前を伺う.
 ここから見えている山は左から順にパリア(Paria,標高5,600メートル),アルテンソラフ(Artensoraju;標高6,029メートル),カラス(綴り不明,標高多分6,700メートル),アグハ(綴り不明,標高多分6,025メートル)である(手許の地図には山の名称の記載がない山があるので,正確かどうか分からない).
                                                パリア
                                                 ↓



パリア                         アルテンソラフ   カラス      アグハ
 ↓                              ↓         ↓        ↓


<素晴らしい展望(山の名称は正しいかどうか全く分からない)>

<花を愛でながらサンタクルス谷へ>

■紫色の花
 9時04分,休憩を終えて歩き出す.下り坂に入る.歩き出してすぐに,路傍一面に紫色の花が咲いているのが見える.もちろん,花オンチの私には何の花か分かるはずもないが,平素,日本ではあまりお目に掛かったことがない花のような感じがする.
 花が好きな人が,現地ガイドやIBさんに盛んに質問している.
 歩き進むにつれて,次第の高度が下がり,周りの山がだんだんと高く見えるようになる.
 ジグザグで比較的急な下り勾配の道が続く.
 
<9時04分歩きだし,最初は平坦な道>                <紫色の花>

ジグザグの下り坂を急降下
 ジグザグでガレた下り坂をひたすら歩き続ける.
 9時51分頃,草地から飛び出るようにして,サンタクルス川の河川敷に降りる.
 長い下り坂が終わって,ホツとした気分である.
 でも,ここから先は巨石が結構ゴロゴロと転がっていて,歩きにくい道が待っている筈である.それでも,応分に緊張を強いられる下り坂が終わって,ちょっとホッとする.

<河川敷に出る>

■アルパマヨへの分岐点
 河川敷に出るとすぐにアルパマヨへの分岐点を示す道標が立っている.この道標のお陰で手持ちの地図での現在地を正確に分かる.
 道標には
この道標近くの日陰で,暫く休憩を取る.
 分岐点の道標によると,ここはジャツンキスカ(発音不正確;Jatunquiscar;標高4,175メートル)というところらしい.手許の地図にもこの地名が掲載されている.
 地図を見ると,ここから北にジグザグの急坂を登ると,アーファヨコーチャ湖(発音不正確;Arthuaycocha)があるのが確認できる.さらにそのさきにはアルパマヨがある.

<ジャツンキスカの道標道標>

■河原の木陰で休憩
 私達は,道標近くの木陰に入り込んで,暫くの間,休憩を取る.
 日の当たるところに居ると,太陽の光でチリチリと焼かれるような熱さを感じる.多分,紫外線タップリの強烈な光が降り注いでいるんだろう.
 辺りには人の気配も動物の気配も全くない.物音ひとつせず静まり返っている.
 多少疲労が出ている私達は,ほとんど無言のまま休憩を取っている.
 

<分岐点で休憩>

■長い河川敷歩き
 10時10分,休憩を終えて歩き始める.
 これから暫くの間は,川沿いに歩き続ける.巨石や礫がゴロゴロと点在する川砂の上を歩き続けるのは結構疲労が貯まる.
 私達は黙々と河川敷を歩き続ける.

<これから,河川敷歩きが続く>
                                  (つづく)
つづきの記事
  ↓
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/96f728435972cf9dd70c0b4158ced116

「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534

[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea

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